月曜日, 10月 12, 2026
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33年間も付き合ったハイエース《鳥撮り三昧》18

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赤色型ツツドリ(筆者撮影)

【コラム・海老原信一】2026年9月2日、車との32年と9カ月の付き合いに終止符を打つ日がやってきた。家族とのキャンプやスキー、野鳥を求めての野宿旅、普通の人なら入らないような所へと入り込んでは、あちらをこすり…、気が付けば「身体」はボロボロになっていた。

文句ひとつ言うでもなく、1993年11月5日登録のハイエースは40万7000キロも走り続けてくれた。8月30日、「もうこれでお終わりにしたい」と言われたような故障が発生。何とかならないかと思案したが、そう理解した。恥ずかしい話だが、涙があふれた。

長過ぎた付き合いだった。いろんな思いが詰まってしまっていた。それは家族との思い出であり、自身の生きてきた時間そのものだから。代わりの「相方」が必要なので、前車と同様に頑張ってくれる車種を探すが、価格高騰がネックとなっている。野鳥を求める旅には支障があるけれど、しばらくは悩み続けよう。

鳥たちと毛虫

9月下旬から10月中旬にかけて、桜が植えられている場所で、葉が色付き、落ち始めるとカッコウの仲間が姿を見せる。これまでの観察経験ではツツドリの幼鳥が多い。旅の途中、栄養補給のため桜に着く毛虫を求めて来るのだ。

毛虫は人には嫌われる存在だが、鳥たちには大事な食料。とはいえ、くちばしに毛虫をくわえているのを見ると、「それを食べるんかい」との思う。自分が口にしているのを想像してしまうからなのかもしれない。それでも、毛虫を食べる人もいるようで、その人の書いたものを読んだ記憶がある。

かの鳥たちは桜の葉が無くなるころにはいなくなるが、一体どのくらいの毛虫を食するのだろう。彼らが食べることで桜が守られることもある。そう考えると、他の命を支えるという相互の関係が思われる。世の中はそんな関係で成り立ってるのかもと思う。(写真家)

抗がん剤治療が効き10カ月《ハチドリ暮らし》66

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写真は筆者

【コラム・山口京子】「死に時に あらがいつつも 迷いつつ…」。今の自分の心持ちです。昨年12月にがんと告知され、医師に「治療をしなければ余命8カ月。治療して功を奏した場合は2年半」と言われました。月に2回入院して、抗がん剤治療が効き、10カ月が過ぎました。

そうした中、良寛さんの言葉を思い出しました。1828年、良寛さんが71歳のとき、新潟で大地震が起きました。被災し、子どもを亡くした知人に宛て「災難に逢う時節には、災難に逢うがよく候。死ぬ時節には死ぬがよく候」と。色身と法身を一身に生きた良寛さんならではの言葉だったのでしょう。

昨今の天災は人災の要素が高まっています。医療技術が進み、かっては助からない命が助かるようになった時代に生き、自分は死に時をどう考えるのか…。末期がんとどう向き合うのか…。

国民皆保険制度で、受けられる治療であれば受けてみる。高額になる自由診療は見合わせる。自分でできる食事・運動や生活改善はやってみる。手の届く代替治療やサプリメントは可能な範囲で利用する。こうして過ごしてきました。

抗がん剤治療で時間を稼いで、できるならがんの進行を遅らせ、がんを小さくし、その間に、体力・体調・体重をキープし、自分の免疫力や自然治癒力を高め、標準治療に頼らないで、がんと共存できたらという願いがあります。

どんな物語を紡ぐのか

そう願う一方、抗がん剤を止めたらがんが増殖するのではないか、抗がん剤が効いて手術ができるようになったのに手術をしないのはどうかと、迷っている自分がいます。

自分の心身は自分の支えでもあり、制約でもあるのでしょう。制約を取り払うことができるなら、何が見えてくるでしょう。人が生きていくに当たって、物語と意味は不可欠なものかもしれません。どんな物語を紡ぐのか、何にどういう意味を込めるのか。

自分の自分と、他人の自分、たくさんの他人の自分で構成される社会で、平和に暮らすすべとは、いかなるものなのでしょうか?(消費生活アドバイザー)

駅名板やヘッドマークなどお宝40点 土浦まちかど蔵で「筑波鉄道展」

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筑波鉄道のお宝約40点が展示されている筑波鉄道展=土浦市中央、土浦まちかど蔵「大徳」

1987年に廃線になった筑波鉄道の歴史と、現在の自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」のつながりを紹介する「筑波鉄道展」が9日から、土浦市中央の観光拠点、土浦まちかど蔵「大徳」で開かれている。駅名板、ヘッドマーク、切符などお宝約40点が展示されている。

鉄道愛好家でもある土浦市観光協会の浅川善信さんが、筑波鉄道を運行していた関東鉄道の倉庫に眠る鉄道資料の中から、選りすぐって展示した。関東鉄道、JR土浦駅などの協力を得て同市観光協会が主催する。

展示されている駅名板は、筑波山観光の玄関口として当時、観光客でにぎわった「筑波駅」(つくば市沼田)と、旧新治村の「常陸藤沢駅」の2点。

常陸藤沢駅とつくば駅の駅名板。手前は標識灯、合図灯など

ヘッドマークは、臨時列車「つくば」、急行「つくばね」の車両の先頭に取り付けられていたものなど3点。臨時列車のヘッドマークは、かつて筑波山の観光シーズンなどに、国鉄上野駅から臨時列車を運行していた記録でもあるという。急行は、1960(昭和35)年ごろ、土浦ー筑波駅間をノンストップで運行していた急行に取り付けられていた。ほかに、廃線間際の車両に取り付けられた「さようなら 筑波鉄道 ありがとうございました」と書かれたヘッドマークも展示されている。

さらに、土浦駅の隣の新土浦駅で実際に使われていた、列車の運行を監視したり制御するためのスイッチが収められた制御盤や、1983(昭和58)年に田土部駅に掲示されていた旅客運賃表なども展示されている。制御板は、右上に国道踏切、右下に六号国道踏切とある。当時、筑波鉄道が土浦市内の国道6号を横切った際、住民は踏切で長く待たされた。浅川さんは「土浦市民にとっては懐かしい思い出として記憶に残る踏切なので、こういうふうに踏切を制御していたんだと分かる制御盤」だと話す。

新土浦駅で使われていた制御盤

旅客運賃表には、田土駅から土浦駅までの運賃が当時340円だったことのほか、上野駅や横浜駅、宇都宮駅までの運賃も書かれており、当時、国鉄への乗り換えが多かったことがわかる。

ほかに、1896(明治29)年に製造されイギリスから輸入されたレールを切断してつくった文鎮、客車をけん引していたディーゼル機関車のブレーキハンドル、レールを固定するために打ち込んだ犬の頭部の形に似た犬釘など珍しい資料も展示されている。

浅川さんは「サイクリストには、りんりんロードに鉄道の歴史があったことを知ってもらうと同時に、鉄道ファンには現在も現地に残る筑波鉄道の遺構を自転車で巡ってもらえれば」と話し、「折に触れて、その場所にあった筑波鉄道に思いを馳せていただければ」としている。

筑波鉄道は1918(大正7)年に開業した土浦駅と岩瀬駅を結ぶ40.1キロの鉄道で、開業当初は蒸気機関車が黒い煙を吐きながら、客車2両と手荷物車、郵便車の計4両を引っ張り1日6往復した。1925(大正14)年に筑波山ケーブルカーが開業してからは、筑波山観光に大きな役割を果たすようになった。一方1970年代以降の道路整備や車社会の普及により沿線住民や観光客の鉄道離れが進み、1987(昭和62)年に廃線となり70年の歴史を閉じた、廃線後、線路跡地を茨城県が買収し、2002年に自転車道「つくばりんりんロード」を整備、2016年には霞ケ浦自転車道と統合され、ナショナルサイクルルート「つくば霞ケ浦りんりんロード」になった。駅のホームには現在、サイクリストのための休憩所などが整備されている。(鈴木宏子)

