土曜日, 7月 5, 2025
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「いだてん」撮影 大正・昭和初期のセットを一般公開 ワープステーション江戸

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ワープステーション江戸「近現代エリア」一般公開のテープカットをする俳優の阿部サダヲさん(中央)、大井川和彦知事(右から4番目)、小田川浩つくばみらい市長(左から4番目)=26日、つくばみらい市南太田のワープステーション江戸

【崎山勝功】テレビや映画の野外ロケ施設「ワープステーション江戸」(つくばみらい市南太田)に設営された、大正・昭和初期の建物群セット「近現代エリア」が26日から一般公開された。今月6日から放送されているNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」の4K=メモ=撮影に使われている。

「いだてん」には、東京高等師範学校(現・筑波大学)出身で、日本人で初めてオリンピックに出場したマラソン選手・金栗四三(かなくり・しそう)や、同校校長で柔道の父と呼ばれる嘉納治五郎(かのう・じごろう)が登場するなど、つくばとも縁が深い。

同セットは2017年10月に着工して翌18年4月に完成した。約1万平方㍍の区画内に大正・昭和初期の街並みが再現されている。石材やレンガなどで建てられた昭和初期のビル群9棟や木造建築の家屋など22棟のほか、実際に動く自走式の路面電車も再現。建物の雨どいのさびや木製電信柱の汚れ具合、くみ取り式トイレの臭突(しゅうとつ)やドブ板など細部にまでこだわっている。同施設を管理運営するNHKエンタープライズ(東京都渋谷区)の担当者は「8K=メモ=撮影も視野にリアルに作り込んだ」と説明した。

セットが完成した当初は大河ドラマの撮影を優先させたが、早期の一般公開を目指して改めてセットの整備を進め公開となったという。

木製電柱や街灯などが立ち並ぶ大正・昭和初期の街並みのセット=同
大正・昭和初期の長屋のセット=同
大正・昭和初期の映画館や寄席などが集まった街並みのセット=同

長屋を見学したつくば市の女性(79)は「懐かしい。長屋は身近にあった」と、かつての風景を思い出しているようだった。つくばみらい市の男性(66)は「何か懐かしく、子どもの頃に見たような感じ。50年前は都内にも(こういう建物が)ところどころあった」と振り返った。同市の女性(42)は「テレビを見るのがもっと楽しくなる。ロケ地がここだったんだなと思うと楽しみ」と話した。

路面電車の前で記念撮影をする来場者=同

阿部サダヲさんと田畑政治の息子が対面

同日のオープニングセレモニーでは、「いだてん」で1964年の東京オリンピック招致に尽力した田畑政治(たばた・まさじ)役を演じている、俳優の阿部サダヲさんが登場し、政治について「僕が聞くところによると、とにかくせっかちで、車で道路が渋滞するのを我慢できずに、前の車を押した」との逸話を紹介した。すると、政治の息子で、元NHK政治部記者の和宏さんが登場し「(逸話は)8割方当たっている。考えるより前に行くのが得意な人」と語った。

和宏さんは父親について「戦争中から戦後にかけて新聞記者をやっていた。当時日本がアジアの人たちを(戦争で)多く殺してしまったことに対する罪の意識があり、世界中からのけ者になった日本を何とか元に戻さないといけない。そういう情熱だけは強い男だった。そのためにスポーツを、オリンピックを、ということで出た人」と、オリンピック誘致に情熱を注いだ背景を明かした。

実の息子から父・政治の逸話を聞いた阿部さんは「今後の役作りに活かしていきたい」と語った。

自身の等身大パネルにサインを書く俳優の阿部サダヲさん=同

◆ワープステーション江戸の公開時間は午前9時~午後4時。月曜日定休。入場料は大人500円、中学生以下300円。同施設でロケがある時は入場や場内通行の一部を制限する場合がある。ロケ情報は公開していない。問い合わせは同施設(電話0297・47・6000)。

※メモ

【4K・8K】現在放送されているハイビジョン放送より高画質の「スーパーハイビジョン」の呼称。4Kはハイビジョンの4倍、8Kはハイビジョンの16倍の画素を使って超高精細映像を映し出す。18年12月1日からNHK衛星放送で4K用と8K用のチャンネルが開設され、本格的な放送が始まった。

土浦のドラゴン、高橋竜也が判定勝ち ボクシング

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【高橋竜也―相川学己】第4R、相川学己の顔面に右ストレートを打ち込む高橋竜也(右)=東京都文京区の後楽園ホール

【崎山勝功】WBOアジアパシフィックバンタム級9位・日本バンタム級10位の土浦のドラゴンこと、高橋竜也(29)=土浦市、ヤマグチ土浦所属=が25日夜、後楽園ホール(東京都文京区)で開かれた「東日本大震災チャリティー・ダイナミックヤングファイトボクシング」(主催・ヤマニ、ヤマグチ土浦ボクシングジム)に出場し、日本S.バンタム級12位の相川学己(25)=東京都、三迫=と対戦。高橋が2―1で相川に判定勝ちを収めた。高橋の通算成績は今回の勝利を含め43戦30勝21KO 8敗5分。

序盤は高橋ペースで試合を展開したものの、中盤辺りから高橋のフットワークが鈍り出し「相手のパンチが見えているけどパンチをもらってしまう」(高橋)状態に陥った。

高橋は第5ラウンド(R)での相川からの攻撃で左目の上を切る軽傷を負ったが、場内からの「タツヤ」コールに応えるかのように粘り強く持ちこたえ、全8Rを戦い抜き、判定となった。結果は3人の審判のうち2人が高橋優位と判定し、2―1で判定勝ちが決まった。

判定勝ちを収めた高橋竜也(中央)=同

試合中に失速した原因について高橋は「減量がうまくいっていなかった」と振り返った。その上で「調整の仕方を変える。今までのやり方じゃダメ」と次戦への改善点を挙げた。

会場には高橋の地元・土浦をはじめ県内からのファンが応援に駆け付け、激戦での勝利を収めた高橋を激励した。高橋は「地元の人にはストレスの残る試合にさせてしまった。また応援してもらえるよう頑張ります」と、ファンの期待に応える決意を見せた。

高橋は、4月15日に後楽園ホール(東京都)で行われる試合に出場が決まっている。

つくばの根本裕也はTKO負け

【根本裕也―鈴木基伸】第2Rで左目上を負傷しながらも試合を続ける根本裕也=同

同日の試合には、根本裕也(32)=つくば市、ヤマグチ土浦=も69㌔契約で出場し、鈴木喜伸(34)=滋賀県、角海老宝石=と対戦。善戦したものの3Rでドクターストップが掛かりテクニカルノックアウト(TKO)負けを喫した。根本の通算成績は14戦5勝1KO 8敗1分。

根本は、第1Rでは優位に試合を展開していたものの、第2Rで左眼上を切るけがを負い失速。2R残り時間28秒ごろに一時ダウンした。立ち上がって試合を続行して2Rを終えたものの、第3R開始直後にレフェリーからドクターストップを宣告され、3R3秒でTKO負けとなった。

根本は「このままのペースでいければ中盤以降にチャンスがくるかなと思った。(2Rで)左目上をカットしたとき、調子が狂った」と試合を振り返った。次戦について根本は「ちょっと休んでから次の試合のことを考えたい」と述べるにとどめた。

