火曜日, 10月 6, 2026
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霞ケ浦、水城に敗れ優勝ならず 秋季関東高校県大会

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2回2死二、三塁、霞ケ浦の鹿又煌翔がレフトへ2点タイムリーヒットを放ち逆転する

第79回秋季関東地区高校野球茨城県大会は4日、ひたちなか市民球場で決勝戦が行われ、霞ケ浦は水城に2―3で敗れ、11年ぶり5度目の優勝はならなかった。高橋祐二監督に代わってこの日も指揮をとった霞ケ浦の大高直人部長は「(水城のエースの)大川君の落差のある変化球に対応出来なかった」と敗因を語った。

水 城 010100100 3
霞ケ浦 020000000 2

閉会式。左は優勝した水城、左は準優勝の霞ケ浦

霞ケ浦は2回に失策で1点を先制されるが、その裏2死満塁のチャンスに鹿又煌翔が、先発の大川のストレートをレフトへタイムリーツーベースを放ち、2ー1と逆転する。「みんなが繋いでくれたので何としても打ちたかった。ヒットになって良かった」と鹿又。しかし水城は4回、内野ゴロの間に同点に追いつき、試合を振り出しに戻す。

先発した内山雷斗

霞ケ浦打線は4回以降、毎回走者を出すが、チャンスであと1本が出ずホームが遠のく。霞ケ浦先発投手の内山雷斗は、調子は悪いながらも徐々にスライダーの感覚が良くなり、6回まで粘り強く投げ、水城打線を抑えた。

しかし7回、甘く入ったスライダーを水城打線に仕留められ、水城の村田琳央、野口心大から連打を浴びる。1死一、三塁とされ、続く大森寧起にも低めのスライダーを上手くライト前に運ばれ、勝ち越しを許した。

7回1死満塁のピンチにマウンドに集まる霞ケ浦ナイン

7回途中、霞ケ浦の2番手投手として後藤稜空がマウンドに上がるが、水城の幡耕誠に四球を与え1死満塁のピンチを招く。しかし続く富田陽大をショートへの併殺打に仕留め、味方の反撃を待った。

7回を併殺打に仕留めてピンチを切り抜け、ベンチ前で雄叫びを上げる投手の後藤稜空

その後、霞ケ浦打線は8回、9回と3者凡退に抑えられ、水城のエース大川を攻略することが出来ず、夏、秋と県大会連覇は果たせなかった。

先発した内山は「準々決勝、準決勝と三浦が頑張ってくれた。決勝は自分が任されたが、いい結果が出ず悔しい。関東大会では弱気にならずに攻めていき、霞ケ浦の野球をして、1勝、1勝積み重ねていきたい」と話した。主将の湯浅隼人は「投手を中心とした守りから攻撃に繋げていくチームだったが、今日は守りからミスを重ねて失点をしてしまい、打線も点を返すことが出来なかった。自分たちが今までやってきた野球が出来ず、負けてしまったのは悔しい。守りから勝つ霞ケ浦の野球をもう一度見直し、関東大会では自分たちが目標としている春の選抜甲子園出場を果たすために頑張る」と意気込みを語った。

準優勝の賞状を受け取る主将の湯浅隼人

霞ケ浦の大高部長は「守備のエラーが出たのは予想外だった。内山も不安なところはあったが、苦しい中でも何とか打ち取った。しかし守備のエラーで浮き足立ってしまった。鹿又のヒットで逆転し、気持ちが切り替わっていけたら良かったが、出来なかった」と話した。

水城は、今夏準優勝校の常総学院、優勝校の霞ケ浦を倒し、秋季県大会で16年ぶり2度目の頂点に立った。水城は茨城の王者として強豪校ぞろいの関東大会に挑む。霞ケ浦も2日の準決勝ですでに関東大会出場を決めている。(高橋浩一)

秋季県大会の覇者、水城の選手たち

バイシクル・ダイアリーズ ⑹《ことばのおはなし》97

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写真は筆者

【コラム・山口絹記】ツール・ド・つくば2026、本番当日。朝5時前に起床。普通に寝不足である。炭水化物をとるため、山盛りのパスタとパンを無理やり食べ、前日に車に積んでおいた自転車とともに会場へ向かった。

会場に着くと、すでに参加者たちが周辺を走り込んでいる。使い込まれたロードバイクに本格的なサイクルウェア。チームで参加している人も多い。

私はこれまでスポーツの大会というものにほとんど参加したことがない。最後に出たのは、小学生のころの水泳の区民大会くらいだ。どうにも自分だけ場違いな気がする。

スタート地点には見たこともない数のロードバイクが並んでいた。その中に自分がいることが不思議で、一体どうしてこうなったのだろうと思う。

自分はいつもこうだ。自分で決めたことなのに、どうして自分が今ここでこうしているのかと、ふと我に返ってしまう。

55分21秒 201

スタート。

自転車屋の店長さんから「周りのペースに乗せられないように」と言われていたので、自分の脚にかかる負荷だけを意識する。

とはいえ、ずいぶん追い抜かれるな。

30代の集団では早々に最後尾。やがて後ろからスタートした40代の人たちにもすさまじい勢いで追い抜かれていく。

どうなってんだよ。おかしいだろ。

横をぶち抜いていく立派なふくらはぎを見て、まぁさもありなんと諦めた。

それでも練習で一度座り込んだ不動峠を今回は止まらず通過。スカイラインに入ると、今度は店長さんの「下りは休憩じゃないですからね」という言葉を思い出す。

ギアを上げ、一気に踏む。

下りで加速し、その勢いのまま次の登りへ。これは意外とうまくいった。今まで抜かれ続けていたのに、今度はこちらが何人も追い抜いていく。最高速度54.7キロ/時。人を追い抜くというのは、結構気持ちがいい。

風返し峠を越え、残り1キロで経過時間は50分。

コレは1時間を切れる。

急に気合が入り、初めてダンシングをしてみたら脚がつりそうになったので、すぐやめた。右膝も痛い。

最後まで見えないゴールへ向かって、残った力でペダルを踏む。

55分21秒201。

目標だった1時間を、4分以上縮めていた。

もっと遠くへ行ってみたい

帰りは参加者数十人で、登ってきた道をゆっくり下る。段差があれば前の人が手でサインを出す。それを見て、私も後ろの人にサインを送る。

なんだか、これがすごく楽しい。

ツール・ド・つくばを完走することは、私にとって大切な約束でもあった。その話は、いつかきちんと書こうと思う。

今はただ、もっと遠くへ行ってみたい。

そんなことを考えていたところ、父から「6月末に佐賀へ行かないか」と連絡があった。

佐賀は、この自転車にも深い関わりのある場所である。

そうか。このバイクを、佐賀に持っていけばいいんだな。

次の目標が決まった。(言語研究者)

タッチパネルの回転ずし《看取り医者は見た!》56

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写真は筆者がAIで作成

【コラム・平野国美】先日、遅い昼食をとろうと、大手チェーンの回転ずし店に入りました。ご存じのように、最近の回転ずしは、皿が回っていません。ここ数年、店内でのいたずらがSNSで拡散し、社会問題になりました。その対策として、タッチパネルで注文した品だけがレーンで届く仕組みに変わっています。

しばらくすると、私の隣に80代とおぼしき女性が、独りで座られました。やがて、その方が怒り出しました。しかも、見知らぬ私の方を向いてです。「すしを食べに来たのに、何よこれは。わけがわからないわよ。すしを回してよ」。私は、この怒りを、機械が苦手な高齢者の困惑だとは思いませんでした。

彼女の言い分は、筋が通っていると感じたのです。かって、回っている皿は目の前を通り過ぎていきます。彼女はそれを見て、気に入ったものに手を伸ばせばよかった。何が食べたいかを、あらかじめ言葉にする必要はありません。目で見て手が動く。それだけで食事が成立していました。

ところがタッチパネルは、何を食べたいかを決め、画面を正しく操作しなさい―と、こちらに要求します。回転ずしから回転が消えた瞬間、その店は「正しく注文できる人」のための店になったのです。彼女が失ったのは便利さではありません。「言葉にしなくても伝わる世界」です。

同じ年代の方々の会話では、スーパーのセルフレジも嫌われています。あれもタッチパネルすし店と同じでしょう。かつて、商店街には店の人がおり、お客の気配を察してくれました。今は、こちらが正しく操作しなければ卵一つ買えません。

ここで、誰かを責めるのは筋違いだとも思います。店が冷たくなったわけではありません。発端は、いたずらをした人間の側にありました。人口減少による人手不足もあるのでしょう。社会問題に対抗するためにシステムを変えた結果、新たな弱者を生んでしまった。この皮肉が、私の心に残りました。