◆「筑波鉄道展」は19日(日)まで。入場無料。開館時間は午前9時~5時。18日(日)午前11時からと午後1時からの2回、筑波鉄道に関する鉄道ビデオを会場で上映するほか、同日午後2時から、鉄道関連グッズが当たる抽選会を開催する。詳しくは土浦市観光協会のホームページへ。

カフェ&ラボ テラッツァ《ご飯は世界を救う》75

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イラストは筆者

【コラム・川浪せつ子】公益財団法人つくば文化振興財団が運営する「つくばカピオ」(つくば市竹園1丁目)では、室内アリーナ、会議室、和室などの施設を借りることができます。ここでは、バスケットリーグ、大相撲つくば場所などのスポーツイベント、音楽リサイタルなどの文化プログラムが開かれています。

その西側に、ガラス張りのステキな平屋の建物があります。以前は、障害者関係の方々が飲食店をやっていました。ところが閉店していまい、今年6月、「Cafe&Labo TERRAZZA(カフェ&ラボ テラッツァ)」という名前のイタリア料理店がオープンしました。

私は月1回、つくばカピオの小会議室を借りて、水彩画教室をやっています。教室が終わってから、皆さんとTERRAZZAにご一緒しました。外観だけでなく内部もオシャレで、都会的ないい雰囲気。お店の方も親切です。隣には、展示などができるフリースペース(有料)もあります。

アナタのお子さんは大丈夫

記憶がややあいまいですが、かつてこのコーナーは社会福祉法人の相談所でした。私はわんぱく息子に手を焼き、2回ほど児童相談に行きました。担当の元小学校の校長先生は「アナタのお子さんは大丈夫です」と言ってくださり、特別なアドバイスはありませんでした。

ですが、その言葉で私の気持ちは落ち着き、ホッとして帰宅したことを覚えています。数年後、元校長先生にお礼をと思いましたら、相談所はすでに閉鎖。社会福祉法人に問い合わせたら、その方は亡くなられたとのことでした。

その後、子育ては山あり谷ありでしたが、今でも時々思い出します。男の子は、母親に理解できないことが多い「未知の生命体」ですね。今、息子たちは「チョッピリ親思い」の大人になりました。(イラストレーター)

5カ国の19人を歓迎 日本つくば国際語学院で秋の入学式

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教職員ら(前列)と記念撮影をする新入生ら(後列)

つくば文化学園が運営する日本語学校「日本つくば国際語学院」(つくば市松代、東東郷治久理事長兼校長)の2026年度10月生歓迎会(秋の入学式)が8日、同市小野崎の同校に隣接する料亭、つくば山水亭で開かれた。5カ国から来日した19人が、鮮やかな民族衣装などに身を包み、新たな一歩を踏み出した。

新入生はミャンマー、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、中国出身で、ミャンマー出身者が9人と最多。これから1年半、日本語を学ぶ。

歓迎会では、19人のうち、出席した18人全員がそれぞれ、習いたての日本語で、出身国、年齢、日本でやりたいこと、趣味などを自己紹介し「日本語学校で学びながら専門学校に進みたい」「卒業後は日本で仕事先を見つけたい」「音楽とサッカーが趣味」「読書や旅行が好き」「好きな日本の食べ物はすしとラーメン」などと話した。

在校生を代表してバングラデシュ出身のイスラム・サイフルさんが歓迎のあいさつをし、「最初、日本語があまりわからず、電車に乗った時はどこに行くのかもわからなかった。先生たちは優しく教えてくれたので安心して勉強することができた。皆さんも故郷を思い寂しくなることもあると思うが、学びながら日本の生活を楽しんでください」と新入生にエールを送った。

在校生を代表してあいさつするイスラム・サイフルさん

東郷理事長は「遠い国から、このつくばの地に来てくれてありがとう。日本語を学びながら、日本の文化や社会も学んでほしい。つまずくことがあるかもしれないが、つまずきは大きな経験。明るく前向きにチャレンジして成長してほしい」と語った。

歓迎会には在校生も参加し、この日は新入生を含め200人を超える生徒が会場にあふれた。在校生を対象に日本語能力試験の表彰も行われ、5段階評価のうち最も難しいN1に合格した1人、日常的な日本語を理解できるN2合格の2人、N3合格の21人、N4合格の26人が表彰された。N1は日本人でも合格するのが難しいという。

その後、新入生、在校生、教職員全員で記念撮影が行われた。最後は歓迎パーティーとなり、在校生がキーボードやギターを弾きながら歌ったり、ミャンマー出身の生徒が伝統舞踊を披露するなどした。

パーティーで歌を披露する在校生

東郷理事長は「入学した学生を見ていると、向上心があり明るい、日本人の失ったものをもっているような気がする」などと話した。(榎田智司)

国スポ出場の5選手が決意 関彰商事で壮行会

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国民スポーツ大会に出場する5選手。左から男子砲丸投げの森下、女子やり投げの兵藤、軟式野球の松本と矢萩、男子柔道の戸高の各選手

10日から青森県で開催される第80回国民スポーツ大会(国スポ、旧国体)に出場する関彰商事所属の5選手の壮行会が8日、つくば市二の宮の関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)つくばオフィスで開かれた。

5選手は、男子砲丸投げに兵庫県代表として出場する森下大地選手(32)、女子やり投げに宮城県代表として出場する兵藤秋穂選手(27)、男子柔道に茨城県代表として出場する戸高淳之介選手(24)のいずれも筑波大出身の3人と、6月に行われた第80回国民スポーツ大会軟式野球競技茨城県大会で優勝した常陽銀行の補強選手として、関彰商事から選出された松本航輝選手(27)、矢萩陽一郎選手(26)の2人。

選手にエールを送る関社長(右)

壮行会には関社長のほか、役員や社員など約100人が参加した。関社長は「それぞれのふるさとを代表して、思う存分、力を出し切って活躍していただきたい」とエールを送った。

男子砲丸投げの森下選手は「中学生の時に友達に誘われて始めた。今シーズン最後の試合なので最後は優勝で締めくくれるように頑張りたい」と決意を述べた。

壮行会であいさつする男子砲丸投げに出場の森下大地選手

女子やり投げの兵藤選手は「高校1年の時に、やり投げを専門にしていた顧問の先生から誘っていただいたのがきっかけで始めた。自己ベスト(57メートル56センチ)を更新することを最低目標とし、強い気持ちを持って、勝負よりも記録を重視してやっていき、攻めの姿勢で投げ抜き、今シーズン最後を納得のいく形で締めくくりたい」と話した。

女子やり投げに出場する兵藤秋穂選手

男子柔道の戸高選手は「両親と兄が柔道をやっていて、それに自分も付いていった形で5歳の時から始めた。4年に1回の全都道府県が出られる年なので、1日目に二つ勝って、前年度優勝の東京と対等に戦い、それを乗り越え、関彰商事、茨城の名に恥じないような結果を出したい」とそれぞれ意気込みを語った。

社員たちに大会での意気込みを語る男子柔道に出場する戸高淳之介選手

軟式野球の松本選出は「関彰商事として3年連続の出場がかなわなかったのを大変悔しく思っているが、今回常陽銀行からリベンジの機会を与えられたので精一杯頑張る」と雪辱を誓った。矢萩選出も「茨城県代表として精一杯頑張る」と抱負を語った。

