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霞ケ浦
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霞ケ浦
土浦
収穫最盛期のハス田に結氷 レンコン今年は豊作 霞ケ浦湖畔
2022年12月19日
正月料理に欠かせないレンコンの収穫が霞ケ浦湖畔で最盛期を迎えている。土浦市田村の湖岸では、ハス田に結氷が見られた19日も朝から、ゴム長を履いた生産者が胸まで水に浸かり、丸まると太ったレンコンを掘り出す作業に追われていた。 輪切りにすると丸い穴の向こうが良く見通せることから、レンコンは正月の縁起ものとして、需要が高まる。茨城県は全国一の生産量を誇り、なかでも土浦市は約500ヘクタール(市外の農地を含む)規模で展開する最大の生産地。同市木田余から手野、田村、沖宿にかけての霞ケ浦北岸には一面のハス田が広がる。 師走の書き入れ時とはいえ、水に浸かっての作業は寒さがこたえる。19日朝の最低気温は土浦でマイナス2度(日本気象協会)、ハス田には氷が張った。作業中の生産者に話を聞くと、「12月に氷が張った記憶はあまりない。暖冬気味だったのに、ここ1日、2日、氷が張るほど急に冷え込んだ」という。 ころころ丸く太ったレンコン「ぐりぐり」と呼ばれる「幸祝」種の収穫 ここ数年、霞ケ浦周辺のハス田は、年内掘りでは「パワー」と「ひたちたから」が主力の品種になっている。県農業総合センターなどが選抜をした優良系統で、白さとシャキシャキ感で売っていた「金澄」種の系統から、コロコロと丸く太った品種への転換が進む。嵩(かさ)が稼げ、贈答用の箱詰めに見栄えがする。 県の土浦地域農業改良普及センターなどによれば、今年の作況は「豊作」。ただし、その分「価格的には苦戦している」そう。肥料や梱包資材などの値上げの影響も大きく、農家にはやりくりが大変な年の瀬になっている。
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コラム
サイクリストの宿 《日本一の湖のほとりにある街の話》1
2022年7月8日
【コラム・若田部哲】このコラムは、日本一の湖・霞ケ浦にまつわる様々なコトやモノを紹介する欄です。「日本一は琵琶湖でしょ」と思ったそこのアナタ。もちろん正解ですが、それは面積の話。一般に「霞ケ浦」と呼ばれているのは霞ケ浦の一部(西浦)で、北浦や外浪逆浦(そとなさかうら)といった水域を合わせると、「周長」日本一は霞ケ浦なのです。 この霞ケ浦周囲と、隣接する筑波山とを巡るサイクリングコースが「つくば霞ケ浦りんりんロード」として、2019年、全国で3カ所しかない「ナショナルサイクルルート」に選定されました。 霞ケ浦の水際線の変化 今回は、このサイクルルートの起点となる駅ビル「プレイアトレ土浦」内に、2020年、オープンした「星野リゾート BEB5(ベブファイブ)土浦」をご紹介。総支配人の大庭祐太さんにお話を伺いました。 合言葉は「ハマる輪泊」
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コラム
障害者もヨットやボートで遊べる 《夢実行人》8
2022年5月12日
【コラム・秋元昭臣】霞ケ浦遊覧船運行やヨット・ボート係留をしている会社「ラクスマリーナ」(旧土浦京成ホテル・京成マリーナの事業を継承)では、年4回の「誰でも楽しもう霞ケ浦」イベントを開催しています。 1997年、同系列の犬吠埼京成ホテル(現犬吠埼ホテル)が客室を増築した際、同ホテルを「バリアフリー」にしようと、車椅子でも利用できるホテルに改装したのがきっかけでした。 その3年後、同ホテルは「天然温泉黒潮の湯」をオープン。当時では珍しいバリアフリー温浴施設を設けたところ、地域の高齢者や観光客が大きく増えました。そして、翌年には全館バリアフリーに改装されました。それが、同系列の土浦京成ホテル・京成マリーナにも及んだわけです。 改装前、車椅子ではマリーナの2階へ上がれませんでしたが、現在では可能です。また、多目的トイレも2カ所設置、国内でも有数のバリアフリーな施設になっています。 でも、ハード面のバリアフリーだけでは、カヌー・ヨット・モーターボートを誰もが楽しむことができません。そこで勉強会を開き、課題解決に取り組みました。その一つが、JR土浦駅からのアクセス改善です。駅員の協力を得て、視覚障害者用の音声・点字案内を設け、介助者なしでもマリーナに来られるようにしました。 3年前の子供の日大会
