土曜日, 4月 26, 2025
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つくば駅前でバーベキュー、カヌー体験を 中央公園に8、9月オープン

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4日オープンするバーベキュー場で肉や野菜を焼くナムチェバザールの和田幾久郎社長㊧=つくば市吾妻、つくば中央公園

【鈴木宏子】つくば駅に隣接するつくば中央公園(つくば市吾妻)に、バーベキュー場、カヌー乗り場、水遊び場が8、9月の2カ月間、期間限定でオープンする。

西武筑波店などが撤退し中心地区のにぎわい創出が課題となる中、公園など公共空間を活用して小さな取り組みを数多く実施し魅力を高めていこうという同市の中心市街地プレイスメイキング事業の一環。年間事業費計約900万円で実施する。

バーベキュー場は、公園南西の樹木に囲まれた約700平方㍍に土日祝日のみオープンする。6人掛けのテーブルと椅子、バーベキュー用グリルを10セット配置し、食材と飲み物、食器などを持ち込めば体験できる。飲酒も可能という。市の公園では火の使用やバーベキューは禁止しているが、実証実験として実施し、他の公園利用者や周辺への影響、採算性などを調査して、来年度以降も実施するかどうか検討する。

カヌー乗り場は約6500平方㍍の大池に設置し、一人乗り用5台を用意。初心者でも指導員がこぎ方を教えてくれるという。

水遊び場は、6、7月に大池西側のステージ池約680平方㍍の水を抜いて底を洗浄し、水を入れ替えて、深さ10㌢程度の水遊び場にした。9月末まで毎日、無料で遊べる。

市は7月10日、同駅周辺の事業者で組織する「つくばセンター地区活性化協議会」(会長・石原孝筑波都市整備社長)と、同駅前の商業施設キュートに出店するアウトドア用品店「ナムチェバザール」(水戸市・和田幾久郎社長)の3者による地域連携協定を締結した。今回は協定に基づく第1弾の取り組みで、バーベキューとカヌーは、市がナムチェバザールに委託して運営する。

オープンを前に3日、五十嵐立青市長が中央公園でバーベキューとカヌーを体験しPRした。五十嵐市長は「パブリックスペースを活用することで、まだまだできることはたくさんあるので、いろいろな資源を活用していきたい」と話し、ナムチェバザールの和田社長は「あるだけでなく、どう使うかで価値を高めていくつくば市の考え方に賛同し、積極的に取り組んでいきたい」と話した。バーベキューの予約は3日時点ですでに半分ほど予約が入っているという。

◆バーベキュー場は土日祝日の午前10時~午後5時まで開設。料金は1テーブル(6人まで)2000円▽カヌーは土日祝日の午前10時~午後4時。小学4年生以上が対象で、料金は1人1回30分で500円▽水遊び場は9月末まで毎日利用できる。問い合わせは電話029・225・8848(ナムチェバザール)、またはつくば中央公園アウトドア体験2018ホームページ(https://peraichi.com/landing_pages/view/tsukubapark2018)へ。

中央公園の大池でカヌーを体験する五十嵐立青つくば市長㊧
1日オープンし子どもたちが遊ぶ姿が見られる中央公園の西側のステージ池

県南3JAが来年2月合併で調印 新名称は「水郷つくば」

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調印した契約書を見せる関係者ら=1日、土浦市城北町、ホテルマロウド筑波

【鈴木宏子】JA土浦、竜ケ崎、茨城かすみの県南3JAの合併調印式が1日、土浦市城北町のホテルマロウド筑波で開かれ、新JAの名称を「JA水郷つくば」とし、来年2月1日合併する契約書に調印した。合併後はJA常陸(本店常陸太田市)に次いで県内2番目の規模となる。

合併協議会会長の池田正JA土浦組合長は「合併後は販売高の半分くらいをレンコンが占める。広域合併のメリットを生かし、海外輸出や2020年の東京五輪に向けたGAP(農業生産工程管理)認証取得を目指したい。他の作物についてもレンコンブランドをもってセールスをかけていきたい」と抱負を話した。さらに県南地域の今後の広域合併について「水郷つくばは県南の中核JAとなる。今後、JAつくば市や他のJAに合併の働き掛けを進めたい」などと述べた。

新JAの本店は現在のJA土浦本店(土浦市田中)に置き、さらに地区本部をJA土浦本店、竜ケ崎本店(龍ケ崎市)、茨城かすみ本店(美浦村郷中)にそれぞれ設置する。新組合長は現時点で未定という。

調印式は、大井川和彦知事、山岡恒夫県会議長、土浦市の中川清市長、県農協中央会の佐野治会長の4人が立会人となって、JA土浦の池田正組合長、竜ケ崎の木村透組合長、茨城かすみの糸賀一男組合長が契約書に調印した。

大井川知事は「単に合併効果だけでなく今後どうチャレンジするのか、自己改革がどういう形で実を結ぶのかが問われる。新しい市場開拓や商品開発など、県として努力は惜しみなくやらせていただきたい」などとあいさつした。

JA土浦(土浦、かすすみがうら市)は組合員数1万4386人、竜ケ崎(牛久、竜ケ崎市、利根町)は同9301人、茨城かすみ(阿見町、美浦村)は同4326人。3JAは今年3月1日合併協議会を設立し、5カ月での合併調印となった。合併後の新JAの組合員数は7市町村の2万8013人で県内2位、販売高は約104億円で県内5位の規模になる。

笑顔で握手する(左から)中川土浦市長、山岡県会議長、糸賀JA茨城かすみ組合長、木村JA竜ケ崎組合長、池田JA土浦組合長、大井川知事、佐野県中央会会長

土浦の花火を駅前に投影 4、5日「キララまつり」でプロジェクションマッピング

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土浦キララまつりを前に七夕飾りの装飾が施された市中心市街地=土浦市川口1丁目

【谷島英里子】JR土浦駅周辺で4~5日の2日間、「土浦キララまつり2018~魅せます土浦の夏」が開催され、土浦の花火をモチーフとしたプロジェクションマッピングが初披露される。同駅前のアルカス土浦に投影する。

プロジェクションマッピングは、コンピューター映像を建物に投影する演出。毎年10月に開催される土浦全国花火競技大会の知名度をもっと高めようと、市商工観光課が地方創生推進交付金945万円を活用して企画した。

イベント演出やディスプレイの制作を行う五光(本社栃木県)が、「土浦の花火」をモチーフに市内の観光資源も取り入れオリジナル動画を作成。アルカス土浦の外階段から3階ガラス部分に投影し、光や音で約7分間演出し、キララまつりを盛り上げる。4、5日の両日午後7時30分、8時、8時30分、9時の計4回行う。商工観光課は「土浦ブランドの花火を知っていただけたら」と話す。冬にも第2弾のプロジェクションマッピングを5日間実施する予定だ。

土浦キララまつりは、JR土浦駅前通り、土浦港、モール505、タイムズ土浦中央第3駐車場といった駅周辺などを会場に、4日は市内小学生による音楽隊パレードや七夕おどりコンテスト、5日は市民山車巡行、土浦新郷土民謡おどりといった地域の伝統芸能が披露される。霞ケ浦では観光帆引き船合同操業と遊覧船無料乗船会が実施される。