国スポ「青の煌(きら)めきあおもり」は、10日から20日まで開催され、砲丸投げ、やり投げなどの陸上競技は青森市のカクヒログループアスレチックスタジアム、軟式野球は青森市の青森県営野球場、柔道はつがる市の伊藤鉱業アリーナつがるで開催される。(高橋浩一)

ガッツポーズをする選手と社員たち

「説明会を即時開催せよ」住民ら、初の抗議行動 つくば データセンター建設現場前

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データセンター建設工事現場前で横断幕などを掲げ抗議行動をする近隣住民ら=8日正午過ぎ、つくば市大穂

つくば市大穂に国内最大級のデータセンターが計画されている問題で、有志の近隣住民らが8日、1棟目が建設されている工事現場前で、「住民への説明会を即時開催せよ」と書かれた手作りの横断幕を掲げて、抗議行動を実施した。街頭での抗議行動は初めて。

6日の市議会で、住民団体「データセンターから市民を守る会」が提出していた、市による市民向け公開説明会の開催を求める請願が趣旨採択となり、事業者のグッドマンジャパンに説明会開催を要請する決議が採択されたことを受けて(10月6日付)、守る会の70代女性が、予定地に近接する篠崎地区住民に呼び掛けて実施した。

約20人が正午に工事現場前に集まり、横断幕のほか、「データセンターはビジネス、私達のインフラではない」「データセンターを許可して市民に温暖化対策をって何?」などと書かれたボードをそれぞれ掲げてアピールした。

抗議行動を呼び掛けた女性は「1棟目が2月に着工してもう10月になったのに、納得できる説明会が開かれていない。地域住民は皆、井戸水で生活しているので、特に水の問題は心配している。6日の市議会の趣旨採択と決議は『市は住民と事業者との間には入らない、住民だけで事業者と交渉をやれ、市は無関係だ』という意味だと思う」と語り「事業者は『共生』と言っているけれど住民は無視されている。市は住民に寄り添ってくれず、税収が増えることばかり言う。それでは住民が犠牲になって負担を強いられてしまう。地元の気持ちを表そうと抗議を呼び掛けた」とし、「今後も皆と力を合わせて考えつくことはやりたい。黙っていてもだめなので行動に移したい」と話している。(鈴木宏子)

AIはどこへ向かうのか《安全の窓》5

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イラストは筆者がAIで作成

【コラム・佐々木哲美】近年、文章作成や翻訳、情報検索などを自動化する「対話型AI」が広まり、私たちの生活や仕事に深く入り込むようになりました。スマートフォンで質問すれば答えが返ってきたり、文章の下書きを作成してくれたりする、いわば「便利な相談相手」です。

ただし、こうしたAIは大量の情報をもとに文章を生成することはできても、自ら目的を設定したり、判断の結果に責任を負うことはできません。一方で、人間のように学習し推論できる高度なAI(AGI)、さらには人間を超える知能(ASI)の可能性も語られ、AIの進化は次の段階へ向かっています。

AIが越えられない壁

AIの歴史は、期待と停滞の繰り返しでした。「人間並みの知能が間もなく実現する」と語られてきましたが、実際には多くの課題が残されています。人間の判断は、知識や計算能力だけで成り立つものではありません。経験、価値観、倫理観、責任感、さらには言葉にならない違和感まで含めて意思決定しています。

その上で重要なのは、人類が蓄積してきた経験と知恵をどう未来へ残すかという点です。災害の教訓や失敗から得た学びは、放っておけば風化します。安全のルールも、原点が忘れられ形だけが残ることがあります。知恵とは、なぜそう判断したのか、何に迷い、何を恐れ、何を守ろうとしたのかという思考の軌跡です。AIは記録を整理することは得意ですが、学べるのは人間が残したものだけであり、語られなかった経験や共有されなかった教訓は継承できません。

だからこそ、 経験する → 記録する → 振り返る → 共有する → 行動に生かす という知恵の循環をつくることが、AI時代の人間に求められています。

人間側の無策というリスク

現在、AIをめぐる状況は新たな局面を迎えています。ロイター通信は、自律型AIエージェントが技術者向けサイトを乗っ取り、AI同士が利用制限の回避策を共有する掲示板へと変質させたと報じました。

本来であれば、社会はこうしたリスクに備える体制を整えるべきでした。しかし、AI企業が巨額の利益を上げ始めると、政治や広告に資金が流れ、世論は規制に後ろ向きになりました。その結果、危険なAIへの対処についての議論は約2年間ほぼ停滞してしまいました。

各国はAI規制に動き始めています。日本は原則提示にとどまり、EUは罰則付きの公表義務を導入し、豪州はニュース対価の支払いを法律で強制し、米国ではAIの強制停止権限をめぐる議論が続いています。しかし、いずれも課題を抱え、賛否が割れています。そして最大の問題は、世界がいまだ共通のルールを持たないことです。

未来へ残すべき主役はAIではなく、先人たちが積み重ねてきた経験と教訓、そしてそれらを守り続ける人間の知恵です。AIの未来を語る前に、まず人間の知恵を失わない仕組みを整えること。それこそが、AI時代を生きる私たちに課された責任だと考えます。(労働安全コンサルタント)

住民請願は趣旨採択 代わって事業者に説明会求め決議 データセンター問題でつくば市議会

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住民請願の採決が行われたつくば市議会本会議の様子=6日、つくば市役所

つくば市議会9月定例会議最終日の6日、本会議が開かれた。つくば市大穂に国内最大級となる1000メガワット(100万キロワット)のデータセンターが計画されている問題に対し、住民団体「データセンターから市民を守る会」(柳町弘幸会長)が市議会に提出していた、市による市民向け公開説明会の開催を求める請願(9月29日付)について採決が行われ、13対14で、理解できるが採択できないという意味の趣旨採択となった。

代わって趣旨採択に賛成した神谷大蔵市議(つくばクラブ)から、事業者のグッドマンジャパンに説明会開催などを要請する決議が出され、全会一致で採択された。

決議は「データセンターの立地は、税収の増加による地域への貢献も期待される一方、周辺住民のみならず広く市民から、環境への影響を懸念する声が寄せられている」などとして、「8月に周辺住民を対象とした説明会が開催されたがいまだ説明が十分に尽くされたとは言い難い」とし、「市民の不安払しょくを図るため、周辺住民に限定することなく、参加を希望する幅広い範囲の人が参加できる説明会を改めて開催するよう、つくば市に対し、グッドマンジャパンに強く要請することを求める」などとしている。

決議について五十嵐立青市長は「グッドマンジャパンに対しこれまでも説明会の開催を求め、8月に説明会が開催されたが(8月21日付)、決議があったので改めて説明会の開催を申し入れたい」としている。

住民「納得いかない」

一方、請願を出した「守る会」の柳町会長は「結局は『説明会をやることはいいでしょうけど、市が主導することはできない、市は業者に投げる』ということで決まってしまい、納得いかない。『市には関係ありませんから、グッドマンに要望します』で、終わってほしくない」と話し、「市には、住民がどれほど心配しているか、不安を抱いているかということを理解された上で、市が主導して公開説明会を開催してほしい。市が言ってグッドマンが動けばいいが、私たちが何度もグッドマンに(説明会開催を求める)要望書を出しても(回答すらないなど)同じことの繰り返しだった。市は公有地を売って、開発許可を出した以上、監督責任がある」と話している。

守る会が出した請願を採択すべきだとした市議13人は▽田代優、市原琢己、樋口裕大、中村重雄、木村修寿、塚本洋二、飯岡宏之(Nextつくば)▽川田青星、川村直子(市民ネット)▽山中真弓(共産)▽川久保皆実(つくばチェンジチャレンジ)▽酒井泉(新・つくば民主主義の会)▽榊原アリーゼ(緑粋会)。