【ウェルネスパーク問題】再公募 応募資格を地元に限定 募集期間わずか10日

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つくばウェルネスパーク入り口=つくば市山木

【鈴木宏子】つくば市のスポーツ施設「つくばウェルネスパーク」(同市山木)を4月から管理・運営する市長提案の指定管理者が市議会で否決され、五十嵐立青市長が、改めて事業者を公募し選定をやり直すと表明した問題=1月15日付け=で、同市は24日、新たな事業者の応募資格を地元のみに限定し、23日から2月1日までの10日間、募集を実施すると発表した。募集資格は議会の意向に沿った形に変更となった。

議会で否決された前回の応募資格は「市内に拠点となる事務所を置く」事業者とされ、都内に本店があってもつくば市内に支店などがあれば応募可能だった。今回は「市内に本店を置き継続して2年以上経過している」事業者に変更した。

12月議会で否決された事業者は、都内に本店があるシンコースポーツ。ほかにつくば市内に本店があるグループ企業2者の計3者が応募していた。公募委員を含む同選定検討会議(座長・毛塚幹人副市長)が審査した結果、最も評価点が高かったシンコースポーツが議会に提案された。しかし新たな募集要項では市外事業者は応募自体ができなくなる。

さらに前回の募集期間は、募集要項配布から質問受け付け、現地説明会、申請書類受け付けまで40日間あったが、今回は23日から2月1日までのわずか10日間となる。

募集期間が短いことについて市スポーツ振興課は「(現在の指定管理者の期間が3月末までなので)4月に間に合わせるため」とし、「(前回)7月に公募し(応募があった)3者以外も現地見学会に来ている。今回は応募資格要件以外ほとんど(内容は)変わらないので、(応募事業者は)10日間で十分吟味できる」としている。

応募を2月1日まで受け付けた後は、2月上旬に第1次審査(書類審査)と第2次審査(プレゼンテーション)を実施する。中旬には候補者を決定し、2月下旬に議会に提案する方針で、4月1日からの指定管理期間の切り替えに間に合うとしている。

同施設は温水プール、温浴施設、サッカースタジアムなどがある約9㌶のスポーツ施設。2010年にオープンして以来これまで3年ごとに指定管理者の選定を行い、現在まで9年間、T.P.Hウェルネス推進グループ(代表・塚越産業、つくば市篠崎)が指定されている。指定期間は今年3月末で満了となり、4月から新たに5年間の指定期間となる。

「宝篋山(小田山)」 念願の地図表記が実現

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宝篋山(小田山)

【鈴木宏子】国土地理院の地図に山の名前の表記が無かった筑波山南側の宝篋山(ほうきょうさん)が24日、「宝篋山(小田山=おだやま=)」として、同地理院の電子地図(電子国土Web)に表記された。署名運動などが実を結んだ。

同山はつくば市小田と土浦市東城寺の境界に位置する標高460㍍の里山。年間約10万人が訪れ、筑波山地域ジオパークの自然や歴史・文化を紹介するジオサイトの一つにも指定されている。

登山愛好者などから国土地理院地図への表記を要望する意見が寄せられたことをきっかけに昨年2月、筑波山地域ジオパーク推進協議会(会長・五十嵐立青つくば市長)が山の名前を地図に表記する署名運動を始めた=2018年2月13日=。昨年8月まで宝篋山周辺やイベント会場などのほか同推進協ホームページなどで署名活動を実施し計1217人の署名が集まった。

一方、スタート時は「宝篋山」という表記を申請する予定だったが、署名活動の最中、地元自治会などから「宝篋山よりも小田山という呼び方の方が聞き慣れている」などの声が数多く寄せられた。

昨年9月、同推進協は臨時総会を開き、急きょ「宝篋山(小田山)」という表記を申請することで合意し、昨年12月、同山を管理するつくば、土浦両市長が国土地理院長に申請した。

地図の印刷物については刊行次第、順次、記載される予定という。

【人が想い 街を育てる】1 つくばワイン育てる土壌つくりたい 地酒専門店スドウ酒店 須藤利明社長

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つくばワインについて語る須藤利明社長=つくば市谷田部、地酒専門店スドウ酒店

【戸田さつき】つくば市内で栽培されたブドウを使った2018年産の「つくばワイン」が今月18日、市内の地酒専門店スドウ酒店など3店で発売された。同市栗原にあるブドウ畑「つくばヴィンヤード」(高橋学代表)の「プティ・マンサン」「Kurihara(クリハラ、赤)」「Kurihara(白)」の3種だ。

高橋代表は14年からワイン作りを目指してブドウ栽培を開始している。現在は県内の醸造所に依頼してワイン造りをしているが、17年、同市がつくばワイン・フルーツ酒特区に認定されたことを受け、ワイナリー(醸造所)開設を目指している。

こうしたつくばでつくられたワインを「つくばワイン」として普及させたいと、市内の地酒専門店スドウ酒店の須藤利明社長が、販売流通システムの構築と認知度向上に取り組んでいる。須藤社長に話を聞いた。

-つくばワインにおける社長の役割は何ですか?

現在、高橋代表のヴィンヤード(ワイン用のブドウ畑)は免許の都合上、自分たちで販売することができません。そこで当店で酒類の卸免許を取得し、代理で卸を行えるようにしました。他に広告やパンフレットを作成し、認知度向上の取り組みをしています。

-つくばワインにはどんな特徴がありますか?

ワインは土地の気候や土壌を表現できます。高橋代表は産業技術総合研究所出身の研究者でつくばの土壌を研究してきました。その結果、国内でも栽培例の少ない品種「プティマンサン」の栽培を成功させました。いかにも「つくばらしい」と思います。今回発売されたワインは、さわやかな酸味と甘みのバランスがよく仕上がっています。高橋代表は一般的なテーブルワインをテーマにしていることもあり、手に取りやすい価格帯なのも喜ばれています。

また商業的に見ると、ワインはイベントに取り入れやすいのが特徴です。今、私の店では市内の日本酒の蔵を巡る酒蔵巡りツアーを開催していますが大変好評です。ヴィンヤードが今後ワイナリーになって、ワイン畑の見学ツアーやバーベキュー等の企画をすれば観光資源になるのではないかと考えています。特につくばは都心からのアクセスも良いので、魅力あるPRチャンスにもなるはず。

-他にどのような観光ができますか?

お酒は宿泊施設との企画もしやすく滞在時間が伸びることで経済効果への波及も期待できます。

-酒販売店の目から見てつくばワインの評判は?

とても好調。というのも、つくば市は商圏が広くこだわりがある商品を求める層が厚い。つくばヴィンヤードは昨年からワインの販売が始まり、今年で2年目。問い合わせも多いです。

-今後の展開は?

当店だけでなく、今後はつくば市内で手に取りやすいようにしたいと思います。昨年秋は、つくば市商工会観光部会の皆さんをヴィンヤードへ案内しました。すでに取引したいと言ってくれているお店もあるんですよ。

高橋学代表(左)から土壌について説明を受けるつくば市商工会観光部会のメンバー=昨年、つくば市栗原、つくばヴィンヤード

-一方で隣の牛久市では牛久シャトーの醸造所とレストランが閉鎖してしまいました。

日本最古のワイナリーが閉鎖と聞いて残念です。ワインを市民が手にし、飲みやすい仕組みを作る必要性を強く感じました。

-つくばワインは須藤社長にとって何ですか?

