火曜日, 10月 27, 2026
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サンガイア、SVグロースに参戦 31日 ホーム開幕戦

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サンガイアの選手たち

バレーボール大同生命SV.LEAGUE GROWTH(SVグロース)男子のつくばユナイテッドSunGAIA(略称サンガイア、本拠地つくば市)は31日、結城市のかなくぼ総合体育館で今季開幕戦を迎える。対戦する千葉ドット(本拠地千葉市)は、今季サンガイアから3選手が移籍した因縁の相手だ。加藤俊介監督に開幕に向けた意気込みを聞いた。

SVグロースは、SVリーグと旧Vリーグの間に設置された新しいリーグ。将来的にSVリーグ入りを目指す8チームが集まった。「旧V1リーグ東西カンファレンスの上位チームが参加し、V1よりもレベルが上がった。トップリーグであるSVリーグの下部リーグということで、社会的な注目度も上がってくると思う」と加藤監督は期待する。

SVグロースでは選手の出場機会を増やし、実戦経験を積ませるための新ルールも導入された。その一つが選手交代回数の最大化だ。1セットにつき従来の6回から12回へと倍増された(SVリーグは国際ルールの8回)。例えば先発メンバー6人を全員ベンチに下げ、その6人をもう一度コートに立たせることも可能になった。またベンチ入り選手数の上限も、従来の14人から16人に拡大している。

「より専門的な能力を持った、一芸に秀でた選手の出番が増えると思う。2枚替えや3枚替えといった戦術的交替も使いやすくなる。初の試みなので、頭の中ではいろいろ考えているが、機能するかどうかは実際にやってみないと分からない面もある」

「目指すは優勝のみ」

そうした環境の変化の中で、サンガイアとしてはどのような戦いを繰り広げるのか。

意気込みを語る加藤監督

「目指すのは優勝のみ。ふたを開けてみないと分からないが、各チームとも陣容が大きく変化しており、リーグのレベルが上がってタフなゲームが増えると思う。それに対し、昨季も若い選手が多い中、最終節までプレーオフを目指して戦えた経験は、今季への大きな財産になっている」と加藤監督。

メンバーも大きく入れ替わった。特に注目したいのは地元出身選手2人の加入だ。まず笠間市出身のアウトサイドヒッター(OH)、佐々木駿(土浦日大高-明治大)。守備力に優れ、スピードある攻撃が得意。もう一人は石岡市出身のOH櫻井佑都(土浦日大高-日本大-レーヴィス栃木)。堅実なレシーブから攻撃力を発揮し、敵としてもやっかいな存在だった。

ミーティング風景

ほかにOHでは、昨季のポイントゲッター長谷川直哉は千葉ドットへ移籍したが、代わりに東地区得点王の小松一哉を埼玉アザレアから獲得。長谷川の穴を埋めてくれるはずだ。ミドルブロッカーも大きく入れ替わったが、山本帯刀(大同特殊鋼知多レッドスター)、水野徳力(フラーゴラッド鹿児島)ら新加入選手への期待は大きい。

「新メンバーが多いのでゲーム慣れが必要。序盤戦はコンビネーションに不安もあるが、気を付けて戦っていけば波に乗れると思う」と加藤監督。特に初戦の相手である千葉ドットには、長谷川のほか松林哲平、森居史和という昨季の主力3人が移籍しているので「絶対に負けたくない。しっかり2連勝でスタートしたい」という強い思いがある。(池田充雄)

サンガイアのホームゲーム日程
▽2026年
10月31日・11月1日 かなくぼ総合体育館 vs千葉ドット
11月21・22日 霞ケ浦文化体育会館 vsきんでんトリニティーブリッツ
12月5・6日 茨城トヨタスポーツパークうしく体育館 vsヴィアティン四日市
12月19・20日 つくばカピオ vsクボタスピアーズ大阪
▽2027年
1月16・17日 霞ケ浦文化体育会館 vs千葉ドット
2月6・7日 つくばカピオ vsアイシンティルマーレ碧南
2月20・21日 霞ケ浦文化体育会館 vs富士通カワサキレッドスピリッツ
3月20・21日 茨城トヨタスポーツパークうしく体育館 vsレーヴィス栃木

14年越しで隠岐諸島・海士町へ《文京町便り》57

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菱浦港でフェリーを見送ってくれた若者たち(写真は筆者)

【コラム・原田博夫】9月中旬、専修大学社会科学研究所(私は今、研究参与)の「地域資源を活用した地域づくりと産業振興」実態調査で、島根県の松江市、奥出雲町、海士町(あまちょう)を訪ねた。調査対象地に隠岐諸島の海士町が含まれていたことが、この調査に参加するきっかけだった。

14年前、日本経済研究センターの研究会(千代田区大手町)で、当時海士町長だった山内道雄さんの話を伺ったことがある。山内町長は「逆転の地域づくり・町おこし」で全国的に著名な方だった。町の現状打破に向け繰り出す政策に、地域おこしのリーダーとしての魅力を感じたものだ。

海士町が含まれる隠岐郡(隠岐諸島)は四つの有人島と180余の小島からなっている。四つの有人島が、海士町、西ノ島町、知夫(ちぶ)村からなる島前(どうぜん)と、隠岐の島町の島後(どうご)から構成されることを、今回の調査で初めて知った。

松江市に前泊した関係で、七浦港から隠岐汽船フェリーで約4時間かけて海士町の菱浦港(ひしうらこう)に到着した。同港はよく整備されていて、同町観光協会の若いスタッフが、われわれを市内の宿泊施設に案内してくれた。この若者たちが、海士町の現状を語る上で重要な役割を担っている。これだけの数の若者が昼日中から動き回っていることに驚いた。

宿泊拠点「Entô」は順調

海士町ではいろいろな施設を訪ねたが、町役場では、隠岐ユネスコ世界ジオパークで泊まれる拠点「Entô(エントウ)」を運営している青山敦士代表(北海道出身)の話をうかがった。宿泊料はかなり高いが、「隠岐の自然や人の営み、地球の時間を感じる滞在」をモットーに運営しており、事業は順調なようだ。

新しい庁舎1階のロビーでは、20数名の若者が何やら皆でプレゼンや意見交換している。ドアが開いている奥の町長室には「誰でも入れます」のプレートが掛かっている。のぞくと、青いTシャツ姿の中年男性から「ヤー、ドウモ」と、昔からの知り合いのような声が返ってきた。大江和彦市長で、2012年9月に山内道雄前町長からもらった名刺を取り出して見せすると、「やー、懐かしいな。私の名刺もこのスタイル、‘ないものはない’をほぼ引き継いでいます」と、人をそらさない人柄。

鳥取県の境港に向けフェリーで海士町を離れる際は、われわれの滞在をサポートしてくれた若者数名が横断幕を持ち、出航の銅鑼(どら)で見送ってくれた。調査団の海士町滞在と各種調査には相当の金額がかかったが、この経費は当然の対価ではないかと振り返っている。(専修大学名誉教授)

科学万博や鉄道…街の変遷たどる 国土地理院が「地図展つくば」

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江戸時代の地図が並ぶ2階特別展示室

24日から 県内初、開館30周年記念

「第59回地図展2026つくば―常陸の先人から研究学園都市・つくばへ」が24日、つくば市北郷、国土地理院内にある地図と測量の科学館で始まった。今年、同館が開館30周年を迎えたことを記念し、茨城ゆかりの地図製作者たちの業績やつくばの変遷を、地図や空中写真など約200点の資料で紹介する。11月1日まで。

地図展は、地図を通して国土や地域への理解を深め、地図の利用を促進することを目的に、1967年に東京で始まった。地図展推進協議会と国土地理院が主催し、茨城県内での開催は初めて。

茨城ゆかりの先人の古地図を展示

伊能忠敬が間宮林蔵に宛てた手紙

2階の特別展示室では、江戸時代後期に全国を測量して日本地図を作った伊能忠敬の「伊能図」をはじめ、茨城ゆかりの人物が手掛けた国内外の地図の複製などを展示する。日本地図の先駆者で高萩出身の長久保赤水、樺太を探検した幕府の役人でつくばみらい出身の間宮林蔵、小笠原諸島の地図を作った笠間出身の小野友五郎、地図や地理書を収集・研究した古河藩家老の鷹見泉石らを紹介する。伊能が間宮に宛てた手紙などの関連資料も並び、地図製作に取り組んだ先人たちの仕事を知ることができる。

2階の廊下には、1883年から2019年までに作られた、現在のつくば市域を描いた8枚の地図を展示する。さらに床面には、国土地理院の測量用航空機「くにかぜⅢ」が2025年から26年にかけて撮影した、つくば市の大型空中写真が広がる。縦7メートル、横6メートルの写真は、上空約4800メートルから撮影されたもので、縮尺は3500分の1。担当者によると、身長170センチの人が4800メートル上空の飛行機の窓から目にする光景と同じ縮尺を再現した。