趣旨採択すべきだとした14人は▽伊藤文弥、小村政文、神谷大蔵、小久保貴史、五頭泰誠、木村清隆、塩田尚(つくばクラブ)▽梅沢尊信、篠内幸代、渡辺峰子(公明)▽あさのえくこ、小森谷さやか(市民ネット)▽高野文男(創生クラブ)▽青木真矢(ワニナルつくば)。いずれも敬称略。(鈴木宏子)

地元食材をぜいたくに 土浦花火弁当お披露目 6店が12種類販売

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今年の土浦花火弁当をお披露目する土浦名物弁当事業者部会の関係者と安藤真理子土浦市長(左から4人目)

11月7日開催の第95回土浦全国花火競技大会会場で販売される「土浦花火弁当」が5日、お披露目された。土浦特産のレンコン、県産の常陸牛、霞ケ浦の川エビ、シラウオなど地元の食材をぜいたくに使った大会当日限定のオリジナル弁当で、今年は市内の飲食店5店と土浦飲食店組合の計6事業者が12種類を販売する。

花火弁当販売事業者らでつくる土浦名物弁当事業者部会の部会長で小松屋4代目店主の柳生剛さん(54)は「花火弁当は、レンコン、つくだ煮、うなぎなど土浦の食材を生かしている。食を通して土浦の魅力をPRしていけたら」と話す。昨年は計約1300個を販売した。今年は1500個の販売を目指すという。価格は1800円~6800円(税込み)

お披露目会場に並べられた土浦花火弁当

「20年、誇りに思って頑張ってきた」

販売を開始して今年で20年になる。2006年に、花火の4号玉を模したオリジナル容器で販売したのが始まり。08年に同名物弁当事業者部会を立ち上げ、09年からは花火の筒をイメージした全店共通の外箱を使って3段重ねの弁当を開発した。外箱を広げると、3段重ねの三つの容器を膝の上に広げて、花火を見ながら食べられるようになっている。

花火弁当の開発とPRに尽力した土浦市食のまちづくり検討委員会の堀越雄二委員長は「花火大会に飲食店が関与できることを誇りに思って20年間頑張ってきた」と振り返り「全国の花火大会を巡ったが、共通の器を使った花火弁当を販売しているのは土浦だけ」と強調した。

安藤真理子市長は「『土浦の花火、ここにあり』ということで、飲食店の皆様が、共通の容器を用いた素晴らしい企画をしていただいていることに、私たちも胸を熱くしている。すぐに売り切れてしまうので、いち早く予約していただきたい」と話した。

土浦市観光協会の中川喜久治会長は「ついに花火が近づいた、花火弁当の競争が始まったという思いがする」と述べ「花火弁当は、地元の食材を中心に土浦をアピールする大事な場でもある。ぜひブランド化して、次の展開にいくようにしていただけたら」とした。

土浦の味と共に花火を楽しんで

今年販売されるのは、同市大和町の小松屋が、国産うなぎと名産のつくだ煮で培った煮炊きの技術を詰め込んだ「土浦花火 うなぎ牛御膳」「国産うなぎ うな丼・上」「三段筒うなぎづくし御膳」の3種を販売する。

小松屋の「土浦花火 うなぎ牛御膳」と「国産うなぎ うな丼・上」「三段筒うなぎづくし御膳」

同市中央の老舗料亭「霞月楼」は、しらうおやレンコンなどの地元の食材を料亭らしく丁寧に仕上げた「三段花火筒弁当『彩響(あやひび)』」、容器のひもを引っ張ると8分ほどで炊き立てのようになる「寒い会場でも熱々 発熱容器具沢山釜飯弁当」の2種類。

霞月楼の「三段花火筒弁当『彩響』」と「寒い会場でも熱々 発熱容器具沢山釜飯弁当」

同市大和町のすし店「鮨の旦兵衛」は、県産のハマグリ、メヒカリ、レンコンなど秋の食材を使用した「鮨の旦兵衛謹製 花火弁当三段重」と、うなぎと常陸牛をそれぞれ香ばしく焼き上げた「特製 うな牛弁当」の2種類。

鮨の旦兵衛の「花火弁当三段重」と「うな牛弁当」

同市宍塚の「さくらガーデン」は、県産つくば鶏の照り焼きや土浦のレンコン、ローストビーフ、霞ケ浦の川エビ、シラウオを使った「三段花火筒弁当」と網焼きした国産牛サーロインをメーンに、天ぷらやサワラの西京焼などを詰め合わせた「土浦花火二段弁当」の2種類。

さくらガーデンの「三段花火筒弁当」と「土浦花火二段弁当」

同市川口のダイニング・ムーン№385は、白糖や化学調味料を使用せず、地元の野菜をふんだんに使った三段筒弁当「土浦名物花火弁当 綾京(あやみやこ)」と「無水キーマカレー弁当」の2種類。

ダイニングムーン№385の「土浦名物花火弁当『綾京』」と、「無水キーマカレー弁当」

ほかに、同市中央の土浦飲食店組合が、中華花火弁当「スターマイン」を販売する。

いずれも事前の予約申し込みが必要。詳しくは市観光協会のホームページへ。今年は花火弁当の引き渡し場所が変更になり、土浦市生田町8-13、若山金物店駐車場で引き渡す。(鈴木宏子)

国立歴史民俗博物館を訪ねて《ふるほんや見聞記》21

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「近世蝦夷人物誌」二編巻之中 松浦武四郎著 1858年 重要文化財 松浦武四郎記念館蔵 展示期間:10月6日〜11月1日

【コラム・岡田富朗】国立歴史民俗博物館(略称:歴博)は千葉県佐倉市の佐倉城址の一角に1983(昭和58)年に開館しました。開館以来、日本の歴史と文化について総合的に研究・展示してきた博物館です。約13万平方メートルという広大な敷地に壮大な規模の施設を構え、先史・古代から現代までの歴史と、日本列島の民俗文化をテーマに、実物資料をはじめ、精密な複製や復元模型などを用いて、日本の歴史と文化を分かりやすく展示しています。

「アイヌ民族と博覧会  ―150年の経験-」

歴博では10月6日から11月29日まで、企画展示「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験ー」が開催されます。博覧会は知識や文化を広める一方で、人や文化を比較し、序列化する場という側面も持っていた歴史があります。本展では、1872年の湯島聖堂博覧会から2025年の大阪・関西万博まで、約150年にわたるアイヌ民族と博覧会との関わりを、工芸品、写真、絵はがき、書簡、衣装、映像など約200点の資料を通して読み解いています。

松浦武四郎著作「近世蝦夷人物誌」

第1章の展示品の中には、アイヌ民族の人々の協力を得て蝦夷地を調査し、「蝦夷通」として知られた松浦武四郎の著作「近世蝦夷人物誌 二篇巻之中」(1858年、松浦武四郎記念館蔵/展示期間:10月6日~11月1日)があります。北海道の名付け親としても知られる松浦武四郎。その著作をはじめ、重要文化財19点が展示されます。

「近世蝦夷人物誌」は、1857(安政4)年から翌年にかけて松浦武四郎が執筆したものです。武四郎は1857(安政4)年にアイヌの彫工モニヲマを訪ねた際、彫り物を一つ依頼し、その技術の高さに驚いたことも記しています。そのほか、小箱や盆など、近世末に流通していた木彫りなどのアイヌ工芸品も見ることができます。

盆 貝澤ウトレントク作 個人蔵

また第2章の展示品の中には、明治記念拓殖博覧会にて銅賞牌を受賞し、彫刻の技術が巧みで名工と呼ばれた貝澤ウトレントク(1862~1914)が製作したと分かっている3枚の盆のうちの1枚も展示品に含まれています。