ズバリ夢ですね。つくばでワインを作って、ビジネスとして成り立つよう酒屋として売りやすい体制を整えてあげたい。そういうことがワイナリーを目指す人が増えていく基盤になっていくはず。そして、ワイナリーが増え、ワインを求めにつくばを訪れる人が増え、市民が誇れるような名物になるまで育てていきたいと思っています。

◆つくばヴィンヤードの18年産の販売量は「プティ・マンサン」422本、「Kurihara(赤)」975本、「Kurihara(白)」163本。3種いずれも720mlで1900円(税別)。市内には筑波山麓の同市沼田に「ビーズニーズヴィンヤーズ」(今村ことよ代表)もあり、18年産が近日中に入荷する予定。

◆現在の取り扱い店

地酒専門店 スドウ酒店
つくば市谷田部2985-2 電話029-836-0079

地酒本舗美酒堂 研究学園店
つくば市研究学園4-2-9 電話029-875-8479

地酒本舗美酒堂 イーアスつくば店
つくば市研究学園5-19 イーアスつくば 1階 電話029-893-2479

障がい者らボランティアでごみ拾い TX万博記念公園駅周辺

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ごみを拾うさくら学園の通所者ら=21日午前、つくば市島名、万博記念公園駅周辺

【鈴木宏子】つくばエクスプレス(TX)万博記念公園駅近くの障害者自立支援施設「さくら学園」(つくば市島名、鈴木富夫施設長)に通う障がい者26人が毎月1回、ボランティアで同駅周辺のごみ拾いをしている。

21日は、2班に分かれて同駅東側と西側周辺約1.5㌔をそれぞれ歩き、歩道や植栽などに捨てられたごみを拾った。約40分間で、吸い殻、ビニール袋、ティッシュペーパー、空き缶、ペットボトルなどが計6袋分集まった。

同学園に通う車いすのつくば市、鶴岡申也さん(22)は「先月と比べて今月はごみの量が多かった」と話し、同市の女性(20)は「ごみ拾いをすることで、捨てる人が少しでも少なくなればいいと思う」と語った。

同学園では週3回、駅周辺でウオーキングをしている。途中、ごみが落ちているのをよく見掛けたことから、昨年12月から月1回ごみ拾いをすることになった。実際に拾ってみると、量の多さに驚いたという。

鈴木施設長は「(通所者が)地元に貢献する姿を見せて、地域の人に声を掛けてもらえるようになれば」と話している。

同学園はNPO法人「明豊会」(飯島喜代志代表)が運営する障害者就労移行支援施設で、つくば市のほか、牛久、守谷市などから、18歳から50代の知的障がい者や身体障がい者が週5日、通所している。日頃は精密機械部品の組み立てや、マンション・アパートの清掃作業などに挑戦し就労の訓練をしている。

同駅東側と西側をそれぞれ約40分間歩いて回収したごみ=同、さくら学園前

【シルバー団地の挑戦】11 小学校に地域交流室ができた!(下) 住民の奉仕活動が結実

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茎崎第三小学校の職員玄関に飾られている南極の石(最長26㌢、重さ約3㌔)を持つ倉本茂樹さん=つくば市小茎の同小

【橋立多美】2013年4月、小池義寿校長が、つくば市立茎崎第三小学校に着任して間もなく、児童数の減少で活気を失い草木が生い茂っていたことにぼうぜんとした。30年前、39学級が各々の級の花壇を持っていたころの環境を取り戻したいと、小池校長の奮闘が始まった。

市教委に環境整備を申し出たが「順番があるので時間がかかる」と言われた。殺風景で季節感のない学校環境では児童に情緒は育たない。「これは俺の仕事」と草刈り鎌と耕運機で中庭の整地に取りかかった。

すると保護者の中にかつての教え子たちがいて「先生がやるなら俺たちも」と声を挙げ、孤軍奮闘を見た地域住民の助っ人も現れた。校舎裏手にはヤブカラシが繁茂した中に古い備品が放置されていた。助っ人たちが不要品を片付け、根気強く整地して駐車場に生まれ変わるなど、彼らの力で中庭を含めて学校はきれいになった。

同校の玄関に飾られていた「南極の石」が取り持つ縁もあった。地域に目を配ると、倉本茂樹さん(76)が12年に森の里自治会長に就き、団地横を流れる東谷田川の堤防に草花を植栽する「堤防美化プロジェクト」と、地域ぐるみの自警団「かわせみパトロール隊」を組織。同隊は同小に通学する児童の見守り活動を行っていることを知った。

「すぐに倉本会長は南極の石を寄贈した人だと分かって親近感を覚え、裏付けもないのにこの人となら協働できると思った」と小池校長は振り返る。学校周辺がきれいになり、次は花壇と思っていた小池校長は倉本さんと連絡を取り、自治会による学校の花壇づくりが始まった。

花壇への植栽に向けた苗の植え替え作業=同

3年後、小池校長と入れ替わりに黒澤美智子校長が着任すると、今度は、毎年文化の日に開催される「三小まつり」への協力依頼が自治会に舞い込んだ。地域住民の知識と経験を児童に伝えてほしいというもの。昨年は輪投げや紙飛行機といった昔遊びの伝承や、プラネタリウムの解説、将棋指導など9種目を住民が受け持って児童たちと世代間交流を楽しんだ。

「三小まつり」では地域住民が児童たちと将棋を指して指導した=同

個別に同小を支援する団地住民もいる。長谷川郁夫さん(73)は職員室に困っている箇所がないかと尋ねて修理から片付けまでをこなす。「日曜大工の簡単な作業だけど、時間の許す限り続けていきたい」と話してくれた。

愛着色あせず

開校時のにぎわいはないが、我が子が巣立った学校への愛着は色あせず、住民らは今も、未来を担う子どもたちの成長を支えようと、学校と連携して登下校の見守りや花壇づくり、学校行事支援などの活動を続けている。こうした地域住民の奉仕活動が結実したのが同小の地域交流室だ。

自治会長の倉本さんは「住民たちの活動が実を結び、鮏川校長の英断で地域交流室ができた。茎崎地区のサークル活動の拠点は茎崎交流センターだが登録団体が多く、2カ月毎の予約日には2時間前からセンター入り口に行列ができる。それだけに地域交流室の開設は有り難い」。また「自治会発行の森の里だよりで周知するなど、地域として全面的に交流室の運営に協力していく」と語った。

地域交流室は小学校の開校時間(平日の午前9時~午後4時)に開放され、現在は琴のほかダンス、詩吟、カラークラフトの4団体が利用している。

【シルバー団地の挑戦】10 小学校に地域交流室ができた!(上) かつての活気取り戻したい

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空き教室に開設された地域交流室で行われている琴伝流大正琴の練習。左は講師の福本敬子さん=つくば市小茎の茎崎第三小学校

【橋立多美】つくば市立茎崎第三小学校(同市小茎)は、高齢化が課題のつくば市南部、森の里団地(1300世帯)に隣接する。昨年9月、同小の空き教室を活用して地域交流室が開設された。