ほかに新企画として、手野や田村のハス田をレトロバスで巡る「土浦ハス花めぐり」レトロバスの運行、子どもが乗れるミニトレイン「ドクターイエロー」「はやぶさ」の運行などがある。飲食や音楽ステージ、行灯(あんどん)装飾、消防車・救急車の展示など盛りだくさんの内容だ。両日とも午後1時~9時30分まで、土浦駅西口から亀城公園前までと、中城通り、本町通りは歩行者天国となる。

詳しくは市観光協会ホームページhttp://www.tsuchiura-kankou.jp/tanoshimu/kiraramatsuri/。問い合わせは実行委員会事務局電話(029・824・2810)まで。

クレオ再生—関与すべきか、市場に任せるか つくば市がHPで2択アンケート

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閉鎖されている商業施設クレオ=つくば市吾妻

【鈴木宏子】一定の財政負担をしてもつくば市が関与すべきか、市場動向に任せ市は関与すべきでないか—西武筑波店とイオンつくば駅前店が撤退後、入居店がなく閉鎖されているつくば駅前の商業施設クレオの再生について、つくば市は7月29日から市ホームページ(HP)で、市が関与すべきか否かについて2択のアンケート調査を実施している。

「クレオの再生に向けた今後のあり方等に関するアンケート」で、質問項目は①クレオ跡地にどのような施設を望むか②市が関与すべきか否かなど。自由意見も書き込める。期間は8月15日まで。アンケートは市HPのみで受け付け、市民でなくてもだれでも回答できる。

これまで市は、つくば駅周辺の中心市街地に関し様々なアンケート調査を実施してきたが、クレオ再生に限定した意見募集はなかったことから、改めて市が関与すべきか否かを聞くという。

クレオについては現在、所有者の筑波都市整備(同市竹園)が、民間に売却することも含めて検討している。

一方つくば市は、5、6階に図書館、窓口センター、市民活動総合センター、子育て支援施設など公共施設を入居させることを検討し調査を実施。6月に、5、6階の設計・整備費用は約22億1400万円になることを明らかにした。現在さらに、クレオ5、6階を賃貸する場合と購入する場合のそれぞれについて、費用や運営方法などの調査を実施している最中。

市学園地区市街地振興室は「現在、あらゆる可能性を検討している。市が建物を全部購入する、一部購入する、全部借りる、一部借りる、市は関与しない—という選択肢があるが、どこかに重きを置いているわけではない。アンケート結果は判断材料の一つになる」などとしている。

アンケートは市HP(http://www.city.tsukuba.lg.jp/jigyosha/oshirase/1005078.html)またはhttps://s-kantan.jp/city-tsukuba-ibaraki-u/offer/offerDetail_initDisplay.action?tempSeq=8013&accessFrom=へ。問い合わせは電話029・883・1111(市学園地区市街地振興室)。

地域交流センター職員を懲戒免職 16年の公金横領で つくば市

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つくば市役所

【鈴木宏子】2016年に発覚したつくば市地域交流センターの未入金事件で、同市は7月31日、135万3950円を横領したとして、当時の同センター主任主査の女性職員(48)を同日付けで懲戒免職処分にしたと発表した。

発覚から処分まで1年8カ月かかったことについては、警察との協議や検察の判断、市としての事実確認等を慎重に行ったため時間を要したとしている。

16年11月22日、市内の地域交流センターで、使用料85万1850円の未入金があることが監査委員の指摘で分かった。2日後の24日、女性職員が徴収した使用料を入金せず、個人的に保管していたことが発覚した。女性職員は同日、未入金だった現金を全額入金した。さらにその後の市の内部調査で、同年12月、女性職員はほかに50万2100円を入金していなかったことが分かった。

つくば市は17年10月、業務上横領としてつくば中央警察署に被害届を出したが、今年3月22日、水戸地検土浦支部は不起訴処分とした。

その後分かった50万2100円の未入金について、市は今年3月1日、監査委員に賠償責任に関する監査請求を実施、同月30日、女性職員に対して賠償命令が出され、職員は4月24日、延滞金を含め全額を市に入金した。

その後も市はさらに事実確認と調査を実施、7月に市分限懲戒審査委員会を2回開き、処分を確定した。

併せて7月31日付けで、女性職員を指導する立場にあった当時係長の男性職員(59)を戒告、管理監督責任があった当時の市民部長(60)など4人を訓告処分とした。

五十嵐立青市長は「市の職員が公金横領という非違行為により、市民の信頼を裏切り多大な迷惑をお掛けしましたことを心からお詫び申し上げます。再発防止に万全を期し、市民の信頼を一日も早く回復できるよう全力を尽くします」などとするコメントを発表した。

つくばの魅力をPR 観光大使を募集

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つくば観光大使(つくば観光コンベンション協会提供)

【谷島英里子】つくば観光コンベンション協会(五十嵐立青会長)は県内外のイベントや行事に出席しつくば市の観光をPRする「第13代つくば観光大使」を3人程度募集している。応募締め切りは8月9日。

観光大使計6人のうち半数の3人を募集する。第12代の3人は継続する。主な活動内容は11月のつくばマラソン、2~3月の筑波山梅まつり、5月のつくばフェスティバル、8月のまつりつくばなどでイベントに参加したり、県外で観光キャンペーンをしたり、メディア出演などを行う。筑波山や同梅まつりでは振り袖姿での業務もある。任期は9月1日から2019年8月31日までの2年間。活動時には日当1万円(基本)の謝礼が出る。

応募資格は①18歳(高校生不可)から40歳までの明るく健康な男女②観光行事にボランティア精神をもって積極的に取り組み、市の魅力をPRできる人③任期中、つくば観光コンベンション協会の指定した日(年間約20日程度)に必ず従事できる人④普通自動車運転免許を持ち、自家用車でおおむね1時間以内で市内に通える人⑤ほかの市町村の観光大使、ミス、キャンペーンガール・コンパニオンの任期が残っていない人⑥家族や勤務先の完全な理解と協力が得られる人⑦SNSを活用した広報活動を実施できる人が条件となる。

同協会によると、応募者数は近年、減少傾向にあるが、毎回県内外から十数人の応募があるという。

応募は同協会ホームページから観光大使応募用紙をダウンロードして必要事項を記入し郵送する(8月9日必着)。問い合わせは同協会(電話029・869・8333)まで。

桜川水害対策は? 洪水想定を昨年見直し 面積1.75倍に拡大

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洪水想定区域が昨年見直され、逃げ遅れなく住民を避難させる対策の検討が始まった桜川=土浦市桜町

【鈴木宏子】200人を超える死者を出した西日本豪雨から3週間が経った。地元の土浦、つくば市などを流れる桜川の水害対策は今どうなっているのか。常総市などに甚大な被害をもたらした2015年の鬼怒川水害を教訓に、桜川の対策は3年間でどこまで進んだのか。