最後に本展の見どころについて、展示代表に伺いました。

「見どころは、出品や出場を通じて博覧会に関わった、一人ひとりのアイヌの『声』に注目している点です。博覧会への参加は、当事者にとってどのような経験だったのでしょうか。その多様な受け止め方を、できるだけ丁寧に紹介することを大切にしました。一人ひとりの『声』に耳を傾けながら、アイヌ民族と博覧会との関わりを考えていただければと思います」

「また、展示のテーマをさらに掘り下げる歴博映像フォーラム20(10月24日〈土〉、事前申込制)と第472回歴博講演会(11月14日〈土〉)を開催します。詳しくは歴博のウェブサイトなどをご覧いただき、本展とあわせて、ぜひご参加ください」(ブックセンター・キャンパス店主)

霞ケ浦、水城に敗れ優勝ならず 秋季関東高校県大会

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2回2死二、三塁、霞ケ浦の鹿又煌翔がレフトへ2点タイムリーヒットを放ち逆転する

第79回秋季関東地区高校野球茨城県大会は4日、ひたちなか市民球場で決勝戦が行われ、霞ケ浦は水城に2―3で敗れ、11年ぶり5度目の優勝はならなかった。高橋祐二監督に代わってこの日も指揮をとった霞ケ浦の大高直人部長は「(水城のエースの)大川君の落差のある変化球に対応出来なかった」と敗因を語った。

水 城 010100100 3
霞ケ浦 020000000 2

閉会式。左は優勝した水城、左は準優勝の霞ケ浦

霞ケ浦は2回に失策で1点を先制されるが、その裏2死満塁のチャンスに鹿又煌翔が、先発の大川のストレートをレフトへタイムリーツーベースを放ち、2ー1と逆転する。「みんなが繋いでくれたので何としても打ちたかった。ヒットになって良かった」と鹿又。しかし水城は4回、内野ゴロの間に同点に追いつき、試合を振り出しに戻す。

先発した内山雷斗

霞ケ浦打線は4回以降、毎回走者を出すが、チャンスであと1本が出ずホームが遠のく。霞ケ浦先発投手の内山雷斗は、調子は悪いながらも徐々にスライダーの感覚が良くなり、6回まで粘り強く投げ、水城打線を抑えた。

しかし7回、甘く入ったスライダーを水城打線に仕留められ、水城の村田琳央、野口心大から連打を浴びる。1死一、三塁とされ、続く大森寧起にも低めのスライダーを上手くライト前に運ばれ、勝ち越しを許した。

7回1死満塁のピンチにマウンドに集まる霞ケ浦ナイン

7回途中、霞ケ浦の2番手投手として後藤稜空がマウンドに上がるが、水城の幡耕誠に四球を与え1死満塁のピンチを招く。しかし続く富田陽大をショートへの併殺打に仕留め、味方の反撃を待った。

7回を併殺打に仕留めてピンチを切り抜け、ベンチ前で雄叫びを上げる投手の後藤稜空

その後、霞ケ浦打線は8回、9回と3者凡退に抑えられ、水城のエース大川を攻略することが出来ず、夏、秋と県大会連覇は果たせなかった。

先発した内山は「準々決勝、準決勝と三浦が頑張ってくれた。決勝は自分が任されたが、いい結果が出ず悔しい。関東大会では弱気にならずに攻めていき、霞ケ浦の野球をして、1勝、1勝積み重ねていきたい」と話した。主将の湯浅隼人は「投手を中心とした守りから攻撃に繋げていくチームだったが、今日は守りからミスを重ねて失点をしてしまい、打線も点を返すことが出来なかった。自分たちが今までやってきた野球が出来ず、負けてしまったのは悔しい。守りから勝つ霞ケ浦の野球をもう一度見直し、関東大会では自分たちが目標としている春の選抜甲子園出場を果たすために頑張る」と意気込みを語った。

準優勝の賞状を受け取る主将の湯浅隼人

霞ケ浦の大高部長は「守備のエラーが出たのは予想外だった。内山も不安なところはあったが、苦しい中でも何とか打ち取った。しかし守備のエラーで浮き足立ってしまった。鹿又のヒットで逆転し、気持ちが切り替わっていけたら良かったが、出来なかった」と話した。

水城は、今夏準優勝校の常総学院、優勝校の霞ケ浦を倒し、秋季県大会で16年ぶり2度目の頂点に立った。茨城の王者として強豪校ぞろいの関東大会に挑む。霞ケ浦も2日の準決勝ですでに関東大会出場を決めている。(高橋浩一)

秋季県大会の覇者、水城の選手たち

バイシクル・ダイアリーズ ⑹《ことばのおはなし》97

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写真は筆者

【コラム・山口絹記】ツール・ド・つくば2026、本番当日。朝5時前に起床。普通に寝不足である。炭水化物をとるため、山盛りのパスタとパンを無理やり食べ、前日に車に積んでおいた自転車とともに会場へ向かった。

会場に着くと、すでに参加者たちが周辺を走り込んでいる。使い込まれたロードバイクに本格的なサイクルウェア。チームで参加している人も多い。

私はこれまでスポーツの大会というものにほとんど参加したことがない。最後に出たのは、小学生のころの水泳の区民大会くらいだ。どうにも自分だけ場違いな気がする。

スタート地点には見たこともない数のロードバイクが並んでいた。その中に自分がいることが不思議で、一体どうしてこうなったのだろうと思う。

自分はいつもこうだ。自分で決めたことなのに、どうして自分が今ここでこうしているのかと、ふと我に返ってしまう。

55分21秒 201

スタート。

自転車屋の店長さんから「周りのペースに乗せられないように」と言われていたので、自分の脚にかかる負荷だけを意識する。

とはいえ、ずいぶん追い抜かれるな。

30代の集団では早々に最後尾。やがて後ろからスタートした40代の人たちにもすさまじい勢いで追い抜かれていく。

どうなってんだよ。おかしいだろ。

横をぶち抜いていく立派なふくらはぎを見て、まぁさもありなんと諦めた。

それでも練習で一度座り込んだ不動峠を今回は止まらず通過。スカイラインに入ると、今度は店長さんの「下りは休憩じゃないですからね」という言葉を思い出す。

ギアを上げ、一気に踏む。

下りで加速し、その勢いのまま次の登りへ。これは意外とうまくいった。今まで抜かれ続けていたのに、今度はこちらが何人も追い抜いていく。最高速度54.7キロ/時。人を追い抜くというのは、結構気持ちがいい。

風返し峠を越え、残り1キロで経過時間は50分。

コレは1時間を切れる。

急に気合が入り、初めてダンシングをしてみたら脚がつりそうになったので、すぐやめた。右膝も痛い。

最後まで見えないゴールへ向かって、残った力でペダルを踏む。

55分21秒201。

目標だった1時間を、4分以上縮めていた。

もっと遠くへ行ってみたい

帰りは参加者数十人で、登ってきた道をゆっくり下る。段差があれば前の人が手でサインを出す。それを見て、私も後ろの人にサインを送る。

なんだか、これがすごく楽しい。

ツール・ド・つくばを完走することは、私にとって大切な約束でもあった。その話は、いつかきちんと書こうと思う。

今はただ、もっと遠くへ行ってみたい。

そんなことを考えていたところ、父から「6月末に佐賀へ行かないか」と連絡があった。

佐賀は、この自転車にも深い関わりのある場所である。

そうか。このバイクを、佐賀に持っていけばいいんだな。

次の目標が決まった。(言語研究者)

タッチパネルの回転ずし《看取り医者は見た!》56

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写真は筆者がAIで作成

【コラム・平野国美】先日、遅い昼食をとろうと、大手チェーンの回転ずし店に入りました。ご存じのように、最近の回転ずしは、皿が回っていません。ここ数年、店内でのいたずらがSNSで拡散し、社会問題になりました。その対策として、タッチパネルで注文した品だけがレーンで届く仕組みに変わっています。