冬休みが間近になった昨年12月13日、同交流室から早春譜を奏でる琴の音が聞こえた。同校は中庭を囲むように3階建ての校舎が建ち、1階にある同交流室には暖かな日が差し込む。

同交流室は隣接する森の里団地の住民に開放され、サークル活動に使われている。この日の琴は「琴伝流大正琴」の講師福本敬子さん(75)が開いた。福本さんは「静かで落ち着いてお稽古ができる」と話す。そして「音が授業の妨げになるのでは、と思ったが、学校は『児童たちに地域の人々の活動が聞こえるのはいいこと。窓を開けて練習してもいいですよ』と言ってくれた」。会員の海野和子さん(69)は「三小は我が子の母校。卒業して縁がなくなった学校に来ることができるのは懐かしさもあってうれしいし、子どもに今度はお母さんが通学すると話している」と交流室の開設を喜ぶ。

開設は、昨春同校に着任した鮏川誠校長が決断した。校長は「これまで県内の多くの小中学校に赴任してきたが、登下校の見守りや花壇の手入れ、学校行事などを快く引き受けてくれる地域住民の姿勢と学校への関心の高さに驚いた。「住民との良好な関係は教師にとって財産で、地域に開かれた学校にしようと地域交流室を思い立った」と話す。

地域交流室を開設した鮏川校長。壁の文字はペットボトルのキャップを使って教員と児童が作った=同

取材を進めると、地域交流室の開設に先鞭(せんべん)をつけた人がいたことが分かった。鮏川校長の2代前の小池義寿校長(現・守谷市立黒内小校長)だ。

30年後の荒れた中庭にがく然

茎三小は、森の里団地の入居が始まった1979年の翌年春、開校した。学齢期の児童数が膨れ上がり、当時、児童数1500人を超える県内屈指のマンモス校となった。現在は当時の6分の1以下の227人だ。

約30年前、教員生活をスタートさせた小池校長が初めて赴任したのが開校したばかりの同小だった。当時25歳。マンモス校で教員数は約40人。同世代の教員と教育について議論を交わす熱血漢で、議論が深夜に及ぶと今では考えられないが畳の敷かれた玄関脇の用務員室で雑魚寝をすることもあった。

ある夜、校舎の玄関に置かれた「南極の石」に目が留まった。当時、海上保安庁に勤務していた保護者の倉本茂樹さん(76)=現在森の里自治会長=が、第22次南極観測隊員として南極に赴いた折りに持ち帰った石を寄贈したものだった。「地域には素晴らしい人がいるな」と思ったという。

歳月は流れ、30年経った2013年4月、校長として同小に再び着任した。同小の中庭に立ったとき、その目に飛び込んできたのは、生い茂った草木と、今にも倒れそうに壊れた時計台と百葉箱だった。新米教師だった自分を育ててくれたふるさとに、校長になって戻って来たという高揚感は消え、うれしさは打ち砕かれた。寂しさが込み上げた。

「茎三小はふるさと」という小池義寿校長=守谷市百合ヶ丘の黒内小学校

=続く

つくバス 4月から大規模改編 停留所倍増 筑波・茎崎地区は支線や運賃補助

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つくば市のコミュニティバス「つくバス」

【鈴木宏子】つくば市のコミュニティバス「つくバス」の運行が今年4月から大きく変わることが分かった。バス停が現在の111カ所から223カ所に倍増し、走行総延長距離が現在の7路線149㌔から9路線205㌔と1.4倍になる。ただし運行便数は334便から15%減り283便になる。高齢化率が高い筑波地区と茎崎地区では3年間の実証実験として新たにワゴン車を使った支線型バスの運行や路線バスの運賃補助などに取り組む。

公共交通の改編作業を進めてきた=2018年5月11日付け同5月16日付け=同市が18日、同市役所で開かれた第4回市公共交通活性化協議会で4月からの改編計画案を明らかにした。昨年10月、一部路線でルート変更などを実施した第1弾に続く第2弾の改編だ。2011年度に運行を循環型から直行型に変更しシャトル便を導入して以来、8年ぶりの大規模改編になるという。ただし運行経費は現在の年間約4億4600万円(17年度)より増える見通しだという。

バス停間隔は1㌔基準

バス停の間隔は、現在の平均約1.3㌔から1㌔程度に短くするほか、バスが運行しておらず空白地帯になっている市西部に、西部シャトル(上郷、島名・福田坪地区などとTX万博記念公園駅やみどりの駅とを接続)、上郷シャトル(現在の吉沼シャトル上郷便を分離)の2路線を新設する。

高齢化率が高い筑波地区は、10人乗りワゴン車4台を使って、集落と集落などをつなぐ4コースの支線型バスを初めて運行する。3年間の実証実験により、デマンド型タクシー(つくタク)利用者が支線型バスに利用転換できるかなどを検証する。

筑波地区を上回り市内で最も高齢化率が高い茎崎地区は、複数の住宅団地があり牛久駅方面に向かう生活圏があることから、現在運行している牛久駅行きの路線バス4路線で運賃補助を実施し、つくバスと同等の運賃(200円均一など)で乗車できるようにする。ほかに現在バスの運行がない富士見台などと牛久駅を結ぶ路線バスを新設する。こちらも3年間の実証実験で、効果を検証する。

ほかに、桜地区を経由してつくば駅と土浦駅を結ぶ路線バス「野田団地線」(上ノ室、土浦特別支援学校など経由)の運行が、朝夕の通勤時間に集中し日中の本数が少ないことから、3年間の実証実験として、日中の増便を実施する。

つくバスは11年度の改編時は年間61万9000人の利用者だったが、循環型から直行型への変更などにより、17年度は年間103万8000万人と利用者が1.6倍に増加した。一方、運行経費は4億4600万円(17年度)に対し2億600万円の運賃収入があり、差し引きで年間約2億4000万円を市が負担している。

つくタクも共通乗降場所が増加

つくタクの一部改編も4月から合わせて実施し、どのエリアからも行き来が可能になる病院や商業施設などの乗降場所(共通ポイント)を増やす。つくタクは利用者1人当たりの市の負担額が約2500円と高額なことが課題だが、利便性を高めることで1人当たりの市負担額を減らす狙いがあるという。

改編案は、市広報紙2月1日号で広報するほか、つくバスガイド2万部とつくタクガイド1万5000部を作成し公共施設や総合病院などで配布などする。2月中旬から下旬に市内6地区の交流センターで地区別説明会を開くほか、新たに支線型バスを導入する筑波地区と運賃補助などを実施する茎崎地区では特に住民の利用を促進するため、集落や住宅団地の集会所などでそれぞれ説明会を開催する。

開館日に開館せず つくば市竹園西児童館

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つくば市役所

【鈴木宏子】つくば市は16日、竹園西児童館(同市竹園2丁目)が、本来開館すべき第2土曜日の12日に開館しなかったと発表した。市こども育成課によると、当日出勤するはずの職員が、出勤日であることを忘れてしまったという。

市内の他の17館はすべて、開館時間の同日午前8時30分から正午まで開館した。

竹園西児童館は同日、職員1人が出勤する予定だった。同館には普段、正職員3人が勤務しているが、出勤日のシフトを組んでいたことから、他職員は担当者が出勤すると思い込んでいたという。