桜川を管理する県によると、鬼怒川水害などを教訓に昨年9月、桜川の洪水浸水想定区域が大幅に見直され、想定区域は見直し前の1.75倍に大幅に拡大された。洪水発生前に住民を確実に避難させ逃げ遅れをなくすための具体的な対策の検討は始まったばかりだ。

昨年見直されたのは霞ケ浦に流れ込む河口から桜橋(土浦市田戸部とつくば市栗原)までの下流10キロ区間のみ。10キロより上流については、まだ堤防が整備されていない箇所があるなど未整備のため、見直しまでに至ってないという。

見直し前は30年に一度の48時間246ミリの降雨を想定していたが、見直し後は、考えうる最大の雨量として、3倍の48時間746ミリを想定した。7月の西日本豪雨では高知、徳島、岐阜、長野県内など8カ所で746ミリを超える総雨量を実際に記録しており、起こりえない数値ではない。

見直し前の下流10キロの浸水想定区域は16平方キロ。見直し後は、1.75倍の28平方キロに広がった。中心市街地一帯が浸水想定区域になる土浦市は、見直し前は、常磐線の線路の東側は浸水が想定されてなかったが、見直し後は線路も東側も浸水すると想定されている。市役所、消防本部、警察署も浸水想定区域内に立地する。水の深さも見直され、見直し前は2階に避難すれば助かるという想定の深さだったが、見直し後は2階天井付近まで浸水すると想定された区域もある。

下流の暫定整備は完了

見直しに伴ってハード面の整備はさらに強化されないのだろうか。県によると桜川は、霞ケ浦圏河川整備計画に基づいて下流10キロ区間の堤防整備や川底の掘削などの暫定計画はすでに完了しており、ハード面をさらに整備する予定は当面ない。今後おおむね30年間でさらに川底を掘削し流量を現在の1.6倍にするという将来計画はあるが、現時点でいつになるか具体的見通しは立たないという。

河口から10キロより上流に堤防が未整備の区間があるため、県は現在、築堤のための用地買収を進めたり、樹木が茂って流れを妨げている箇所は樹木を伐採などしている。ただしハード面の事業費は年間数千万規模だという。

「逃げ遅れなくす」はこれから

15年の鬼怒川水害のほか、16年に岩手県の高齢者施設で入居者が逃げ遅れた台風被害を教訓に、国は減災のための治水対策を見直した。桜川の洪水想定区域の見直しも、国の水防災意識社会の再構築に向けた緊急行動計画などを受けて動き始めた。

桜川では昨年1月に関係市、県、気象庁による県管理河川県南(土浦)ブロック減災対策協議会を設置し見直しが進んでいる。「逃げ遅れによる人的被害をなくす」「地域社会機能の継続性を確保のする」の二つを21年度まで5年間で達成することを目標に据える。ハード面では堤防が未整備の上流区域の早急な堤防整備、ソフト面では地域住民との情報共有や福祉施設入所者の確実な避難をどう実現させるかなどが課題とされる。

昨年の洪水想定区域の見直しを受けて土浦市は、今年度当初予算に洪水ハザードマップの見直し約380万円を計上、今年度中に新たなマップを策定し、全戸に配布する予定だ。見直し前のマップは、浸水想定区域に1万4013世帯、3万5794人が住むとされ、洪水時の避難所として24カ所を指定した。見直し後の世帯数や人口がどうなるかは現時点で未定だ。市役所が浸水した場合、現在、市保健センターがある下高津に災害対策本部機能を移動するという。避難所まで距離があることも課題だ。

一方つくば市は、見直された洪水想定区域に基づいて今年3月までに新たな災害ハザードマップを策定し全戸に配布した。住民の逃げ遅れをなくすなど対策はこれからになる。

昨年9月見直された桜川下流10キロ区間の洪水想定区域(県河川課HPより引用)
見直し前の洪水想定区域(同)

女みこし5年ぶり復活 土浦八坂神社祇園祭

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5年ぶりに復活し土浦市中心市街地を練り歩く女みこし=同市川口

【鈴木宏子】台風12号が接近する中、土浦八坂神社の祇園祭が28日催され、三百貫のみこしが市中心市街地を巡行した。女みこしが5年ぶりに復活した。

正午から予定通りみこし渡御が行われ、当番町の山車3台と獅子1台が各町内などを練り歩いた。

夕方、雨や風が強くなる中、女みこしと三百貫のみこしが共に同市川口町の御仮殿前を出発した。復活した女みこしは、公募で集まった市内外の10代から50代の約80人に担がれ、強い雨が降る中、「ソイヤー、ソイヤー」の勇ましい掛け声と共に街なかを練り歩いた。

巡行を終えた女みこし総括リーダーの山越里枝子さんは「雨が降ったが、いい思い出になったと思う。すべて女子だけでやった。感動している」などと話した。7月に入ってから毎週金曜日に集まり、足の運び方や担ぎ手同士の足運びの合わせ方、担ぎ方などの練習を重ねてきたという。

台風の影響で、子どもみこしの巡行と夜の山車の共演は取り止めとなった。山車と獅子は3日間、市中心市街地を練り歩く。

土浦八坂神社は同市真鍋(旧真鍋町)にあるが、氏子は旧土浦町(中心市街地)にいることから、祇園祭は旧土浦町で行われる。祭りは江戸時代の土浦藩の祭礼を継承したものとされる。三百貫のみこしの重さは本体と担ぎ棒合わせて780キロ。1933(昭和8)年に当時の鉄道大臣、原修次郎が寄贈した。その年は担がれたが、あまりの重さに翌年からは担がれず専用台車に載せて街なかを巡行したといわれている。1977年(昭和52)に「礎會」が結成され、その後は毎年担がれている。

雨がっぱを着た引き手に引かれて練り歩く当番町の山車=同
強い雨の中、勇ましい掛け声と熱気があふれる三百貫のみこし=同

 

台風12号接近 イベント中止や延期に

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トワイライト音楽祭中止の看板が置かれた研究学園駅前公園=つくば市学園南

台風12号が近づき28日夕方には関東に最接近すると発表される中、つくば市や牛久市ではイベントや祭りが中止や延期になっている。つくば市では28日開催予定の「第9回世界のつくばで盆踊り2018」が翌29日に延期、「トワイライト音楽祭」が中止となった。

盆踊りは29日に延期

【第9回世界のつくばで盆踊り】28日(土)午後3時~8時40分まで、つくば市竹園、ショッピングセンター・デイズタウン平面駐車場で開催予定だったが、翌日に延期し、29日(日)午後5時~8時40分まで開催する。午後3時からの生ライブは開催を取り止めるなど一部規模を縮小する。プロとスポーツ遊び、出店、盆踊り、ちびっこ花火遊びなどは予定通り実施する。問い合わせは電話029・860・5000(デイズ・タウン)