しばらくすると、私の隣に80代とおぼしき女性が、独りで座られました。やがて、その方が怒り出しました。しかも、見知らぬ私の方を向いてです。「すしを食べに来たのに、何よこれは。わけがわからないわよ。すしを回してよ」。私は、この怒りを、機械が苦手な高齢者の困惑だとは思いませんでした。

彼女の言い分は、筋が通っていると感じたのです。かって、回っている皿は目の前を通り過ぎていきます。彼女はそれを見て、気に入ったものに手を伸ばせばよかった。何が食べたいかを、あらかじめ言葉にする必要はありません。目で見て手が動く。それだけで食事が成立していました。

ところがタッチパネルは、何を食べたいかを決め、画面を正しく操作しなさい―と、こちらに要求します。回転ずしから回転が消えた瞬間、その店は「正しく注文できる人」のための店になったのです。彼女が失ったのは便利さではありません。「言葉にしなくても伝わる世界」です。

同じ年代の方々の会話では、スーパーのセルフレジも嫌われています。あれもタッチパネルすし店と同じでしょう。かつて、商店街には店の人がおり、お客の気配を察してくれました。今は、こちらが正しく操作しなければ卵一つ買えません。

ここで、誰かを責めるのは筋違いだとも思います。店が冷たくなったわけではありません。発端は、いたずらをした人間の側にありました。人口減少による人手不足もあるのでしょう。社会問題に対抗するためにシステムを変えた結果、新たな弱者を生んでしまった。この皮肉が、私の心に残りました。

誰一人取り残さない

そして、これは私たちの世界の話でもあります。今の医療も、「どこがどう痛むのかを正確に説明できる患者さん」を前提に組み立てられています。スマホで受付を済ませ、症状を登録し、診察室で経緯を話し、質問に答え、そして薬を受け取る。この流れにうまく対応できない方は、後回しになってしまうのです。ここにも、回らなくなったレーンがあります。

タッチパネルのすし店で私にできたのは、「店員さんを呼びましょうか」と声をかけることだけでした。画面の使い方を教えることもできたはずですが、そのときは、なぜかそうする気になれませんでした。彼女に足りないのは、操作の知識ではなく、話しかける相手だろうと感じたからです。

やがて店員さんが来て、注文を聞き取ってくれました。しかし、彼女の機嫌は収まりませんでした。SDGsの理念は「誰一人取り残さない」ですが、回転ずしのカウンターで、そう感じたのでした。(訪問診療医師)

常総学院、8回に暗転 決勝進出ならず 秋季関東高校野球県大会

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6回裏常総学院1死満塁、向原のスクイズ失敗で三走・下山が挟殺される


第79回秋季関東地区高校野球茨城県大会は2日、ひたちなか市民球場(同市新光町)で準決勝2試合が行われ、第2試合では常総学院が水城に2-5で敗れた。これで決勝の組み合わせは霞ケ浦対水城に決定した。

水  城 000000050 5
常総学院 100001000 2

「新チームの難しさを勉強させられた。攻撃ではチャンスがつくれず、守備ではエラーやミスだらけ。これでは関東大会に行けたとしても通用しない。雨で練習が不足した部分はあるが言い訳にはならない。一から鍛え直す必要がある」と常総学院の島田直也監督はおかんむりだ。

先発し8回途中まで投げた箕輪

先発投手の箕輪蒼は7回まで被安打1、無四死球、5奪三振と万全のピッチングをした。1回裏には、1年生ながら4番に座った坂本篤睦が左前への適時打で1点を挙げている。「前の試合ではチャンスで打てなかった変化球に狙いを絞り、今回は対応できた。いままで先輩に助けられてきたので、自分が助けたい気持ちで挑んだ」と坂本篤睦のコメント。

1回裏常総学院2死二塁、左前打を放つ坂本篤睦
坂本篤睦の左前打で坂本晃が先制のホームイン

だがその後は、走者は出せてもなかなか点につながらない。2回には吉村颯人と加藤晴己の連打に、向原拓哉の四球で1死満塁とするが、続く坂本晃太郎が見逃し三振、佐藤泉里が右飛に倒れた。3回は望月星冴が内野安打で出塁し、宮原悠守の二ゴロでダブルプレー。4回は下山幹太が内野安打で出塁、ボークで二塁に進むが、向原の見逃し三振で終わった。

6回は宮原が四球で出塁し、下山と吉村がともに左前打で1死満塁。ここで加藤の投ゴロが敵失を誘って1点を追加。なおも満塁のチャンスは続くが、向原がスクイズを失敗し、ヒッティングに行っても投ゴロでこの回を終えた。「試合になると、何とかしてやろうという気持ちが裏目に出て、視野が狭くなってしまう。みんなの代表として出ているのだから、もう少し選ばれた責任感を持ってほしい」と島田直也監督の向原評。

そして8回表、箕輪は先頭打者を四球で歩かせ、次打者には右前打を浴びて無死一・二塁。ここで高橋幸聖が救援のマウンドに向かった。「箕輪は突然崩れることがある。今日も7回までは完璧だったが、残りのアウトを取りきる体力が足りない。行けるだけ行こうとしたが難しさが出た」と島田監督。

高橋は2回を投げて3被安打、2奪三振、1四死球

高橋は、最初の打者をスリーバント失敗に打ち取ったが、次打者の三ゴロがエラーとなって1死満塁。四球押し出しで1点を失った後、遊ゴロのエラーで2失点、さらに左前への適時打で2点を追加された。「勝って関東の切符をつかむつもりだったが、決勝点にからんでしまい申し訳ない。味方のミスをカバーするのが自分の仕事なのに、それもできず情けない。適時打を打たれたのは、自分の球が甘いところへ行った。1球の怖さを感じた」と振り返る。

9回表水城無死一・三塁、犠牲フライに三走・石川伸大が本塁を狙うが、好返球により刺殺される。捕手・向原

三塁手の佐藤は「ゲッツー狙いの場面で、気持ちが先走ってジャックル(お手玉)してしまった。チームを引っ張る立場なのに、自分のせいで負けてしまい、スタンドの仲間や応援の人たちにも申し訳ない」と反省し、「次の甲子園のチャンスは夏だけ。もう一度見つめ直してチームを作り上げていきたい」と誓う。高橋も「今の自分に足りないのは、最後まで自分の球をコースに投げきる力。フィジカルもレベルアップして、一回り成長した姿で戻ってきたい」と気合いを入れる。(池田充雄)

霞ケ浦、東洋大牛久破り決勝へ 秋季関東高校野球県大会

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5回裏、霞ケ浦は相田歩希(左)が生還し3点目

2年ぶり関東大会出場決める

第79回秋季関東地区高校野球茨城県大会は2日、ひたちなか市民球場で準決勝2試合が行われた。第1試合で今夏の王者霞ケ浦は東洋大牛久を5ー2で破り、2年ぶり11度目の関東大会出場を決めた。霞ケ浦が投打で東洋大牛久を上回った。秋季大会は3年生引退後の1、2年生による初の公式戦で、翌春の選抜高校野球出場校を選ぶ判断材料になる。

東洋大牛久 000000002 2
霞 ヶ 浦 01012010× 5

2回無死1、2塁で荒井雄基がセンターへタイムリーヒットを放つ

霞ケ浦は2回、四球と相手の失策で無死1、2塁のチャンスをつかみ、荒井雄基が東洋大牛久の先発、横田正和からセンター前にタイムリーヒットを放ち先制。「バットを短く持って逆方向に打つことを意識して打席に入った。打ったのはスライダー」と荒井。