12日、同館で開催される行事に参加を申し込むため児童が来館。開いてなかったことから後日、保護者から問い合わせがあり分かった。

同市の児童館の開館日は月~金曜の午前8時30分から午後6時と、第2土曜の午前中。同館では通常の第2土曜日は数人の児童が利用しているという。

五十嵐立青市長は「本来開館すべき日に開館しなかったことはあってはならないことで、心よりお詫びします。今後は職員の勤務体制を見直し、開館日の事前確認を徹底し、再発防止に努めたい」などとするコメントを発表した。

稀勢の里引退 土浦からもねぎらいや惜しむ声

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稀勢の里が引退した初場所4日目の取り組みを観戦する市民ら=土浦市役所

【鈴木宏子】大相撲初場所で3連敗した牛久市出身の横綱稀勢の里が16日、引退を表明した。同じ田子ノ浦部屋の弟弟子、大関高安の地元土浦市からも引退をねぎらう声や惜しむ声が聞かれた。

土浦市役所では高安を応援しようと、初日の13日から千秋楽の27日午後5時から6時まで、1階市民ラウンジで大画面によるパブリックビューイングが開かれている。毎日観戦し高安を応援しているという市内の男性(57)は稀勢の里について「勝てなかったので、だめだった」と話した。私立高校1年の男子生徒(16)は「稀勢の里は地元出身で有名なので、引退を聞いて驚いている」と述べた。

「これからは横綱を育てて」

市内の相撲クラブで子どもたちを指導しているという公務員30代男性は「(連敗した)この3日間、見ていられなかったので引退を聞いてほっとした。これからは親方として横綱を育ててほしい」とねぎらった。

土浦市を訪れた帰りに観戦した稲敷市の無職男性(67)は「稀勢の里が幕下のころから大関のころまで後援会に入って応援していた。連敗していたので、とうとうこの日が来たかと感じ。これからゆっくり休んでほしい」と語った。

引退のニュースを聞き、土浦市で開かれているバブリックビューイングに参加したという龍ケ崎市の無職鹿志村昌子さん(60)は「寂しい。もうちょっと頑張ってほしかった。お母さんはがっかりしてると思う」と話した。

後援会95人が応援ツアー

牛久市に事務局がある稀勢の里郷土後援会は16日、もともと予定されていた応援ツアーに95人が大型バスで出掛けた。主役不在の中、国技館では弟弟子の高安などを応援したという。

稀勢の里の引退を受け同後援会では同日、今後は継続会員も新規会員も入会受け付けを実施しないことを決めた。2月18日には牛久駅前のエスカード牛久で稀勢の里激励会が予定されているが、予定通り実施するかどうかは、田子ノ浦部屋が落ち着いたら改めて確認するという。

稀勢の里は龍ケ崎市立長山中学校を卒業後、鳴戸部屋に入門。11年に大関に昇進し、17年に日本出身力士として19年ぶりに横綱になった。

【ウェルネスパーク問題】公募からやり直し 議会否決のつくば市指定管理者

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つくばウェルネスパーク入り口=つくば市山木

【鈴木宏子】つくば市の五十嵐立青市長が昨年12月議会に提案していた、スポーツ施設「つくばウェルネスパーク」(同市山木)の指定管理者案が、同市議会で否決された問題=2018年12月21日付け19年1月7日付け=で、五十嵐市長は10日の記者会見で「ゼロベースで公募をかけたい」と話し、同選定検討会議(座長・毛塚幹人副市長)の審査で次点だった事業者を議会に提案するのではなく、改めて事業者を公募して選定をやり直す考えを示した。

五十嵐市長は「(選定検討会議の)専門家が様々な議論をして公平に審査した結果(12月議会に提案したのは合計得点が)1番目の事業者になった。専門家の議論が否定されたとは思ってない」と話す一方「決めるのは議会。プロセス部分に対して議会から問題提起があったことを重く受け止め改善策を出す。次点の事業者(を再提案するということ)ではない。(選定検討会議を開いて)選定し直す」などとする方針を示した。

担当の市スポーツ振興課などは「プロセスに関して議会から問題提起があったので、議会の意向をくんで考え方を整理し、参加資格要件も含めて検討したい」などとしている。

一方、現在、同施設を管理運営している事業者の指定期間は今年3月末まで。今回、議会に提案した事業者の選定には、募集開始から候補者選定まで3カ月以上かかった。これから公募し選び直すと4月からの指定に間に合わない可能性が出てくる。新たな指定管理者が決まるまでの間、施設の管理運営をどうするのか、新たな対応が必要になる。市は「どうするかも含めて検討している。なるべく早く(方向性を)示す」などとしている。

市は昨年7月の指定管理者の募集要項で「不測の事態が生じたときは次点候補者を候補者として繰り上げることができる」としていた。さらに応募者の資格要件として、緊急時に迅速かつ適切な対応がとれるよう市内に拠点事務所がある事業者を条件にしていた。

反対「地場産業育成」、賛成「市民の利便性向上」

市長提案に対する12月議会の採決では、五頭泰誠氏(自民つくばクラブ・新しい風)から反対討論として「力のある会社と地元の小さな会社で差が出てしまう。地場産業の育成を市長は公約にうたった。発注段階で庁内でこういうことをもっと考えなければいけなかった」などの意見が出た。

一方、賛成討論として北口ひとみ氏(つくば・市民ネット)は「指定管理者制度導入そのものの目的は民間のノウハウを活用した市民の利便性向上が第一義的。(提案事業者は)地元での雇用にも言及している」などと意見を表明していた。

採決の結果、賛成11、反対16で否決となった経緯がある。

▽今年4月から5年間、つくばウェルネスパークを管理運営する指定管理者には、シンコースポーツ(東京都中央区)、T.P.Hウェルネス推進グループ(代表・塚越産業、つくば市篠崎)、つくばアクアファーム(つくば市竹園)の3者から応募があり、市選定検討会議の審査でシンコースポーツが候補者に選ばれ、議会に提案された。次点は現在、同施設の指定管理者になっているT.P.Hウェルネス推進グループだった。5年間の指定管理料提示額は議会で否決されたシンコースポーツが約3億5900万円、次点のT.P.Hウェルネス推進グループが約3億7400万円だった。

▽12月議会の議決結果は以下の通り(敬称略)
賛成=つくば・市民ネット(小森谷佐弥香、皆川幸枝、宇野信子、北口ひとみ)、公明党(山本美和、浜中勝美、小野泰宏)、共産党(山中真弓、橋本佳子、滝口隆一)、大久保勝弘(つくば政清会)の11人。

反対=自民つくばクラブ・新しい風(長塚俊宏、黒田健祐、神谷大蔵、小久保貴史、五頭泰誠、ヘイズジョン、久保谷孝夫)、つくば市民政策研究会(高野進、柳沢逸夫、須藤光明)、木村清隆(つくば政清会)、木村修寿(同)、塚本洋二(同)、金子和雄(新社会)、高野文男(創生クラブはがくれ)、鈴木富士雄(筑峰クラブ)の16人。

【成人式’19】はれのひ事件から1年 フォトスタジオが「いつでも無償で支援」

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梶山泰央さんと良き理解者の妻希美さん=龍ケ崎市藤ケ丘のスマイルカメラのスタジオ

