金曜日, 9月 19, 2025
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「筑波大生の演奏に元気もらった」 森の里団地 130人がジャズ楽しみ交流

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ジャズ演奏をする筑波大ジャズ愛好会「ゑひもせス」のメンバー=つくば市森の里,、森の里公会堂多目的ホール

【崎山勝功】つくば市茎崎地区の住宅地、森の里団地でこのほど、森の里自治会文化部主催の「新春ジャズコンサート」が開催された。会場の森の里公会堂多目的ホールには小学生から年配者まで約130人が詰めかけ、筑波大学ジャズ愛好会「ゑひもせス」の演奏に聴き入った。

ジャズの定番曲「A列車で行こう」「イパネマの娘」「テネシーワルツ」など、アンコール曲も含めて全11曲を約2時間にわたり演奏した。住民たちは体でリズムをとって楽しんでいた。

同自治会は、昨年も同大のジャズ愛好会に出演を依頼。今年は今春卒業する4年生が主力の「ゑひもせス」の5人が出演した。演奏中にメンバーが卒業間近なことを語りかけたことから、演奏終了後に会場から「頑張れ!」の声援が送られた。

ボーカルとピアノ担当の奥田展也さん=芸術学群4年=は「エールに心から感謝、うれしい。地域の人たちの温かさを感じた」と話した。昨年も別のメンバーと出演したというアルトサックス担当の江橋佑奈さん(22)=同大比較文化学類4年=は「このメンバーでしかできない演奏ができた。卒業の節目になる」と語った。

主催した文化部の吉田敏部長は「森の里に限らず茎崎地区は高齢化が進んでお年寄り世帯が多くなった。家に閉じこもらず身近な場所で住民が交わることができるよう、四季折々にイベントを開催しており、新春コンサートもその一環。若い人たちが熱心に演奏するジャズの名曲に元気をもらったと思う」と話した。

演奏終了後、観客から「ガンバレ」コールが送られた

「夢中になった銀幕の世界伝えたい」 手描き映画看板展 30日から、アルカス土浦

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新作を含めた映画看板と井桁豊さん=つくば市榎戸の井桁さん宅

【橋立多美】映画全盛期だった昭和の温かみを伝える「懐かしの手描き映画看板展」が30日から、土浦駅西口前のアルカス土浦1階、市民ギャラリーで始まる。土浦市優秀映画鑑賞推進事業実行委員会主催、シネ・フォーラムつちうら協力。

作者は旧水海道町(現常総市)生まれで、つくば市在住の元映画看板絵師、井桁豊さん(85)。少年雑誌の挿絵に憧れるほど絵が好きだった井桁さんは、中学を卒業すると地元にあった映画館で5年間看板制作の見習いを続けた。

用事を命じられて都内に行った時は映画館が立ち並ぶ浅草六区に立ち寄り、看板を見上げて観察したり、ベニヤ板に張られた看板の紙の材質を知りたいと、切れ端をこっそり持ち帰った。まさに先輩絵師の技を盗みながら画力を高めていった。

20歳で上京して映画館に就職した。当時は戦後の復興期で映画は娯楽の王様だった。邦画洋画を問わず名作が次々に公開され、1千点を超える映画看板を描き続けた。

しかし映画産業の衰退で帰郷し、イベント用看板を請け負う傍ら、映画愛好者が集うシネ・フォーラムつちうらの一員に。同フォーラムの自主上映会などの際には手弁当で看板を手掛けている。

90年代からシネコンが映画館の主流となり、映画看板絵師たちは姿を消した。「知り合いはみんな看板業になった。僕もその1人だが、大衆が夢中になった銀幕の世界を映画看板で伝えていきたい。あと3年は描き続ける」と井桁さんは話す。

今展では、これまでに描いた黒澤明監督作「羅生門」や洋画の名作「風と共に去りぬ」「ローマの休日」「タイタニック」などに加え、NHK朝の連続テレビ小説「わろてんか」、大河ドラマ「西郷どん」など新作を含めた80点が展示される。

会場には、閉館となった市内の映画館が保管している映写機がお目見えする。

会期は30日(火)~2月4日(日)。入場無料。

自動運転車の事前テスト 自動車研究所が2月から開始 つくば

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交差点を右折する際、直進してくる対向車に配慮した走行ができるかをテストする自動運転車㊨=つくば市苅間、日本自動車研究所内の模擬市街路Jtown

【鈴木宏子】日本自動車研究所(つくば市苅間)の模擬市街路Jtown(ジェイ・タウン)で2月から、同研究所による自動運転車の事前テストサービスが始まる。公道に出て実証実験をする前に、自動走行システムの安全性能やテストドライバーの対応力をテストしてもらい評価する。開始を前に25日、報道関係者を対象に見学会が開かれた。

自動運転システムの開発は現在、国家プロジェクトして取り組まれている。2016年に示された警察庁の「自動走行システム公道実証実験ガイドライン」で、同研究所が実験施設の一つとして挙げられたのを受けて、独自にテストと評価ができるようにした。