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土浦
「知床事故の影響ない、より一層安全安心に」霞ケ浦観光船
2022年4月29日
ゴールデンウイーク(GW)が29日始まった。コロナ禍、行動制限のないGWは3年ぶりだが、北海道、知床半島沖で起こった観光船遭難事故の影響は出ていないのだろうか。 土浦港から霞ケ浦を周遊する観光船を運行するラクスマリーナ(土浦市川口、社長・片山壮二副市長)の高野利夫専務は「今のところキャンセルなど知床の事故の影響はない」とし「今までも安全運航を第一にやってきたが、知床の事故を踏まえ、より一層安全安心に運航していきたい」と話し、身を引き締める。 同社が運行する観光船は、遊覧船「ホワイトアイリス号」(定員86人)とクルーザー遊覧艇「KLM」(定員9人)だ。午前9時30分から午後4時30分まで1日最大10便、霞ケ浦の沖合いを約30分間周遊する船の旅を提供している。船上から望む筑波山や阿武隈山脈などの景色が見どころだ。5月20日から6月19日までは「潮来あやめまつり」に合わせて、土浦港から潮来まで運航する。携帯電話は湖心も含め霞ケ浦全域で通じるという。 出航前に毎朝点検 安全に運航するため、同社では出航前に毎朝、エンジンや船体に異常はないか、救命胴衣などは整っているか、警笛は鳴るかなどを点検しているほか、乗員全員のアルコール検査を実施している。年1回、警察や消防の協力を得て、船上で落水者救助訓練と消火訓練にも取り組んでいる。 運航を中止する基準は、風速毎秒15メートル以上、波の高さ1メートル以上、肉眼で確認できる視程100メートル以下と運航管理規程で定めている。
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コラム
船齢42年のクルーザーヨットを大修復 《夢実行人》7
2022年4月10日
【コラム・秋元昭臣】昨年春、船齢42年のSK-25 (船長25フィート)のクルーザーヨットを譲り受け、知り合い2人と私の3人で共同所有しています。旧船名「AURORA(オーロラ)」はそのまま引き継ぎました。レストア(修復)は大変でしたが、仲間の協力によって楽しみながらできました。 まずは霞ケ浦に浮かべた状態での作業。昨秋、出入港に使うエンジンを洗浄し、5ノットで機走(エンジンで走ること)できるようにしました(それまでは3ノット)。一部腐っていたチラー(かじの柄)は、新しいものに交換。また、車いすの人でも乗り移りできるようにと、専用の移乗板も造りました。 今年1月には、土浦港に上架(陸上げ)して船台に乗せ、本格的な作業入り。まずはクレーンで吊り上げた状態で高圧洗浄。10年浮かしっぱなしの間に付いた汚れを洗いました。それから、船底塗装、推進プロペラ・舵・キール(横流れ防止と転倒防止の鋳鉄製1トンの重り)、船体木部修復、木製ブルワーク(デッキ周囲の波除け・落水防止枠)更新―など。 スタンション(支柱)の腐った木台座も交換。風雨で傷んでいたウインチ(帆綱用)取付ボードも新調。キャビン(船室)入口屋根の「スライドドア」が割れて雨漏りするため、ドアの割れ目に細い木材を入れ、ウレタンニスで固めました。 3月12日に「レストア進水式」 このほか、キャビン屋根左右の手すりやキャビン周囲の飾りも修復。木部にワックスをかけたところ、見違えるように輝き出しました。デッキは、滑り止め「つや無し」の白が素晴らしい仕上がりに。深いグリーンに金色のラインが入っているハル(船体)は、2度ワックスをかけて磨いたところ、作業者の顔が映るまでに。
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コラム
大好きな霞ケ浦あれこれ②《夢実行人》4
2022年1月16日