【橋立多美】きょう14日は平成最後の成人の日。昨年は成人の日にあたる1月8日、振り袖の販売と貸し出しを行う「はれのひ 」の3店舗(つくば店、八王子店、横浜みなとみらい店)が突如閉鎖された。あれから1年経ったが、龍ケ崎市のフォトスタジオ「スマイルカメラ」のホームページには「はれのひ被害に遭われた方へ」と題して、気持ちの整理がついたら10年後であっても撮影までを無償で支援しますという呼び掛け文が載る。

昨年ははれのひの3店舗に電話連絡ができなくなり、同店から購入またはレンタルで成人式の着付けを予約していた新成人たちが晴れ着を着られなくなった。つくば店は、同市や周辺自治体が成人式を1日早い7日に挙行したことで、「式当日に晴れ着を着ることができない」というトラブルは発生しなかったが、着付けが式典に間に合わなかった人も出た=2018年1月9日付け=。

「スマイルカメラ」を営む梶山泰央さん(49)は、ニュースでこの事態を知って「なんてことが…」と怒りが込み上げた。本人たちの泣きたい思いはもとより、仕事柄、晴れ着姿の我が子の前撮りをうれしそうに見守る父母たちの姿を見ていただけに、その気持ちが痛いほど分かったからだ。

「何とかしてあげたい」と8日夜、ツイッターとインスタグラムに「撮影だけで良ければ無償で支援します」と書き込んだ。すると「ヘアメーク、着付けできます」「振り袖あります」「応援します」など、続々と賛同と支援の声が寄せられた。ツイッターで100回以上リツイートされ、ページビュー(閲覧件数)は8万件以上に上ったという。

数日でヘアメークから撮影までの全てを無償で支援できる体制が整い、ホームページや取材を受けたメディアで利用を呼び掛けたが、問い合わせはなかった。つくば市周辺では「式当日に晴れ着を着ることができない」トラブルがなかったためと見られる。

震災経験し人生一転 「辛さ分かち合い」実感

被害者に今も無償支援を呼び掛ける梶山さんには、東日本大震災の経験を経て「最悪だった日を幸運な日に変えて笑顔にできれば」との願いが込められている。

梶山さんの人生は2011年の震災で変わった。震災から1カ月後、妻の希美さん(41)のふるさと宮城県亘理町の震災ボランティアセンターが稼働するのを待って駆け付けた。命と財産、町並みを失った痛みに黙々と耐える被災地を目の当たりにして「人の役に立つ仕事をしよう」と決意。趣味の域だった写真撮影の技術を独学で磨き、14年3月東京都下水道局を退職してフォトスタジオを龍ケ崎の幹線道路沿いにオープンした。

「被害者の新成人からの連絡はなかったが、多くの人がSNSで情報を広げてくれ、河内町の美容室を始め10人の有志が支援に名乗りをあげてくれた。辛さや困りごとを分かち合うための手が皆の心にあることを実感した。フォトの領域から世の中の役に立つ活動をしていきたい」と梶山さんは前を向く。

◆フォトスタジオ「スマイルカメラ」のHPはこちら(https://www.smilecamera2525.com/
龍ケ崎市藤ケ丘1-3-6
電話080-3307-3401
月曜定休

【成人式’19】厳重警備の中 つくば、土浦で挙行

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つくば市成人式会場に集まった新成人たち=13日、つくばカピオ

【崎山勝功】つくば・土浦両市で13日、成人式が執り行われた。両市とも式典は約30分と短縮した。会場内外には警察官が多数配置された。

「これから頑張っていかなきゃ」つくば

2017年成人式で逮捕者を出したつくば市は、今年新たに会場の同市竹園、つくばカピオ前道路に車止め用バリケードを置いて道路を通行止めにし、路上に覆面パトカーや白バイを配置した。さらに会場近くの駐車場の一角を送迎車の乗降所にして車を会場に近づけないようにした。

会場前の道路が車両通行止めになり会場近くで車を降りる新成人=同

会場入り口では昨年同様、新成人たちのかばんを開けさせて手荷物検査を実施した。会場内は、昨年同様にステージ前に紅白幕をかぶせた鉄柵が設置され、鉄柵前には警備員が配置。場内各所には多数の警察官と警備員らが警戒に当たった。

式典は五十嵐立青市長のあいさつと2人組音楽グループ「森と林」の演奏などで終わった。五十嵐市長は「これから皆さんは正解のない時代を生きていく」と話し、自分の頭で考え判断していくことの大切さを訴えた。

出席した柔道日本代表の野上廉太郎さん(20)は「20歳と言うのは大人と一緒」と述べた。「友だちがつくばに多いので参加した」という石岡市出身で県立並木中等教育学校(つくば市並木)卒業の堀口花凛さん(20)=大学2年=は「昔から知っている友だちが大人になって華やかな服を着ているのを見て、大人になった気分と、これから頑張っていかなきゃという気分」と語った。

「後世に魅力引き継いでいく」土浦

謝辞を述べる新成人代表の宮本翔平さん=13日、土浦市民会館大ホール

土浦市は、同市真鍋新町の市民会館で成人式を挙行した。市民会館前広場を警察車両などで車が入らないようにしたほか、会場近くのコンビニ店などにパトカーを待機させた。

会場には1000人近くの新成人が集まったが、式典会場の大ホール内には空席が目立ち、半分近くが市民会館前広場で友人らと談笑や写真撮影をしていた。

式典で中川清市長は「土浦市の発展のために頑張っていただきたい」と述べ、新成人代表で土浦消防本部消防士の宮本翔平さん(20)が「後世にこの魅力あふれる土浦の街を引き継いでいくことが私たち新成人の使命」と謝辞を述べた。

参加した「生後3カ月の男の子がいる」という同市の主婦(20)は「最高です。大人の魅力をもっと出したい」と喜びをかみしめていた。同市の大学2年生の園田ななさん(19)は「大学を頑張って卒業する」と目標を述べた。

式典終了後、つくば市では一部の新成人が隣接する大清水公園内で仲間たちと日本酒を一気飲みしたり、土浦市では市民会館前広場に酒類を持ち込んだりする若者が見られたが、大きな混乱はなかった。

土浦市民会館前広場で自撮りをする新成人たち=同

【成人式’19】警備強化以外の方法はないのか 龍ケ崎市はトラブル回避に成功

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鉄柵で囲まれた成人式会場のつくばカピオ前=12日、つくば市竹園

【崎山勝功】つくば市と土浦市で13日、成人式が催される。「荒れる成人式」が問題になる中、両市とも警備を増強する。お祝いする場なのに警備強化以外、方法はないのか。近隣の龍ケ崎市は、市内6校の中学校を会場にする分散開催でトラブル回避に成功している。

つくば市 鉄柵張り巡らされ物々しさ

つくば市は昨年同様、受け付けで手荷物検査を実施するほか、式典会場となるつくばカピオ前(同市竹園)の道路を通行止めにする。成人式当日には制服・私服警官を含め市職員や警備員など約200人態勢で警備に当たるという。