音楽祭は中止

【トワイライト音楽祭】来場者が1000人を超えた5回目の今年から、研究学園駅前から同駅前公園に会場を移動したが、台風の影響で中止となった。

一般公開は催し縮小

【夏休み一般公開】28日を夏の一般公開日としていた研究機関は、催しを縮小するなどの対応を行った。▽森林総合研究所=樹木園案内や昆虫トラップの解説、樹高当てクイズなど、屋外での催しが中止となった。同市松の里1。電話029・829・8372▽農業・食品産業技術総合研究機構=4つの会場をバスで結んで公開された。ほとんどが施設内での催しだったことで、中止したイベントはわずかで済んだという。同市観音台3-1-1。電話029・838・8980。

タウンミーティング中止

【タウンミーティング】28日(土)、豊里地区を対象につくば市遠東、老人福祉センターとよさとで開催予定の「第13回タウンミーティング 会える市長」は開催を取り止め、延期とした。延期後の開催予定日は現時点で未定という。

学院大は社会人講座など中止

【学校】筑波学院大学(つくば市吾妻)は28日開催予定だった入試相談会、社会人講座「コミュニティカレッジ」の各講座、ちびっこ博士講座、学生サークル活動等を中止し、附属図書館を臨時閉館とした。

かっぱまつりは29日のみ

【第37回うしくかっぱ祭り】28日(土)、29日(日)の2日間、牛久市役所や花水木通りなどで開催予定だったが、28日(土)は全プログラムを中止する。29日(日)は予定通り午後0時30分~9時まで、よさこい鳴子踊りパレードや河童ばやし踊りパレードのほかステージイベントを開催する。午後3時~9時30分は踊りパレードが催される花水木通りなどは交通規制が実施される。問い合わせは電話029・874・5554(同市観光協会内のうしくかっぱ祭り実行委員会)

忘れられた化石は謎多き海の哺乳類と判明 筑波大で60年保管

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筑波大学で見つかったパレオパラドキシアの骨の化石を説明する国立科学博物館の木村由莉研究員=筑波大学本部棟

【鈴木宏子】筑波大学(つくば市天王台)の古生物標本収蔵庫に60年間以上保管されていた骨の化石が、1千万年前に絶滅した謎の多い海の哺乳類「パレオパラドキシア」であることが分かった。国立科学博物館地学研究部(つくば市天久保)の木村由莉研究員と、同大生命環境系の上松佐知子准教授らが26日、記者会見し発表した。

化石は右後ろ足の大腿(だいたい)骨で、筋肉の付着面が分かるなど保存状態がとても良いことから、今後、当時の生活や他の生物との関係などを解明する手がかりになると見られている。保存状態が良好なパレオパラドキシアの化石は国内で2例目という。

1950年代前半に前身の東京教育大学の教員に預けられた標本で、木箱に入ったまま保管されていた。当時は別の哺乳類と鑑定され、そのまま忘れられていたという。

大学の標本管理方法の調査をするため昨年6月、同収蔵庫を訪れた木村研究員が、木箱に入った長さ約30センチ、重さ約1キロの未登録の骨の標本を見つけた。骨の特徴から束柱類(そくせきるい)という哺乳類の大腿骨と判断した木村研究員は、専門家による調査チームをつくって調査を開始した。

まず木箱に貼り付けてあったメモを手がかりに調査したところ、1950年代前半、福島市土湯温泉で砂防ダムの工事中に発見されたことがわかった。当時、現地では恐竜の骨とされ、ほかにも骨の化石が見つかっていたが、別の骨は1954年に同温泉で起こった大火で失われてしまったことも分かった。

さらに化石に付着していたジルコンという鉱物を分析したところ、1600万年前より新しい時代の化石であることが判明した。当時、東北地方は海の中だったという。

パレオパラドキシアは約2300万~1000万年前に北太平洋の沿岸地域に生息していた哺乳類で、名前は「謎めいた古生物」という意味。カバのような大きさで、発見された化石はやや小ぶりのものだという。

木村研究員は「パレオパラドキシアはジュゴンやマナティなどの仲間だという説とサイなどの仲間だという説があり見解が統一されていない。海の哺乳類は陸の哺乳類が海に入っていったものだが、なぜ海に入ったのか、どのように海に適応していったのかなどの解明に役立つ可能性がある」と話している。

パレオパラドキシアの復元図=新村龍也・足寄動物化石博物館提供

【高校野球茨城’18】土浦日大が大会2連覇。常総学院は無念の幕切れ

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試合終了、富田を中心にマウンドに歓喜の輪ができる
4回表1死、井上の右前打から逆転劇が始まった

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会は最終日の25日、ノーブルホームスタジアム水戸(水戸市見川町)で常総学院と土浦日大による決勝戦が行われた。結果は土浦日大が打棒の冴えを生かし常総学院を6-1と圧倒。参加102校98チームの頂点に立ち、第100回大会を記念して新調された真新しい優勝旗を手にした。同校は8月5日から阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で始まる本大会に、茨城代表として出場する。

実力伯仲と思われた両校に、意外な明暗が分かれた。土浦日大が4回表に一挙6点の猛攻を仕掛け、試合を決めた。

序盤はむしろ常総の方が優勢だった。2回裏にはこの日六番に入った二瓶那弥主将が中越えの三塁打。七番・手塚悠の内野安打で生還し1点先制。それに対し日大は2回表には1死一・三塁、3回表には1死満塁の得点機をつくるが、あと一打が出ない。

しかしここ数戦の日大は、試合の潮目を読むのが実にうまい。3回裏2死一・三塁のピンチを乗り切って流れを呼んだ。4回表1死から六番・井上莞嗣が右前打を放つと、敵失が2つ続いて満塁。ここで九番・石渡耀の中前打が出てまずは同点。「相手のスライダーに体が反応した。前の打席で詰まったのでバットを短く持ち、しっかり振って芯に当てた」と石渡。

4回表1死満塁、木原の左前打で石渡(右)ら2者生還

続く一番・鈴木健太主将の右前打で2-1と逆転。「自分のミスから先制されたので取り返したかった。目の前で石渡が同点打を放ち、楽になって打席に入った。決して納得できる当たりではないが、チームに貢献できて何より」と鈴木。次の二番・木原琉位は左前へ2点適時打。その後も四球や暴投で2点が入り、常総にとっては悪夢のような展開となった。

9回裏、ますます勢いを増す富田の力投

その後の常総は、投手を継いで日大の攻撃をかわし反撃の機会を待つが、尻上がりに調子を上げる日大の富田卓投手を崩せず。9回裏に2死から内野安打と死球で一・二塁とするが、代打・鈴木琉晟は内野ゴロに倒れゲームセット。マウンドの富田の下に歓喜の輪が広がった。

前日も奮闘した富田に先発を任せた理由を「本人の要望。一番を背負っている者の責任感が出た」と小菅勲監督。富田自身は「去年の甲子園はみんなに助けられて連れていってもらった。今年は自分がみんなを引っ張っていく。そのために体重アップや投げ方の研究にも励み、少しずつ形になってきた」と語る。

「去年は図らずも出た甲子園。だがその素晴らしい場所を体験して、もう一度行きたいと、選手たちが自主的に課題に取り組み始めた。ベンチでも何も言わなくても自分たちで考え、声をかけ合っている。それが今大会で実を結んだ」と小菅監督。きっと甲子園でも彼らは、自分たちの野球を楽しんでくるはずだ。