2025年から26年にかけて撮影されたつくば市の航空写真

幻の城南電気鉄道谷田部線の資料も

1階の地図のギャラリーでは、「あの日のつくば、今のつくば、そしてこれからのつくば」をテーマに、主に1980年から現在までのつくば市の変遷を、地図や空中写真でたどる。1985年開催の「科学万博」に焦点を当てた展示では、万博会場があった谷田部地区や、万博開催に合わせて設けられた万博中央駅(現在のひたち野うしく駅)周辺などを取り上げ、建設前から現在までの街の変化を紹介する。このほか、土浦駅と岩瀬駅を結んだ筑波鉄道筑波線や、筑波山ケーブルカー・ロープウェイ、大正後期に建設計画が持ち上がった幻の常南電気鉄道谷田部線に関する地図、写真、パンフレットなども展示する。地域の交通の歴史を振り返ることができ、郷土史や鉄道に関心のある人も楽しめる内容となっている。

1階では、つくば市にまつわる鉄道の資料も展示される

開会式で、地図展推進協議会の稲葉和雄会長は、地図展が地図への親しみを深め、利用を促すために始まったとし、「デジタル地図が身近になる一方、紙の地図からは地形や文化財の分布、地域の発展の歴史などを読み取ることができる。また、水害時には標高を示す地図が避難先や水の流れを考える手掛かりになる。展示では、それぞれの気に入ったコーナーを楽しんでいただけたら」と来場を呼び掛けた。

国土地理院の河瀬和重院長は、長久保赤水や間宮林蔵ら茨城ゆかりの先人と、国土地理院がつくばに立地することとのつながりに触れ、「つくばは歴史ある街並みや筑波山を擁する一方、研究機関が集積する科学技術の拠点として発展してきた。つくばの魅力や日本の国土への理解を深めていただけるものと期待している」と話した。

つくば市内の科学館を巡る「つくばの科学館JAXA衛星スタンプラリー」の一環で訪れた大阪府の木村真さん(30)は、「伊能忠敬より42年も前に地図を作った長久保赤水という人がいると初めて知った。実際に歩いたわけではなく、膨大な資料や天文学の知識を集めて作ったことにも感銘を受けた」と話した。(柴田大輔)

展示会場の様子

◆「第59回地図展2026つくば―常陸の先人から研究学園都市・つくばへ」は、つくば市北郷1、国土地理院内の地図と測量の科学館で、11月1日(日)まで。会期中は休館日なし。開館時間は、午前9時半から午後4時半まで。入館受付は午後4時まで。入場無料。来場者には記念地図が配布される。イベント詳細、問い合わせは一般社団法人日本地図センターのイベント公式サイトへ。

▽25日(日)午後1時半から1階ラウンジで講演会が開かれ、日本地図センターの初代地図大使を務めるタレントの石原良純さんが「地図と空を飛ぶ~眼下に広がる地図景色~」と題して講演する。同日午後3時からは1階オリエンテーションルームで、法政大学文学部の米家志乃布教授が「江戸の地図と出版文化」をテーマに講演する。それぞれ予約不要。入場無料。

▽25日(日)午前10時半、31日(土)午前10時半、午後1時半からは、小学生を対象としたワークショップ「手作り地球儀に挑戦しよう!」が開かれる。球体カプセルを使って小さな地球儀をつくる。各回15組(1組3人まで)。事前予約制。予約は公式サイトから。

▽11月1日(日)午前10時から午後4時まで、野外会場で、一定の歩幅を保つことで測量した伊能忠敬をモデルに、歩幅を測って歩測で距離を調べる「歩測チャレンジ」が開かれる。予約不要、雨天中止。

時間をかけて作り上げる人生のレシピ《マンガサプリ》12

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写真は筆者

【コラム・瀬尾梨絵】目まぐるしく変化する現代社会の中で、私たちはつい効率やスピードばかりを求めてしまいがちだが、世の中には「時間をかけること」でしか生まれない奥深い、うま味や温もりがある。今回ご紹介するのは、「じゃああんたが作ってみろよ」など人間味あふれる日常と魅力的な食を描く名手、谷口菜津子先生の「まめとむぎ」(双葉社、初版2024年出版、3巻完結)だ。

本作の見どころのひとつは、作中に登場する数々の発酵食品を使ったおいしそうな料理の数々。みそ、しょうゆ、塩こうじ、みりん、甘酒、そして酒かす。日本の食卓をそっと支えてきた発酵食品たちが、ていねいな手仕事によって絶品の一皿へと姿を変えていく。じんわりと身体に染み渡るような温かな料理の描写は、ページをめくるだけで豊かな香りが漂ってきそうなほど魅力的で、読んでいるだけで心が解きほぐされていく感覚を味わうことができる。

そしてこの作品の真骨頂は、料理のテーマである「発酵」が、主人公である米田マメと清水麦をはじめとする登場人物たちの生き方そのものに見事に重ね合わされている点にある。発酵とは、微生物の働きによって時間をかけて素材のうま味を引き出し、新たな価値を生み出すプロセスで、即効性はない。

じっと待つ時間、寝かせる時間があってこそ、角が取れ、深くまろやかな味わいが完成する。そして物語の中で描かれるマメと麦の人生もまた、決して平坦でスピーディーなものばかりではなく、時には迷い、立ち止まり、思い通りにいかない日々に葛藤することも。しかし2人が過ごす日常の積み重ねや、他者との温かな交わりは、まるで時間をかけて熟成されるみそやしょうゆのように焦らずに紡がれた時間によって、彼女たちの人生は少しずつ発酵し、豊かで深みのあるものへと変化していく。

心のごちそうのような名作

夏も終わり、夜が長くなり、「今の自分の歩みは遅すぎるのではないか」「何にもなれていないのではないか」と不安になるとき、この作品はそっと寄り添ってくれる。一見すると立ち止まっているように見える時間や、うまくいかないもどかしい遠回りすらも、人生という味わいを深くするための熟成期間なのだと教えてくれる。

谷口菜津子先生ならではの、いとおしくも生々しい人間描写と、おししい料理の湯気。その向こう側に広がる人のぬくもりと人生の豊かさを、ぜひ体感してみてほしい。慌ただしい日常から少しだけ離れて、温かいお茶を片手にじっくりと味わいたい、心のごちそうのような名作だ。(牛肉惣菜店主)

VR体験などで認知の不思議に迫る 日本国際学園大で学園祭

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来場した高校生に色の見え方について話す横澤ゼミ3年の亀山拓己さん

日本国際学園大学の学園祭「第35回KVA祭」が24日、つくば市吾妻、同大つくばキャンパスで催された。VR(バーチャルリアリティ、仮想現実)空間を体験しながら認知や身体感覚の不思議に迫ったり、留学生それぞれの出身国の文化に触れるイベントなど、さまざまな催しが行われた。

認知の不思議に迫る企画を出展したのは、認知心理学が専門の横澤一彦教授率いる横澤ゼミの学生と卒業生。3年の亀山拓己さん(20)は、モニター画面に横縞模様のドレスと、カラーの靴ひものスニーカーを映し出し、それぞれ何色に見えるかと来場者に質問。人によって色の見え方が異なることを実証し、来場者を驚かせた。亀山さんによると、周囲の明るさなどを手掛かりに、脳が本当の色を無意識に補正し推測して色処理するため、人によって色の見え方が異なるのだという。3年の高橋晴南さん(20)は、モニター画面で仮面や人のシルエットを回転させ、錯視といわれる現象を説明した。現在はそれぞれIT企業に勤める同ゼミ卒業生の犬嶋美雨さん(24)と鈴木瑞穂さん(23)も応援に駆け付け、VRゴーグルを着装して仮想空間の街中を散策しながら、来場者に距離や大きさなど空間認識の違いを体験してもらうなどした。

横澤教授は「当たり前と思っている色や動きの見え方や空間認識が、実は当たり前ではないこと、どう認識するかは人によって違うことを、実験データに基づいて知り、人間とはどういうものかを知って、学生たちが社会に出て生かしてくれれば」と話す。

留学生同好会のイベント会場で、ウズベキスタンの伝統衣装を試着する同大の学生

ほかに、同大の留学生でつくる留学生同好会が、さまざまな国旗を見せて、国名と世界地図上の位置を当てるクイズを出したり、留学生それぞれの出身国の伝統衣装や楽器、貨幣などを持ち寄って展示したり、試着体験会を開くなどした。ウズベキスタン出身の留学生、ジヨダさん(32)は「入学を希望する外国人も見に来てくれた。そういう人には、入学した後は一人じゃないということを伝えたい」と話した。

オリジナルデザインのトートバックやポスターカードなどを販売するメディアデザイン部の学生

メディアデザイン部は、オリジナルデザインのトートバックや缶バッチ、ステッカー、ポストカードを販売。茶道部は、来場者に抹茶をふるまうなどした。アルバイトをしながらエステティシャンの民間資格を取得し、卒業後は起業してサロンを開くことを目指している4年の田井真央さん(22)は、てのひらや指先をマッサージしたりケアするハンドエステの体験会を開いた。

ハンドエステ体験会を開く田井真央さん

市内から家族で来場した50代女性は「皆、頑張ってるなと感じた。準備も大変だったと思う」と話していた。現在、子供が同大に通っているという。

KVA祭実行委員会委員長で4年の小林亮太さん(21)は「この大学は留学生が多く、世界のさまざまな言語や文化に出会える大学なので、今年のテーマを、さまざまな色の花が咲き乱れるという意味の『千紫万紅(せんしばんこう)~開け!世界への扉』とし、さまざまなバックグラウンドをもつ学生が一つの同じ目標を目指して、つくっていくということを意識した。今年3月から、テーマや企画を考え、つくってきた」と話している。(鈴木宏子)