【コラム・秋元昭臣】大昔、霞ケ浦は東京湾の一部でしたが、江戸を水害から守るために、利根川の付け替えなどで海の部分が閉じられ、湖になりました。改修された利根川は、北の方からの年貢米輸送の航路ともなり、霞ケ浦は舟運で栄えました。 1959年から63年にかけて、常陸川河口に水門が造られ、塩害防止と水の資源化が行われました。これによって霞ケ浦は淡水化され、農業用水としては茨城と千葉で、水道用水としては茨城、千葉のほか、東京でも使われています。 この「霞ケ浦の水がめ化」によって、鹿島工業地帯、筑波研究学園都市が生まれました。霞ケ浦の水を飲みながら、「霞ケ浦の水はきたない」と言う人には、きれいになった湖でレジャーを楽しみながら、水質について考えて欲しいものです。 霞ケ浦には多数の河川が流れ込んでいますが、農業・畜産・養殖は湖岸に集中しており、その肥料や排せつ物は川を通って霞ケ浦に流れ込み、湖水の富栄養化の原因になっています。全体の25%を占める家庭排水の処理は進んでいるものの、まだ完全とはいきません。 一周サイクリング路「カスイチ」 霞ケ浦は水位の高い利根川の影響を受けています。さらに海の潮の影響もあり、霞ケ浦の水がいつも利根川に流れることはありません。水位を上げるには水門を閉めればOKですが、流すとなると引き潮や利根川の逆流を考えねばならず、台風の後など水位が下がらず、ラクスマリーナなどでは船が陸に上がってしまうこともあります。
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土浦
土浦市職員のHPが最優秀賞 イラストと記事で”日本一”の霞ケ浦流域紹介
2021年8月2日
土浦市職員の若田部哲さん(45)が、個人で制作するホームページ(HP)「日本一の湖のほとりにある街の話」がこのほど、ウェブサイトコンクール「TCDアワード2021」で最優秀賞を受賞した。版画のようなオリジナルのイラストと記事で、霞ケ浦流域のグルメやレジャー、文化などを紹介している。 ウェブデザイン会社「デザインプラス」(大阪市)が主催する賞で、「独特な、味のあるデザインのイラストが目を引く」「コンテンツが充実している。まるで懐かしい絵本のよう」などと評価された。 土浦の老舗グルメ、霞ケ浦流域の祭りやレジャー施設、レンコンや江戸崎カボチャなどの特産品、夕映えスポットなど、若田部さんが実際に行って魅力を感じた霞ケ浦流域の地域文化を、5つのジャンルに分けて紹介している。 特に高い評価を得たイラストは、各作品3色だけを使い、濃淡で表現している。手描きでスケッチを描き、色別に写しとってさらに手描きし、パソコン上で彩色して仕上げる。 ホームページは2019年に開設し、毎週平均2本ずつ記事を紹介しており、現在計約170本が紹介されている。グーグルマップなども取り込み、自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」を走るサイクリストが、ホームページを見ながらグルメを堪能したり、景観スポットを散策できるよう工夫している。 若田部さんのオリジナルのイラストが掲載されたホームページ「「日本一の湖のほとりにある街の話」
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暮らし
ラムサール登録へ 千葉県との共同歩調に期待 利根川下流と霞ケ浦
2021年5月25日
茨城県生物多様性センター(県環境政策課内)は、国の特別天然記念物であるつがいのコウノトリが生息する利根川下流域と霞ケ浦のラムサール条約登録に向けた取り組みを、県境を越え、千葉県と協議を重ねるなど、涸沼に次ぐ県内2カ所目の登録実現を目指している。 同センターによると、涸沼(茨城町、大洗町、鉾田市)がラムサール条約の湿地登録がされた当時も、コウノトリがすむ利根川下流域は、環境庁の潜在候補地に上っていた。 しかし豊かな湿地にもかかわらず鳥獣保護区にも指定されてないなど、多彩な水鳥の保護・保全活動に疑問符がついたことから見送り、涸沼1カ所の登録を働き掛けてきた経緯がある。 その後、生物多様性に対する県民の関心も高まり、2013年、水郷筑波国定公園内の筑波山に生息するサンショウウオが新種であることが判明。「ツクバハコネサンショウウオ」と命名され、2015年には「種の保存法」に基づき環境省から国内希少野生動植物種に指定された。 つがいのコウノトリがすむのは、神栖市の川尻地区で、対岸の千葉県側ともども、水鳥の飛来が多い湿地帯。従来の潜在候補地から何とかラムサール条約の登録候補地にしたいと意気込む県は、千葉県側との共同歩調に期待を寄せている。 内閣府の調査によると、「生物多様性」の認知度は、まだ50%強にとどまる。5月22日の「国際生物多様性の日」をはさみ、県庁(水戸市)では25日まで、啓発活動の一環として、生物多様性にかかわる展示会が開催された。
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暮らし