第100回全国高校野球選手権茨城大会 決勝(7月25日、ノーブルホームスタジアム水戸)

バッテリー
土浦日大:富田-小澤
常総学院:塙、谷田部、大木島、岡田、菊地竜-菊地壮、草部

長打
三塁打:二瓶(常総学院)
二塁打:井上(土浦日大)

挨拶を終え、応援席へ一斉に駆け出す土浦日大ナイン

 

【高校野球茨城’18】決勝は常総学院と土浦日大 強打対決が見どころ

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【常総学院-水戸商】4回裏2死一・二塁、菊地壮の中前打で吽野が本塁を陥れ、この回2点目

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会は12日目の24日、ノーブルホームスタジアム水戸(水戸市見川町)で準決勝2試合が行われた。第1試合は常総学院が水戸商を5-1で破り、第2試合は土浦日大が8-5で霞ケ浦を下した。両者による決勝戦は25日午前10時から、ノーブルホームスタジアム水戸で行われる。

常総、4回裏に一気呵成の攻め

【常総学院-水戸商】2回裏無死一塁、斉藤が先制の左前打を放つ

常総学院は水戸商のエース川澄裕音から12安打。2回裏に2安打で1点を先制し、4回表に1点を返されるが、その裏に7安打で4点を追加して試合を決めた。

ビッグイニングの口火を切ったのは2死三塁、六番・吽野圭祐の中前打。ここからの5連打で川澄を火だるまにした。「川澄はイニング前の投球練習でボールに力がなく、この回が狙い目だと思っていた。甘いスライダーを逆方向へ運ぶプランだったが、2死三塁なのでゴロヒットがほしい。ボールの上っつらをつぶす感じで転がすことができた」と吽野。

常総学院のマウンドを守ったのは塙雄裕。2回戦と4回戦でリリーフ登板はしたが、先発投手はこの夏初めて。四死球や失策でほぼ毎回ランナーを背負うが、許したヒットは散発の4本だけ。低めのスライダーをひっかけさせて3つのダブルプレーを成功させた。「塙はこの夏一番勢いあるボールを放れるピッチャー。相手の強力打線に対して最後まで逃げず、自分のボールを信じて投げきってくれた」と、佐々木力監督は満点の評価を与えた。

 

土浦日大と霞ケ浦、継投で明暗

【土浦日大-霞ケ浦】4回表無死二・三塁、鶴見の二塁打で小澤㊧と大賀の2者生還

土浦日大-霞ケ浦の試合、先取点を奪ったのは霞ケ浦。3回裏1死一塁から二番・森田智貴が内野ゴロで一塁に走り込むと、一塁手・小菅康太と交錯し送球がそれる。この間に二走・天野海斗がホームを陥れた。さらに2死三塁から四番・菅野日向磨の左前打で森田が帰り1点追加。

)【土浦日大-霞ケ浦】3回裏1死一塁、エラーの間に二走天野が本塁を陥れ霞ケ浦が先制

ここで土浦日大は早くも投手交代に動く。先発の荒井勇人を下げて富田卓を投入。「大きく離されるといけないので早めに替えた。もともと2失点で替える予定だった」と小菅勲監督。「ミスから先に失点したが、引きずらずに切り替えて集中し、その後をしっかり防いだことが逆転につながった」と捕手の小澤礼嗣。

反撃は4回表。五番・小澤が右翼線へのヒットで出塁すると、六番・大賀玲介、七番・鶴見恵大、九番・石渡耀の二塁打3本で3点。さらに7回には一番・鈴木健太のソロ本塁打などで霞ケ浦の先発・福浦太陽を退かせる。救援でマウンドに登った鈴木寛人にも襲いかかり、8回を終えて8-2の大差をつける。

【土浦日大-霞ケ浦】7回表1死一・二塁、替わったばかりの相手投手・鈴木寛を打ち込む。打者大賀

しかし霞ケ浦もこのままでは終われないと、9回裏に最後の意地を見せる。安打4本をつないで3点を挙げるが追撃もここまで。土浦日大が決勝進出を決めた。

決勝戦、異なる打力の持ち味

決勝戦で相まみえることになった常総学院と土浦日大、共に強打を売りにするチームだが持ち味は異なる。日大は自分たちが積み上げてきた打力を信じ、ファーストストライクから積極的に狙っていく。常総は今年の特徴である長打力に伝統の機動力をハイブリッドさせ、新たなスタイルを完成させつつある。打線のどこからでも点が取れる強みは共通だ。

さらに両者とも、先頭でチームに勢いを与える一番打者の存在が光る。常総は水野勢十郎、日大は鈴木健太。ある意味四番打者より恐いこの2人の対決も、決勝戦の大きな見どころとなる。

 

第100回全国高校野球選手権茨城大会 準決勝(7月24日、ノーブルホームスタジアム水戸)

バッテリー
水戸商:川澄-小林嵩
常総学院:塙-菊地壮

長打なし

バッテリー
土浦日大:荒井、富田-小澤
霞ケ浦:福浦、鈴木寛-鈴木和

長打
本塁打:鈴木2(土浦日大)
二塁打:鈴木、大賀、鶴見、石渡、富田、小菅(土浦日大)、小儀(霞ケ浦)

蓮姿で新曲披露 れんこん大使オニツカサリーさん

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新曲「Renkon」を初披露するオニツカサリーさん(中央)=土浦市城北町のホテルマロウド筑波

【谷島英里子】かすみがうら市出身でJA土浦の「れんこん大使」を務めるシンガーソングライターのオニツカサリーさんが24日、土浦市内のホテルで、JA関係者らを前に新曲「Renkon」を初めて披露した。

オニツカさんは「レンコンを作った農家の気持ちを大事に、レンコンの気持ちになって『育ててくれてありがとう』という思いを込めた。私たちも育てていただいてここにいるので、どこか共通するものがあれば」と思いを語った。

ステージには、土浦市のデザイナー高橋成典さんが蓮の花をイメージしてデザインした衣装で登場。バッグダンサーには振り付けをしたダンサーの中島真理さん、優希さんが主宰するMari Jazzdance Companyから13人が参加した。作詞作曲は、オニツカさんと作曲家の鎌田雅人さん。

オニツカさんは「レンコンを広めるテーマソングとして世界に発信したい。曲名もアルファベットにした」と話すと「Renkon」を熱唱。指をレンコンの「レ」の形にしたり、レンコンの穴を覗くポーズをするなど歌とダンスでレンコンの魅力をPRし、会場は歓声と拍手に包まれた。

オニツカサリーさん(中央)とMari Jazzdance Companyのダンサーら

授業に役立つ学習資源紹介 26日「教員の日」、つくばエキスポセンター

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昨年の研究機関紹介コーナーの様子=つくばエキスポセンター提供
昨年のサイエンスショーの様子=同