キノコ食文化の奥深さを紹介 筑波実験植物園で企画展

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展示を担当する保坂健太郎さん

24日から

国立科学博物館筑波実験植物園(つくば市天久保)で24日、企画展「きのこ展~驚きの菌食の世界」がスタートした。2010年に始まった恒例の企画展で、今年は「食」をテーマに、日本各地や世界に残るキノコやカビ、酵母などの菌類を利用した食文化を研修展示館1階で紹介する。多目的温室では、つくば市を中心に日本各地で採集された野生キノコや、栽培されたキノコが生の状態で展示される。

担当する同館植物研究部菌類・藻類研究グループ研究主幹の保坂健太郎さん(50)は「一時的なブームではなく、伝統的に定着してきた食文化を紹介したい」と話す。食文化として根付いていても、広く知られているとは限らない。世代を超えて受け継がれてきた食習慣が失われつつあることも、展示の背景にある。

研修展示館1階の展示の様子

「日本の食文化」で取り上げるナラタケは、各地に分布し、かつて広く食べられていたと考えられるキノコだ。「アシナガ」「ボリボリ」「ササンボ」など地域によって呼び名が異なる。多様な呼び名も、人々の暮らしに根付いてきたことを示す手掛かりだ。

「世界の食文化」では、カリブ海のハイチで「ジョンジョン」と呼ばれるキノコを紹介する。煮出すと黒い色が出る特徴を生かし、その汁で米を炊く料理に使われる。保坂さんは、西アフリカにも共通する食文化があることに着目し、その起源や地域ごとの食べ方の違いを調べており、研究成果も展示する。

キノコだけでなく、カビや酵母を利用した食文化も紹介する。その一つが、木を切った後に出る樹液に酵母が集まり、「スライムフラックス」と呼ばれるオレンジ色の塊だ。「やまかぜ」や「やまうに」という名称で、青森県や長野県の一部で伝統的に食べられてきた。

伝統的な食文化に加え、将来の食の可能性にも目を向ける。肉の生産に伴う環境負荷などを背景に注目される代替肉もその一つだ。カビの一種を培養して得た菌糸体を使う英国発祥の食品「クォーン」を紹介する。「食感も肉に近く、おいしい。菌糸を使った代替肉は今後、主流の食料になっていくかもしれない」と期待を寄せる。

実際にキノコを食べたレポートも展示されている

見て、触って、嗅いで、知ってほしい

保坂さんによると、日本には約5000種、世界には約2万種のキノコがあるとされる。また、各地で伝統的に食べられてきたものがある一方で、あまり知られていない種類も多い。「日本や世界には、知られていない食文化があることも知ってほしい」と話す。

会場では、つくば市内を中心に各地で採集した野生キノコと栽培キノコを、生の状態で入れ替えながら、常時約100種類を展示する。野生と栽培のキノコを一度に見比べられるほか、香りを嗅いだり、手で触れたりできるのも特徴だ。保坂さんは「茨城県南部は山が多い地域ではないが、身近な場所にも多様なキノコが生えている。キノコが少ないといわれるこの時期に、これだけの種類があることも魅力の一つ」とし、「ヌメヌメしたものなど、触ってみると違いが分かる。ぜひ、たくさんのキノコを見て、匂いを嗅ぎ、触れて体感してほしい」と来場を呼び掛ける。(柴田大輔)

◆企画展「きのこ展~驚きの菌食の世界」はつくば市天久保4-1-1 国立科学博物館 筑波実験植物園で開催。会期は11月1日(日)まで。会期中は休園日なし。開園時間は午前9時から午後4時半、入園は午後4時まで。入園料は一般320円、高校生以下と65歳以上、障害者などは無料。問い合わせは同園ホームページへ。

◆研修展示館2階では、つくば市在住の木版画家・武井圭子さん、守谷市在住の画家・本田尚子さん、きのこを利用した押し絵作家の中谷佳詩子らによる、きのこをモチーフにした作品が展示される。同館3階では、きのこ画コンテスト「きのコン」の応募作品約200点が展示される。11月1日(日)正午から、入賞者の表彰式が開かれる。

◆保坂さんが植物園内に生息するきのこを案内するツアー企画「植物園きのこ案内」は、24日(土)、25日(日)、30日(金)、31日(土)、11月1日(日)、午後1時から。

◆期間中、小学生以上を対象としたワークショップが研修展示館3階で開かれる。▽「きのこのプラバンストラップつくり」は、24日(土)、25日(日)、31日(土)、11月1日(日)午前10時から正午、午後1時から午後3時までの間、30分ごとの入れ替えで、定員は各回10人。整理券は午前9時40分と、午後0時半から同会場にて配布。▽「きのこの折り絵パズル」は、24日(土)、25日(日)、31日(土)、11月1日(日)。午前の部が午前10時から、午後の部が午後1時から、それぞれ30人が定員。整理券なし。幼児は保護者同伴。

女性と聖性―柳田国男「妹の力」の視角《つくば常民大学だより》1

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民俗学者、柳田国男(1875ー1962)と「妹の力」(1940)

【コラム・佐野賢治】

佐野賢治さん=つくば市の桜民家園

前口上

私は1970年、筑波研究学園都市建設法制定のもと、開学間もない筑波大学で民俗学を学び、その後、愛知・筑波・神奈川大学での勤めを終え、半世紀余の時を経、つくばの地に戻りました。その間、つくば市は旧6市町村の在地の旧住民、研究所・大学関係者とその家族、全国各地からの学生たち、外国人研究者・留学生の新住民が居住する全国的に見てもユニークな地域社会を形作ってきました。

「つくば」は豊かな自然と歴史、最新の科学技術、国際情報にもふれ得る恵まれた環境を有した地域です。「常民」とは民俗学の言葉で、同じ地域「郷土」で日常生活を共に営み共感・共属意識を持つ住民、庶民を意味します。民俗学の大成者、柳田国男(1875~1962)は「郷土」を軸足にして広く世の中を見、人々の幸せを実現する「現代科学」であることをこの学に求めました。

この「郷土」で柳田の木曜会にならい、新たな「故郷」づくりを目指し、毎月第3木曜日、二の宮交流センターを会場に「つくば常民大学」を有志とともに開催、今日的課題を民俗学視点から取り上げ、本年10月で61回を数えます。

本連載は、「つくば常民大学」の時々の話題の要点、感想を、老隠居の視点、つぶやきとしてつづっていきます。まずは最近のつくば常民大学でのテーマ「女性と聖性」から始めます。

女性の地位めぐり盛んな議論

ジェンダー論に加えこの両年、マスコミはじめ男女平等社会における女性の地位をめぐり盛んな論議が行われました。背景には、昨2025年10月、第104代内閣総理大臣に高市早苗氏が就任、内閣制度発足(1885年)以来初の女性首相となったこと、本年7月、1947年施行の皇室典範の初の改正があり、歴史的に女性天皇も存在する中、女性、女系天皇の皇位継承の是非をめぐる根本的な問題が先送りされたことにもありました。

柳田国男は「女性と民間伝承」(1937)、「妹の力」(1940)でかつて女性は、神秘な霊力を有し、「カミ」と交流できる存在であり、神話や民間伝承、国から家、村の儀礼・行事にその発現がみられるとことを論じました。

9月17日開催の60回例会では、三島まき氏(法政大学沖縄文化研究所研究員)による「映像で見る沖縄の巫女祭祀(ふじょさいし)―久高島のイザイホーを中心にー」の報告。沖縄では現在でも、本土の神主に当たる祭司はノロ(祝女)であり、カミと人を媒介し独自の祭祀世界を形成、祭政一致の琉球王国時代には、最高位のノロ、聞得大君(きこえのおおきみ)は国王のオナリ(姉妹)神として、王と国土を霊的に守護する存在とされました。氏は1978年を最後に中断した、イザイホー行事は島の女性がカミとして再生する入巫儀礼であると同時に、共同体の生命力と秩序を更新する祭祀であり、「おもろさうし」や王府神女組織との関係から、国家祭祀としての側面も再検討する必要性を論じました。

イザイホーの諸儀礼が男子禁制で行われるのとは対照的に、10月15日開催の61回例会では鈴木正崇氏(慶応義塾大学名誉教授)は「女人禁制と現代社会」と題し、祭礼・土俵・山岳など聖域とされる時空への女性の立ち入り禁忌について報告。この話題も含めて次号以下、女性をめぐる聖俗論を何回かにわたり取り上げていきます。(神奈川大学名誉教授)

【さの・けんじ】1950年静岡県生まれ。東京教育大学文学部、筑波大学歴史人類学研究科修了後、愛知大学・筑波大学教員を経て、神奈川大学歴史民俗資料学研究科教授、日本民具学会長、野外文化教育学会副会長を務め、比較民俗研究会・つくば常民大学を主宰。日本学術会議連携会員、文化庁文化財専門委員、日本常民文化研究所長、日本ユネスコ協会連盟未来遺産委員会委員などを歴任。文学博士。神奈川大学名誉教授、(公財)農村文化研究所長、中国・敦煌研究院特聘教授。