Jtownは自動運転の評価拠点として昨年4月、同研究所内に完成した。広さ16haで、交差点、カーブ、坂道、横断歩道のほか、工事現場などの障害物も設置され、市街地の道路を再現した。雨や霧、強い西日、夜間などの悪条件を再現できる特異環境試験場などもあり、3つのエリアで構成されている。

昨年からすでに自動車メーカーなどの利用が始まり、現在フル稼働状態という。これまでは利用者がそれぞれ独自に試験、評価していたが、2月から新たに同研究所がテストし評価するメニューを加える。

同研究所のテストでは、自動運転車にさまざまな計測機器を取り付けて走行してもらう。直線やカーブを適切な速度や軌道で走行できるか、赤信号や一時停止線で停止できるか、交差点を曲がる際、対向車や歩行者の動きに配慮した対応ができるか、降雨時や暗い中で、歩行者や信号、標識などを認識できるかなどを評価する。結果は、自動運転システムの改良やドライバーの訓練などに役立ててもらう。

永井正夫所長は「自前のテストコースをもたないベンチャー企業や大学、部品メーカーなどに利用してほしい」などとしている。

強い西日が差す中で、歩行者や信号機の色を認識できるかをテストする自動運転車=Jtown内の特異環境試験場

文化財を火災から守れ 土浦で防火訓練

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訓練で実際に放水が行われた江戸時代の消火器「竜吐水(りゅうどすい)」=19日、土浦市中央1丁目の亀城公園

【谷島英里子】26日の「文化財防火デー」を前に、土浦市中央1丁目、亀城公園内にある県指定史跡・土浦城趾でこのほど、文化財防火訓練があった。

防火デーは1949年1月26日、法隆寺の金堂壁画が焼損したことを教訓に制定された。土浦市では、地域ぐるみで防火・防災意識を高めてもらおうと開催し、41回目になる。

訓練には、市立荒川沖小5年生22人と、地域住民、市文化財愛護の会、市消防本部の隊員が参加した。児童らは、バケツリレーや119番通報、煙体験のほか、江戸時代の消火器「竜吐水(りゅうどすい)」を使った放水も実施した。

訓練を終えた和田純さん(11)は「もし火災が起きたら、今回覚えた通報訓練を活かしたい」と話していた。

煙体験をする児童

オオヒシクイの生態を再現 モニュメント制作へ 土浦 大聖寺住職

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一部完成し本堂正面入り口に設置された、稲波干拓地のオオヒシクイの生態を再現した彫刻

【鈴木宏子】絶滅の危機にひんするオオヒシクイの保護活動を長年続けてきた土浦市永国、大聖寺の小林隆成住職(79)が、稲敷市の稲波干拓地で越冬するオオヒシクイの生態を再現したモニュメの制作に取り組んでいる。3月までに同寺の本堂や境内に5つのモニュメントがそろう。

羽を広げたり水面に首を突っ込んで水を飲む様子などを再現した生態彫刻、親子3羽の実物大の石像、オオヒシクイの姿が彫刻された手水舎(ちょうずや)、実物大のバードカービング(鳥の彫刻)、オオヒシクイが彫刻された仏具、馨台(けいだい)の5つ。

生態彫刻は、富山県南砺(なんと)市井波地区の伝統工芸「井波彫刻」の第一人者、南部白雲氏が彫り、大聖寺本堂正面の屋根が張り出した向拝(ごはい)に設置する。すでに一部が出来上がり、3月までに残りが完成する。

石像は中国の作家が制作中で、参道脇の参拝者が手などを洗う手水舎近くに2月に設置する。手水舎には4羽のオオヒシクイの姿が彫刻される。

バードカービングは、鳥の工房つばさ(静岡県伊東市)を主宰する作家の鈴木勉さんがオオヒシクイの姿を忠実に再現した。16日に完成、本堂内に設置された。馨台には、首を伸ばし周囲を監視し危険を知らせる群れのリーダー、奴雁(どがん)が彫刻され、すでに完成している。

小林住職は山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)理事、日本鳥類保護連盟専門委員などを務める。1985年ごろから稲波干拓地に通い、2001年にはオオヒシクイの調査・保護団体「稲敷雁の郷友の会」(当時は江戸崎雁の郷友の会」の設立に関わった。

2007年2月、山階鳥類研究所総裁の秋篠宮さまが稲波干拓地でオオヒシクイを観察し大聖寺に立ち寄った折、「将来、稲波干拓地のオオヒシクイの生態を南部白雲師の手で再現したい」と夢を語って以来、準備を進めてきたという。