先制のホームを踏みベンチでナインとハイタッチする佐藤大亜

4回にも霞ケ浦は相手の失策で1点を追加。5回には相田歩希と佐藤大亜のヒットで2塁、3塁のチャンスに、小磯陽希がレフトへタイムリーを放ち2点を追加して突き放す。小磯は「勝負強さを見せようと打席に入った。スライダーに反応できてうまく打てて良かった」と振り返る。

5回2死2、3塁で小磯陽希がレフトへ2点タイムリーヒットを放つ

霞ケ浦は7回にも1点を追加する。投げては霞ケ浦先発の三浦颯介は真っすぐ、フォーク、スライダーを主体に時折カーブを投げ、東洋大牛久打線を8回まで2安打無失点に抑える。

霞ケ浦先発の三浦颯介

しかし9回に1死満塁とされ、東洋大牛久の吉原楓牙にタイムリーを許し2点を返される。さらに1死1、3塁と一発同点のピンチを招くが、後続を抑えた。三浦は144球を投げ抜き、相手打線を5安打2失点に抑え、霞ケ浦を関東大会に導いた。

9回1死1、3塁のピンチにマウンドに集まる霞ヶ浦ナイン

三浦は「連投で疲れが残っていたが低めを意識して丁寧に投げた。最終回に2点取られてしまったのが悔しい。次は気を引き締めて、決勝では秋の最初のタイトルを取り、関東大会では2勝して、全員の力で甲子園に行けるように頑張る」と力強く語った。

最後の打者を1塁ファールフライに打ち取りゲームセット

この日、髙橋祐二監督に代わり指揮をとった大高直人部長は「今までやってきたことをしっかりやろうと、勝負どころで自分を見失わずにしっかりプレーしてくれた。髙橋監督が三浦にアドバイスをして三浦が変わった。髙橋監督の投手の育成、コントロールはすごい。髙橋監督のアドバイス通り、三浦が自分の心をコントロール出来たのが明秀日立戦。そして今日の東洋大牛久戦で一番いいピッチングが出来た。よく頑張って投げてくれた」と三浦を讃えた。

さらに攻撃については「今夏甲子園で見せた先輩たちの、逆方向へ強く打っていく姿を後輩たちもしっかり見て、それを再現出来た。関東大会出場が決まり、決勝ではプレッシャーから開放されたので、伸び伸びやる中で、普段通りの野球、考えてやる野球を精一杯やって欲しい。関東大会では今夏の甲子園でみんな自信をつけたと思うので、新しい霞ケ浦を魅せることができる」と話した。

県大会決勝は4日、ひたちなか市民球場で行われ、霞ケ浦は水城と対戦する。関東大会は10月17日に群馬県で開幕する。(髙橋浩一)

自動運転バス「レベル2」を日常運行 筑波大循環路線で2日から

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レベル2での本格運行が始まった自動運転バス「ミニバス2.0」

つくば市など5者

つくば市で2日から、運転手が乗車しながら自動で走行する「レベル2」の自動運転バスの本格運行が始まった。走行するのは既存のバス路線で、つくば駅前のつくばセンターと筑波大学を結ぶ関東鉄道の「筑波大学循環」。これまで実証実験として期限を区切って行われてきた運行を、実際の公共交通として日常的に利用できる段階に移す。1日に6便運行し、約10キロを50分あまりで走行する。同市は2027年度中を目標に、運転手が乗車しない「レベル4」の実現を目指すとしている。

利用される車両は、つくば市が2025度に購入した自動運転EVバス「ミニバス2.0」。最高時速40キロで定員15人。運賃は190円から310円で、当面は安全上の理由から乗客は着席のみ、土日祝日を除いて運行する。車体に施されたつくばの街並みを描いたラッピングデザインは、筑波大芸術系の内山俊朗准教授と、勝部里菜特任研究員によるもので、市が行ったインターネット投票によって選ばれた。

約30個のセンサーで周囲を検知

車体の周囲にはカメラ、レーダー、ライダーが取り付けられている

運行開始に先立つ1日、筑波大学構内の関東鉄道筑波大学車庫営業所前で、記念式典と試乗会が開かれた。同営業所は自動運転プロジェクト運行拠点として9月16日に開所した。運行を実施するのは、つくば市、筑波大学、関東鉄道、KDDI、KDDIスマートモビリティの5者でつくる「つくば自動運転社会実装推進事業コンソーシアム」で、2024年以降、3度にわたり、自動運転バスの実証実験を実施してきた。同路線は学生など日常的な利用者が多く、2025年11月から2026年1月にかけて行われた実証では、乗車率が平均98.1%に達した。

バスは車体の周囲にカメラ、レーダー、ライダーなど約30個のセンサーを搭載し、歩行者や自転車、車など周囲の物体を検知しながら走行する。事前に作成した3DマップとGPS、各種センサーの情報を組み合わせ、車両の位置を把握する仕組みだ。試乗では、筑波大学構内の2カ所の停留所間を自動運転で走行した。車内には、運転席の様子と、自動運転システムの作動状況を映す2台のモニターが設置され、乗客が見ることができる。カーブでバスに近づく自転車を検知すると、相手の進行方向や速度などに応じて実際に自動でブレーキが作動する場面もあった。

車内に設置されたモニターには運転席(上)と自動運転システムの作動状況(下)が映される

運転士不足解消への第一歩

車両の走行状況は、東京都内に設けられたKDDIの「モビリティコントロールセンター」からも遠隔監視する。KDDIによると、現在は2人のオペレーターが映像を確認し、トラブルの有無を監視している。また、乗客を乗せる車両とは別に、データ収集用の自動運転バスも走行させ、必要なデータの収集を進める。2027年度に予定するレベル4運行では、遠隔監視を含めた運用体制を整える計画だ。

つくば市が自動運転バスの導入を進める背景には、公共交通を取り巻く環境の変化がある。市は、バス運転手の不足などによって公共交通の維持が難しくなる中、自動運転によって移動手段を維持・拡大することを目指すとしている。

テープカットに臨むKDDIスマートモビリティの松田慧社長(右から2人目)、関東鉄道の登嶋進社長(同3人目)、五十嵐立青市長(同4人目)、筑波大学の永田恭介学長(同5人目)

五十嵐立青市長は式典で「現在、つくば市の最大の課題の一つは移動」とし、「運転手不足が進む中で、市民に日常の足として利用されることを期待している」と自動運転への期待を示した。筑波大学の永田恭介学長は「実証実験の段階から、本当の意味の社会実装に移った。市民のニーズに応えるためにも、今後、増便や車両数の拡大を進めていければ」と話した。関東鉄道の登嶋進社長は「路線バスとして自動運転運行の第一歩。全国的にバス運転手不足が進む中、自動運転は地域交通を支える切り札になると期待している」と語った。KDDIスマートモビリティの松田慧社長は、「レベル4に向けて技術、安全検証、社会受容性などが課題になる。今回の運行でデータや実績を積み重ね、より安全でスムーズな運行につなげていきたい」と考えを示した。

つくば市は2026年度当初予算で、国庫支出金と一般財源により、車両関連費・システム関連費、バス運転手・自動運転システム技術者労務費、レベル4自動運転実装に向けた評価・検証費として合計1億1200万円を計上していた。(柴田大輔)

イオンの都市型商業施設「そよらつくば学園の森」10月25日オープン 県内初出店

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10月25日オープンに向け建設工事が進む「そよらつくば学園の森」

つくば市学園の森に建設中の、イオンの新しい商業施設「そよらつくば学園の森」が10月25日オープンする。イオンリテール(千葉市、古澤康之社長)が新しく展開する都市型ショッピングセンターで、茨城県内で初出店となる。