次期学長予定者に永田氏を再任 筑波大 在任17年と長期に

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再任が決まり記者会見する永田恭介学長=23日、筑波大学

筑波大学(つくば市天王台)は23日、任期満了に伴う次期学長予定者に永田恭介氏(72)を再任したと発表した。次の任期は来年4月から2030年3月末までの3年間。永田氏は2013年4月から同大の学長を務めており、次の任期を含めると在任期間は17年と長期に及ぶ。

同大では2020年の学長選考で、これまで最長2期6年とされていた学長任期の上限を撤廃した(20年10月21日付、23年3月27日付)。前回23年は、学長選考は行わず、学長選考・監察会議の再任審査で永田氏が再任された(23年10月25日付)。

再び再任が決まったことを受けて23日、永田学長が記者会見し、カリキュラム改革や入試改革などの所信を改めて説明した。大学院までを見据えた3+3/3+4制(学群を3年で早期卒業し大学院を3年または4年で修了する)などのカリキュラム改革や、大学院課程を学位プログラムに移行したのに続く、学類の学位プログラム化など学群学類/大学院の組織の見直し、さらにAIの発展や留学生の増加を見据えた入試改革などについて必要性を話した。

在任期間が17年と長期に及ぶことについては「いけないことと、いいことの両方がある」とし、いいことして「ステークホルダー(利害関係者)とのやりとりが充実し、社会のいろいろな層と密接に意見交換できる」と強調した。

次期学長選考をめぐっては、9月に学長候補者の推薦を受け付けたところ、推薦があった候補は永田氏一人だった。10月22日、同大学長選考・監察会議(河田悌一議長)を開いて本人面談などを行い、次期学長予定者に決定した。永田氏は、筑波大学が未来構想大学(研究型総合大学)となる目標を掲げ、数々の学内改革を実行してきたこと、さらに永田氏が主導した、筑波研究学園都市の大学と研究機関が連携する筑波研究教育共創体(3月23日付)は、大学の研究と教育の在り方を大きく変えうる、類いまれで先進的な取り組みとして期待できることなどが理由という。

一方、9月の推薦受付に先立って、同大では、教職員の意見聴取(意向投票)が行われた。筑波学生新聞によると、意見聴取の候補者は永田氏一人で、結果は、永田氏が1460票だったのに対し、白票が922票だった。

同大学長選考・監察会議会議は、意見聴取の結果について、公表しないとしている。

永田学長は、意見聴取で白票が多かったことについて「白票の意味には、反対と分からないの二つの意味があるが、(理事や各組織長などで構成する教育研究評議会からの)推薦者名簿は、1組織を除いてすべての組織長が賛同してくれたが、現場の教職員にまで思いが届いてないということだと思う」と述べ、「去年から、上の人を除いて、各部局の希望者全員が集まって意見交換する場を設けており、白票の意味を変えていけると思う」などと話した。(鈴木宏子)

データセンター建設ガイドラインを策定 つくば市

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つくば市役所

住民説明会を100メートル以内に限定など課題も

つくば市大穂の元公有地に、外資系不動産開発会社グッドマンジャパンが国内最大級のデータセンター建設を計画している問題で、つくば市は22日、「データセンターの建設及び運営に関する地域共生ガイドライン」を策定したと発表した。

排熱や騒音、水利用などについて、周辺住民から環境や生活への影響を懸念する声が出ている中、周辺環境に配慮し地域住民の理解を得ながら事業を進められるよう、市が事業者に求める事項を示した。策定は21日付。東京都、江東区、日本データセンター協会のガイドラインを参考にした。市は今後、同ガイドライン基づき、市と事業者による協定締結を目指すとしている。

一方、指針であるため、法的強制力はない。さらに桁違いの電力使用や排熱など「新しい公害」と言われる大規模データセンターの建設に対し、住民説明会の対象を敷地境界から概ね100メートル以内の居住者と土地所有者に限定している。周辺環境への影響については数値目標などは示さず「影響を最小限にとどめる」「法令を遵守する」という表現にとどめるなど、周辺住民の不安に応えられるのか、課題もある。策定にあたって市は、周辺住民へのヒヤリングなどは実施していない。

オープンハウス型説明会を1週間以上

住民への情報提供について同ガイドラインは、敷地境界から100メートルより外側に住む住民への説明については、「オープンハウス型説明会を1週間以上開催」するとしている。開催期間中はだれでも自由な時間に来場し、展示してあるパネルや会場に置いてある資料を見て回りながら、スタッフに1対1で質問する説明方法だ。住民説明会の開催を100メートル以内と限定した理由について市は、同市の開発行為の手引きや江東区のガイドラインを参考にしたとしている。

地域住民が最も懸念する周辺環境への影響に対しては▽排熱に伴う周辺環境や住民生活に及ぼす影響を最小限にとどめるため、排気設備の設置位置や排熱の排出方法に工夫を施すなどの対策を講じる▽騒音・振動対策は、法令基準を遵守し、周辺環境への騒音や振動を最小限に抑える▽排煙については、非常用発電機は大気汚染防止法の排出基準の適用外だが、基準を遵守する▽排水は、基準を遵守し、薬品等が河川や地下水に漏えいしないよう適切な対策を講じるーなどとしている。

ほかに▽電力・エネルギー対策として、原則として100%再生可能エネルギーを利用し、市内で発電されたエネルギーを優先的に調達するための対策を講じる▽研究機関と連携し、例として、環境影響評価やモニタリングなどについて研究機関の協力を得て課題解決を図る、などとしている。(鈴木宏子)

食、ものづくり、ベンチャーなど200ブースが出展 筑波銀行が商談会

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筑波銀行ビジネス交流商談会に出展した約200のブース=22日、つくばカピオ

異業種交流やバイヤーとの商談などを通して新たなビジネスの機会を創出する筑波銀行(本店土浦市、生田雅彦頭取)主催の「2026ビジネス交流商談会」が22日、つくば市竹園、つくばカピオで催され、約2500人が参加した。食、ものづくり、ベンチャーなど約200の企業や団体のブースが出展し、それぞれの商品をPRしたほか、バイヤー110社が参加し、約400件の商談が行われた。

栃木銀行(本店宇都宮市)、東和銀行(本店前橋市)などが共催し、栃木県や群馬県など関東の企業も出展した。海外展開を支援するいばらき中小企業グローバル推進機構や日本貿易振興機構(ジェトロ)茨城貿易情報センターなども参加した。

開会式であいさつする生田頭取

今年は「販売拡大の”シンカ(進化・深化・真価)”」をテーマにした。開会式で生田頭取は「人手不足や人口減少、原材料・エネルギー価格の高止まりなど、企業を取り巻く経営環境は大きく変化している一方、DX(デジタルトランスフォーメーション、デジタル化)やGX(グリーントランスフォーメーション、脱炭素)への対応、新たな販路開拓など成長に向けた挑戦も求められている」として「商談会を通じて新たな出会いとビジネス機会を創出し、地域企業の持続的な成長と地域経済の発展に貢献したい」などとあいさつした。

地域を元気にするスポーツチームのスポンサー獲得につなげようと、サッカーJ1の水戸ホーリーホック、男子バレーボールSVグロースに所属するつくばユナイテッドサンガイア、来年3月、守谷市に2軍施設をオープンする東京ヤクルトスワローズがそれぞれ初出展した。

コート・ダジュールのブース

商談会に今回、初出展したつくば市の有名洋菓子店「コート・ダジュール」マネージャーの中山寛子さん(55)は「円安による材料費や燃料費の高騰、人件費の上昇という時代の中で、健康志向もあり、スイーツの立ち位置が難しくなっている」と話し、「糖分や脂質を少なくしたスイーツや、病気で入院中の人も楽しめるスイーツ、ワンちゃんのスイーツなども試作しているので、そういうものも紹介していけたら」と語っていた。

ものづくりの分野で初出展した筑西市の金属加工会社、渡辺工業の福田泰幸社長(59)は「創業50年の溶接職人の技で、小ロット、多品種生産にも対応できる。特に軽い素材として、宇宙分野のベンチャー企業などから求められているアルミは、溶接が難しい素材だが、1個単位でつくることができる。自分たちを知らない企業にPRしていければ」などと話していた。(鈴木宏子)

渡辺工業のブース

「進学を諦めない社会であってほしい」あしなが学生募金事務局 長瀬光来さん

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あしなが学生募金事務局員の長瀬光来さん=つくば市内

24、25日 つくば駅前で募金活動

病気や災害、自殺などで保護者を亡くした遺児の進学支援を訴える「第112回あしなが学生募金」の街頭募金活動が24、25日の両日、つくば駅南北自由通路前で実施される。集められた募金は、国内の遺児や親に障がいがある生徒の奨学金として活用される。街頭募金活動を実施する学生団体「あしなが学生募金」事務局員で筑波大学人間学群心理学類3年の長瀬光来(みく)さん(21)は「進学を諦めない社会であってほしい」と話す。

長瀬さんは大学1年の秋から募金活動に参加し、今回を含めて5回目になる。これまでは先輩に付いて街頭で声掛けをしていた。半年前に学生募金活動を企画・けん引する事務局員になって初めて取り組む街頭活動となる。「今回が局員として初めての街頭募金になるので、結構ドキドキなんです」と緊張を隠せない。