誰一人取り残さない

そして、これは私たちの世界の話でもあります。今の医療も、「どこがどう痛むのかを正確に説明できる患者さん」を前提に組み立てられています。スマホで受付を済ませ、症状を登録し、診察室で経緯を話し、質問に答え、そして薬を受け取る。この流れにうまく対応できない方は、後回しになってしまうのです。ここにも、回らなくなったレーンがあります。

タッチパネルのすし店で私にできたのは、「店員さんを呼びましょうか」と声をかけることだけでした。画面の使い方を教えることもできたはずですが、そのときは、なぜかそうする気になれませんでした。彼女に足りないのは、操作の知識ではなく、話しかける相手だろうと感じたからです。

やがて店員さんが来て、注文を聞き取ってくれました。しかし、彼女の機嫌は収まりませんでした。SDGsの理念は「誰一人取り残さない」ですが、回転ずしのカウンターで、そう感じたのでした。(訪問診療医師)

常総学院、8回に暗転 決勝進出ならず 秋季関東高校野球県大会

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6回裏常総学院1死満塁、向原のスクイズ失敗で三走・下山が挟殺される


第79回秋季関東地区高校野球茨城県大会は2日、ひたちなか市民球場(同市新光町)で準決勝2試合が行われ、第2試合では常総学院が水城に2-5で敗れた。これで決勝の組み合わせは霞ケ浦対水城に決定した。

水  城 000000050 5
常総学院 100001000 2

「新チームの難しさを勉強させられた。攻撃ではチャンスがつくれず、守備ではエラーやミスだらけ。これでは関東大会に行けたとしても通用しない。雨で練習が不足した部分はあるが言い訳にはならない。一から鍛え直す必要がある」と常総学院の島田直也監督はおかんむりだ。

先発し8回途中まで投げた箕輪

先発投手の箕輪蒼は7回まで被安打1、無四死球、5奪三振と万全のピッチングをした。1回裏には、1年生ながら4番に座った坂本篤睦が左前への適時打で1点を挙げている。「前の試合ではチャンスで打てなかった変化球に狙いを絞り、今回は対応できた。いままで先輩に助けられてきたので、自分が助けたい気持ちで挑んだ」と坂本篤睦のコメント。

1回裏常総学院2死二塁、左前打を放つ坂本篤睦
坂本篤睦の左前打で坂本晃が先制のホームイン

だがその後は、走者は出せてもなかなか点につながらない。2回には吉村颯人と加藤晴己の連打に、向原拓哉の四球で1死満塁とするが、続く坂本晃太郎が見逃し三振、佐藤泉里が右飛に倒れた。3回は望月星冴が内野安打で出塁し、宮原悠守の二ゴロでダブルプレー。4回は下山幹太が内野安打で出塁、ボークで二塁に進むが、向原の見逃し三振で終わった。

6回は宮原が四球で出塁し、下山と吉村がともに左前打で1死満塁。ここで加藤の投ゴロが敵失を誘って1点を追加。なおも満塁のチャンスは続くが、向原がスクイズを失敗し、ヒッティングに行っても投ゴロでこの回を終えた。「試合になると、何とかしてやろうという気持ちが裏目に出て、視野が狭くなってしまう。みんなの代表として出ているのだから、もう少し選ばれた責任感を持ってほしい」と島田直也監督の向原評。

そして8回表、箕輪は先頭打者を四球で歩かせ、次打者には右前打を浴びて無死一・二塁。ここで高橋幸聖が救援のマウンドに向かった。「箕輪は突然崩れることがある。今日も7回までは完璧だったが、残りのアウトを取りきる体力が足りない。行けるだけ行こうとしたが難しさが出た」と島田監督。

高橋は2回を投げて3被安打、2奪三振、1四死球

高橋は、最初の打者をスリーバント失敗に打ち取ったが、次打者の三ゴロがエラーとなって1死満塁。四球押し出しで1点を失った後、遊ゴロのエラーで2失点、さらに左前への適時打で2点を追加された。「勝って関東の切符をつかむつもりだったが、決勝点にからんでしまい申し訳ない。味方のミスをカバーするのが自分の仕事なのに、それもできず情けない。適時打を打たれたのは、自分の球が甘いところへ行った。1球の怖さを感じた」と振り返る。

9回表水城無死一・三塁、犠牲フライに三走・石川伸大が本塁を狙うが、好返球により刺殺される。捕手・向原

三塁手の佐藤は「ゲッツー狙いの場面で、気持ちが先走ってジャックル(お手玉)してしまった。チームを引っ張る立場なのに、自分のせいで負けてしまい、スタンドの仲間や応援の人たちにも申し訳ない」と反省し、「次の甲子園のチャンスは夏だけ。もう一度見つめ直してチームを作り上げていきたい」と誓う。高橋も「今の自分に足りないのは、最後まで自分の球をコースに投げきる力。フィジカルもレベルアップして、一回り成長した姿で戻ってきたい」と気合いを入れる。(池田充雄)

霞ケ浦、東洋大牛久破り決勝へ 秋季関東高校野球県大会

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5回裏、霞ケ浦は相田歩希(左)が生還し3点目

2年ぶり関東大会出場決める

第79回秋季関東地区高校野球茨城県大会は2日、ひたちなか市民球場で準決勝2試合が行われた。第1試合で今夏の王者霞ケ浦は東洋大牛久を5ー2で破り、2年ぶり11度目の関東大会出場を決めた。霞ケ浦が投打で東洋大牛久を上回った。秋季大会は3年生引退後の1、2年生による初の公式戦で、翌春の選抜高校野球出場校を選ぶ判断材料になる。

東洋大牛久 000000002 2
霞 ヶ 浦 01012010× 5

2回無死1、2塁で荒井雄基がセンターへタイムリーヒットを放つ

霞ケ浦は2回、四球と相手の失策で無死1、2塁のチャンスをつかみ、荒井雄基が東洋大牛久の先発、横田正和からセンター前にタイムリーヒットを放ち先制。「バットを短く持って逆方向に打つことを意識して打席に入った。打ったのはスライダー」と荒井。

先制のホームを踏みベンチでナインとハイタッチする佐藤大亜

4回にも霞ケ浦は相手の失策で1点を追加。5回には相田歩希と佐藤大亜のヒットで2塁、3塁のチャンスに、小磯陽希がレフトへタイムリーを放ち2点を追加して突き放す。小磯は「勝負強さを見せようと打席に入った。スライダーに反応できてうまく打てて良かった」と振り返る。

5回2死2、3塁で小磯陽希がレフトへ2点タイムリーヒットを放つ

霞ケ浦は7回にも1点を追加する。投げては霞ケ浦先発の三浦颯介は真っすぐ、フォーク、スライダーを主体に時折カーブを投げ、東洋大牛久打線を8回まで2安打無失点に抑える。

霞ケ浦先発の三浦颯介

しかし9回に1死満塁とされ、東洋大牛久の吉原楓牙にタイムリーを許し2点を返される。さらに1死1、3塁と一発同点のピンチを招くが、後続を抑えた。三浦は144球を投げ抜き、相手打線を5安打2失点に抑え、霞ケ浦を関東大会に導いた。

9回1死1、3塁のピンチにマウンドに集まる霞ヶ浦ナイン

三浦は「連投で疲れが残っていたが低めを意識して丁寧に投げた。最終回に2点取られてしまったのが悔しい。次は気を引き締めて、決勝では秋の最初のタイトルを取り、関東大会では2勝して、全員の力で甲子園に行けるように頑張る」と力強く語った。

最後の打者を1塁ファールフライに打ち取りゲームセット

この日、髙橋祐二監督に代わり指揮をとった大高直人部長は「今までやってきたことをしっかりやろうと、勝負どころで自分を見失わずにしっかりプレーしてくれた。髙橋監督が三浦にアドバイスをして三浦が変わった。髙橋監督の投手の育成、コントロールはすごい。髙橋監督のアドバイス通り、三浦が自分の心をコントロール出来たのが明秀日立戦。そして今日の東洋大牛久戦で一番いいピッチングが出来た。よく頑張って投げてくれた」と三浦を讃えた。

さらに攻撃については「今夏甲子園で見せた先輩たちの、逆方向へ強く打っていく姿を後輩たちもしっかり見て、それを再現出来た。関東大会出場が決まり、決勝ではプレッシャーから開放されたので、伸び伸びやる中で、普段通りの野球、考えてやる野球を精一杯やって欲しい。関東大会では今夏の甲子園でみんな自信をつけたと思うので、新しい霞ケ浦を魅せることができる」と話した。

県大会決勝は4日、ひたちなか市民球場で行われ、霞ケ浦は水城と対戦する。関東大会は10月17日に群馬県で開幕する。(髙橋浩一)

自動運転バス「レベル2」を日常運行 筑波大循環路線で2日から

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レベル2での本格運行が始まった自動運転バス「ミニバス2.0」