【田中めぐみ】つくばエキスポセンター(つくば市吾妻)の展示物やイベントを地域の教員などに紹介し、効果的な活用法を提案しようと26日、「教員のための博物館の日」イベントが同センターで開かれる。学校での活動や体験型授業などに役立つ学習資源を知ることができる。学校や幼稚園などの教員、旅行代理店、教員を目指す学生などは入館無料。

見どころは、つくば市内の研究機関が行っている学校向けの活動を一堂に紹介するコーナーだ。宇宙航空研究開発機構や国立環境研究所など全部で9機関が協力出展する予定で、研究機関からの講師派遣や見学の団体受け入れなどの取り組みを知ることができる。

ほかに同センター内の展示フロアを見学できるほか、プラネタリウムや科学教室、サイエンスショー、3Dシアターなど催事も体験可能だという。団体で利用する際にどのようなプログラムがあるか、どのように申し込めばいいかについて相談できるブースも出展される予定だ。

同センター学芸員の小林弘幸さんは「数多くの研究機関が集まるつくば市の特色を生かし、エキスポセンターが研究機関と教育機関、相互への情報提供のハブ的役割を担えれば」と話す。博物館と地域の教育機関、研究機関とのつながりを深めていきたい考えだ。

多くの子どもに体験をさせたいという教員からの要望に応じ、同センターでは3Dシアターの場所を移して以前より収容人数を増やした。また、団体受け入れの際には、学習効果を高めるためのワークシートを用意したり、天候に応じた予約を可能にしたりして、利用しやすくなる工夫をしているという。

「教員のための博物館の日」イベントは、国立科学博物館が中心となり、学校と博物館の連携促進を目的として2008年より始まった。イベントは全国約30の施設で開催されている。エキスポセンターでは去年から開催しており、去年の来場者数は約170人、うち小中高校の教職員や幼稚園関係者は約150人だった。

▼各研究機関の学校など向け教育活動例(詳細は各機関に問い合わせが必要)

【宇宙航空研究開発機構】「宇宙教育指導者セミナー」を実施し指導者を養成するほか、「コズミックカレッジ」活動などを実施。

【国立環境研究所】指定された見学日に施設見学ができるほか、研究紹介、自転車の発電体験など目的に応じたツアーコースを設けている。

【産業技術総合研究所】サイエンス・スクエアつくばで最新研究の紹介、アザラシ型セラピーロボットパロなどの展示物の見学ができる。

【農業・食品産業技術総合研究機構】食と農の科学館での展示物紹介、作物見本園での植物の観察などができる。

【防災科学技術研究所】講師派遣のほか、地震ザブトン体験や施設見学ができる。Dr.ナダレンジャーによる自然災害科学実験教室なども実施。

【サイバーダイン(CYBERDYNE)】イーアスつくば内サイバーダインスタジオでの団体見学ツアー、ロボットスーツHALの装着体験などを実施。

【高エネルギー加速研究機構】研究者や職員を、学校などの団体に講師として派遣する「KEKキャラバン」プログラムを実施。

つくばエキスポセンター外観

早起きをしてラジオ体操ですっきり つくば市松代

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木々の下で体操する子どもと父兄たち=つくば市松代の通称プリン公園

【橋立多美】つくば市松代の手代木児童公園で夏休み恒例のラジオ体操が始まった。

早朝6時30分「あたらしい朝がきた」で始まる歌がラジカセから流れ、子どもとその父兄たちが第1、第2の体操で体をほぐした。

同公園に隣接する、手代木南小学校の北地区4丁目子ども会の地区委員と有志が「子どもは夏休みになると暑さも手伝ってダラダラと過ごしがち。早起きして規則正しく過ごしてほしい」と始めた。土日祝と雨天日を除き、8月28日まで続けたいという。

かつて学童の夏季休暇中には、全国で早朝に町内会や自治会が主催するラジオ体操の会が催された。今は子ども会が運営するケースが多い。少子化や他のスポーツ活動の早朝練習などの影響からラジオ体操は夏休みを通して行われることはなくなり、平日の2週間ほどに期間を留めたり、実施しない子ども会もある。

ラジオ体操の世話役を買って出た地区委員は「小学生対象ですが、どなたでも気軽においで下さい」と参加を呼び掛けている。

終了後、出席カードに印を押してもらう子どもたち=同

【高校野球茨城’18】昨夏覇者、今春の準優勝校を圧倒 準決勝は常総学院×水戸商、土浦日大×霞ケ浦

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【土浦日大-明秀日立】3回表の2点目の場面。小澤の中前打で木原が生還し、次打者の大賀とがっちりと握手

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会は11日目の22日、準々決勝4試合が行われた。ひたちなか市民球場(同市新光町)では土浦日大が8-3の大差で明秀日立を破り、霞ケ浦は6-1で取手一を寄せ付けなかった。ノーブルホームスタジアム水戸(水戸市見川町)では常総学院が中央に、水戸商が藤代にそれぞれ勝利した。準決勝2試合は24日、ともにノーブルホームスタジアム水戸で行われる。

土浦日大、強気の攻め

【土浦日大-明秀日立】7回表、鶴見が左越えに走者一掃の三塁打を放ち、塁上で拳を突き上げる

土浦日大-明秀日立の一戦は、土浦日大の富田卓、明秀日立の細川拓哉という両エースがそろって登板。互いの柱をどちらが先に攻略するかがカギとなった。

先手を取ったのは3回表の土浦日大。一番・鈴木健太主将が左翼線のクリーンヒットで二塁に達すると、二番・木原琉位の中越え二塁打で先制。さらに無死満塁から五番・小澤礼嗣の中前打などで2点を加えた。

ここでのポイントは木原に送らせず、強攻策を採ったこと。「1・2回のチャンスを逃し『ここしかない、流れをつかむぞ』とベンチが一体になった。弱気にならず、打って点を取ろうと。木原の一打がその気持ちをチームに呼び覚ました」と小菅勲監督。

援護を得て富田も波に乗る。三振とフライアウトが増え、3~7回は1安打1四球でわずか2人の走者を出したのみ。その間にも追加点。7回表は1死満塁から七番・鶴見恵大が左越えに走者一掃のスリーベース。「伝令で『スクイズなどはないから、思いきりやってこい」と言われていた。相手は全打席初球スライダーで来ていたので、そこにヤマを張って振り抜いた」と鶴見。

8回表にも3安打で2点を加え、コールドも近いかと思われた8回裏、思わぬ反撃を浴びる。明秀の一番・増田陸によるスリーラン。「2球で追い込んでから、スライダーが高めに抜けてしまった。やっぱり簡単には終わらない。でも逆にすっきりして、気持ちを切り替えて投げられた」と冨田。

【土浦日大-明秀日立】明秀日立を相手に5安打完投した富田投手

また「秋に負けてからこの日のために頑張ってきた。今日勝ちきったことで去年の夏のように乗れてくるのでは」と言葉を継いだ。鶴見も「大きな勝負だったがここが最後じゃない。あと2つ勝つまで、気を引き締めてやっていきたい」と、すぐに気持ちを切り替えていた。