導水運用し霞ケ浦、利根川下流の水資源を有効活用 東京2020渇水対策で国交省
2021年5月15日
国交省関東地方整備局は、東京2020オリンピック・パラリンピックに備えた4月の渇水対策協議会で、渇水対応行動計画を改定した。 前回、東京オリンピック直前の1964年(昭和39)夏に、最大給水制限率50%で昼間の断水等、厳しい制限を余儀なくされたことから、これを教訓にダム群の貯水量の温存に努め、水の安定的供給に万全を期す。 渇水対応行動計画の主な改定内容は、利根川・荒川水系等で3対策(武蔵水路等の新たな運用、既存施設の徹底活用など)を新たに追加したほか▽洪水期のダムの弾力的管理は「八ッ場ダム」(2020年3月末完成、4月以降は本格的な運用開始)、「渡良瀬遊水地」を追加し計11ダムで実施する▽継続的な確保対策上、水不足の段階になった場合には外国人観光客等に対し、外国語で節水を呼び掛ける―ことなども行い、対策を拡充、強化し、渇水に備えたいとしている。 前回の1964年夏とは異なり、現在は東京都の水源として多摩川に加え、利根川、荒川の2水系が加わり、2020年3月末には八ッ場ダムも完成した。 このため首都圏のダム総利水容量は、八ッ場ダムを含め洪水期で当時の約4.5倍の12億4500万立方メートル、非洪水期で5.1倍の16億9100万立方メートルとなっているが、近年の猛暑などから首都圏の主要な水源である利根川・荒川水系では、取水制限を伴う渇水が発生している。 オリンピック・パラリンピック開催の今年も大きな懸念材料になっている。
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コラム
満開の桜川河口で満月を見下ろす 《土着通信部》45
2021年3月31日
【コラム・相澤冬樹】満月の夜は、土浦駅東のビル屋上に陣取った。ここからだと眼下に桜川河口から霞ケ浦土浦入りまでを見渡せる。河口部には両岸の堤に桜が植わっていて、満開の樹冠越しに月の出が望めるはずだった。 お月さまの写真は毎月のように撮っているが、満月に限ると桜の時期では1年前の4月7日の宵だった。新型コロナウイルスの感染拡大で、ちょうど国の緊急事態宣言が出た日のこと。月の出は午後5時過ぎで、「月は東に日は西へ」太陽コロナも沈む時分だし、お月見ぐらいよろしかろうと勝手な理屈をつけて霞ケ浦畔まで出掛けたのである。 ところがこの日は東の空に低く雲がたれ込め、まさに桜の季節の花曇り。水辺から昇るお月さまは拝めず、雲間から満月が姿を現したのは午後9時過ぎ。自宅からでも見物可能な高みに昇ってからだった。 お月見とはいうが、月の出の時間帯にこだわるようになったのは、二十三夜をはじめとする「月待」の行事に興味をもった(コラム第16回、第22回)からだった。中天に昇った月を撮れば天体写真になってしまうが、地表近くなら樹木や水辺の写り込みが逆に興趣を誘う。月の出と同時に空の色調が一変するのをおもしろがった。 そんな話をしていたら、昨春土浦駅東に事務所を構えた知人が「花見の時期においでよ」と誘ってくれた。3階建てのビル屋上から川岸の桜並木を一望できるのが自慢だ。今年は早めに散ってしまいそうな懸念もあったが、満月の3月29日は昨年より1週間以上早く、ぴったり満開のタイミングに合った。 東に開けたロケーション
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土浦
さまざまな光で見せる、ふるさとの湖 せきごうさん写真展「北浦・霞ケ浦百景」
2021年3月19日
土浦市在住の映像ディレクター兼写真家、せきごうさんの写真展「北浦・霞ケ浦百景」が17日から土浦駅西口前のアルカス土浦1階、土浦市民ギャラリーで開かれている。展示作品は50点ほど。季節や気候、時間帯などで千変万化する湖の姿をとらえた。 会場で迎えてくれるせきさん せきさんは霞ケ浦をテーマの一つに据え、長年撮り続けてきた。始まりは「汚い湖というイメージが定着し、美しかったかつての姿を取り戻そうと、多くの人が活動してきた。それに写真で関わるには、とにかく霞ケ浦の美しい面をとらえなくてはと考えた」ことだった。 国土交通省が定義する霞ケ浦は、西浦・北浦・外浪逆浦という3つの湖をつなぎ、常陸利根川が利根川に合流する常陸川水門(逆水門)までを含んだ広大なエリア。湖面積は220平方キロで琵琶湖の約3分の1だが、周囲長は琵琶湖よりも20キロほど長い約250キロ。この全域をぐるりと囲むように、景色の良い場所を選びながら、まんべんなく撮り歩いた。 2017年に前著「平成土浦百景」を刊行した後、どうせなら霞ケ浦でも百景をやろうと意識し始めたそうだ。 展示の中心は、マジックアワーと呼ばれる日没前や日の出直後の時間帯を長時間露光で撮ったもの。朝焼けや夕焼けで湖面がドラマチックな色に染まり、風による表情の変化も大きい。風がつくる波のうねりが縞模様として現れ、風のないときは水鏡となって空や周囲の景色を映し出す。