つくば市など5者

つくば市で2日から、運転手が乗車しながら自動で走行する「レベル2」の自動運転バスの本格運行が始まった。走行するのは既存のバス路線で、つくば駅前のつくばセンターと筑波大学を結ぶ関東鉄道の「筑波大学循環」。これまで実証実験として期限を区切って行われてきた運行を、実際の公共交通として日常的に利用できる段階に移す。1日に6便運行し、約10キロを50分あまりで走行する。同市は2027年度中を目標に、運転手が乗車しない「レベル4」の実現を目指すとしている。

利用される車両は、つくば市が2025度に購入した自動運転EVバス「ミニバス2.0」。最高時速40キロで定員15人。運賃は190円から310円で、当面は安全上の理由から乗客は着席のみ、土日祝日を除いて運行する。車体に施されたつくばの街並みを描いたラッピングデザインは、筑波大芸術系の内山俊朗准教授と、勝部里菜特任研究員によるもので、市が行ったインターネット投票によって選ばれた。

約30個のセンサーで周囲を検知

車体の周囲にはカメラ、レーダー、ライダーが取り付けられている

運行開始に先立つ1日、筑波大学構内の関東鉄道筑波大学車庫営業所前で、記念式典と試乗会が開かれた。同営業所は自動運転プロジェクト運行拠点として9月16日に開所した。運行を実施するのは、つくば市、筑波大学、関東鉄道、KDDI、KDDIスマートモビリティの5者でつくる「つくば自動運転社会実装推進事業コンソーシアム」で、2024年以降、3度にわたり、自動運転バスの実証実験を実施してきた。同路線は学生など日常的な利用者が多く、2025年11月から2026年1月にかけて行われた実証では、乗車率が平均98.1%に達した。

バスは車体の周囲にカメラ、レーダー、ライダーなど約30個のセンサーを搭載し、歩行者や自転車、車など周囲の物体を検知しながら走行する。事前に作成した3DマップとGPS、各種センサーの情報を組み合わせ、車両の位置を把握する仕組みだ。試乗では、筑波大学構内の2カ所の停留所間を自動運転で走行した。車内には、運転席の様子と、自動運転システムの作動状況を映す2台のモニターが設置され、乗客が見ることができる。カーブでバスに近づく自転車を検知すると、相手の進行方向や速度などに応じて実際に自動でブレーキが作動する場面もあった。

車内に設置されたモニターには運転席(上)と自動運転システムの作動状況(下)が映される

運転士不足解消への第一歩

車両の走行状況は、東京都内に設けられたKDDIの「モビリティコントロールセンター」からも遠隔監視する。KDDIによると、現在は2人のオペレーターが映像を確認し、トラブルの有無を監視している。また、乗客を乗せる車両とは別に、データ収集用の自動運転バスも走行させ、必要なデータの収集を進める。2027年度に予定するレベル4運行では、遠隔監視を含めた運用体制を整える計画だ。

つくば市が自動運転バスの導入を進める背景には、公共交通を取り巻く環境の変化がある。市は、バス運転手の不足などによって公共交通の維持が難しくなる中、自動運転によって移動手段を維持・拡大することを目指すとしている。

テープカットに臨むKDDIスマートモビリティの松田慧社長(右から2人目)、関東鉄道の登嶋進社長(同3人目)、五十嵐立青市長(同4人目)、筑波大学の永田恭介学長(同5人目)

五十嵐立青市長は式典で「現在、つくば市の最大の課題の一つは移動」とし、「運転手不足が進む中で、市民に日常の足として利用されることを期待している」と自動運転への期待を示した。筑波大学の永田恭介学長は「実証実験の段階から、本当の意味の社会実装に移った。市民のニーズに応えるためにも、今後、増便や車両数の拡大を進めていければ」と話した。関東鉄道の登嶋進社長は「路線バスとして自動運転運行の第一歩。全国的にバス運転手不足が進む中、自動運転は地域交通を支える切り札になると期待している」と語った。KDDIスマートモビリティの松田慧社長は、「レベル4に向けて技術、安全検証、社会受容性などが課題になる。今回の運行でデータや実績を積み重ね、より安全でスムーズな運行につなげていきたい」と考えを示した。

つくば市は2026年度当初予算で、国庫支出金と一般財源により、車両関連費・システム関連費、バス運転手・自動運転システム技術者労務費、レベル4自動運転実装に向けた評価・検証費として合計1億1200万円を計上していた。(柴田大輔)

イオンの都市型商業施設「そよらつくば学園の森」10月25日オープン 県内初出店

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10月25日オープンに向け建設工事が進む「そよらつくば学園の森」

つくば市学園の森に建設中の、イオンの新しい商業施設「そよらつくば学園の森」が10月25日オープンする。イオンリテール(千葉市、古澤康之社長)が新しく展開する都市型ショッピングセンターで、茨城県内で初出店となる。

TX沿線地区や中心地区居住者の特徴である共稼ぎの子育てファミリー層や単身世帯などに合わせ、主なターゲットを30~40代、サブターゲットを20代とする。個食志向に対応した最適サイズを各売り場で展開し、総菜売り場でも焼き鳥、揚げ物、天ぷらなどを顧客の嗜好に合わせて、ばら売りなどする。2階のライフスタイルフロアでは、若い世代に合わせてジェンダーレスなスキンケア、コスメ、ヘアケア商品を販売するなど地域のニーズに寄り添った対応をしていく。

立地は、つくばエクスプレス(TX)研究学園駅から北へ1.9キロのコストコ向かい側。敷地面積約1万3200平方メートル、地上2階建て、売場面積は約6100平方メートル。近隣の大規模商業施設イーアスつくばや、同市稲岡のイオンモールつくばと比べると、小さくなる。食品・調剤をはじめ、ヘルス&ビューティ、バラエティ雑貨、肌着、ベビー用品や日用品などを扱う。

専門店10店舗で、1階にファストフード店、2階にはカフェ、レストラン、百円ショップなどのほか、眼鏡店、整骨院、学習塾、子供向け体操教室、車買い取り専門店などが入る。

「そよらつくば学園の森」の概要を説明する永山 久美子支社長(右端)ら

「そよら」は「通う・集う・つながる場」をコンセプトに、日常の利便性を高める価値と、滞在そのものを楽しむ時間消費価値の双方を提供し、心地よく時間を過ごせる空間づくりをするという意味。2020年3月、「イオンスタイル海老江」(大阪市)のオープンに合わせて実施した一般公募で名前を決めた。「そよらつくば」は全国で23店目となる。

周辺は商業施設が集積し渋滞が予測されることから、オープン当初は警備員を増やしたり、臨時駐車場を設けるなどの対策をする。一方、駅からやや離れているため、同市の乗り合いタクシー「つくタク」の乗降場所を敷地内に設けたり、シェアサイクル「つくチャリ」のサイクルポートを整備することで、地域住民の利便性向上を図る。

環境・社会貢献の取り組みも大事にし、10月4日には敷地内に、地域に自生するシラカシなど約3800本を市民と共に植樹する「ふるさとの森づくり」を実施する。

イオンリテール執行役員の永山久美子 北関東・新潟カンパニー支社長は「茨城県南はとても魅力的な地域で、特につくば市は若い人が暮らす街。ニーズに応えられるよう頑張っていきたい」と話す。(榎田智司)

全日本ジュニアロードレース優勝の大関麟太郎さん つくば市長を表敬

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市長に優勝を報告するユニフォーム姿の大関麟太郎さん

秀峰筑波義務教育学校9年

つくば市立秀峰筑波義務教育学校9年(中3)の大関麟太郎さん(14)が、6月に京都で開かれた全日本自転車競技選手権ジュニアロードレースに出場し、男子U15部門で優勝した。大関さんは同市水守在住で、つくばに本拠地がある「弱虫ペダルサイクリングチーム」に所属する。29日、大関さんが同チームの佐藤成彦ゼネラルマネージャー(57)と共に市役所を訪れ、五十嵐立青市長に優勝を報告した。

大会は6月27、28日に京都府南丹市で行われた。大関さんは男子U15とU17とが一緒に走るレースに出場した。競技は1周10.3キロのコースを5周する。全国から77人が出場し、うちU15の出場者は27人。大関さんは1時間15分26秒のタイムで優勝、2位に4秒差を付けた。U17の優勝者とは3秒差に迫った。

左から、佐藤ゼネラルマネージャー、大関さん、五十嵐市長

初試合で初優勝

大関さんは小学生の時に、自転車競技を題材にした漫画「弱虫ペダル」を読んで、自転車選手になることを夢見たという。今年4月から育成選手として、弱虫ペダルサイクリングチームの本格的な指導を受けると、めきめき上達し、短い間に全国で戦える選手に成長した。元々はオフロードの自転車競技、シクロクロスの選手として活動していたが、初のロードレース公式戦で初優勝を遂げた。