霞ケ浦、守りからリズムつくる

【霞ケ浦-取手一】7回を1失点にまとめた先発の中田投手

霞ケ浦はこの日、2年生投手の中田勇輝が3回戦に続いて先発し、7回を1失点。「与えられた役割以上にやろうと、しっかり気持ちを作っていた。立ち上がりは3人で抑え、リズムよく試合に入れた。2回以降は毎回ヒットを出し苦しい展開だったが、バックが助けてくれてピンチを乗り越えられた」

8安打を打たれながら1失点に抑えたのは、要所要所で3つのダブルプレーを成功させた守備の良さも関係している。捕手の鈴木和樹主将は「守りのときも受け身にならず、しっかりと攻めの守備をし、そして守りからリズムを作って攻撃につなげる」と心構えを語る。また中田に対しても「2年生投手で夏は初めて。力が入っていたのでちょくちょく声を掛けに行った」との気遣いを見せた。

そして3回に待望の先取点。1死二・三塁から一番・天野海斗と二番・森田智貴の連打で3点を奪う。

5回には九番・中田が自らの右前打で1点を挙げた。6回には四番・菅野日向磨が右翼席への2点本塁打。「打ったのはインコースの真っすぐ。それまで変化球で2打席抑えられていたので、この打席は変化球を待っていたが、追い込まれて、真っすぐを待って変化球にも対応しようと狙いを変えた」。そこへタイミングよく来た直球を、反応良く打ち返したそうだ。

これで準決勝に進出し、次の対戦相手は因縁の土浦日大。春の大会では勝っているが、昨年の夏は決勝を延長15回で敗れ、甲子園の切符を目の前でさらわれた悔しさがある。「夏の借りは夏に返すしかない。準決勝・決勝に照準を合わせ、調子も上がってきている。ここから先は実力差はなく気持ちが大事。しっかり気持ちを出していきたい」と菅野。高橋祐二監督は「いろんな思いがあるので精一杯やりたい。相手は去年からの選手が多く、いろんな選手の特徴をつかめている。臆せず攻め、たとえ長打を打たれてもしがみついて戦いたい」と気構える。

【霞ケ浦-取手一】6回裏、2ランを打った菅野がダイヤモンドを一周後、本塁前で仲間に囲まれる

第100回全国高校野球選手権茨城大会 準々決勝(7月22日、ひたちなか市民球場)

バッテリー
土浦日大:富田-小澤
明秀日立:細川-高田

長打
本塁打:増田(明秀日立)
三塁打:鶴見(土浦日大)
二塁打:鈴木2、木原、小菅(土浦日大)

 

バッテリー
取手一:三浦、庄司、石上、林-用、内山
霞ケ浦:中田、鈴木寛-鈴木和

長打(すべて霞ケ浦)
本塁打:菅野
二塁打:出頭

ホットな霞ケ浦のワカサギ漁「解禁」で市が立つ

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採れたてのナツワカを天ぷらにして販売する(行方市の観光物産館「こいこい」店頭)

【相澤冬樹】猛暑続きで水温上昇が懸念された霞ケ浦のワカサギ漁、解禁日の21日は昨年の倍近い漁獲となって、漁師や関係者はひとまずホッとするホットな滑り出しとなった。

ワカサギはひき網のトロール漁で採捕される。日中の暑さを避け早朝の操業となるが、長時間網を引き続けると魚体が傷むため、1時間程度で切り上げる。漁師の高齢化から、今夏は熱中症の懸念も高まっており、気温と水温の上昇が不安材料となる解禁を迎えた。

県霞ケ浦北浦水産事務所の調べだと、この日操業した漁船は霞ケ浦(西浦)140隻、北浦38隻だった。聞き取りによる1隻当たりの漁獲量の平均は霞ケ浦81.9キロ、北浦25.4キロで、いずれも昨年を倍前後上回り、200キロを超えた船もあり、総じて満足のいく漁果。昨季は霞ケ浦全体で100トンを割り込む不漁だっただけに、今年の漁に手応えを感じられる操業初日となった。

採れた魚は早速、生ワカサギや煮干しのパック詰めとなって出荷される。漁期は12月末までだが、全国の主要産地で夏場に漁を行うのは霞ケ浦(北浦含む)だけ。今の時期のワカサギは脂がのり、不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含むことから、「ナツワカ」として売り込みを図っている。

行方市にある道の駅たまつくりにある観光物産館「こいこい」では、漁師らでつくる霞ケ浦水産研究会による「わかさぎ解禁市」が開かれた。採れたてのナツワカを天ぷらなどにして販売したが、持ち込まれた量も昨年の1.5倍。日差しの強い屋外で、天ぷらに揚げていく作業は熱気が半端ない。

口にした来店客は「臭みがまるでなく、甘みも感じられる」と感想。霞ケ浦りんりんロードをやってきたサイクリストらが汗だくで揚げたてをほおばる姿が見られるなど、ホットな夏休み初日となった。

観光帆引き船運航始まる 霞ケ浦湖面を白い帆が走る

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巨大な帆を張り、霞ケ浦の風を受けて進む帆引き船=霞ケ浦の土浦市沖

【谷島英里子】白く巨大な帆を張り、霞ケ浦の風を受けて進む帆引き船。21日、土浦市で観光帆引き船の運航が始まった。

帆引き船はシラウオやワカサギを獲る帆びき網漁のための船。帆は高さ9m、幅16mあり1880年に霞ケ浦町(現かすみがうら市)の折本良平氏によって考案された。

1967年ごろから漁の方法がトロール船に変わり、現在は観光用に運航され、見学船や沿岸から見ることができる。今年3月に「霞ケ浦の帆引網漁の技術」が国選択無形民俗文化財に選定された。

運航初日は、同日午後1時30分に土浦港を出た見学船から帆引き船2隻が帆を上げる雄姿が見られた。

霞ケ浦に面するかすみがうら市、行方市でも運航があり、9月16日(日)は「七色帆引き船」の操業が行われる。

◆見学船の運航日時や料金などの問い合わせは土浦市観光協会(電話029・824・2810)まで。

【直売所めぐり】1 地産野菜で夏バテ知らず JA土浦さんふれ土浦店

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JA土浦さんふれ土浦店の店内

【田中めぐみ】地元の直売所巡りが好きだ。記者は四国の出身で、子どもの頃、右も左も青々とした田んぼの道を行くと、野菜の無人販売所をあちらこちらに見つけることができた。何でもあるスーパーとは違い、せっかく買いに行ったのに棚には何一つ置いていない時もある。日ごとに微妙に変わる品揃えにも興味津々だった。大人になっても直売所に行くとなぜかあの頃のわくわくした気持ちがよみがえる。土浦、つくばの直売所をめぐり、茨城の地産野菜の魅力をお勧めの食べ方などを交えて紹介する。

つくばセンターから車で土浦学園線を東に進み10分弱。JA土浦農産物直売所サンフレッシュ土浦(土浦市粕毛)の朝の店内にはみずみずしい夏野菜が色とりどりに並ぶ。計6店舗あるJA土浦の直売所第1号店。アットホームな雰囲気で、ベテラン店員に食べ方を聞きながら買い物できるのも魅力だ。