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土浦
霞ケ浦二橋構想25年「莫大な費用と時間要する」
2021年3月16日
霞ケ浦に二つの橋を架ける「霞ケ浦二橋架橋整備構想」ー。霞ケ浦二橋建設促進期成同盟会を構成する土浦市など8市町村は昨年11月、県議会に陳情書を提出し、二橋構想の早期具体化などを要望した。 この構想は、霞ケ浦の土浦入りと高浜入りの二つの入り江に橋を架け、北は茨城空港、東関東自動車道水戸線の茨城空港北インターチェンジ(IC)を経て茨城港常陸那珂港区へ、南は圏央道と利根川に架かる若草大橋を経て幕張新都心までをつなぐという壮大な構想だ。 土浦市、小美玉市、河内町など8市町村が、1996年に「霞ケ浦二橋建設促進期成同盟会」を設立し、以来、県はじめ関係機関に建設促進を訴え続けてきた。しかし未だ奏功せず、25年が経過している。 陳情書はほかに、美浦栄線バイパスと竜ケ崎阿見線バイパスの整備促進、千葉茨城道路と百里飛行場連絡道路の整備促進の早期実現を訴えた。 この問題について、開会中の県議会第1回定例会(2月26日~3月24日)で論戦が展開され、県側は、美浦栄線、竜ケ崎阿見線バイパスのほか、霞ケ浦周辺では、石岡小美玉スマートICと茨城空港をほぼ直線で結ぶ茨城空港アクセス道路などを整備し、さらに圏央道の4車線化、東関東道水戸線の整備などにより、霞ケ浦周辺地域は産業立地(企業進出)や、茨城港・鹿島港湾物流の増加、茨城空港による国内外との交流の促進など、地域振興のポテンシャルが極めて高いと指摘した。 その上で、現時点で霞ケ浦二橋構想は「その整備に莫大な費用と時間を要する構想」であり、公共施設の老朽化対策など、他の財政需要の拡大見込みを踏まえつつ、沿線開発の状況、費用対効果などを勘案しながら、「長期的な視点で取り組む必要がある」(知事答弁)との考えを示唆するにとどまった。
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暮らし
小規模事業所も排水基準順守を徹底 4月1日から霞ケ浦流域
2021年3月15日
霞ケ浦の水質浄化対策として4月1日から、排水基準の順守義務などが徹底され、飲食店やコンビニ店などの小規模事業所も、基準超過に対しては、改善命令・排出一時停止命令が出される。 県霞ケ浦水質保全条例などの3つの条例を改正し取り組む。改善命令に従わなかった場合は、最大100万円の罰金など罰則が適用されることになる。 水質浄化対策は、「泳げる霞ケ浦」を取り戻すため、森林湖沼環境税(年間約17億円)を活用し、森林資源の保全・整備と、霞ケ浦など湖沼、河川の水質保全事業が実施されている。 対策のうち、生活排水対策については、2008年度の同環境税導入時から19年度までの12年間で、約1万基の高度処理型浄化槽の設置補助、約7000件の下水道への接続を促進した。工場・事業場排水対策では、19年度に「霞ケ浦水質保全条例」を改正した。 県は4月からの改正条例施行に先立ち、立ち入り検査による指導を強化してきた。結果、水質汚濁のバロメーターといわれる霞ケ浦のCOD(化学的酸素要求量)は、税導入前の07年度が1リットル当たり8.8ミリグラムだったのに対し、19年度は6.9ミリグラムまで低下した。 しかし、1998年度以降、CODは霞ケ浦の西浦より北浦流域で高い状態にあり、2011年度に策定した第6期霞ケ浦湖沼水質保全計画では、西浦、北浦独自の施策目標を定めて推進した。近年は特に北浦流域を重点化し、単独処理浄化槽から高度処理型浄化槽への転換補助基数が、今年度は前年度の約3倍になるなどの成果を収めつつある。
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コラム
《遊民通信》9 霞ケ浦のゆるキャラも自作してみた
2021年1月22日