大関さんは「U17の選手に付いていけばなんとかなると思った。最後の1周で優勝を確信した」と振り返り、自転車競技の魅力については「乗っている時の景色が好き。自分を追い込むのが楽しく、結果が出たら最高にうれしい」と話した。将来は自転車一筋の人生を歩みたいと語る。

ゼネラルマネージャーの佐藤さんは「大関さんは優勝出来ると信じていた。才能があるので、来年は海外に派遣させたい」と期待を込める。

弱虫ペダルサイクリングチームは、2021年につくば市と自転車利用推進の連携協定を結び、漫画のキャラクターは、同市のマンホールデザインや、カード、ラッピングバスなどにも使われている。同チームの運営会社スペースプロジェクト(つくば市今鹿島)は、BMXレーシングコースが整備されている同市のサイクルパークつくばの指定管理者を務める。(榎田智司)

市長などの政治家を支えるのは誰か《水戸っぽの眼》17

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高橋市長の4大プロジェクトのひとつ「アダストリアみとアリーナ」の完成記念式典の様子(2019年3月)

【コラム・沼田誠】9月14日の水戸市議会本会議で、高橋靖水戸市長が来春の市長選不出馬を表明した。その直前の週末、私は水戸のイベント「水戸バー・バル・バール」に実行委員としての参加していたのだが、不出馬に関する事前報道が出たことで、「次は誰が水戸市長になりそうなの?」と、多くの知り合いから聞かれた。

かつて私が水戸市職員だったとき、高橋氏から「(沼田は)手綱の切れた馬」と言われるほど距離が近かったこともあり、皆さんは「(沼田は)何かを知っているかも」と思ったのだろう。でも私は今つくば市民。苦笑するしかない。

9月13日には、沖縄県知事選が投開票され、古謝玄太氏が初当選した。ジャーナリスト常井健一氏の分析(note、9月19日付)によれば、古謝氏を押し上げたのは、青年会議所や商工会議所青年部といったタテ社会の出身者たちではなく、既存政党や現職政治家から距離を置いた、30〜40代の若手経営者たちの水平的なネットワークとのこと。

ネットのLINEでつながり、経営や子育てを語り合う人たちであり、「地域の顔役」とは別の集まりということだ。

候補者の足場はどこにあるのか?

水戸にも、同世代の経済人による団体はいくつか存在する。彼らは青年会議所などの卒業生を中心に組織され、さまざまな政治家との関係も築いてきた。高橋氏はそれらの世代とは異なるが、総会などに出席し、行政とも連携したまちづくりを呼び掛けている。その関係の近さは、沖縄で古い政治の象徴として退けられた構造と重なるようにも見える。

その構造への逆風が強まる前に、高橋氏は絶妙なタイミングで身を引いたようにも見える。高橋氏は後継者を指名しないと言う。

だがそれは、この構造そのものを手放すとの宣言ではない。次の市長になる人物が、同じネットワークの延長線上に立つのか、それとも既存の枠組みから距離を置いた新しいつながりから出てくるのか? それこそが、来春の市長選挙の本当の焦点ではないか。

高橋氏は水戸市長を4期16年務めた。市議会や記者会見では「もともと3期12年で終わりにしようと思っていた」「5期20年となると多選、長期政権、マンネリ化などのネガティブな言葉が生まれる期数になる」「4期やってできないものは、5期、6期やろうができない」などと発言していた。

こういった高橋氏の弁を聞きながら、同じ問いはつくば市にも及ぶのではないかとも感じている。2年先の次のつくば市長選が、誰によって争われるにせよ、その候補者の足場がどこにあるのか、私たちはよく見ておいたほうがよい。(元水戸市みとの魅力発信課長)

理解できるが採択できない つくば市によるデータセンター説明会求める住民請願 

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請願審査が行われたつくば市議会総務文教委員会の様子=28日

市議会委員会

つくば市大穂に国内最大級となる1000メガワット(100万キロワット)のデータセンターが計画されている問題で、住民団体「データセンターから市民を守る会」(柳町弘幸会長)が市議会に提出していた請願(8月31日付)を審議する市議会総務文教委員会(木村清隆委員長、7人で構成)が28日開かれた。市による市民向け公開説明会の開催などの請願内容について、採決の結果、3対3の可否同数となり、委員長裁決で趣旨採択となった。趣旨採択は、請願の趣旨は理解できるが採択できないという意味。請願は10月6日の9月議会最終日の本会議で改めて審議される。

委員会では、飯岡宏之市議(Nextつくば)、山中真弓市議(共産)、樋口裕大市議(Nextつくば)の3人が請願を採択すべきだとした。

飯岡市議は「(2021年の)特別委員会で市議会は自ら『周辺環境へ影響を及ぼさない』『市民に十分に説明し理解を図りながら進める』と提言している。今回の請願は、市議会が提言したことを市民の立場から求めている。市による説明会開催は、説明責任を果たすものとなる」、山中市議は「議員は市民の代表なので、市に忖度する必要はなく、市民の立場に立って判断することが求められる。(2021年以降)市としての説明会が無いのであれば、市は市民の不安に寄り添って説明会を開催すべき」、樋口市議は「市長は議会で『不確かな情報や憶測が広がっている』と答弁しているのだから、市が主体となって正確な情報を市民に説明すべき。市が説明会を開いて情報を積極的に示すことが(日本データセンター協会が地域共生ガイドラインで示す)共生につながる」などの意見を述べた。

これに対し、塩田尚市議(つくばクラブ)、小森谷さやか市議(市民ネット)、渡辺峰子市議(公明)の3人が趣旨採択とすべきだとした。

塩田市議は「(市が説明会を開催すれば、用地の)売却や開発許可そのものが間違っていたのではないかという意見が出るかもしれず、開発許可そのものが法律や条例に違反しているのではないかという誤解を与える可能性がある。一方、地元の人が不安をもつのは当然なので、事業者側が真摯(しんし)に説明していくべき」、小森谷市議は「つくば市による公開説明会だとかなりハードルが上がる。市が利益誘導しているのではないかと、とらえられかねない。つくば市はガイドラインをつくるということなのでぜひやってほしい」、渡辺市議は「民有地で事業主体は事業者なので(請願に)賛成致しかねる。排熱や水利用、騒音などの懸念には、事業者主催で市民に説明し、市は公害防止協定などの協定を進めてほしい」(渡辺市議)とした。

一方、委員会の質疑の中で市公共資産利活用推進課は「事業者の説明が尽くされたとは思っていない。市民が一番求めているのは環境への懸念に対する十分な説明だと思う。さらなる説明の機会をつくるよう(事業者に)働き掛けていきたい。事業者の出席がかなわない場合は、確認できたもの、把握できたものは公表したい」と答えた。

趣旨採択に対し、請願を出した「守る会」の柳町代表は「思った以上に残念。何百人という市民が不安をもって署名している以上、行政が事業者に出席を求めて説明会を開くのは当然ではないか。行政には少しでも市民に寄り添っていただきたい」と話している。

データセンターは、同市土地開発公社が売却した46ヘクタールに、外資系物流不動産会社グッドマンジャパンが計画し、今年2月、1棟目の50メガワット(5万キロワット)の建設に着工した。「守る会」はこれまで6月と8月にグッドマンジャパンなどに対し、署名を添えて住民説明会開催などを要望してきた。事業者から回答がないことから、市議会に対し請願を出していた。(鈴木宏子)

書店レジの向こうの狂騒曲《マンガサプリ》11

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写真は筆者

【コラム・瀬尾梨絵】私たちが何気なく足を運び、平積みの新刊を眺め、お気に入りの一冊を探す本屋さん。その本棚の奥では、いったいどんなドラマが繰り広げられているのだろうか。今回ご紹介するのは、本好きなら誰もが一度はその裏側をのぞいてみたかったであろう夢と修羅場の世界を描いた、本田先生の「ガイコツ書店員本田さん」(KADOKAWA、初版2016年出版、全4巻完結)

著者である本田先生ご自身をはじめ、書店で働くスタッフたちが全員「ガイコツ」や「包帯男」「ガスマスク」といった個性豊かで、少し物騒な姿で描かれる本作。そのインパクト抜群のビジュアルにまず目を奪われるが、描かれているエピソードの数々はリアルで生々しく、笑いと悲鳴の入り混じった書店員の日常そのものだ。

日々押し寄せる大量の新刊の荷解き、壮絶な在庫管理、マニアックなお客様からの容赦ない問い合わせ、そして独特すぎる出版業界の商習慣。次から次へと舞い込むトラブルの連続に、ガイコツの頭から汗を流しながら奔走する本田さんたちの姿は、コミカルでありながらも、どこか哀愁とプロの矜持(きょうじ)に満ちている。

この作品の素晴らしいところは、単なるお仕事あるあるの爆笑エッセイにとどまらない点にある。そこにはどんなに忙しくても、どれだけ体力的に追い詰められても、根底にある「本が好き」「この面白い本を一人でも多くの人に届けたい」という書店員さんたちの熱い思いが、全編を通じてひしひしと伝わってくる。