小林住職は「人の住めないところに鳥はすめても、鳥のすめないところに人は住めない。モニュメントが、野鳥を通して地球環境を考えるきっかけになれば」と話している。

オオヒシクイの実物大バードカービング。左端が小林隆成住職。左から2人目がバードカービング作家の鈴木勉さん

つくば、土浦で12人がけが 雪で転倒やスリップ

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朝から雪かきに追われる住民=23日午前9時ごろ、つくば市谷田部地区の住宅団地

22日、つくば市で16㎝、土浦市で5㎝の積雪があった雪の影響で、歩行中の転倒や車のスリップ事故などが相次ぎ、23日午後4時までにつくば市で8人がけが、土浦市で4人がけがを負い病院に救急搬送された。

つくば市消防本部によると、22日夕方から夜にかけて市内5カ所で雪による事故などが発生し5人がけがを負った。午後4時30分過ぎ、同市今鹿島で乗用車同士がスリップし衝突、双方の車を運転していた男性(46)と女性(24)がそれぞれ頭や腰を打つけがを負った。午後5時過ぎ、同市上郷で、自宅敷地内で除雪作業をしていた男性(57)が転倒し腰を打つけがをした。

午後7時過ぎ、同市北条で、軽乗用車がスリップし道路脇の田んぼに落ちた。運転していた男性(43)にけがはなかった。同市高野では、男性(56)が自宅玄関先で滑って転倒し頭を打った。同市松代では、男性(49)が職場の階段で足を滑らせて転倒し左足の関節を骨折するけがを負った。

23日は市内3カ所で事故が発生し3人がけがをして救急搬送された。午前9時過ぎ、同市六斗で、車がスリップして道路脇に落ち、運転していた男性(40)が左頭部に打撲を負った。同市吾妻では、女児(5)がアパートの外階段から6段滑り落ち転倒した。午前10時過ぎ、同市妻木で、建設現場の様子を見に行った男性(47)が転倒し、腰を打撲するけがを負った。

土浦市では22日に3件の事故があり3人がけが、23日は1件の転倒事故があり1人が救急搬送された。土浦市消防本部によると、22日夕方、同市田中で乗用車の事故があり男性(48)がけがを負った。同市板谷と中村南ではそれぞれ歩行者の転倒事故があり、50歳と62歳の男性2人がけがを負った。23日は80歳男性が自宅庭で足を滑らせて転倒しけがを負う事故があった。

凍結した池の辺りで雪遊びをする子どもたち=23日午前8時50分ごろ、つくば市竹園、竹園東公園
スリップしないよう速度を落として走る車=23日午前7時ごろ、土浦市小松、国道125号

フリージア生産者ら 花屋のプロから「消費者好み」学ぶ 土浦

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フリージアは人気のある花という店員の話に、興味深く耳を傾ける生産者たち=19日、土浦合同庁舎

【斎藤茂】卒業や入学シーズンを控え、何かと花束を贈る機会が増える中で、県南地域のフリージア生産者らがこのほど、県土浦合同庁舎(土浦市真鍋)にフラワーショップの店員を講師に招き、フラワーアレンジメントの実演を通してフリージアの魅力を学んだ。一般消費者がフリージアにどのような印象を抱いているのかを探り、生産拡大につなげようというもの。

牛久市やつくば市、つくばみらい市などの生産者らで組織する県フリージア研究会(大山勝久会長、12人)と、稲敷地方農業改良普及センターが初めて開いた。会場には生産者の他、花き市場、種苗会社、県農業総合センターの職員ら20人が出席した。

講師に招かれたのはグランステージ山新の「創花」の大塚香菜子さんと美浦村のフラワーショップ「花りん」の仁井田圭子さん。2人は色とりどりのフリージアを使ってフラワーアレンジメントを実演。その過程で大塚さんはお客に人気のある花束を、仁井田さんは節分などの行事にちなみ、枡(ます)を使った花飾りやブーケなどを製作し、フリージアの特徴や扱い方を説明した。

製作の様子を興味深げに見守っていた生産者らは、花束を長持ちさせる工夫やその他の花の組み合わせ、消費者が好む色などについて矢継ぎ早に質問。大塚さんは房の形をしたフリージアの独特の姿に「小さくかれんな花は他の花にもなじむので、花束の定番として人気がある。お客さんは赤系を好むなど多様している」などと店頭での感想を話した。

景気低迷のあおりなどを受けてフリージアの生産者数は年々減少を続けているが、それでも東京市場への出荷量は関東エリアではトップを維持。東京中央卸売市場のデータでは、2016年出荷本数は216万本強で、2位の山形75万本を大きく引き離している。ちなみに3位は埼玉62万8000本、4位千葉62万7000本と続いている。

大山会長は「後継者を育てるにはもっと消費を拡大していかなければならない。そのためにはどうすればフリージアの魅力をより多くの消費者に知ってもらうか、お店の話を参考にして生産現場に活かしていきたい」と話している。

閉店まであと10日切る イオンつくば駅前店 31日午後8時営業終了

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閉店まで10日をきったイオンつくば駅前店のカウントダウン看板=つくば市吾妻