【コラム・田口哲郎】 前略 テレビニュースのローカル天気予報では、茨城県の地図が表示され、各エリアにお天気マークがつけられます。その地図を見るたびに思うのです。霞ケ浦の形は鳥のカモに似ているな、と。カモが上を向いて、羽を前に広げているように見えるのです。そう見えると思い込むと、そうにしか見えなくなります。だまし絵と同じ理屈です。 それにしても、茨城県の地図における霞ケ浦の存在感はなかなかのものです。それもそのはず、ご存知の通り、霞ケ浦は琵琶湖に次ぐ面積を持つ、日本第2位の湖なのですから。沿岸自治体は茨城県12の市町村のみならず、千葉県香取市も含まれるのですから、その広さが分かります。 私は幼少期、大阪府に住んでいたことがありますが、琵琶湖の存在感は確固たるものでした。幼稚園のお泊り旅行の際は琵琶湖畔のホテルに泊まり、琵琶湖のすごさを教え込まれました。強風からの荒い波に、なぜか大きなカボチャがもまれていた光景だけが記憶に残っています。 それはともかく、関西の子どもは滋賀の名を覚える前に琵琶湖を覚えるのです。京都大学の前身、旧制三高の寮歌は「琵琶湖周航の歌」です。関西の子どもは立派な青年に成長したら、琵琶湖の美しさを朗々と歌うのです。
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暮らし
霞ケ浦の経済価値年間1217億円 世界の湖沼・河川の4倍高い
2020年11月11日
【相澤冬樹】霞ケ浦から得られる⾃然の恵み(⽣態系サービス)を経済的価値で見積もると、少なくとも年間1217億円に及び、単位⾯積当たりの試算では、世界の湖沼・河川の平均的な価値の約 4 倍⾼い-とする研究成果が10日、報告された。 経済評価は、国⽴環境研究所(つくば市)⽣物・⽣態系環境研究センター、県霞ケ浦環境科学センター(土浦市)、いであ(神奈川県横浜市)国⼟環境研究所の共同研究チームにより行われた。個別の湖沼を対象に、多様な⽣態系サービスの価値評価を統合的に⾏った研究は国内では初めてという。 複数の経済学的な評価⼿法を⽤いて、⽣態系から提供される価値を多⾯的に評価した。霞ケ浦の⽣態系サービスを供給・調整・⽂化的・基盤の4つに分類し、計25項⽬の指標を整理した。1945年から2018年までの各指標の推移をまとめたのが下表だ。 霞ケ浦の⽣態系サービスの指標の推移と経済価値 主に農産物や取⽔、洪⽔調節、環境学習、観光帆引き船など⼈間活動を豊かにする項⽬で増加したが、漁獲や養殖、⽔辺遊び、⿂種や植物など⽣物多様性や⼈々が霞ケ浦と触れ合うような項⽬では減少していた。経済的な価値で最も⾼かったのは洪⽔調節で、堤防整備や常陸川⽔⾨の設置等の⼈⼯資本の投⼊によってサービスが強化された結果とみられる。
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つくば
冬場に大気がアンモニア運ぶ 霞ケ浦の富栄養化対策に一石 茨城大
2020年9月11日
【相澤冬樹】秋から冬にかけて農地に散布された堆肥が高濃度の大気中アンモニアとなり、北寄りの季節風に乗って湖上に流されている―と、霞ケ浦の富栄養化対策に一石を投じる論文が発表された。執筆当時、茨城大学大学院農学研究科大学院生だった久保田智大さん(現・日本原子力研究開発機構所属)が中心となり、茨城大学の堅田元喜さん(現・同大学特命研究員)、国立環境研究所、気象研究所、京都大学、森林総合研究所などによる研究グループの論文としてまとめられ、10日公表された。 アオコの発生など、水質悪化に悩む霞ケ浦では、窒素やリンなどの栄養分が河川を通じて湖沼に流れ込むため、調査や対策は流域に範囲を広げて行われなければならない。湖水だけを調べても効果的な対策は打ち出せないわけで、今回は水の流れにとどまらない大気を介した窒素流入の実態解明に流域規模で取り組んだ。国内ではほとんど調査されていなかったプロセスだ。 大気を通じた窒素の供給源には、畜舎・堆肥舎や肥料散布などによりアンモニアが大気中に排出され、雨水に取り込まれて陸上に落下する「湿性沈着」や、ガスとして湖沼の表面まで運ばれ吸収される「乾性沈着」の例が知られる。アンモニアの沈着は、生物の必須元素である窒素化合物の供給源として本来有益だが、湖沼のような閉鎖水域に過剰に供給されると植物プランクトンが異常に繁殖し、アオコの発生などにつながる場合がある。 研究グループは、霞ケ浦流域の住宅地、森林、農地、湖上など36地点に大気採集のためのサンプラーを設置し、そのうち17地点で最長1年4カ月にわたって大気中アンモニア濃度を観測した。 その結果、観測期間中の土地利用別の月平均アンモニア濃度は、農地、湖、住宅地、森林の順に高かった。特に排出量が大きい霞ケ浦の北部を含む農地や湖では、大気中アンモニア濃度が冬季に最大となることがわかった(図参照)。同じ流域の内部で、湖沼と隣接する畜産地帯との間に大気を介した循環(揮散・移流・沈着)が生じている可能性が示された。 観測期間中の大気中アンモニア濃度の月平均値の季節変動(土地利用別に平均)