この時期、近隣の生産者およそ20人が丹精込めて栽培し、収穫したばかりの夏野菜約15種類のほか、JA女性部のメンバー約15人が手作りしたみそなどの加工品が並んでいる。特におすすめの夏野菜がカボチャ、枝豆、トマト、トウモロコシなどだという。

記者が作ったかぼちゃの煮物

女性客に人気なのが「ほっこりえびすかぼちゃ」だ。ビタミン、ミネラルが豊富で、ほっこりとして風味豊かな甘さがある。店員の酒井洋子さんのお勧めはかぼちゃの本来の味を楽しめる煮物。一口大に切ったあと砂糖をまぶし、すこし置くとかぼちゃの水分が出てくる。それに顆粒だしをパラパラ、酒ひと回し、みりんひと回し、塩をお好みで入れ、蓋をしてとろ火で煮る。記者も作ってみたところ、まったく水を入れなくてもかぼちゃ自体の水分で煮上がり、出来上がりはホックホク。もちろん、しっとりがお好みの場合は水を加えて煮てもよい。できあがった煮物を冷蔵庫で冷やしていただくのも美味だ。同店では4分の1カットも売っているので少しだけ食べたい時にも買いやすい。

枝豆も今が旬だ。特に「おつな姫」は香りのよい品種で8月半ばくらいまで出回るという。枝豆はタンパク質や鉄分が豊富なので、疲労回復にも最適だ。さやの両端をハサミでカットし、塩でもみ4~5分ゆでて、ざるにあける。ゆでたての枝豆の芳醇な香りと甘み、塩気に手が止まらない。もう2袋は買っておくべきだったと後悔した。ビールのお供にはもちろん、子どものおやつにもいい。

同店のトマトは太陽の光をたっぷり浴びて育った露地栽培だ。熟してからもぎ取るので、収穫後に追熟した普通のトマトよりも栄養分が豊富なのが特徴だ。記者のお勧めは、カットしたトマトにモッツァレラチーズを添え、オリーブオイルをかけて食べるカプレーゼ。甘み、旨味が強いトマトなので、シンプルな味付けで食べるのがいい。同じ品種でも生産者によって味が違うそうだ。ラベルに表示されている名前を見て食べ比べ、お気に入りの生産者さんを見つけて「生産者買い」できるのも直売所ならではの醍醐味だ。

トウモロコシも今が旬。この日はクリスピーホワイトとゴールドラッシュが陳列されていた。午後に行くと品切れになることもあるという。旬のトウモロコシには缶詰や冷凍のコーンにはないフレッシュなおいしさがある。弾けるみずみずしさと風味の良い甘さが特徴。皮付きのままラップし、レンジで1~2分チンするだけですぐに食べられる。人目を気にせず、家で豪快にかぶりつきたい。

お盆に帰省する際の手土産を聞くと、「れんこん黒糖バウムクーヘン」と店長の菊田豊さん。土浦の特産品であるれんこんのパウダーを使っていて珍しい。れんこんもバウムクーヘンも縁起が良く、贈り物に最適だ。カットされた個包装のものも売っているので、自宅用のちょっとしたおやつにもいい。

サンフレッシュ土浦店
住所▽土浦市粕毛705-2
電話▽029-821-4826
駐車台数▽15台(予備駐車場有)
営業時間▽午前9時30~午後6時(4~9月)、午前9時30分~午後5時30分(10~3月)
定休日▽無休(ただしお盆・年末年始は休み)

かぼちゃ(左上)トマト(左下)枝豆(右上)とうもろこし(右下)

夏休みは親子で科学! 研究所一般公開

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間近で見ることのできない宇宙飛行士の服が展示されている筑波宇宙センター=つくば市千現

【橋立多美】今日から楽しい夏休み。科学都市つくばは街全体が科学の博物館と言われ、夏休み期間中に研究所を一般公開して研究活動を紹介している。講座や子どもが参加できる体験型イベントなどの催しが企画され、親子で楽しく科学に親しむことができる。一般公開は入場無料。

【筑波宇宙センター】夏休み特別展示「宇宙(ひこうしの)服」が9月2日まで、プラネットキューブで開催されている。実際に宇宙飛行士が国際宇宙ステーションやカザフスタンの基地で着用した、船内服と船外活動服などが展示されている。また常設展示館「スペースドリーム」は同センターの歩みと取り組みが紹介されて人気が高い。▽開館時間午前10時~午後5時。つくば市千現2-1-1。電話029-868-5000。

【農業・食品産業技術総合研究機構】「実感!食と農のサイエンス」をテーマに、農業の研究に関するクイズやゲームなど小・中学生向けの企画や自由研究のヒントを提供する。また明治150年にちなんで蚕(カイコ)の解剖図など近代農業の歴史の特別展示も開催される。▽公開は7月28日(土)午前9時30分~午後4時(午後3時30分受付終了)。同市観音台3-1-1。電話029-838-8980。

【森林総合研究所】野生種クマノザクラ発見の講演会や森林浴の効果、木を発酵したアルコールなど最新の研究成果の紹介と、昆虫や鳥獣の標本庫見学など。木製バッジ作りなどのウッドクラフトとつみき遊びのコーナーもあり、自然と触れ合うイベントが盛りだくさん。▽公開は7月28日(土)午前9時30分~午後4時(午後3時30分受付終了)。同市松の里1。電話029-829-8372。

【国土地理院 地図と測量の科学館】地図や測量の新しい技術などを総合的に展示している。同館の夏休みイベントは次の通り。▽講演「山の高さはどう決まる?」+測量体験教室「分度器を使って高さを測る」。7月27日(金)午前10時~、午後1時10分~。定員各20人。▽「伊能忠敬になって日本を測ろう!」。8月8日(水)午前10時~、午後2時~。定員各18人。▽「GPSで地上絵を描こう」。午前10時~、午後2時~。定員各20人。同市北郷1。電話029-864-1872。

【高エネルギー加速器研究機構(KEK)】普段は公開されていない世界最強の加速器「スーパーKEKB」や大型測定器などを体感できる。研究者による解説やサイエンスカフェ、子ども対象のイベントもある。▽公開は9月2日(日)午前9~午後4時30分。同市大穂1-1。電話029-864-5113。

【国立公文書館つくば分館】今夏の企画展のテーマは「和歌の世界-親子で楽しむ百人一首のなぞ」。現代ではお正月のかるた大会でお馴染みの小倉百人一首だが、新春の風物詩になった理由は判明していない。成立事情や選歌の不思議に迫る。▽企画展は7月23日~8月31日まで。期間中、和綴じのメモ帳作りが無料で体験できる。開館は午前9時15分~午後5時、土日祝日は休館。同市上沢6-6。電話029-867-1910

※つくばサイエンスツアーバス 夏休み期間(7月21日~8月31日)の月曜を除く毎日、6つの研究機関を回る巡回バスが運行される。大人500円、小学生250円で乗車券を提示すれば1日乗り放題。詳しくはつくばサイエンスツアーオフィスまで。電話029-863-6868。