前日の12日午後時点で、カピオと接する大清水公園に高さ1㍍前後の鉄柵が張り巡らされており、お祝いとはほど遠い物々しさだ。市生涯学習推進課は「参加者と周辺住民の安全のため警備をしっかりして、(改造車などが)近寄れないようにしたい」と話す。

同市の今年の新成人は2764人(男性1502人、女性1262人)と県内最多。成人式には約1800人の参加が見込まれるという。市内には12校の市立中学校と4校の小中一貫の市立義務教育学校がある。同課は「つくば市は中学校が多い。以前から成人の日に1カ所に集まって『みんなでお祝いする』というのが趣旨なので、分散開催という発想はない」とする。

一方、人口増加で今後以降も新成人が増えることが見込まれており、会場に参加者が収まらない可能性も視野に入れる。「(将来的には)分散開催というのもあるかもしれないが現時点では考えていない」と話す。

成人式を控え、会場のつくばカピオ前交差点に設置された「車両通行止」の看板=同

土浦市 会場外の警備強化 「今年もガードする」

土浦市民会館(同市東真鍋町)が会場の土浦市は、例年警察署と連携を取って警備を実施し、昨年は警察官を増員した。市生涯学習課は「今年も市民会館前広場に車両やバイクが入ることがないようガードする」と話し、例年以上に会場外の警備を強化して、改造車などを近づけないようにする方針だ。同課は「(昨年は)会場の外に他地域から改造車で来る人がいたが大きなトラブルにならなかった。ステージに上がる人はいない」と話す。

同市では「かなり昔に中学校ごとに(分散)開催していた時期もあった」というが、長らく1カ所で式典開催を行っている。分散開催について、同課では「話に出ることはあるけど」と導入しない方針だ。

龍ケ崎市 悪目立ち心理など弊害指摘

現在、市内6カ所の中学校で分散開催している龍ケ崎市は、1997年まで他市同様に1カ所で開催する方式だったが「新成人たちの喧騒やまとまりの無さ」などが問題となり、98年から分散開催方式に変更した。同市生涯学習課は、変更して以降「大きなトラブルは起きていない」と話す。

1カ所での集中開催について▽異なる中学校出身者との間でトラブルになる▽一部の新成人が「悪目立ちをしよう」との心理が働く―などの弊害を指摘する。

【成人式’19】「多様な任務完遂できる隊員に」 自衛隊霞ケ浦駐屯地

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答辞を述べる新成人代表の岩瀬雄二朗陸士長=土浦市右籾の陸上自衛隊霞ケ浦駐屯地

【崎山勝功】成人の日を前に、陸上自衛隊霞ケ浦駐屯地(土浦市右籾)で11日、新成人となった自衛官ら38人が出席して成人式が催された。新成人を代表して岩瀬雄二朗陸士長(20)が「多様な任務を完遂できる隊員となるよう若さと情熱を持ってまい進していく覚悟」と答辞を述べた。

新成人は、約300人の先輩隊員や保護者らを前に一人ひとり壇上に立ち「自分のできることを精一杯努力して頑張っていきたい」「今まで助けていただいた方々への感謝を胸に自衛官としてまい進します」などとそれぞれ抱負を述べた。

同駐屯地司令の權藤三千蔵陸将は「高い志を持ち続け、常に感謝の気持ちを忘れず、輝かしい明日を信じて日々精進することを祈念する」と訓示した。

緊張した様子で来賓らと会食する新成人の自衛官たち=同

式典後、新成人を囲んでの会食が行われたほか、今年からの新企画として新成人が庁舎の車寄せ屋根の上で面白いアピールをする「新成人の主張」を行った。「自分は栃木県出身なので餃子を200個食べたい」「自分には彼女がいません。誰か紹介してください」などとアピールをして、先輩隊員たちの笑いを誘った。

関口達人陸士長
石井愛美1等陸士

土浦市出身の新成人、関口達人陸士長(20)は、高校時代は音楽の専門学校への進学を目指していたが「今まで親に迷惑を掛けていたので自分でお金を稼ぎたかった」と父親と同じ自衛隊に入隊した。「(災害派遣現場などでは)自衛官としてキビキビと動きたい。一般の人を励ます存在でありたい」と語った。

千葉県出身の石井愛美(あみ)1等陸士(20)は、人を助ける仕事に憧れを抱き、東日本大震災での自衛隊の活躍をテレビで見て自衛官になった。「毎日が充実している。一つの任務を皆で成し遂げ、達成することにやりがいを感じる」と語り、「自覚と責任を持って自分の目標を達成していきたい。定年まで勤め上げたい」と成人の抱負を述べた。

土浦・亀城公園の高齢サル リョウタとスミレの「幸福論」

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スミレ㊧とリョウタの間にはすきま風が吹く=土浦市中央の亀城公園

【相澤冬樹】土浦市中央の亀城公園で飼われている2匹のニホンザルが厳寒の冬を過ごしている。オスのリョウタとメスのスミレ、つがいとは言い難い奇妙な同居生活を送っているサルで、ともに生年は不明、公園での飼育は2001年にスタートしているから18歳を超えて老境に入った。生気のないリョウタ、脱毛のひどいスミレ、見かねたひとりのお年寄りが日参して、その生活を観察中で「もう少し幸福な老後にならないものか」と手だてを探っている。

サルの観察のためだけに連日公園を訪れているのは同市大岩田の無職、坂入保男さん(73)。昨年秋、同公園を訪ねた際、サルの園舎前を通りがかり、消耗した風体にショックを受けた。「あまり幸せそうに見えない」印象が気になった。

「感情に任せて市役所に怒鳴り込んだところで何も解決しないと調べてみることにした」そうで、園舎は毎日清掃され、きちんとエサやりもされているのも分かった。園舎のサイズなど飼養状況は獣医師ら専門家から適正と診断され、脱毛に対する投薬処方も行われていた。

それでも毎日観察してみると、園舎の前で立ち止まる者はいない。公園の南側は遊具が置かれ就学前の幼児らを連れた親子の遊び場になっているが、誰も近寄ってこない。サル園舎の前身であるミニ動物園の設置目的だった「子供たちの教育の一環」の要素はどこにも見出せなかった。

周囲から隔離された空間のなか、2匹のサルの間にも冷たい時間が流れる。毛づくろいをしたり、身体を寄せ合って暖をとるようなシーンはまったく見られないのだ。「一種のコミュニケーション不全。僕が毎日見に来るようになって、心なしか人間に関心を向けるようになった気がする」(坂入さん)

同市公園街路課によれば、2匹がやってきたのは2001年のこと。石岡市の野猿公園で群れから排除されたオスのはぐれザルと、笠間市で農作物を荒らし回っていたメスザルが捕獲された。ニホンザルの習性から元の群れに戻すのは難しく殺処分もできないため、県動物指導センターの仲介で同公園が引き取ることになった。同公園では昭和30年代にミニ動物園を設置、サルやタヌキ、クジャクなどの鳥類を飼っていた施設があったためだ。

2001年当時サルは飼われていなかったが、空いていた園舎を間仕切って2匹を収容した。以来、同センターの指導や獣医師、動物愛護団体等のアドバイスを受けながら健康・飼育管理をしてきた。県の飼養許可を受ける「特定動物」扱いである。