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スポーツ
【夏の高校野球県大会】最終日 完封で土浦湖北、霞ケ浦が4強入り
2020年8月5日
2020年夏季県高校野球大会は最終日の5日、2球場で準々決勝4試合が行われた。ノーブルホームスタジアム水戸では土浦湖北が土浦日大と戦い、2-0で同郷対決を制した。ひたちなか市民球場では霞ケ浦が水城に3-0で勝利した。他2試合は水戸啓明が水海道二に4-2、明秀日立が多賀に7-0。この結果により土浦湖北、霞ケ浦、水戸啓明、明秀日立がベスト4に決まり、大会の全日程を終了した。 【湖】大坪 - 佐藤武 【日】中川 - 菅野 土浦湖北の大坪誠之助は自身初の完封勝ち=同(撮影/竹田栄紀) 投手戦は湖北が日大に競り勝つ
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土浦
霞ケ浦の風を待つ白い帆 土浦で観光帆引き船運航始まる
2020年7月22日
【伊藤悦子】ワカサギ漁解禁の21日、土浦市沖の霞ケ浦で観光帆引き船の運航が始まった。この日は風が弱く、通常の半分しか帆が上がらなかったものの、同市所有の2隻の帆引き船「七福神丸」と「水郷丸Ⅱ」の白い帆が霞ケ浦に夏の訪れを告げていた。 霞ケ浦の帆引き船は、新治郡佐賀村(現かすみがうら市)の漁師、折本良平が1880年に考案したもので、もともとワカサギやシラウオ漁などに使われていた。帆は高さ9メートル、幅16メートルと90畳分もの大きさがあり、風を受けて船が動くしくみになっている。風がないと進むことができず、網も引けない。強風では転覆の恐れがあり、風速3メートル程度がちょうどいいという。霞ケ浦の自然とともに操業する船だ。 トロール船の普及で、1960年代半ばにはいっとき姿を消したが、現在は観光帆引き船として運航している。2018年3月には、「霞ケ浦の帆引き網漁の技術」が国の無形民俗文化財に選択されている。 観光帆引き船は、霞ケ浦総合公園からも見えるが、伴走の遊覧船に乗ると間近で見学することができる。市観光協会の大里雅司専務理事は、「遊覧船は新型コロナウイルス感染対策をしっかり行っている。例えばラクスマリーナ(土浦市川口)のホワイトアイリス号は、定員86名のところ40名に制限して密を避けている」そうだ。便ごとに毎回、船内のアルコール消毒を行っているほか、乗船、下船時も一人ひとりに手の消毒を求めている。 「晴れた日は、青空と筑波山を背景に帆引き船の白い帆が映える。霞ケ浦の自然のめぐみを体感してほしい」とアピールしている。 ◆帆引き船の操業は、10月18日までの毎週土・日、祝日。遊覧船の運航日時や料金などの問い合わせは土浦市観光協会(電話029-824-2810)まで。
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土浦
ぐずつき気味の操業初日 霞ケ浦のワカサギ漁解禁
2020年7月21日
【相澤冬樹】霞ケ浦に夏本番を告げるワカサギ漁が21日解禁となり、霞ケ浦北浦周辺の漁港、船溜まりは未明の出港、早朝の初水揚げでにぎわった。しかし、土浦・沖宿漁港に戻った霞ケ浦漁協の元組合長、古仁所登さん(79)は開口一番、「去年の3分の1もねえや」とさえない表情。今季の滑り出しはお天気同様、ぐずつき気味となった。 濁る湖水、エサ不足? 沖宿漁港からはこの日午前3時ごろからトロール漁の小型船3隻が出港、日の出の午前4時40分ごろまで操業して、同5時過ぎには漁港に戻ってきた。古仁所さんの船は土浦入り対岸の美浦村木原沖に向けて網を入れ、操業してきた。帆引き船の時代から約60年続けているワカサギ漁師だ。 満杯なら約10キロ入るコンテナ6箱にワカサギを積んで戻ったが、「去年は箱にいっぱい15箱ほど獲ったから3分の1にもなんねえ」と嘆き節。魚体も全体に小さく、網にかかっていた大量のアメリカナマズまで小さめのサイズだった。 県水産試験場内水面支場(行方市)による事前の調査操業から、今季はエサとなるプランクトンの量が少なく、漁獲量への影響が懸念されていた。古仁所さんは「プランクトン以前に水が悪い。原因は分からないが雨が続いたせいか濁った状態になっている」という。