TX沿線地区や中心地区居住者の特徴である共稼ぎの子育てファミリー層や単身世帯などに合わせ、主なターゲットを30~40代、サブターゲットを20代とする。個食志向に対応した最適サイズを各売り場で展開し、総菜売り場でも焼き鳥、揚げ物、天ぷらなどを顧客の嗜好に合わせて、ばら売りなどする。2階のライフスタイルフロアでは、若い世代に合わせてジェンダーレスなスキンケア、コスメ、ヘアケア商品を販売するなど地域のニーズに寄り添った対応をしていく。

立地は、つくばエクスプレス(TX)研究学園駅から北へ1.9キロのコストコ向かい側。敷地面積約1万3200平方メートル、地上2階建て、売場面積は約6100平方メートル。近隣の大規模商業施設イーアスつくばや、同市稲岡のイオンモールつくばと比べると、小さくなる。食品・調剤をはじめ、ヘルス&ビューティ、バラエティ雑貨、肌着、ベビー用品や日用品などを扱う。

専門店10店舗で、1階にファストフード店、2階にはカフェ、レストラン、百円ショップなどのほか、眼鏡店、整骨院、学習塾、子供向け体操教室、車買い取り専門店などが入る。

「そよらつくば学園の森」の概要を説明する永山 久美子支社長(右端)ら

「そよら」は「通う・集う・つながる場」をコンセプトに、日常の利便性を高める価値と、滞在そのものを楽しむ時間消費価値の双方を提供し、心地よく時間を過ごせる空間づくりをするという意味。2020年3月、「イオンスタイル海老江」(大阪市)のオープンに合わせて実施した一般公募で名前を決めた。「そよらつくば」は全国で23店目となる。

周辺は商業施設が集積し渋滞が予測されることから、オープン当初は警備員を増やしたり、臨時駐車場を設けるなどの対策をする。一方、駅からやや離れているため、同市の乗り合いタクシー「つくタク」の乗降場所を敷地内に設けたり、シェアサイクル「つくチャリ」のサイクルポートを整備することで、地域住民の利便性向上を図る。

環境・社会貢献の取り組みも大事にし、10月4日には敷地内に、地域に自生するシラカシなど約3800本を市民と共に植樹する「ふるさとの森づくり」を実施する。

イオンリテール執行役員の永山久美子 北関東・新潟カンパニー支社長は「茨城県南はとても魅力的な地域で、特につくば市は若い人が暮らす街。ニーズに応えられるよう頑張っていきたい」と話す。(榎田智司)

全日本ジュニアロードレース優勝の大関麟太郎さん つくば市長を表敬

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市長に優勝を報告するユニフォーム姿の大関麟太郎さん

秀峰筑波義務教育学校9年

つくば市立秀峰筑波義務教育学校9年(中3)の大関麟太郎さん(14)が、6月に京都で開かれた全日本自転車競技選手権ジュニアロードレースに出場し、男子U15部門で優勝した。大関さんは同市水守在住で、つくばに本拠地がある「弱虫ペダルサイクリングチーム」に所属する。29日、大関さんが同チームの佐藤成彦ゼネラルマネージャー(57)と共に市役所を訪れ、五十嵐立青市長に優勝を報告した。

大会は6月27、28日に京都府南丹市で行われた。大関さんは男子U15とU17とが一緒に走るレースに出場した。競技は1周10.3キロのコースを5周する。全国から77人が出場し、うちU15の出場者は27人。大関さんは1時間15分26秒のタイムで優勝、2位に4秒差を付けた。U17の優勝者とは3秒差に迫った。

左から、佐藤ゼネラルマネージャー、大関さん、五十嵐市長

初試合で初優勝

大関さんは小学生の時に、自転車競技を題材にした漫画「弱虫ペダル」を読んで、自転車選手になることを夢見たという。今年4月から育成選手として、弱虫ペダルサイクリングチームの本格的な指導を受けると、めきめき上達し、短い間に全国で戦える選手に成長した。元々はオフロードの自転車競技、シクロクロスの選手として活動していたが、初のロードレース公式戦で初優勝を遂げた。

大関さんは「U17の選手に付いていけばなんとかなると思った。最後の1周で優勝を確信した」と振り返り、自転車競技の魅力については「乗っている時の景色が好き。自分を追い込むのが楽しく、結果が出たら最高にうれしい」と話した。将来は自転車一筋の人生を歩みたいと語る。

ゼネラルマネージャーの佐藤さんは「大関さんは優勝出来ると信じていた。才能があるので、来年は海外に派遣させたい」と期待を込める。

弱虫ペダルサイクリングチームは、2021年につくば市と自転車利用推進の連携協定を結び、漫画のキャラクターは、同市のマンホールデザインや、カード、ラッピングバスなどにも使われている。同チームの運営会社スペースプロジェクト(つくば市今鹿島)は、BMXレーシングコースが整備されている同市のサイクルパークつくばの指定管理者を務める。(榎田智司)

市長などの政治家を支えるのは誰か《水戸っぽの眼》17

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高橋市長の4大プロジェクトのひとつ「アダストリアみとアリーナ」の完成記念式典の様子(2019年3月)

【コラム・沼田誠】9月14日の水戸市議会本会議で、高橋靖水戸市長が来春の市長選不出馬を表明した。その直前の週末、私は水戸のイベント「水戸バー・バル・バール」に実行委員としての参加していたのだが、不出馬に関する事前報道が出たことで、「次は誰が水戸市長になりそうなの?」と、多くの知り合いから聞かれた。

かつて私が水戸市職員だったとき、高橋氏から「(沼田は)手綱の切れた馬」と言われるほど距離が近かったこともあり、皆さんは「(沼田は)何かを知っているかも」と思ったのだろう。でも私は今つくば市民。苦笑するしかない。

9月13日には、沖縄県知事選が投開票され、古謝玄太氏が初当選した。ジャーナリスト常井健一氏の分析(note、9月19日付)によれば、古謝氏を押し上げたのは、青年会議所や商工会議所青年部といったタテ社会の出身者たちではなく、既存政党や現職政治家から距離を置いた、30〜40代の若手経営者たちの水平的なネットワークとのこと。

ネットのLINEでつながり、経営や子育てを語り合う人たちであり、「地域の顔役」とは別の集まりということだ。

候補者の足場はどこにあるのか?

水戸にも、同世代の経済人による団体はいくつか存在する。彼らは青年会議所などの卒業生を中心に組織され、さまざまな政治家との関係も築いてきた。高橋氏はそれらの世代とは異なるが、総会などに出席し、行政とも連携したまちづくりを呼び掛けている。その関係の近さは、沖縄で古い政治の象徴として退けられた構造と重なるようにも見える。

その構造への逆風が強まる前に、高橋氏は絶妙なタイミングで身を引いたようにも見える。高橋氏は後継者を指名しないと言う。

だがそれは、この構造そのものを手放すとの宣言ではない。次の市長になる人物が、同じネットワークの延長線上に立つのか、それとも既存の枠組みから距離を置いた新しいつながりから出てくるのか? それこそが、来春の市長選挙の本当の焦点ではないか。

高橋氏は水戸市長を4期16年務めた。市議会や記者会見では「もともと3期12年で終わりにしようと思っていた」「5期20年となると多選、長期政権、マンネリ化などのネガティブな言葉が生まれる期数になる」「4期やってできないものは、5期、6期やろうができない」などと発言していた。

こういった高橋氏の弁を聞きながら、同じ問いはつくば市にも及ぶのではないかとも感じている。2年先の次のつくば市長選が、誰によって争われるにせよ、その候補者の足場がどこにあるのか、私たちはよく見ておいたほうがよい。(元水戸市みとの魅力発信課長)