【大志万容子】つくば駅近くの大型商業施設、イオンつくば駅前店(つくば市吾妻)が31日午後8時に閉店する。同店2階の入り口付近にはカウントダウンの看板が設置され、22日は営業終了まであと10日を切り「あと9日」の文字が掲示された。

同店を運営するイオンリテール(本社・千葉市)によると、閉店セレモニーなどの予定はないという。

31日まで「閉店売り尽くし」セールが開催されている。22日現在、紅白幕を巡らせた衣料品の売り場では、婦人や紳士の衣料品が20%~半額オフ、肌着が40%オフなどで販売されている。22日は雪模様ということもあり、70%オフのビニール傘を買い求める人の姿も多く見られた。

同市春日在住の60代の女性は「20年前から利用していただけに残念。ほとんどの買い物を頼っていたので、これからどうしよう」と途方に暮れていた。

同店は1985年3月ジャスコつくば店としてオープン。筑波都市整備が運営するクレオ内の1、2階に入居、33年にわたり営業してきた。

つくば、土浦に大雪警報 最大15㎝の積雪

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駅に急ぐ高校生ら=22日午後3時過ぎ、つくば市吾妻、TXつくば駅前

【谷島英里子】22日、つくば、土浦などは雪に見舞われ、水戸地方気象台は同日午後2時27分、県南地域に大雪警報を出した。23日未明までに最大で15㎝程度の降雪があるという。大雪警報の発令は昨年の2月9日以来。

前線を伴った低気圧が発達しながら伊豆諸島付近を東に進み、雪を降らせた。つくば市では22日午後5時、7㎝の積雪を観測した。

降雪により、つくば市教育委員会は22日、市立小中学校の下校時間を繰り上げ、給食後の午後1時30分に下校させた。土浦市は通常の月曜日と同じ午後3時までの下校となった。23日朝はつくば、土浦両市とも小中学校の登校時間を2時間ほど遅くし午前10時ごろとする。

首都圏の鉄道に一部運休や遅延が出ている中、22日午後5時現在、JR常磐線、つくばエクスプレスいずれも平常運転となっている。

22日午後3時過ぎ、つくば駅周辺では、下校する高校生らが駅に急ぐ姿が見られた。横から吹き付ける雪に傘を斜めにしたり、傘を差さずコートのフードを頭にかぶって肩をすぼめながら足早に急ぐ生徒らもいた。

23日は強い冬型の気圧配置となり、晴れ時々曇りの予報となっている。

来館者10万人達成 開館45日目、土浦市立図書館

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10万人目の来館者となり市のイメージキャラクター「つちまる」と記念写真を撮る板羽美帆ちゃん(中央)。左は父親の浩之さん、右は入沢弘子館長

【鈴木宏子】土浦市立図書館(同市大和町)の来館者数が21日、10万人になった。昨年11月27日、JR土浦駅前、アルカス土浦内にオープンし45日目(開館日)の達成となる。同館は年間40万人の来館者を目標としており、開館2カ月弱での10万人達成は、目標より1.5倍速いペースとなる。

21日午後、10万人目の来館者となった市立土浦第2小学校1年、板羽美帆ちゃん(7)に、入沢弘子館長から、市のイメージキャラクター「つちまる」のぬいぐるみと、同市出身の力士、高安関の切手シートなどの記念品が贈呈された。美帆ちゃんは「びっくりした。(10万人目になって)うれしい」などと話していた。

絵本を返却するため、父親の会社員、浩之さん(55)とやって来た。5回目の来館という。浩之さんは「(移転前の旧館と比べ)本も増えたし、ジャンルも分かりやすく、居心地のいい場所になった。面白い本を探して、子どもにいろいろな本に親しんでもらえるようにしていきたい」などと語っていた。

同館のこれまでの1日平均来場者数は約2200人で旧館の3.5倍。貸出冊数は1日平均2228冊で同2.25倍。1階市民ギャラリーの来館者数と合わせるとアルカス土浦全体の来館者数は計約11万5000人になる。

入沢館長は「駅前立地になり、気軽に立ち寄る方が増え、利用の仕方にも変化を感じている」とし「10万人達成は一つの節目になる。これからも多くの方が本に親しみ利用しやすい図書館づくりを目指し、駅前活性化に寄与できる施設として地域と連携を図り貢献していきたい」などとしている。

第70回土浦市美術展開幕 市民ギャラリーで初 力作374点一堂に

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19日開幕した第70回土浦市美術展覧会=アルカス土浦1階、市民ギャラリー

【鈴木宏子】県内で最も歴史がある市民公募型の美術展「第70回土浦市美術展覧会(市展)」が19日、JR土浦駅前、アルカス土浦1階の市民ギャラリーで開幕した。日本画、洋画、彫刻、美術工芸、書、写真など市民の力作374点が一堂に展示されている。