母親の病死契機

長瀬さんは現在、あしなが育英会の奨学金を利用している。きっかけとなったのは、小学3年の4月に母親が病気で亡くなったことだった。父親の収入だけに頼って生活するのは厳しく「進学のための奨学金があることを知り、奨学金で高校・大学と進学した」。長瀬さんの姉が高校に進学する際、中学校教師からあしなが育英会の存在を教えてもらったという。

現在長瀬さんは、月4万円のあしなが育英会の奨学金のほかに、2020年度から開始された日本学生支援機構の給付型奨学金(月4万4500円)や、土日の結婚式場でのアルバイトなどで学生生活をまかなっている。給付型奨学金を受給していることから大学の授業料の一部が減免対象となり、通常の授業料の約3分の2を減免してもらっている。

しかし日々の生活は厳しく、普段の移動は徒歩や自転車。交通費が支給されるのでアルバイト先に向かう時にバスに乗る程度。農家を営む祖父から米や野菜の仕送りがあり、食費負担をある程度軽減できているが、昨今の物価高で生活は厳しいと話す。

「進学を諦めない社会に」

あしなが育英会が今年8月に高校奨学金受給世帯の保護者4590人を対象に実施したアンケート調査によると、教育への影響に関する質問(複数回答)のうち、進学先について「学費を理由に希望を変更した、または変更を検討している」が27.7%、「大学や専門学校への進学を諦めた、または諦める可能性がある」が21.5%と、回答の約2割以上が進学への影響の可能性を示した。また「子どもにアルバイトを増やしてもらった、または始めてもらった」との回答も22.6%を占め、2割強の世帯で奨学金を受給している高校生が家計を支えるため働いている現状が明らかになった。

「私はすごく勉強が好きで、絶対に大学に行きたかった。勉強が好きだったり、『こういうことをやりたい』と思っている子もたくさんいると思うので、そういう子が進学を諦めない社会になっていったらいいなと思う」という長瀬さんは、将来、児童相談所職員や児童養護施設職員など、児童福祉に関わる仕事を希望しているという。

夏休みなどの長期休暇期間中は実家がある岐阜県に帰省して、地元の児童養護施設などでアルバイトや有給の長期インターンに参加している。一部の児童は大人への不信感から反抗的な態度を取ることもあるが、「1対1で少しずつ関わっていくうちにいろいろなことを知ることができたり、楽しそうに話してくれるようになったりする。そうした喜びにやりがいを感じながら取り組んでいる」と話す。

まずは知っていただくこと

長瀬さんは大学1年の秋から、水戸市や千葉県流山市の街頭で募金活動に参加してきた。道行く市民の反応については「本当にありがたいことに、温かく見守ってくださる方が多い。強い口調で何かを言われるようなトラブルもなく活動できている」と、市民意識の高さを実感していた。チラシを受け取った市民から「頑張ってね」と声を掛けられたこともあった。

しかし「知っている人は知っているが、知らない人は全然知らない」と、認知度にバラつきがあるという。長瀬さんは「まずは1人でも多くの方に知っていただくことが大事かなと思っている」と、募金や募金ボランティアへの参加を呼び掛ける。(崎山勝功)

◆つくば駅前の募金活動は、24日(土)、25日(日)いずれも正午から午後6時頃まで。あしなが学生募金の公式サイトでは、ネット上や郵便振替でも募金を受け付けている。公式サイトはこちら。

◆あしなが育英会では、27年度から遺児や親に障がいのある子どもの中学校進学を応援するため、中学校入学前に5万円の「中学校進学支援金」を給付する制度を新設する。対象となるのは▽翌年4月に中学校進学予定▽病気や災害、自死で保護者(父または母)を亡くした(道路上の交通事故は除く)、または保護者が1級から5級の障がい認定を受けている▽経済的な援助を必要―の3点にすべてあてはまる小学6年生。採用人数は全国で400人で、給付金額は5万円で1回限りの給付。締め切りは11月13日正午まで。申し込み・問い合わせはあしなが育英会公式サイトへ。

米価格の高騰と反落を語る JA水郷つくばの油原組合長【キーパーソン】

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油原正明さん

1年前は米の小売価格が高騰し、店頭に並ぶ標準米の5キロ入りが4000円台半ばになった。ところが今年は反落し、最近では3000円以下で推移している。消費者にとって「昨年は困惑、今年は歓迎」の構図だが、日本人の主食が1年の間に1袋1500円も動くのは尋常でない。そこで、4カ月前にJA水郷つくば(本部土浦市小岩田西)の代表理事組合長に就任した油原正明さんに、生産者の立場から米の価格問題を語ってもらった。今年の急落の原因をつくった農林行政に対する苦言はかなり厳しい。

咋年米が残り新米が倉庫に入らず

―今年産米の価格が下落しているが、その現状と背景は?

「最近、商社系の米集荷業者が撤退あるいは廃業しているとの記事を目にした。事実、高値で買い集めた2025年産米の在庫が重荷になり、事業撤退や廃業に追い込まれた業者も少なくない。仕事を続けている集荷業者も、26年産新米の集荷に二の足を踏み、今年は農家が生産した新米が行き場を失っている状態だ。

JAは予約契約を結んでいる稲作農家の米は例年通り集荷しているものの、価格交渉は厳しく、苦戦している。消費者にとって価格が安いことはうれしいと思うが、今後の稲作農家の経営を考えると頭が痛い。

価格が高騰した昨年は、政府から『JAもリスクを取って買い取りなさい』との指導があった。昨年は集荷業者との高値買い取り競争もあり、1俵(60キロ)3万5000円まで高騰したが、今年は1俵2万円以下でも、需要先に売るのが難しい状態だ。咋年産米が倉庫に山積みになり、今年産の新米が倉庫に入らないといった事態も発生している。

価格上下の責任は、米の需給を見誤り、政府備蓄米を大量に放出した政府にある。当時の小泉農相は『米をジャブジャブにする』と発言し、備蓄米の追加放出を断行した。こうした政策のしわ寄せが、今、生産農家にきている。生産者が安心して生産ができ、消費者は安定して購入できる―政府はそういった価格体系に持っていかねばならない」

JA水郷つくば本店が入る建物

生産者と消費者が納得できる農政を

―米価の安定、価格の平準化に向け、どうしたらよいか?

「JAは農家組合員で構成される団体だから、当然、生産者米価を意識している。ここ数年の資材高騰で、今後も農業経営が継続できるか、米農家は心配している。肥料や農薬など原料を海外に依存しているものが多く、中東情勢や米大統領の行動がもたらす悪影響に一喜一憂している。

田んぼ1~3ヘクタールを耕作する農家の1俵当たり生産費は2万535円と、公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構は先に発表している。JAは1俵2万円台の価格で農家から買い上げ、消費者に届けたいと考えている。しかし、咋年産の売れない在庫米が多く残っており、今年の価格はJAが目標とするレベルになっていない。

昨年、当時の小泉農相が『米の適性価格は消費者の購入価格だ』と発言したが、これには頭をガーンと叩かれたような思いだった。消費者だけでなく、生産者も納得がいく―そういった落としどころを探るのが政府の役割ではないか。国の安全保障が大切なように、国は主食である米の安定生産・供給、つまり食料安保も図らなければならない」

【ゆはら・まさあき】1981年、東京農業大学卒、茨城県経済連(現JA全農)に入る。2016年、水戸中央青果(株)常務。2020年、JA水郷つくば常務理事。同代表理事専務を経て、2026年6月から代表理事組合長(前組合長の池田正さんはJAグループ茨城5連会長に就任)。高校野球、プロ野球、米大リーグのファン。1958年、龍ケ崎市の農家に生まれ、現在も同市在住。

【インタビューを終えて】昨年のトンデモ米価は、商社系の集荷会社が米は不足すると読んで買い集め、その動きが流通経路に広がり形成されたと聞く。つまり、流通経路で起きた経済事件だった。原油由来のエネルギーや製品素材、米のような価格は流布情報に影響される。政府備蓄米操作は価格平準化の一策だが、うまく運用しないと需給バランスを崩す。消費者物価に連動するぐらいにコントロールする賢さが必要だろう。(坂本栄)

原子力のメッカ、東海第2原発の未来は《黄昏の原子力》1

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海側からドローンで撮った東海第2原発(筆者提供)
披田信一郎さん

【コラム・披田信一郎】茨城県東海村にある東海第2原発は、48年前の1978年11月28日、沸騰水型(BWR)原子炉による110万キロワットの大型商業用原発として運転を開始した、この国でも極めて古い老朽原発だ。2011年の東日本大震災では津波をかぶって、「あわや」というところまで行った被災原発でもある。

その時から15年以上止まったままだが、事業者の日本原子力発電(日本原電)は再稼働させるとして、福島原発事故を受けた「新規制基準」への適合性審査を受けてきた。2018年に許認可を得て、その後「安全対策工事」が進められてきている。工事終了予定を今年12月としてきたが、8月末に4回目となる延期で「2028年下半期に」とした。