店員たちのシルエットが見える

読者はこの漫画を読むことで、普段何気なく通り過ぎていた書店の棚や、平積みのポップ、フェアのコーナーの見方がガラリと変わるはずだ。「あの一冊の裏には、こんなドラマや発注の苦労があったのかもしれない」「このポップの文字には、店員さんの愛が詰まっている」と、見えない書店員たちのシルエットがはっきりとしてくる。

ネット上で指一本あれば本が買える現代において、街の書店に足を運び、背表紙を眺めながら思いがけない出会いを楽しむ。そんな体験がいかにぜいたくで、かけがえのないものであるかをこの作品は笑いと共にそっと教えてくれる。マンガだけでなく本を読むのが好きな人であればあるほど、ページをめくる手が止まらなくなるはずだ。

次に本屋さんへ行ったとき、レジの向こう側に立つ店員さんの顔が、少しだけ(ガイコツに見えるくらいに?)愛おしく、そして頼もしく感じられるような、私たちの想像力を少し刺激して、温かな余韻を残してくれる、最高のお仕事エッセイだ。(牛肉惣菜店主)

リーグ最終戦を3-0で飾る つくばFC

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前半23分、押久保のゴールで2-0とする(撮影/高橋浩一)

関東サッカーリーグ2部のジョイフル本田つくばFCのリーグ最終戦が27日、つくば市山木のセキショウ・チャレンジスタジアムで行われ、厚木はやぶさFC(本拠地・神奈川県厚木市)と対戦、3-0で勝利した。つくばの今季最終成績は6勝5分7敗で10チーム中7位。

第60回関東サッカーリーグ2部 第18節(9月27日、セキショウ・チャレンジスタジアム)
ジョイフル本田つくばFC 3-0 厚木はやぶさFC
前半2-0
後半1-0

前半14分、大山のファーストシュート

最終戦こそ3-0の快勝だったが、1年での関東1部復帰を目指したつくばとしては決して納得できる成績ではなかった。1位のtonan前橋との直接対決は1勝1分とはいえ、8位の日立ビルシステムに対しては1分1敗、10位のヴェルフェ矢板とは1勝1敗と、取りこぼしも多いシーズンだった。

「特に強いチームも弱いチームもない中で、勝ちきる力がなく、勝てるはずの試合や引き分けの試合を落とした。得点数も下から2番目と低調だった」と楠瀬章仁監督の分析。「関東リーグもレベルが上がっており簡単ではない。一人一人が覚悟を持って臨むことが重要」と関口訓充は悔しがる。

この日の試合も、立ち上がり10分までは厚木に次々と好機を作られた。「戦術として引き過ぎてしまい、そこを相手に押し込まれた。むしろ捕まえに行くことで相手も嫌がり、戦術的にもシンプルになった。選手たちの微調整もあってうまくはまってくれた」と楠瀬監督。

前半18分、得点を決めた大山(背番号16)が楠瀬監督(左から3人目)らと喜び合う

先制点は前半18分。左サイドで吉田悠人からボールを受けた押久保弘人がドリブルで持ち上がり、クロスに大山晟那が中央で合わせた。「那須(甚有)がニアに飛び込み、自分がその後ろで待っていたら押久保と目が合った。練習パターン通りの得点」と大山。今季は負傷により長期離脱し、8月後半から戦線復帰。「最後に得点でき、やっと帰ってきた気持ちになれた」と今季初ゴールを喜んだ。

追加点は23分。右サイド武原幸之介からの横パスを大山がチョンと前へ送り、中央で押久保がダイレクトで蹴り込んだ。「大山と一瞬目が合って、絶対来ると思っていたら本当にいいボールが来た」と押久保。高校時代に押久保は鹿島学園、大山は明秀日立で直接交流もあり、「抜群のフィーリングというか阿吽の呼吸」の関係だそうだ。「今日は那須、押久保、大山という前線の3人の距離感が非常に良かった。いままで不足していた中央からの得点ができた」と楠瀬監督も讃える。

後半1分、押久保のシュートはGK正面

後がなくなった厚木は前への勢いを強める。そこを抑えたのが途中出場の菅谷将人らだ。「前半から中盤が下がり過ぎだったので、それを修正しようと気持ち高い位置から入った」と菅谷。チームバランスを取りつつ3点目も狙っていく作戦だ。そして後半45分、右サイドから攻め込んだ石原大樹が倒されてPKを獲得、これを関口がしっかり蹴り込み3点目。良い形で締めくくった。

後半45分、PKを決めた関口(左)が菅谷と抱き合う

これでリーグ戦は終わったが、もう1つの大会が残っている。10月24日から宮崎県で始まる第62回全国社会人サッカー選手権大会(全社)だ。つくばは関東リーグ代表7チームに名を連ねているが、2部のチームなので勝ち進んでも上位大会である全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)への出場権は得られない。「今年は力試しの意味合いが強くなるが、全国のいろんなチームと戦って名を上げるチャンス。いい内容なら来季に向けてサポーターの期待も高まる。結果を目指して頑張りたい」と菅谷主将は意気込む。(池田充雄)

試合を終えて観客とハイタッチ

土浦一高哲学部について《放課後の哲学》1

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【コラム・大和田哲汰】土浦一高哲学部部長の大和田哲汰と申します。このたび土浦一高哲学部では、今年3月の連載に引き続き、NEWSつくばのコラム欄を担当させていただきます。初回である今回は、哲学部の紹介と、これから執筆する部員の自己紹介をいたします。

哲学と言うと、縁遠い印象がある方もいらっしゃるかと思います。私自身もそのように思っていた時期がありました。さて、哲学の父とされるソクラテスは、対話によって真理を求めようとした人でしたが、土浦一高哲学部の主要な活動の一つは、まさにその対話を通して物事を考えていく、哲学カフェです。

対話の中で、一つの考えがまとまっていったり、日常的な主題から日常そのものの感じ方が変化したりする様子を、私は非常に面白く感じています。

こうして哲学がもたらした新しい考え方に触れることで、私の中で哲学が縁遠いものから身近なものへと変化していきました。これから連載されるコラムをお読みになる皆様にも、新しい感じ方や考え方をお届けできたなら、至上の喜びです。

2022年、たった一人の生徒の哲学への興味から出発した土浦一高哲学部は5年目を迎えました(創部してからは2年目)。私たち哲学部は今年3月、NEWSつくばにて『放課後の哲学』と題された連載をいたしました。部員一人一人が自身にとって切実な問題を、等身大の言葉で綴ったコラムは、部員全員にとって価値あるテクストになったと思っています。

一人一人の言葉の重みが読者の心に伝わったからでしょうか、連載が出版社の目に留まり、書籍化されることになりました。3月の連載の中心となった先輩方は既に引退なさりましたが、私たち1、2年生にも先輩方の考え方や気持ちが受け継がれていると感じています。

私たちの言葉が皆様に届く瞬間を心待ちにしております。

執筆担当部員の自己紹介

連載に先立ちまして、執筆を担当する部員のペンネームと自己紹介を掲載いたします。

月山望(2年):日々の疑問や気になったことを掘り下げるのが好きです。3月のコラムでは友人関係について執筆しました。

秋山節(2年):秋山節です。作曲をしています。音楽から哲学へ興味を持ちましたが、最近は美学だけでなく形而上学への興味もあります。

燐酸藍(2年):インドカレーが好きで、今まで10カ所以上のお店を訪れました。多い時は2週間に1度のペースでインドカレーを食べています。いつか現地でも食べてみたいです。

山菜おこわ(1年):将来は自由気ままに旅したいJK。森など自然が大好きで、哲学部の他に山岳部も兼部しており、つい最近も岩々を踏み締めてきました。(やりたいことがたくさんあって何から手をつければ良いか…) 拙い文章ですが、よろしくお願いします。

常陸宗虎(1年):初めまして、哲学部所属の宗虎です。最近では、日本史や日本文化に興味を持っているので、それらに関するものを書こうと考えています。未熟者ですが、よろしくお願いします。

豆撃ハト(1年):日本語が好きです。ことばや表現や感情について、いろいろと考えています。

自己紹介をお読みいただいて分かるように、哲学部には個性的な部員が集まっています。そんな私たち一人一人が毎月独自のテーマから言葉を編んでいく予定です。私たちの言葉、ぜひお読みください。(土浦一高哲学部部長)

ルーツを探しに大阪の豊中へ《文京町便り》56

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原田城跡(筆者撮影)

【コラム・原田博夫】8月下旬、大阪府豊中市に行ってきました。7年前、同地に転居した家内の姪家族が豊中市原田元町に住んでいると聞き、しかも子供3人が市立原田小学校に通っているということで、原田姓の私としては同地に行ってみたいと思っていました。そこで、阪急宝塚本線曽根駅で下車し、原田元町に行き、原田城跡などを訪ねました。同市教育委員会の原田城跡案内板などによると、同地の歴史は以下のようなことでした。