昨年11月末オープンした同ギャラリー第2弾のオープニング展として開催された。市展が同ギャラリーで開催されるのは初めてとあって、昨年度より約2割(55点)多い作品の出展があった。市内のほか県南の高校生から80代まで365人の作品が展示された。主催は同市美術展委員会(平田洋香委員長)など。

書家の平田委員長は「今年はそれぞれの部門で大きな作品が増えるなど、力の入った作品が増え、意気込みが感じられる。書の部門では(掛け軸などの)表具の仕方にも工夫が感じられ、(巻物にした)巻子(かんす)のかな作品も初めて登場した」と今年の特徴を話した。彫刻家の磯山芳男委員は彫刻作品について「等身大の作品や、木で魚を彫った木彫、漆を使った乾漆の技法、難しい技術がいる鋳造ブロンズ、テラコッタ(素焼きの塑像)など、いろいろな技法を使ったバラエティーに富んだ特徴ある作品が出てきている」と語っていた。

同展は戦後直後の1947年に始まった。市展を目指して日ごろの制作活動に励む市民も多いという。

友人と訪れたつくば市の無職、唐沢聰さん(70)は「個性を出した、いろいろな表現、技法、技術、描き方があると感じた」などと感想を話していた。

◆入場無料。会期は28日(日)までの10日間。開館時間は午前10時~午後6時(最終日は午後3時まで)。会期中の土日曜(20~21日、27~28日)はギャラリートークが催され、市展委員を務めるプロの作家が会場で鑑賞のポイントなどを解説する。

油絵などが展示されている会場
展示されている彫刻作品

農業法人みずほ、訪日外国人狙い新たな展開 成田空港に直営店、つくば周辺で民泊・収穫体験も

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成田空港土産コーナーでイチゴを試食するインドネシア人

【斎藤茂】訪日外国人の増加が年々見込まれる中、つくば市の農業法人「みずほ」(長谷川久夫社長)が日本航空(JAL)と業務提携して新年からさまざまな取り組みを始めている。日本の農産物を外国人にもっと知ってもらい、消費拡大につなげようというのが狙い。

成田国際空港(千葉県成田市)では15日から主に東南アジアからの旅行客が往来する第2国際線ターミナルのJAL直営店で、みずほが用意した茨城産トチオトメや栃木産スカイベリーなどイチゴの販売を始めた。JALによると農産物の常設販売コーナーの設置は初めて。お土産を買い求めるインバウンド(訪日)旅客らに試食としてふるまったところ「甘い」と大好評。朝穫どりの新鮮なイチゴは1パック(10粒前後)1500円と高めだが、用意した60ケース(2パック入り)はあっという間に完売した。

バンコク(タイ)に直営店を持つみずほは、1月下旬から成田空港のJAL貨物便を使って果物の輸出を新たに始める。JAL専用の貨物便屋上に直接搬入することで迅速な輸送が可能となり、収穫した翌日にはバンコクの店頭に並べられるという。これまで他社の旅客便を使っていたが、店に届くまでに日数がかかり、輸送コストも高くついたという。

さらにJALと手を組んで、訪日外国人を対象につくば周辺の農場で果物の収穫体験をしてもらうグリーンツーリズムも企画している。日程は具体的ではないが、関連農場でイチゴをはじめ、メロンやブドウ、ナシなど旬の果物を民泊を兼ねて収穫体験をしてもらい、日本産果物のファン層拡大につなげていきたいとしている。

長谷川社長は「日本の農産物は迅速な空輸ができず、現地で新鮮なまま食べてもらうのが難しかった。訪日客だけでなく、海外でも可能になれば消費は伸び、輸出拡大につながる。ひいては農家の後継者育成にもつながる」と、今回のJALとの提携に夢を膨らませている。(終)

JALとの提携について話す農業法人みずほの長谷川久夫社長=成田空港

新たな5品認証 つくばコレクション

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認証品のマーク㊧と新たに認証された5品の一つ、男女川 TSUKUBA100プレミアム

【橋立多美】つくばエクスプレス(TX)つくば駅自由通路にある「つくば市物産館」と「つくばの良い品」に、新たな「つくばコレクション」が加わる。両店には、市内の物産品の中でも特に優れた物産品として市が認証した「つくばコレクション」が主に陳列されている。

つくばコレクションは、地域経済の活性化と同市のイメージアップにつなげることを目的に、2011年から始まった取り組み。材料や製造などの産地や安全性、品質に応じた買いやすい価格、オリジナリティ、パッケージデザインといった基準に適合した商品が認証される。

2017年度、新たに5品が認証されて合計26品目の食料加工品が「つくばコレクション」として認証を受けている。学識経験者やスーパーマーケットの商業者、観光業者などで構成される選定委員会が審査を行うが、今年度は消費者である市民たちが一部の審査を担い、その結果を前提に5品目が認証された。