一部の審査や工事全体の遅れもあるものの、この間、3年以上も工事が止まってきた。原因は、安全対策の要である津波への防潮堤建設で欠陥工事を引き起こし、工事関係者による内部告発を受けてようやく公表したという問題だった。当初、コンクリートの未充填(じゅうてん)やら変形した鉄筋などを、補修で解決しようとしていた日本原電だが、原子力規制委員会・規制庁からはそれでは済ませられないと、その基礎部分の「設計および工事計画の認可」の取り直し、構造の変更申請となった。

3年に及ぶ審査で、8月末、ようやく「おおむね妥当」とされたが、未だに細部の審査は続き、正式な認可はまだだ。

欠陥工事となった地中の基礎を撤去しての作り直しも出来ず、出来てしまっている欠陥のある鉄筋コンクリートの地中壁を残したままにして、鋼管杭を追加し、さらに地盤の改良工事も加えることで、4600トンという鋼製の防護壁を支えて地震や津波に耐えられる構造設計となることが計算上認められるというのだが、審査にあたってきた規制庁の審査官にも不安が残っているように見受けられる審査過程だった。

防潮堤新設が安全対策工事の要

東海第2原発はそもそも50年以前の古い設計で、大規模な地震や津波対策が想定されていなかった。あの3.11の教訓から、高さ(標高)20メートルの防潮堤新設が安全対策工事の要とされていた。それにもかかわらず、既存の取水口をそのままに、津波を正面から受け止める防潮堤を作るとした設計から無理があったと思えている。

狭い敷地での難工事に、土木建設に不得手な原子力専業会社の日本原電が、工事監理しきれずに起きた問題を、この次は慎重に施工管理していくというのだが、私たち住民も、原子力規制委・規制庁も、それ以上に発注者の日本原電自身が不安を感じているのではないだろうか。

その結果を、実際の大地震・大津波が起きて検証するしかないのではたまらない。このコラムを《黄昏(たそがれ)の原子力》としたのは、今、再稼働を目指そうとしている東海第2原発自体が以上のような状況であり、原子力のメッカと自称すらした東海村・大洗町を抱える私たちの茨城県の原子力の未来は、すでに黄昏(たそがれ)に入っているという思いから、原発、再処理施設、新たに文献調査を受けてしまった常陸大宮市の最終処分地問題など、つれづれに報告をしていこうと考えている。(元龍ケ崎市議、東海第二原発差止訴訟原告)

【ひだ・しんいちろう】親の仕事で各地を転々とし、龍ケ崎市に住むようになって39年。原子力業界の専門紙の仕事をしていたこともあり、原発や再処理など原子力利用の危険性や住民運動に関心を持つ。現在、東海第二原発差止訴訟の原告。JCO臨界事故などを通して知らされた原子力利用の問題に茨城県民のひとりとして、関心を持ち続けている。1948年、東京生まれ。元龍ケ崎市議会議員。

つくばの記憶 1970年代の竹園と千現《デザインを考える》37

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1974年の竹園3丁目航空写真(筆者提供)

【コラム・三橋俊雄】京都では「先の戦い」と⾔えば、「応仁の乱のこと」だといいます。そこには、⻑い歴史の延⻑線上に今の⾃分がいるという感覚があるのかもしれません。では、つくばに暮らす私たちは、このまちの歴史と今の⾃分とを、どこかで重ね合わせて感じることがあるでしょうか。

私は以前から「つくばの根っこ」を知りたいと思い、つくばの語り部の⽅々から話をうかがってきました。今回は、研究学園都市の建設が始まった1970年代の⽵園や千現での暮らしについてのお話です。

道路はぐちゃぐちゃだよ

つくばに移ってこられた人たちが、どのように買い物をし、⼦どもたちはどこで遊び、住⺠同⼠はどのような関係を築いていたのか。そこには、今では⾒ることのできない⾵景や暮らしがありました。その1ページを、EHさんの記憶からたどってみたいと思います。

EHさん⼀家は1972年、⽵園の公務員宿舎101棟に⼊居しました。翌年、108棟に移り、1978年には千現に家を建てました。この分譲地に家を建てたのは、EHさん⼀家が最初だったといいます。

前年の1971年、初めて現地を訪れたときのことを、EHさんはよく覚えています。⼟浦から来て「倉掛」でバスを降りたものの、周囲には何もありません。遠くに公務員宿舎らしき建物が⾒え、⾏き⽅を尋ねると、「奥さん気をつけな、道路はぐちゃぐちゃだよ」と⾔われました。農道のようなぬかるんだ道を歩いて⽵園までたどり着きました。当時、まだつくば市は存在せず、市が誕⽣するのは1987年のことです。

1972年に⼊居したころも、101棟にはまだ2家族ほどしか住んでいませんでした。街灯もなく、夜になると真っ暗でした。造成中の東⼤通りでは、住⺠の⼥性たちが⾃転⾞の練習をしていました。⾵が吹けば⼯事現場の埃が舞い、初夏にはカエルの声が聞こえました。

買い物も不便でした。研究所から⼟浦へ買い物⽤のマイクロバスが週に2回ほど出たほか、現在も銀⾏の建物が残る付近には、⼟浦から⾁屋などが出張販売に来ていました。倉掛にあった吉⽥商店も貴重な店でした。

じゃあここに住もうか

しかし、不便だったからこそ、住⺠同⼠のつながりは強かったといいます。農協から野菜や鶏をまとめて買い、みんなで分けました。洗濯物を干している家には「⾬が降ってきたわよ」と知らせたり、「たくさん買ったから半分分けるわよ」と声を掛け合ったりしました。⼦どもたちは棟の前に出したビニールプールで⼀緒に遊び、⺟親たちは習字やピアノ、英語など、⾃分のできることを近所の⼦どもたちに教えました。

保育所がなかったため、住⺠たちは桜村の村⻑に掛け合い、保育所をつくってもらいました。⽣活に必要なものを、住⺠⾃⾝が声を上げながら、ひとつずつ実現していった時代でもありました。

EHさん⼀家が千現に住むことになったきっかけも、当時のつくばの様⼦をよく伝えています。⽵園に住んでいたころ、息⼦を二の宮のプールへ連れて行く途中、辺りには松林が広がり、ウグイスが鳴いていました。息⼦が「とってもいいところだね」と⾔い、その⼀⾔をきっかけに「じゃあここに住もうか」と、千現に家を建てることを決めたといいます。

まちは変わり、それを覚えている⼈たちの記憶もやがて失われていきます。⼀⼈ひとりが⼼に刻む「つくばの暮らしや⾵景の1ページ」を集め、未来へ⼿渡していく。それもまた、今を⽣きる私たちだからこそできる、わがまちの歴史を紡ぐ営みではないでしょうか。(ソーシャルデザイナー)

各国で収めた人々の暮らし 石川多依子さん写真展「一期一会2」

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グアテマラの衣装を着た石川さん

土浦在住の写真家、石川多依子さんが海外で出会った人々や印象に残った光景を写真で表現する「一期一会2」展が、20日から土浦駅西口前の土浦市民ギャラリー(同市大和町)で開かれる。今回はグアテマラ、ポルトガル、オマーンの3カ国で撮影した写真が並ぶ。

露天市に集まる民族衣装姿の女性たち

カラフルな民族衣装に刺激 グアテマラ

石川さんの「一期一会」展は、旅先で出会った人たちの普通の姿や、その国の日常のありふれた様子を撮ったもので、年1回のシリーズを予定している。昨年の第1回では11の国と地域をそれぞれ4~5枚の組写真で紹介した。今回の第2回ではもっとじっくり見てほしいと、3カ国に絞り、各20枚ほどで構成する。

石川さんがグアテマラを訪れたのは2002年。メキシコ・グアナファート大学の文化祭でパッチワークキルト展を開催した際、せっかく来たのだからと、3週間の滞在期間のうち1週間を隣国のグアテマラへ足を延ばした。

「マヤ文明のピラミッド型神殿で知られるティカル遺跡付近の山中では、火を焚いて古いマヤの宗教儀礼が行われていた。高山地帯の美しいアティトラン湖畔の村々の女性の衣装は村ごとに異なっていて、少女からおばあさんまでが赤や藍色を基調とした同じ模様の民族服を着用。村でも街でも女性の民族衣装のカラフルで独特な色遣いにとても刺激を受けた」と石川さん。

迷路のような街並みを歩く ポルトガル

民家の外壁を飾る、素朴な絵柄のアズレージョ

ポルトガルの旅は2018年。リスボンの旧市街アルファマは丘の中腹にあり、迷路のような路地や坂道が続く趣のある街。ただでさえ狭い道に自動車も路面電車も走り、車に路上駐車されると電車は通れないので、運転手は電車から降りて車の持ち主を探しに行くという。

ここでの石川さんの目当ての一つは、伝統的装飾タイルのアズレージョ。「首都リスボンでも建物の外壁や床、天井など至るところに飾られている。古い時代のものは青一色の幾何学模様だが、フリータッチの筆遣いや子供が好きなメルヘンチックなアズレージョにも遭遇した」

もう一つの目当てはファド。「ポルトガルギターの伴奏で情感たっぷりに歌う伝統歌謡で、アルファマはファド発祥の地としても知られ、夜になるとあちこちのバーやレストランからファドの生演奏が漏れ聞こえる」