住宅地をめぐる水路際の案内板「原田井の洗い場」によると、原田集落の縁辺に沿って流れる水路は遠く猪名(いな)川を水源とし、伊丹、尼崎から豊中に至る田畑を潤し続けた、猪名川流域最大級の農業用水路でした。奈良興福寺の「大乗院」に伝わる日記には、1461年、原田庄と田能(たのう)村の間で水争いが生じたことが記されており、約560年前に原田庄が存在していたことが分かります。

近世には、この水路が、酒井、森本、岩屋(伊丹)、田能(尼崎)、勝部、原田、桜塚、曽根、岡山(豊中)の9カ村に利用されていたことから、久名井(くめい)とも呼ばれました。井親(いおや)でもある原田村では原田井(はらだい)と呼ばれてきました。水路の中に見える階段状のものは、夏草が覆っていて確認できませんでしたが、洗い場の水は村人たちの生活用水として利用されていたようです。

「洗い場」案内板から130メートル上ると、巨大な石垣(高さ2~3メートル)をめぐらした一角があり、そこに「記念物(史跡) 原田城跡(しろあと)」の案内板がありました。原田城が造られた年代は明らかではありませんが、室町末期に書かれた「足利季世記」には、1541年11月に管領細川晴元の家臣木沢長政が原田城を攻めたと記載されています。

原田城には、主城の北城と砦の南城の2城があり、この案内板は北城の主郭周りに設置されていています。城の規模は東西160メートル、南北320メートルに及び、西側には土塁が残っており、周囲には堀もあったようです。

わが家の出は西日本のようだ

当時は群雄割拠の戦国の世で、この原田城も多くの史料の中にその名が散見されます。1547年の城主は不明(摂津誌によれば三好日向守)ですが、細川晴元勢3万騎の攻勢によって陥落しています。また、1578年には織田信長による伊丹有岡城に立てこもる荒木村重討伐の際、原田城は信長軍の付城として信長配下の武士(古田織部、中川清秀など)が在番していたそうです。

案内板がある「原田しろあと館」には、昭和初期築造の屋敷(旧羽室家住宅)があり、土日の昼下がり3時間ほど一般公開されています。しかし、訪ねたのが木曜日だったため、立ち入ることはできませんでした。

「どうもわが家の出は西日本のようだ」という、私の父(1920年生まれ)から聞いた話を頼りに出向いてみました。過去帳に孤立して記載されている享徳時代(1452~54)のご先祖がそうだったのかもしれません。ルーツの手掛かりは得られなかったものの、現地の生活ぶりは、500年前も現在も、あまり変わらないようでした。(専修大学名誉教授)

ゲリラ豪雨を再現、災害ドローン飛行実験 防災科研

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再現されたゲリラ豪雨の中を飛行するドローンと操縦士(左)

「飛ばしたい時に飛ばせない」

災害時の被災状況の把握や不明者の捜索、物資輸送などに利用されるドローンが、豪雨や強風の中でも安定して飛行できるかを確かめる公開実験が25日、つくば市天王台の防災科学技術研究所(防災科研)にある大型降雨実験施設で行われた。実施したのは、防災科研と、産業技術総合研究所(産総研)が2024年に設立した産総研先進ドローン技術コンソーシアム(ADTC)。今後の共同研究を通じ、災害発生時に悪天候のため「飛ばしたい時に飛ばせない」現状を改善するため、性能評価に必要なデータの収集を進める。

雨量300ミリ、風速12メートル

防災科研の大型降雨実験施設は、1時間雨量300ミリの豪雨と、風速20メートルを超える強風を同時に再現できる国内最大級の施設。降雨の強度や雨滴の大きさ、雨滴の落下速度を変化させることで、さまざまな強さの雨を自然に近い状態で再現できる。この日の実験では、1時間雨量100ミリの雨を風なしで降らせた後、雨量100ミリに風速12メートルを加えた条件、さらに300ミリの雨と風速12メートルを組み合わせた条件でドローンを飛行させた。

防災科研の大型降雨実験施設。右側の蛇腹状の装置が大型送風機

使用されたのは、ADTCと技術提携する双葉電子工業(本社・千葉県茂原市)の産業用ドローン「FMC-02Q」。光学カメラと赤外線カメラを搭載し、防水、防塵、耐風性能を備え、30分から40分程度の飛行が可能とされる。条件を段階的に変えながら飛行させ、機体の安定性や搭載カメラの映像がどう変化するかを確認した。いずれの条件でも、ドローンは安定して飛行を続けた。一方、雨の中でも機体が安定して飛行できたのに対し、カメラの視認性には課題が残った。

公開実験で使われた双葉電子工業の産業用ドローン「FMC-02Q」

災害現場では、被災状況をいち早く把握するためにドローンを飛ばしたい一方、雨や風が強いほど機体の安定性や搭載センサーの性能が低下する。また、メーカーによって耐風性能などの表示や試験条件が異なり、性能を共通の尺度で比較するための試験環境や規格も整っていない。今回の実験に協力した双葉電子工業は、ドローンについてメーカーごとに異なる条件で性能が評価されており、統一された試験環境や規格がないことが課題だとした。

飛行中の情報確認性能向上へ

実験を振り返った防災科研上席研究員の酒井直樹さん(58)は、今回の実験では強い風雨の中での飛行と搭載カメラの性能を確認したと説明。その上で、「災害時にはドローンが『飛べる』だけでなく、飛行しながら何を確認し、どのような情報を得られるかが重要だ。雨滴によってカメラが見えにくくなる問題への対策や、障害物を検知するセンサーの性能評価などが今後の課題」だとし、今回を第1回の実験として、今後は周囲にある物体の距離・位置・移動スピードを正確に測るミリ波センサーや、地形をミリ単位の超高精度な3Dデータにできるライダーセンサーを搭載した機体についても検証する。

酒井さんは、「人命に関わる災害対応時に悪天候で利用するためには、ドローンの性能を正確に理解することが必要になる。そのためにこうした実験が必要になる。課題を吸収しながら、今後の共同研究を通じて誰もが使えるドローンの開発につなげていきたい」と語った。(柴田大輔)

Bプレミア開幕 茨城ロボッツ敗れる

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第1Q立ち上がりから得点能力を見せつけた茨城ロボッツのロー(右端、青いユニフォーム)=撮影/高橋浩一

男子プロバスケットボールBリーグの2026-27シーズンが開幕した。茨城ロボッツは今季から新設されたトップカテゴリーのBプレミア(B.LEAGUE PREMIER)に参入。開幕戦は25日、ホームのアダストリアみとアリーナ(水戸市緑町)で開催され、三遠ネオフェニックス(本拠地・愛知県豊橋市)に82-90で敗れた。

2026-27 B.LEAGUE PREMIERリーグ戦(9月25日、アダストリアみとアリーナ)
茨城ロボッツ 82-90 三遠ネオフェニックス
茨城|21|17|21|23|=82
三遠|22|27|25|16|=90

記念すべきBプレミアで最初の試合のティップオフ(試合開始)

今季「Bリーグの勢力図を塗り替える」との意気込みで大型補強を敢行した茨城。琉球ゴールデンキングスや千葉ジェッツで活躍したオールラウンドプレーヤーのヴィック・ローや、身長211センチという圧倒的な体格を持ちながら広いシュートレンジも誇るブラジル代表のティム・ソアレス、3季ぶりにアルバルク東京から復帰した福澤晃平など、新加入選手は8人にも及ぶ。

大阪エヴェッサから加入したアジア特別枠のレイ・パークスジュニア

Bプレミアでは、外国籍選手3人が同時にコートに立てる「オンザコートフリー」を採用。帰化/アジア特別枠(1人)も併用することで、海外リーグ並みのサイズ感やスケール感の大きいゲーム展開が味わえるようになった。スケジュール面では2日続けての連戦が少なくなり、選手としては翌日の疲れを気にせずに力を出しきれる。

ニュージーランド代表のフィン・ディレイニーが空中でパスを放つ

こうして迎えた開幕戦。茨城は昨季西地区5位の三遠に対し、第1クオーター(Q)は互角の戦いを繰り広げたものの、その後はじりじりと差を広げられていった。大きな要因はターンオーバーからの速攻だ。「第2・第3Qでは守備のミスが多く、相手にリズムを持たれてしまった。第4Qでリズムを取り戻すことはできたが、その時にはもう遅かった」とポール・ヘナレヘッドコーチ(HC)。ただし第4Q開始時の15点差から残り1分47秒で5点差まで迫ったときは、逆転への期待に場内が大きく沸いた。