「つくばコレクション」はTXつくば駅構内の2店の他、カスミの市内各店舗でも販売されている。

新たに加わった5品は以下の通り(写真はつくば市提供)。

○男女川 TSUKUBA100プレミアム(製造・稲葉酒造)
米は筑波農場産の五百万石を用い、筑波山の湧き水で製造。圧力をかけずに一滴一滴自然の重みで落とす袋吊り製法で生まれた「雫酒」。4320円(税込み)。

○七福来ギフトBOX(エコファーム飯島)

福来みかんを使った「七味とうがらし」と「筑波八ツ房とうがらし」、瀬戸内海で精製された厳選塩と七味とうがらしを調合した「塩七味」を詰め合せたギフトボックス。1280円(同)。

○元祖つくば餃子(龍神)

材料から調味料まで、地元の農産物にこだわった手作りギョーザ。1080円(同)。

○つくば豚無添加ボンレスハム(筑波ハム)

研究者の指導を受けて誕生した「つくば豚」を高い技術力で無添加で提供。無添加ハムは美味しくないという概念を覆す。4500~5500円(同)。

○つくば大吟醸バターカステラ(コート・ダジュール)

つくばの名酒「霧筑波」の大吟醸酒粕を練り込み、酒粕の香りが残るカステラ(アルコールは飛ばしている)。2160円(同)。

 

 

 

 

画家と彫刻家「二人展」開幕 牛久のギャラリー

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自作について語る画家の横須賀幸男さん

【鈴木萬里子】水戸市在住の画家、横須賀幸男さん(63)と城里町在住の彫刻家、槙野匠(48)さんによる「二人展―Asyl(アジール)」が16日、牛久市ひたち野東のギャラリー「ART SPACE ある・る」で始まった。

アジールはドイツ語。ギリシャ語を語源とし、聖域、自由領域など特殊なエリアのことを意味する。横須賀さんは二人展のコンセプトについて「美術は、囲まれた幸せな領域ではなくなった。さまざまな制約を取り払って自分たちの自由な生活を作り出したい」と語った。

横須賀さんはアクリル画11点を展示。うち大作3点は昨年10月に描いた連作。「雲、風、霧が感じられる作品に仕上げ、上から見たエリア(聖域)を感じさせる画にしたかった」と話した。30年前からアクリルで製作しているのは、水を流したキャンバスに何層も絵の具を入れ、日本的な墨絵に近い表現にするためだという。

槙野さんの作品は8点のうち大作の「小さな川を渡る」が会場中央に置かれている。この橋を渡り横須賀さんの3連作の1番目「門をたたく」に至るよう工夫された展示となっている。

◆開館時間は午前11時~午後6時、入場無料。20日(土)午後3時から同会場で「ギャラリートーク&ドリンクパーティ」が開かれる。会期は28日(日)まで。22日(月)休廊。問い合わせは電話029・871・7007(同ギャラリー)

中央に置かれた槙野匠さんの作品「小さな川を渡る」

愛国学園高のリンゴ型コロッケが優勝 龍ケ崎でコンテスト

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優勝した「AIRYUコロッケ」を手にする、愛国学園大学付属龍ケ崎高校チームのメンバーたち=龍ケ崎市上町のにぎわい広場

【崎山勝功】コロッケによるまちおこしに取り組んでいる龍ケ崎市で、おいしくて、見た目もユニークなコロッケを競い合う「第5回コロッケコンテスト コロリンピックin龍ケ崎」(同市商工会主催)がこのほど、同市上町のにぎわい広場で開かれた。具にリンゴを練り合わせたリンゴ型コロッケを考案した愛国学園大学付属龍ケ崎高校チームの「AIRYUコロッケ」が優勝した。

同市は県内で最初に、ご当地グルメによるまちおこしに取り組み始めた。コンテストには市内外から計16組がエントリーし、書類審査を通過した10組が出場した。審査員や会場の市民らが「見た目」と「試食」の2点から審査を行った。

優勝したリンゴ型コロッケを考案した愛国学園高1年の和田奈津希さんは「たくさん練習して、みんなで頑張って、優勝できて本当に良かった」と笑顔で答え、同1年の高橋園花さんは「味付けが大変だった」と、納得のいく味を出すまでの苦労を語った。

惜しくも2位となったのは市立城南中学校チームの「ぎょうざコロッケ」。同中2年の菅原千聖さんは「味の審査で高い評価をいただけてうれしかった。入賞も難しいと思ったけど、2位になれてよかった」と述べた。同2年の信田レイナさんは「準優勝したことはうれしい。できれば優勝したかった」と悔しさを見せた。

3位は、調理師を目指す若者らが学ぶつくば栄養医療調理専門学校(牛久市ひたち野)1年の松田黎奈さん(19)=常総市=。同市のマスコットキャラクター「まいりゅう」をかたどったコロッケを出品した。松田さんは「もう一度チャレンジしてみたい」と再戦への意欲を見せた。