廃墟と灌漑に魅せられる オマーン

オマーンのオアシスの街、ビルカット・アル・マウズを訪ねたのは2019年。ここにファラージと呼ばれる灌漑システムがある。紀元前にはすでに使われていたといい、山から湧き出た水が水路を勢いよく流れ、人々の生活用水になったり、デーツ(ナツメヤシ)林を潤している。ビルカット・アル・マウズから車で20分ほど離れた二ズワの街は、ファラージが世界遺産になっている。

「ビルカット・アル・マウズには3つの廃墟がある。ここを拠点としていた人たちは、1950年代の内乱のとき空爆を受けて村を離れたのだそうだ。廃墟の中を歩いてみると、ドアが取り付けてあったり洗濯物が干されていたりなど、今でもあちこちに生活の気配がある。時代が経ても利用され、住んでいる人がいることに驚かされた。二ズワの廃墟も同様に再利用されていた」

灌漑で水遊びをする子どもたち

(池田充雄)

◆石川多依子写真展「一期一会2」は20日(火)~25日(日)、土浦市大和町1-1、アルカス土浦1階、土浦市民ギャラリーで開催。開館時間は午前10時~午後5時(初日は午後1時から、最終日は午後4時まで)。入場無料、駐車料金は2時間無料(駐車券を事務室に提示)。問い合わせは電話029-846-2950(同ギャラリー事務室)

土浦の花火100年の紡ぎ ⑽《見上げてごらん》57

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土浦の花火オフィシャルカレンダー2026の表紙と10月の暦

【コラム・小泉裕司】土浦の全国花火競技大会は1992年以降、新たな挑戦の歴史に入る。今回は、その主な動きを記しておきたい。

1992年:土浦と大曲の大会名の違い

秋田県大仙市の大曲の花火大会名は「全国花火競技大会」だが、土浦は「土浦」を冠している。同じ内閣総理大臣賞が授与される大会なのに、なぜ名称が違うのかと疑問に思う方もいるかもしれない。実は、かつては両大会とも「全国花火競技大会」の名称で開催されていた。1992年、両大会の区別を明確にするため、土浦が現在の名称に変更し、今では全国的に定着している。

2000年:審査基準の差別化

内閣総理大臣賞の創設に当たり、国から「明確な審査基準を設けなければ、賞を授与することはできない」との条件が示された。そこで、大曲の審査基準を参考にしながらも、土浦らしい基準を熟考。3部門の優勝者から、煙火技術の向上に寄与するとともに、観客に感動を与えた作品を総合的に判断して選ぶこととした。

一方、大仙市の大曲「全国花火競技大会」では、全4部門の総合評価(合計得点)が最も高かった花火業者に、内閣総理大臣賞が授与される。

2000年:土浦花火づくしの感動

この年に始まった「土浦花火づくし」(9月20日付コラム)は、当初一度限りの予定だったが、反響が大きかったことから継続開催が決まった。現在も日本煙火協会茨城地区会の6社が企画・打ち上げを担い、競技花火とともに観客に感動を届けている。

2011年:余韻に浸るエンディング花火

第80回記念大会では、来場者への感謝を伝えるとともに、花火の余韻に浸りながら帰路についてもらおうと、「エンディング花火」を企画した。7号玉80発を音楽に合わせて打ち上げた。この企画を機に、翌年以降も大会回数と同じ数の花火を打ち上げることとなった。

2014年:競技開始前にレクチャー花火

第83回大会からは、花火をより身近に感じ、競技大会を一層楽しんでもらうための取り組みも始まった。「レクチャー花火」は、花火の種類や星の開き方などを事前に解説し、理解を深めてもらう企画で、伝統的な菊花火から最新の点滅花火、人気の冠菊など10種類の5号花火を打ち上げる。

花火師登場!

2014年:超人気の花火師登場

花火師たちを紹介するとともに、前大会の内閣総理大臣賞受賞者があいさつし、花火師たちの意気込みを伝えるものだ。当時、県外の花火大会では、打ち上げ終了後に花火師と観客がエールを交換する取り組みが始まっていた。堤塘(ていとう)など地形的な制約から同様の演出が難しい土浦が、知恵を絞って生み出した企画である。いずれも好評を博している。

2025年:規制退場待ちにアフタートーク

2025年の100周年記念第94回大会では、コロナ禍を経て導入された規制退場に協力し、退場を待つ来場者への「おもてなし」として、花火鑑賞士やラジオ解説者によるトークショーを場内放送した。当日の競技大会の感想や審査結果の予想などを語る企画は好評を博し、今年も実施に向けて準備を進めている。

営々と築かれた歴史に安住せず、「新しい挑戦」と「おもてなし」を追求する実行委員会。「お越しいただいた皆さんに楽しんでもらいたい」という一心で創り上げられる「土浦の花火」の進化は、これからも止まらない。

さあ、今年も土浦の夜空を舞台に、心を揺さぶる感動の時間が幕を開ける。本日はこれにて打ち留めー!(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

<参考文献>
「花火と土浦」(土浦市、2018年)
「土浦と大曲の友情物語」(2023年製作)※YouTube動画(15分)配信中

帰郷の理由《短いおはなし》56

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写真は筆者

【ノベル・伊東葎花】都会暮らしをやめて、故郷に帰ることにした。
忙しさを言い訳に、かれこれ15年も帰っていない。

「もしもしお母さん、明日帰るから」

「えっ、何で帰るの?」

「何でって、何でもいいでしょう」

「よくないでしょう。何で帰るのよ」

「なに、迷惑なの?」

「違うよ。何で帰るのか、聞いてるだけよ」

「もういい。とにかく帰るから!」

覚悟を決めて電話したのに、何だか拍子抜け。
娘が実家に帰るのに理由が必要?
しかも15年ぶりに帰る一人娘に、第一声がそれ?
まあ、帰らなかった私も悪いけど、「待ってるよ」くらい言ってもよくない?

そもそも理由なんてひと言じゃ言えない。
40歳手前で10年付き合った男と別れて、仕事に生きようと思ったら新任の上司とそりが合わずに転職。
転職先は信じられないブラック企業で即辞表。
おまけにアパートのオーナーが変わって、立ち退きを要求された。
ここ1年でいろいろあって疲れちゃった。
貯金があるうちに、地元に帰ってやり直そうって思った。
とりあえず帰って、落ち着いてからゆっくり話すつもりなのに、いきなり理由を聞くなんて。
もしかして、15年も帰らなかった仕返し?
まあいい。とにかく帰る。今の私にはそれしかないんだ。

在来線に揺られること3時間。
乗り継ぎのローカル線で30分。
懐かしい駅は変わっていない。
ああ、なんて静か。のんびりしている。山が近い。
実家はここからバスで30分。
時刻は午後5時。もう辺りは暗いし、少し寒い。
早く帰ろうとバス停に向かったら、バス停がない。
嘘でしょう? 通りかかった自転車の高校生に尋ねてみた。
「バス、ないですよ。3年前に廃線になって、今はありません」
なんですって? 確かに私がいたころから乗る人まばらだったけど、まさか廃線?
すぐに母に電話をかけた。しゃくだけど迎えに来てもらうしかない。

「お母さん、バスないんだけど」

「そうそう、なくなっちゃったのよ」

「あのさ、悪いけど迎えに来てくれる?」

「無理よ。お母さん、70歳過ぎてから免許返納したんだわ。今はほら、ネットスーパーもあるし、乗り合いタクシーもあるからね」

「えー、じゃあ私、どうしたらいいの?」

「だから聞いたでしょう。何で帰るのって(バスないけど)」

「えっ、何で帰るって、そういう意味?」

「あんた、電話切るの早いから。タクシー乗りなさい。5千円くらい持ってるでしょ」

げげ、タクシー代が5千円? 田舎なめすぎてた。

私は、山道を走るタクシーのメーターが、どんどん上がるのを眺めながら思った。

「まずは免許取ろう」

懐かしい家に帰ると、お母さんはご馳走を作って待っていた。

「ああ、久々のお母さんのご飯、おいしい」

「ところであんた、何で帰って来たの?」

「え、電車とタクシーだよ」

「そうじゃなくて、何で帰って来たの?」

「だから電車とタクシー」

「いや、だから、そうじゃなくて何で帰って来たの?」

「だから、電車と……」

日本語ってややこしい。

 (作家)

新たにモバイルバッテリーの発火想定も 大規模地震想定しTXが総合訓練

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車外へ誘導される乗客役たち

大規模地震で走行中の列車が被災した事態を想定し、つくばみらい市筒戸にあるつくばエクスプレス(TX)総合基地で16日、2026年度異常時総合訓練が開かれた。実施したのは、TXを運行する首都圏新都市鉄道(東京都千代田区)。開業翌年の2007年から始まり、今年で19回目。乗客の避難誘導や負傷者の救護、連絡・通報体制などを、地元の消防、警察と連携して確認した。今年は新たな取り組みとして、近年、列車内でも発生が相次ぐモバイルバッテリーの発火を想定した訓練も実施された。

訓練は、守谷―みらい平駅間の高架上を走行中の列車が緊急地震速報を受信して停止。直後に発生した震度6強の地震で車両の一部が脱線、架線や線路も損傷し、乗客11人が負傷したとの想定で行われた。地震の揺れで乗客が落としたモバイルバッテリーが発火した想定も加え、車内での初期消火などを訓練した。TX職員のほか、常総市水海道地区、守谷市、つくばみらい市の3市を管轄する常総広域消防本部、県警常総、取手両警察署などから約200人が参加した。