191センチの長身で幅広いポジションをこなす前田怜緒

この日、チーム最多の23得点を挙げたローは「良いスタートが切れたが、途中から疲れが出てしまった。それでもアグレッシブにアタックし続けようと、終盤まで果敢に任務に取り組んだ」と話し、チームの状況については「新しいチームらしいミスが多かった。全員が一つになって、お互いの強みをできるだけ生かさなくてはいけない」と振り返った。

古巣の三遠と移籍早々の対戦となった吉井裕鷹

また長谷川暢主将は「レギュラーシーズン60試合の開幕戦ということで、本当に勝ちたいゲームではあったが、攻撃の部分では自分たちのやりたいバスケがなかなか表現できず、非常に重たいゲームになってしまった。明日1日の休みがあるのでしっかり修正し、次のゲームにつなげたい」と話した。

第2Q、長谷川が3点シュートを放つ

次戦は27日、ホームで三遠と再戦する。2017年から10年の長きにわたり茨城を牽引してきた平尾充庸のラストゲームとなる。(池田充雄)

給食に異物混入 つくば市の義務教育学校

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給食に混入していた磁石(つくば市提供)

つくば市は25日、市内の義務教育学校前期課程(小学校)で24日出された学校給食に直径約7ミリの磁石が混入していたと発表した。25日時点で健康被害の報告はなく、ほかに異物混入の報告はないという。

市教育局健康教育課によると、児童の一人がシチューを食べていたところ、磁石が混入していることが分かった。

シチューは、つくばすこやか給食センター豊里で調理され、同じメニューが、義務教育学校のほか、市内の幼稚園1園、小学校3校、中学校1校に計2235食が提供された。

同給食センターでは同様の丸形磁石は使用していない一方、磁石が混入していたクラスでは、給食前の4時間目の生活科の授業で、児童がそれぞれ家庭から磁石を持ち寄りおもちゃを作ったなどから、同課は学校で混入した可能性が高いと考えられるとし、学校での再発防止策として、教室の机上の整理整頓、給食開始時の着席、担任による観察などの徹底を確認したとしている。給食センターも管理体制を再確認したとしている。

異物混入を受け、市は24日、同じメニューを提供した2235人の保護者などにお詫びの通知文を送付した。

管理職2人に計74万円賠償請求を つくば市監査委員 生活保護行政の不適正事務

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生活保護行政を担当するつくば市社会福祉課窓口

生活保護行政の不適正な事務処理がつくば市で相次いで発覚した問題で、同市監査委員(平島泰裕公認会計士など)は18日、市職員の不適正事務により市が被った損害額のうち、管理職2人に計74万1872円を損害賠償請求することは適正だなどとする監査結果をまとめた。74万円は、職員の故意または重大な過失による損害だとした。

監査結果を踏まえて市は今後、職員に対する損害賠償請求の有無や、請求金額、関係者の処分を検討していくとしている。

2人は2018年度から23年度まで、生活保護を担当する市社会福祉課の課長や課長補佐、福祉部次長などを務めた。74万円のうち、2018年度から21年度まで同課の課長を務めた管理職Aに13万4247円、同時期に課長補佐を務め22年度に課長、23年度に福祉部次長を務めた管理職Bに60万1165円を請求すべきとした。

6件の損害額を調査

今年6月、市長から監査要求があり実施した。2025年6月に同市福祉部が報告書に記載した不適正事案7件のうち(25年6月23日付)、市が損害を負担した6件について監査した。

6件は①社会福祉課の時間外勤務手当て(残業代)未払いによって市が負担した遅延損害金(遅延利息、25年6月20日付)➁特殊勤務手当て未払いによる遅延損害金(25年3月6日付)③障害年金の受給を申請する際に必要な診断書料などの過支給(24年7月20日付)④本来、加算対象とならなかった受給者に上乗せして支給されていた障害者加算の誤認定による過支給 ⑤加算対象でなかった受給者に上乗せ支給されていた重度障害者加算の誤認定による過支給 ➅過支給分を生活保護受給者に返還してもらう手続きが適切に行われなかったなど不適切な債権管理による国庫負担金への未算定。職員個人に故意または重大な過失がある場合は損賠賠償請求すべきだとし、対象となる市職員と請求額を調査した。

違反認識しながら是正せず

監査結果のうち①残業代と➁特殊勤務手当ての未払いについてはいずれも、市が損失を被った遅延損害金相当額を当時の管理職に請求することはできないとした。①残業代については、社会福祉課には残業代を申請しにくい状況があったが、当時の課長らによる故意または重大な過失を認めることはできないとした。➁特殊勤務手当てについては、支給要件が管理職の間で共通理解されておらず、課長によって解釈が異なっていたなどから、管理職に重大な過失があったと評価できないなどとした。

③診断書料等の過支給については、2018年度から22年度まで課長補佐、課長を務めた管理職Bは、診断書料支給の判断基準が書かれた厚労省の生活保護問答集に反することを認識していながら、部下の係長らの指摘を受けても是正せず、故意または重大な過失があったとし、誤支給総額6万4130円のうち、市の損害1万6150円の4割の6460円は、管理職Bが賠償責任を負うとした。

判断保留したまま放置

④障害者加算と⑤重度障害者加算の過支給についてはいずれも、市職員個人に故意または重大な過失があったとは認めることはできないとした。

④障害者加算については、2020年1月に会計検査院の実地検査で指摘されるまで、管理職、係長などが法令に基づく認定方法を正しく理解せず組織的なものであったなどとし、さらに当時課長と課長補佐だった管理職2人は会計検査時も、障害者加算の認定要件を正確に理解しなかったとした。2年半後の22年11月の会議で担当ケースワーカーから問題提起があり、当時課長だった管理職Bは県に取り扱いを確認するよう指示、係長らが県に確認し、認定が誤りであったことを管理職Bに報告したが、管理職Bは県の回答を放置したばかりか、会議の記録が回覧中に行方不明となり24年1月に発見されたとした。その上で、管理職Bは、判断を保留したまま放置するなど重大な過失があったが、過支給分10万7660円は、生活保護受給者が将来自立するための用途に充てた自立更生費に算定され、生活保護受給者に返還を求める額でなくなったことなどから、市に損害が生じたとは認められないとした。

⑤重度障害者加算については、担当職員から指摘を受ける2023年9月までは、判定基準を正確に認識していた職員はほとんどおらず組織的誤りがあったなど、管理職個人に故意または重大な過失を認めることはできないとした。職員の指摘で誤認定が発覚して以降については、当時の課長補佐は、行政の誤りが原因なので、過支給分について生活保護受給者に返還を求めたくないという考えから、翌月から加算を取り止めただけで返還を求めないこととし、課長もその根拠を確認しないままそれを採用したことから、重大な過失が認められるとした。しかし過支給分135万6870円のうち、自立更生費に算定された分を除く44万7060円については、市が徴収を行う限り市の損金にならないので、市に損害が生じたとは認められないなどとした。

故意でなく不作為

➅不適切な債権管理による国庫負担金への未算定は、生活保護受給者に過支給分などの返還を求めても返還されない場合、手続きを適切に行った上で不納欠損処理を行えば、国から4分の3の交付を受けられるはずだったところ、催促、催告、納入指導、時効管理といった適切な債権管理を行わず、国に交付を求めることができなかった。2018年、県の監査で指摘を受け、当時の課長(管理職A)及び課長補佐(管理職B)は、債権管理を適正化すべき責務を負っていたにもかかわらず、不適切なままだったことは重大な過失が認められるとした。

その上で、当時の社会福祉課はマニュアルは策定されていたが、経理担当職員は1人だったなど実行する体制が整っていなかった、不適切な債権管理は以前から続く組織的な慣行だった、不納欠損の4分の3が国から交付されることは当時、決済権を有する福祉部長も知らなかったなど、実現するための人員措置を講じる立場にある上位者の認識が欠けていた、当時の課長(管理職A)と課長補佐(管理職B)の2人の行為は不作為であって、故意ではないことなどの事情を考慮し、賠償を求める額は市の損害額の2割が限度とした。さらに2人は共同不法行為として連帯して賠償責任を負うとし、負担割合については、それぞれの着任期間をもとに、管理職Aは13万4247円、管理職Bは60万1165円だとした。

監査ではほかに七つの意見を付け、①残業代及び手当てについては職員が申請を躊躇することのない環境を整備する ➁加算等の過支給分の返還については、返還決定額のうち徴収未了が相当残っており、将来、回収不能が確定した場合は、原因に応じて損害及び責任の所在を改めて検討する ③生活保護行政事務の適正化については、厚労省の実施要領・問答集に添った事務を徹底し、取り扱いに疑義がある場合は県に照会するなどの体制を整備し運用を徹底する、職員からの指摘や問題提起を組織として適切に受け止める風土の情勢を求めるーなどとしている。