2位、城南中の「ドンと伝わる城南魂!うますぎぎょうざコロッケ」
3位、つくば栄養医療調理専門学校1年、松田黎奈さんの「ギョウザコロッケ」

 

第5回コロッケコンテスト審査結果
順位 参加者・コロッケ名
優勝 愛国学園大付属龍ケ崎高チーム「AIRYUコロッケ」
2位 龍ケ崎市立城南中チーム「ドンと伝わる城南魂!うますぎぎょうざコロッケ」
3位 つくば栄養医療調理専門学校・松田黎奈さん「ギョウザコロッケ」
4位 一般・牧野朋子さん「いがくりコロッケ」
5位 一般・北島文男さん「ジィジィコロッケ」
6位 県立竜ケ崎二高・伊藤萌音さん「さつマロンチーコロッケ」
7位 県立竜ケ崎二高・山崎優衣さん「とろ~りとまらんトマトライスコロッケ」
8位 つくば栄養医療調理専門学校・平野理花さん「おでんコロッケ」
9位 つくば栄養医療調理専門学校・木村瑞紀さん「ミルフィーユコロッケ」
10位 一般・佐々木浩子さん「佐々木さんちのキャベツコロッケ」

「落ちない、滑らない」 マンホールカードで合格祈願を つくば市

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(左から)マンホールカードと合格祈願カード、缶バッチのセット

【大志万容子】受験シーズン本番を迎え、つくば市は、合格祈願のお守りとして「マンホールカードと缶バッチ」300セットを、市役所(同市研究学園)1階水道お客様センターで無料配布している。

マンホールはふたが丸くて構造上穴に「落ちない」、しかも表面が凸凹していて「滑らない」ことことから、マンホールカードは全国的に合格祈願のお守りとして人気を集めている。

セットには、マンホールカードと直径38㎜の缶バッチ、市職員が合格祈願の願いを込めて作ったカードが入る。12日に市のホームページに告知し、新聞に掲載されたこともあり、16日午前までにすでに約50人がもらいに訪れたという。

同課では「受験生のお守りにしていただくと共に、少しでも下水道に興味を持ってもらえれば」と話している。

マンホールカードは、各地のデザイン性の高いマンホールのふたを全国統一規格のカードで紹介し、下水道事業のPRを図るもの。筑波山や宇宙船を配したつくば市のカードは2016年8月から配布をスタート、17年4月に開始した英語版も含め、これまで約5000枚を配っている。

◆配布期間は3月31日(土)まで。午前8時30分~午後5時15分。先着順。問い合わせは、つくば市下水道管理課:029・883・1111(代表)

缶バッチは縁の色が5色ある

無料塾が資金集めバザー 市内に2カ所目の開設目指す つくば

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バザーの商品を見定める来場者たち=つくば市上横場、つくばショッピングセンターアッセ

【崎山勝功】つくば市内で学童保育と低所得・ひとり親家庭向けの無料塾を運営するNPO法人「居場所サポートクラブROBE(ロベ)」が14日、チャリティーバザーを同市上横場のつくばショッピングセンターアッセで開いた。収益を、無料塾の運営費用と同市内に2カ所目の無料塾開設費用に充てようと開催した。

会場には、同クラブに寄付された衣類、運動靴、羽毛ふとんなどの生活用品や、ランドセル、ピアニカなどの学用品が出品された。値段は一律1点100円以上、買い物をする側が値段を決めるというルールで、来場者たちが品定めをして購入していった。

バザーを主催した同クラブの森美智子理事長によると、今年の夏ごろをめどに同市吾妻地区に2カ所目を開設する予定という。同クラブでは2016年7月から同市谷田部地区で無料塾を開設している。運営する中で、他地区の子どもたちを受け入れる場をつくる必要性が出てきたという。「(つくば駅に近い)吾妻地区はバスなどの公共交通機関で通えるし学習指導ボランティアの筑波大生も来やすい」と話す。

現在、谷田部地区の無料塾には、約30人の小中学生が通っており、週2回「おにぎりボランティア」がおにぎりなどを差し入れし、学習と食育の両面で支えている。開始当初は「つくば市は税収が高い地域だから、そんなに困窮した世帯がいるのか」との声もあったという。開始当初は7人だった生徒がわずか1年半で約30人に増加。無料塾の開講で潜在化していた貧困が可視化された現実がある。

バザーは、2月12日と3月ごろにも同ショッピングセンターで開く予定。

ロウバイが見頃 筑波山梅林

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筑波山梅林で見頃を迎えたロウバイ=14日、つくば市沼田

【谷島英里子】筑波山中腹(つくば市沼田)にある筑波山梅林で、ロウバイが見頃を迎えている。斜面に数十本が植えられ、ろう細工のような黄色い花を咲かせて、甘い香りを漂わせている。訪れた人たちは、顔を近づけて香りをかいだり、写真撮影で青空とのコントラストを楽しんだりしていた。