しかし、これ以降、2匹のサルの扱いをめぐっては再三クレームが市に寄せられた。動物虐待ではないか、施設を改修すべきだなどの声。市はその都度、適正に管理している旨返答をしてきたが、2匹の高齢化で、このまま収束に向かう考えを否定しない。「健康面のチェックはしつつも、万一死亡ともなれば致し方ない。次のサルを受け入れることはない」(市公園街路課)という。

坂入さんは今のところ、アクションは起こしていない。自身のFacebookで、サルたちの「幸福論」を語っている程度。「おサルさん友の会」の名称で賛同者を集め、50人程度の規模になったが、陳情や請願までは考えていない。先進的な取り組みをしている動物園の事例などを参考に、2匹に合った飼い方の研究をしているところ。「1年間様子を見て、それでも生きているようなら、何か具体的な提案をしていきたいと思う」と語っている。

岩佐宮司が1月末で辞職へ 筑波山神社 後任は未定

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筑波山神社

【鈴木宏子】筑波山神社(つくば市筑波)で昨年、氏子総代有志らが神社本庁に、岩佐弘史宮司(55)の解任を要求していた問題=2018年10月12日付け=で、岩佐宮司が1月末日で同神社宮司を辞職する内容の辞表を出していることが10日までに分かった。後任は現時点で未定という。

この問題をめぐっては氏子総代ら23人が昨年9月、氏子など約800戸を対象に解任を求める署名活動を展開し、9割の署名を集めて、神社本庁に解任を求める要求書を提出していた。

要求書で氏子総代らは岩佐宮司に対し「地区氏子との関係を希薄化させ、総代からの意見を聞き入れず、職員に対してパワーハラスメントによる管理が横行しているなどさまざまな問題行動を起こしている」などと主張していた。

一方岩佐宮司は昨年10月時点で、氏子総代らの言い分を否定し、宮司の職を辞める意志がないことを強調していた。

その後、県神社庁で双方の意見を聞くなどの調査が行われていた。

岩佐宮司は東京出身。国学院大学大学院で神道学などを専攻。神社の専門紙を発行する「神社新報社」に入社し、神社本庁出向職として編集部記者、業務部長などを歴任した。神社本庁参事から、2013年7月、筑波山神社の権(ごん)宮司となり、15年6月、宮司に就任した。宮司として神社の借入金を完済したり、さまざまな改革を断行した。筑波山地域ジオパーク推進協議会副会長も務めている。

【あと一勝の壁】8 社会人野球で必ず壁破る

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尊敬する河原井正雄監督から気合を注入。上野さんお気に入りの一枚だ

【伊達康】新日鐵住金鹿島のセレクションを受けた際は「晴海君」にお世話になったという。社会人野球のセレクションは数社受けたが、合否の結果が出る前に河原井監督に薦めてもらった北海道ガスに決めた。

昨年4月から北海道野球連盟に加入し部員16人でスタートしたばかりの若いチームだ。12月17日には札幌で内定式を終えた。野球の戦力としてはもちろん正規の総合職として採用され、社業にも期待をかけられている。上野のほかに大学で主力級の活躍をした6人の選手が入社するそうだ。東都リーグから3人、東京六大学と千葉、神奈川、関西から1人ずつ。中には大学ジャパンに選ばれた選手もいる。このメンバーを加えて来春からの都市対抗野球予選に挑む。

卒論は「ゲルマン民族」について2万字以上をやっとの思いで書き上げた。時間のある現在は取手リトルシニアのグラウンドでトレーニングを続けながら、シニアの後輩の指導にも当たっている。

「高校でも大学でもあと1勝というところで負けてしまった。2月には北海道に引っ越す。次に関東の地を踏むのは都市対抗野球に出場するときだという覚悟で臨む。結果を残してあと1勝の壁は必ず社会人野球で破ってみせます」

上野は恐らく高校時代に日本一悔し涙を流したのではないだろうか。悲劇のヒーローのままでは終わってほしくない。この先の社会人野球で1勝の厚い壁を破ってほしいと願わずにいられない。北の大地からの吉報を心待ちにしている。

=終わり

介護者が胸の内明かせる場所に つくばの支援カフェ「茶にすっぺ」

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「茶にすっぺ」の様子。テーブルには容子さん手作りのハーブティーと、参加者が持ち寄った茶菓子や漬け物などが並ぶ=昨年12月18日、つくば市大角豆のつくば草の根はりきゅう院

【池田充雄】在宅介護者支援カフェ「茶にすっぺ」は、在宅ケアにかかわる人たちが悩みを話し合ったり、さまざまな知識や情報を共有したりできる場所だ。2018年4月から「つくば草の根はりきゅう院」の小池栄治さん、容子さん夫妻が、つくば市大角豆の同院で毎週火曜日午後1~3時に開いている。

栄治さんは治療活動を通じて、多くの人が家族の介護で大変な思いをしている現状を知り、心を痛めてきた。「先が見えない中で日々の介護に行き詰まり、悩んでいる介護者が大勢いる。そういう人たちが外へ出て、胸の内を明かせる場所が身近なところに必要だと思った」

医師や看護師が協力

在宅ケアの可能性について話す室生さん

この活動には医師の室生勝さん、看護師の方波見柳子さんも協力。医療や介護に関する参加者の幅広い相談に応じると同時に、高齢者や家族がより健康で生き生きと暮らせるような健康管理の話や、身近な暮らしの話題なども提供している。

「そのときの流れでいろんな話をとりとめなくしたり、だれかの悩みに皆で知恵を出し合ったり。気軽に集まってゆったりとした時間を過ごし、帰りはニコニコして帰ってもらえるとうれしい」と方波見さん。

室生さんはNEWSつくばでもコラム「地域包括ケア」を連載しており、この問題を早くから考えてきた一人。「介護事業者が提供するサービスにも、市の高齢者福祉計画でも、家族介護者の日常を支える支援は少ない。認知症の患者や家族のためのオレンジカフェは普及してきたが、介護でも同じような支え合いの場が必要と考えていた」

小池さん夫妻に介護者支援カフェの開催を勧めたのも室生さんだ。同院では毎月第3日曜日に農産物などのコミュニティマーケット「まめいち」を開いているため、地域に受け入れられやすいと考えた。

各地に広がり「選べるようになれば」

いま、こうした活動は各地で広がりを見せている。会場は福祉施設や公民館が一般的だが、「茶にすっぺ」のような民家の縁側的な場所も少なくないし、街中の空き店舗などを活用した例もある。地域住民のためのコミュニティスペースもあちこちで生まれており、たとえばウエルシア薬局が一部の店舗(つくば桜店、つくば豊里店ほか)に備えている「ウエルカフェ」は、介護予防や介護相談をはじめさまざまな地域貢献活動に無料で開放されている。

筑波学院大(つくば市吾妻)内のレストラン「カフェ・ド・グルマン」でも、1月24日に第1回の介護者支援カフェを開く予定だ。参加自由。

小池さんは「個性あるいろんな場所ができ、通いやすさや好みで選べるようになるといい。行けばだれかがいるという安心感のためには、とにかく続けることが大事。私たちも、これだけお金をかけずコンパクトにできるんだよという例を示し続けたい」と語っている。

▷つくば草の根はりきゅう院=http://kusanone298.com/
▷カフェ・ド・グルマン=http://gourmandtg.web.fc2.com/