課題や懸念も残した

一方、これまで公益通報や議会請願などで内部告発してきた当時の生活保護担当職員(現在は異動)は監査結果について「一連の生活保護不適正における管理職個人の責任が一部でも認められたこと、これまで市が一貫して認めてこなかった『組織的な誤り』『組織的な慣行』が認定されたこと、そして末尾の七つの重要な意見も含め評価し、監査委員には感謝したい」とコメントする。

一方で、元担当職員は「課題や懸念も残した」とも指摘し「『組織的問題』『人員不足』『職員の職務経験』などが職員の責任が軽くなる事情となっているが、このことは社会福祉課という一部の部署の問題のみならず、人員配置や組織運営を決める側の責任も含め市役所全体の組織の在り方についての検証が必要になることを示している。 一職員として願うのは、前例や上司の顔色ではなく、法令を重んじ、現場の声を受け止められる人が管理職であってほしい」とし、さらに「(市が損害を被り)問題となった公金約3824万円に対し、職員2人への賠償請求は約74万円であり、その差について市はより詳細な説明が求められる」「『市の調査によると』という文言が多く、実際事実ではない職員証言が採用されている部分も散見され、問題の認識の在り方など判断の根底に市の意向が強く反映されてしまっている点は非常に残念だ。それらを踏まえると、今回の監査結果は完全解決へ向けたひとつの成果とは呼べるものの、改めて第三者委員会の必要性を再認識させるものとなった。市政を監視する立場であるつくば市議会に期待したい」とする。

さらに「監査対象➅の不適切な債権管理による国庫負担金への未算定も、管理職が指示し県監査へ虚偽を行い、問題の発覚を隠蔽していたことも併せて考える視点が抜けている。なお、刑事告発していた(県監査の)虚偽公文書作成事件については今月10日付で検察への送付が完了しているため、今後関係者の刑事的責任も明らかになるだろう」などとコメントする。(鈴木宏子)

運動公園→データセンター つくば市長の宿痾《吾妻カガミ》223

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つくば市役所正面玄関サイド

【コラム・坂本栄】前市長が計画した総合運動公園を市民運動で白紙撤回に追い込んだ五十嵐つくば市長。その跡地に市が誘致したデータセンター(DC、つくば市大穂)に対し、市民から環境への悪影響を懸念する声が上がっている。以前、運動公園問題を「市長の宿痾」(22年7月18日付)と表現したが、五十嵐氏は運動公園(今はDC)問題という宿痾(いつまでも続く病気)に取り付かれているようだ。

広報紙でDC群を擁護

不動産業者が建設しているDCの何が問題なのか? 温暖化研究者は、①使用電力は現市内消費の3倍 ②排熱は同排熱量の2倍 ③二酸化炭素も同排出量の2倍―と試算している(5月19日付)。100万キロワットの電力(原発約1基分)を受電するDC群が、着工済みDC(5万キロワット)の20倍になることを想定したものだ。市民生活の環境悪化が懸念される。

問題は、周辺住民が事業者に公開説明会を開くよう要求しているのに、全体計画や環境負荷の説明を拒んでいることだ。事業内容を教えると、DC反対運動に火が付くと思っているのだろうか。記事「…レストランで初の説明会…」(8月21日付)によると、ご馳走(ちそう)付きの小規模説明会は開いたそうだが、これでは住民懐柔(かいじゅう)会と呼んだ方がよい。

逃げ回っているのは事業者だけではない。誘致した手前、五十嵐氏はこのDC事業に問題はないと判断している(6月10日付)。市の「広報 つくば」8月号のDC特集に至っては、DC群を擁護する広報紙になってしまった。

事業者が地域住民の懸念に答えず、市長も事業者の味方であることに怒り、住民たちは次の一手に動いた。市主催の公開説明会を開き、そこに事業者も呼べと、市議会に請願したのだ。その趣旨は記事「…市議会に請願…」(8月31日付)に詳しい。請願は9月市議会で審議されるが、これに反対する市議(市長&事業者寄り環境軽視派)は市民の信を失うだろう。

迷走の連鎖

「まだ続く運動公園問題」(25年10月20日付)で整理したように、五十嵐氏が起動した運動公園問題は迷走の連鎖だった。

第1章「白紙撤回のつけ」:五十嵐氏は市民運動で住民投票に持ち込み、運動公園計画全体を葬った。多くの市民が約300億の計画(陸上競技場、総合体育館、サッカー・ラクビー場など)にNOと言ったからだ。全否定ではなく陸上競技場だけに絞っていれば、経費は大幅削減され、いま建設準備中の陸上競技場(つくば市上郷)よりも高規格の施設が完成していただろう。

第2章「実現不可能な公約」:最初の市長選で、五十嵐氏は運動公園用地を元所有者(UR都市機構)に買い戻させると公約した。しかし、当選後の交渉でURは売買契約を盾にこれを拒否した。契約書にはURは返却に応じない旨記載されていたのに、五十嵐氏はこの条項を無視して、ほぼ実現不可能な公約を掲げていたわけだ。

第3章「議決を経ずに売却」:用地の扱いに困り、五十嵐氏は議会本会議に用地売却議案を提出せず、市の大事な財産を民間に売り払った。土地は市有地ではなく、市土地開発公社のものだから、議会の承認は必要ないとの理屈だった。

今後の展開

DC問題は今後どうなるのだろうか? 事業者が公開説明会を開き、その内容が理にかなったものであれば、周辺住民も納得するだろう。逆に、公開説明会を拒否し、市もこれに同調するようであれば、市民によるDC反対運動が起こるかもしれない。8月末に提出された請願書に議会がどう対応するか、請願にYESかNOか、その結論が今後の展開の分岐点の一つになるだろう。(経済ジャーナリスト)

金星と木星《短いおはなし》55

1
イラストは筆者

【ノベル・伊東葎花】

「明日から視察に行ってくる」

「まあ、今度はどちらの星?」

「金星と木星だ」

「あらまあ、遠くまで大変ね。確か太陽系の方じゃなかったかしら」

「そうだ。未知の星だが、きっと豊富な資源と生命体がいると信じでいる」

「ふうん。気を付けてね」

太陽系は非常に遠い。何度かワープをしなければならない。
機体にも身体にも大きなダメージを受けるから、誰も行きたがらない。
しかし、このままでは我が星はやがて滅びる。
生活燃料となる、新たな資源を手に入れなければならないのだ。

私はひとり、宇宙船に乗り込んだ。
数回のワープと軌道修正を行いながら未知の星へと進んでいった。
AIが安全と判断した星で休憩を取りながら、数日かけて太陽系に入った。
しかし困ったことが起きた。
太陽系に入った途端、AIが全く機能しなくなった。
これでは金星と木星がどの星なのか、さっぱりわからない。

目の前に、青い美しい星が現れた。

「これか? いかにも生命体がいそうな星だ」

私は、とりあえず青い星に降りてみることにした。
陸地に機体を止めて、恐る恐る降りると、なんとも美しい星だ。酸素も豊富だ。
歩いてみると、生命体がいた。
二足歩行だ。推定80歳、性別は女と見た。

私は瞬時にその女の頭脳を読み取り、この星の言語を理解した。

「すみません」

「あん? 何の用だ?」

「ここは、金星? 木星? どっち?」

「あんた。外国人か? インバウンドってやつだべか。こんな田舎になんの用だ」

「だから、ここは、金星? 木星?」

「あん? きんせい、もくせい? ああ、キンモクセイか。こっちさ来い」

女が歩き出した。推定80歳のわりに、足が速い。

「これだべ、キンモクセイ」

ずらりと、大きな植物が並んでいる。これが金星と木星?
こんなに小さいのか? いや、もしかしたら、宇宙変動が起きてバラバラになり、この星に吸収されたのかもしれない。それとも、故意に爆発させたのか。
オレンジ色の粒々が、爆発の威力を物語っている。きっと爆発により金星と木星が一体になってしまったのだ。
この星は、思ったよりも恐ろしいかもしれない。

「どうだ。いい匂いすっぺ? おらのキンモクセイ」

女が自慢げに言った。金星と木星は、この女の所有物なのか?
それにしても、なんて甘美な香りだろう。

「分けてやっか?」

「えっ?」

「キンモクセイ、分けてやるから待ってろ」

女は庭から、鉢に入った小さな植物を持ってきた。

「これ庭に埋めてみな。毎年咲くから」

私は、震える手で金星と木星を受け取った。

「じゃあね。何もねえ村だけど、観光楽しんでくろ」

私は、小さな金星と木星を持って、宇宙船に乗り込んだ。
ワープと軌道修正を繰り返し、我が星へ向かった。
優しい甘美な香りが機内に充満して、帰りの操縦は何とリラックスできたことか。
ああ、とても気分がいい。
これはもしかしたら、素晴らしい資源になるかもしれない。
見知らぬ星の女、恐るべし。

(作家)