はしご車で移送される重症者役

乗客が初期消火、障害者や外国人の避難誘導も

午後1時20分、緊急地震速報を知らせるサイレンで訓練が始まった。緊急停車した列車内で、乗務員が乗客や車両・設備の状況を確認。その最中に乗客のモバイルバッテリーが発火し、居合わせた乗客が初期消火に当たった。

消火を確認した後、先頭車両正面の非常用扉と次号車から非常用はしごを使って避難誘導を開始。乗務員と駆け付けた駅係員らの先導で、まず視覚障害者、聴覚障害者、軽症者の役を務める参加者らが、乗務員やほかの乗客の手を借りながら降車した。外国人乗客役には、あらかじめ登録したメッセージを多言語に翻訳して発信できる「多言語メガホン」を使って避難を呼びかけた。

耐火バッグに収納され、車外に搬出されたモバイルバッテリー

続いて、5号車に残る重症者役の2人を担架で搬送し、はしご車を使って高架下へ移送した。車内に残った鎮火後のモバイルバッテリーは、到着した消防隊員が、隣接する守谷駅から持参した耐火バッグに収納して車外へ搬出した。

このほか、油圧ジャッキを使って脱線車両を線路に戻す作業や、破断したレールの修復なども行われた。

脱線した車両を線路に戻す

「乗客と一緒に考えていかなければ」

訓練後、首都圏新都市鉄道の渡辺良社長は、実際の災害では複数の事象が重なり、状況が複雑化する可能性があると指摘した。現場での状況把握や情報共有、迅速な対応を訓練を通じて磨くとともに、消防や警察との連携を深め、限られた作業スペースで負傷者を安全に搬送するなど、実践的な対応力を高めていく考えを示した。

また、モバイルバッテリーの発火については、乗務員がすぐに対応できない車内で火災が起きた場合、周囲の乗客の協力も重要になるとし、車内の通話装置を使って乗務員に連絡することが基本となる一方、乗客にどこまで協力を求められるかは難しい課題だとした。その上で、「電車は、閉鎖された空間の中で高速移動しているという特殊性がある。その中での心構えといったことを、お客様と一緒に我々も考えていかなければならない」と述べた。鉄道各社や国とも連携し、乗客と協力して対応する方法を検討する必要性を強調。外国人や障害のある乗客への対応も含め、緊急時に備えた取り組みを進める考えを示した。

開会式であいさつに立つ首都圏新都市鉄道の渡辺良社長

同社の安部雅俊鉄道事業本部長は、モバイルバッテリーの発火が近年増加していることに触れ、「どんな事象が起きても、今日の訓練を生かして冷静沈着に判断し、迅速かつ的確に対応していきたい」と語った。

つくばみらい消防署の森田誠署長は、今回の訓練について、「列車の脱線に伴う火災と負傷者の発生を組み合わせた複合的な想定だった」と説明。「実際の災害では複数の事象が同時、あるいは連続して発生する可能性があり、乗客の避難誘導や救出・救護、初期消火、情報収集など、多岐にわたる対応が求められる」と述べた。その上で、「乗客の安全を最優先に現場の状況を把握し、関係機関が情報を共有しながら活動することが重要。今回の訓練では、TX職員や消防、警察など各機関が役割分担や情報伝達の方法を確認できた。今回確認した事項を今後の訓練や対応計画に反映し、より実効性のある体制づくりにつなげる必要がある」と語った。(柴田大輔)

日本の食と農を守ろう 11/1 つくば駅周辺でトラクターデモ《投稿》

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2026年3月29日、都内で行われた「令和の百姓一揆」のトラクターデモ=東京都港区、表参道(令和の百姓一揆実行委員会提供)
松岡尚孝さん

【投稿・松岡尚孝】「令和の百姓一揆いばらき実行委員会」共同代表の松岡尚孝と申します。いばらき実行委員会は11月1日午前10時から、「日本の食と農を守ろう」を訴え、つくば駅周辺でトラクターデモを行います。トラクター10台と軽トラック20台余りを先頭に、約200人がアピールします。

「令和の百姓一揆」は、2025年3月30日、東京・青山公園に全国の農家と消費者約4500人が集まり、トラクター30台を先頭に、渋谷や表参道など都心をデモ行進したのが始まりです。

その後、東京の全国集会に参加した農家が中心となって、各都道府県で実行委員会を結成し、各地でトラクターデモを実施しています。

茨城でも全国の動きに呼応し、今年9月6日、県内各地の農家と消費者らがいばらき実行委員会を立ち上げ、プレ企画として、シンポジウム「米の価格はどうあるべきか」を開催しました。11月1日は、茨城県内初のトラクターデモとなり、全国の都道府県では27番目になります。

いばらき実行委員会は▽日本の種子(たね)を守る会会長の秋山豊さん▽鯉渕学園農業栄養専門学校元教員で有機農家の涌井義郎さん▽農民運動茨城県連合会常任執行委員の岡野忠さんと▽つくば有機農業技術研究所の松岡の4人が共同代表を務めます。

これ以上の農業の衰退を止めなければ

気候変動による酷暑や台風、大雨などの災害、異常円安による肥料、燃料、飼料などの生産コスト増などによる経営赤字、高齢化などにより、農家人口は年々減少してきました。耕作放棄地は増え続け、今や一つの県の面積をしのぐほどになってしまいました。米や野菜、畜産物、果樹などの国産食料の生産基盤が大きく損なわれようとしています。

それに伴い、山林は放置され、熊などの獣が多く出没し始め、いまや市街地にまで現れるほどとなり、農村の衰退は社会にとって深刻な問題となっています。

茨城県は日本有数の農業県です。消費者に、米、野菜、果樹などおいしい農産物を届けてきました。しかし農家が減少し、農地がどんどん消えています。これ以上の農業の衰退を止めなければなりません。

一方で、昨年、スーパー等小売り店の棚から米が消える「令和の米騒動」が起こりました。その後、需給の混乱が米価高騰に拍車をかけ、「国産のお米が食べたいのに買えない」といった声を多く聞きました。また異常円安による物価高騰も激しく、国民の生活はままなりません。そして政府保有米の放出や輸入米の急増と相まって、今年は、米価の下落が進んでいます。

こういった問題に対して、子供たちにも国産の食料を食べ続けてもらえるように、茨城でも全国に呼応して、日本の食と農を守ろう!と声を上げます。

令和の百姓一揆いばらきは、窮地に陥る日本の農業の現状、日本の食を守り、次世代に受け渡したいとの思いで立ち上がった、農家、市民による取り組みです。

私たちが求めること
1、国民が国産食料を食べ続けられる政策を求めます。
2、安定して農家が営農できる所得補償制度を求めます。
3、食料需給の混乱を起こさないこと、外米の輸入を増やさないことを求めます。

スローガン
▷立ち上がろう/日本の食を守るため/農家を守るため/食の安全を守るため
▷未来の子どもたちに国産の食料を食べてもらえるように/日本の食と農を守ろう
▷すべての市民が安心して国産の食料を手にするために/すべての農民に所得補償を

11月1日(日)午前10時から、つくば市竹園の大清水公園で集会を開催し、その後、つくば駅周辺をトラクターと共に行進します。皆さんもぜひご参加ください。

給食のご飯の量半分に つくば市の小学校2校1268人分

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つくば市役所

つくば市は15日、同市桜学校給食センターで調理し14日に提供した栗ご飯のコメの計量誤りにより、市内の小学校2校の39クラスに提供した計1268人分の児童らの栗ご飯の量が半分になってしまったと発表した。半分しか提供できなかったクラスには、栗ご飯半量のほか、給食センターが備蓄していた非常用カレーライスを提供したという。

市教育局健康教育課によると、給食センターが、栗ご飯に使用するコメの分量を計量する際、炊きあがったご飯の量から栗の量を差し引いた分量のコメを計算して炊くべきところ、誤って、炊く前のコメの量から栗の量を差し引いた分量のコメを炊いたことから、本来炊くべきはずのコメが約110キロ不足してしまったという。

桜学校給食センターでは14日、栗ご飯の献立を、幼稚園2園、小学校4校、中学校1校に計3442人分提供した。

炊きあがった栗ご飯は配送する順に、各学校ごとにクラス別の大型の保管容器に入れる。午前11時ごろ、調理員が、炊きあがった栗ご飯を大型の容器に移し替える作業中、配送の順番が遅い小学校2校の栗ご飯が足りないことに気付き、調理の分量を間違えたことが分かった。

小学校2校のうち1校は、1~4年生全員と5年生の半数に栗ご飯を半量しか提供できなかった。もう1校は2~4年生全員と5~6年生の多くに栗ご飯を半量しか提供できなかった。市は14日、半量しか提供できなかった児童の保護者に、お詫びの通知文を送付したとしている。

同課によると、これまで桜学校給食センターで混ぜご飯を調理する際は、コメを炊き上げてから具材を混ぜていたが、具材と一緒に炊き込んだのは今回の献立が初めてだったという。

再発防止策として同課は、計量の手順などの業務マニュアルを改めて見直すと共に、給食センターの調理委託業者と市の双方による確認体制を強化し、再発防止の徹底に努めるとしている。