同市観光コンベンション協会によると現在5分咲き。暖冬だった昨シーズンと比べ今年の冬は寒い日が続いているが、開花状況はほぼ平年並みという。園内では、開花が始まったばかりの早咲きの紅梅もちらほら見られた。

筑波山神社に夫婦で参拝に来たついでに梅林に立ち寄ったという筑西市の会社員女性(32)は「ロウバイは初めて見ました。一つ一つの花が小さくてかわいいですね」と話していた。

標高約250m付近にある梅林は広さ約4.5ha。白梅、紅梅、緑がく梅など約30種約1000本が植えられ、中腹からの眺望と筑波山の巨岩、梅とのコントラストが独特の景観をつくっている。今年の筑波山梅まつりは2月14日開幕する。

青空と筑波山の巨石とのコントラストが映えるロウバイ

小田地区でどんど焼き つくば 「伝統残したい」

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餅を刺した竹の棒を一斉に火にかざす参加者=つくば市小田

【鈴木萬里子】第30回小田地区どんど焼き(小田二十日会主催)が14日、つくば市小田、小田城跡歴史ひろばで催された。午後4時、日枝神社(土浦市澤辺)神主のお祓いの後、やぐらに火が放たれると、グォ~というものすごい音と同時に天まで届くかのような火柱が立ち、観客から大きな歓声が上がった。火の勢いが少し収まると参加者らが餅を刺した竹の棒を一斉に火にかざす姿が見られた。

どんど焼きは小正月(1月15日前後)に正月の松飾り、しめ縄、書き初めなどを長い竹やわら、茅(かや)で作られたやぐらに積み上げて燃やし、無病息災や五穀豊穣を祈る行事。この火にあたると若返る、焼いた餅を食べると病気をしない、燃やした書き初めの紙が高く舞い上がると習字が上手になり勉強もできるなどいわれている。

小田地区では30年前に地元の商人や事業主が中心となり同二十日会を結成、その会員らが立ち上げた。当初は12人ほどいた会員も現在は結束幸男さん(71)、小林宏さん(71)、河合満雄さん(67)ら3人になった。14日は友人、知人ら20数人がボランティアで参加し、クレーンを使い、高さ10mのやぐら作りや、豚汁作りなどに取り組んだ。

昨年から「小田城冬の陣」(つくば市教育委員会など主催)が同時開催され、和楽器演奏などのイベントも行われた。好評の豚汁は1日3回500食以上を無料配布した。火の回りではつくば市消防本部の職員が多数待機し、飛び火の消火に当たっていた。

■「分別徹底し土浦も再開して」

伝統行事のどんど焼きだが、最近は担い手不足や、プラスチックなどを燃やすことなどから減少傾向にあるという。土浦市もプラスチックの分別が難しいことから今年から廃止となった(NEWSつくば1月12日配信参照)。

つくば市中心部から来場した30代の夫妻は「是非残してもらいたい。分別は個人の意識の問題、行政の徹底した周知が必要だと思う」と話した。近所の60代の男性は「周りが何もないところなので気にしない」ときっぱり。やぐら作りをした男性は「伝統を残していきたい。(プラスチックの分別の問題は)これから考えていかなければならないが」と話した。土浦から孫2人と来た60代の女性は「毎年土浦のどんど焼きを楽しみにしていたのに廃止になって残念。市民も分別を徹底して再開してほしい」と語尾を強めた。

お祓いをする日枝神社の神主
火柱が立ち燃え上がるやぐら

県南5市町の司書が対決 土浦図書館で書評合戦 1位は―

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お気に入りの1冊を紹介する阿見町立図書館の山下裕美子さん=土浦市大和町の市立図書館

【谷島英里子】本を紹介し合い、どの本が一番読みたくなるかを投票で競う書評合戦「ビブリオバトル」が13日、土浦駅前の市立図書館(同市大和町)で開催された。県南5市町の司書5人がそれぞれ本の魅力をアピールした。

本に親しんでもらおうと、開館記念イベントの一つとして土浦市立図書館が主催した。土浦のほか、かすみがうら、石岡、牛久市、阿見町の司書が出場し、読みたいと思った本を参加者約100人が投票で決めた。

第3次世界大戦後の未来を描いたフィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」や、奈良時代の史実をもとにした久保田香里の青春ストーリー「駅鈴(はゆまのすず)」などが紹介され、司書が5分の持ち時間で面白さを解説した。

発表後、参加者から「何年前に発行された本ですか」、「ネタばれにならない程度に、一番怖いところはどこですか」などの質問が出ていた。

投票の結果、阿見町立図書館の司書、山下裕美子さんが紹介したウィリアム・グリルの児童書「シャクルトンの大漂流」が1位のチャンプ本に選ばれた。20世紀初頭、南極をめざして出航した乗組員たちの実話にもとづく冒険物語だ。山下さんは「うれしいです。本のすばらしさが(皆さんの)心に残ったのだと思います」と話していた。