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土浦
湖上スクール再開、霞ケ浦で救助訓練 新型コロナで2カ月遅れ
2020年6月17日
【鈴木宏子】子供たちが霞ケ浦の湖上に出て水環境について体験しながら学ぶ今年度の「霞ケ浦湖上体験スクール」が11日から始まったのを受けて、17日、土浦市川口の土浦港と霞ケ浦の湖上で落水者の救助訓練と船上火災消火訓練が実施された。 毎年4月に訓練を実施しているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大による学校の休校や外出自粛要請を受けて、3月から5月まで湖上スクールがすべてキャンセルとなっていた。学校が再開し湖上スクールが4カ月ぶりに再開したのを受けて、例年より2カ月遅れの訓練実施となった。 湖上スクールの指導員と、遊覧船を運航するラクスマリーナ社員のほか、県霞ケ浦環境科学センター職員、土浦市消防本部、土浦警察署の署員など計53人が参加した。 救助訓練は、土浦港から沖合約1キロの湖上で実施された。湖上スクールに参加していた小学生が船から湖に落ちたと想定。ラクスマリーナの社員が浮き輪を投げて落水者を引き上げ、スクール指導員がデッキで心肺蘇生をした。さらに通報を受けた土浦市消防本部の消防艇が駆け付け、救急隊員が船に乗り込んでAED(自動体外式除細動器)を使った心肺蘇生などを実施した。 続く火災訓練は土浦港で実施された。船のデッキに置かれたごみ箱から出火したと想定。船上のスクール指導員が子供たちを落ち着かせて風上に移動させ、別の指導員が消火器を使って初期消火をする訓練を実施した。さらに通報を受けて駆けつけた市の消防艇とポンプ車による消火訓練が実施された。 消防艇で船に乗り込み遊覧船のデッキで落水者の心肺蘇生訓練をする土浦市消防本部の救急隊員=同
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Most Read
回答無ければ事前協議準備 洞峰公園問題で知事 「つくば市は無償譲渡を前向き検討」
つくば
2023年1月31日
つくば市二の宮にある県営の都市公園、洞峰公園(約20ヘクタール)について、大井川和彦知事は31日の定例記者会見で「今日いっぱい、つくば市側の反応、答えがあるかどうかを見極めた上で、もし仮に無償譲渡の申し込み希望が無かった場合、粛々と事前協議の準備に入るよう企業にお願いする」などと述べ、31日までにつくば市から無償譲渡を受けるか否かの回答が無い場合、2月1日以降、パークPFI事業者が、公園内の野球場にグランピング施設を建設する特例許可を受ける行政手続きのための事前協議の準備に入るとした。 一方で大井川知事は「(つくば市から30日)事務的に、無償譲渡を受ける方向で検討していきたいという話があったと聞いている」と述べ、市が無償譲渡を選ぶ方向で前向きに検討していると明らかにした。 その上で「まだ(市から)最終的な答えは現時点でいただいてない」とし、つくば市の検討が期限の31日に間に合わなかった場合は、市の検討と県の事前協議の準備が両方、並行して行われることになり、その際は「事前協議にかかった費用や補償をどうするか、つくば市と話し合いたい」とした。 洞峰公園をめぐっては、昨年12月の知事会見で大井川知事が「つくば市が自ら管理するのであれば洞峰公園を無償で市に移管したい」などと述べた(22年12月2日付)。これを受けて五十嵐立青つくば市長は市長会見で「(無償移管を受けて)市が管理することも選択肢の一つ」だなどと応じた(22年12月8日付)。大井川知事は今月13日の定例会見でさらに「今月いっぱいをめどにつくば市の方から何らかの回答をいただけるようにお願いをしている」と、市の回答期限を1月31日に設定していた(1月16日付)。
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田舎の仁王像 《写真だいすき》16
オダギ秀
2023年1月31日
【コラム・オダギ秀】今回は、県指定重要文化財の金剛力士像を撮影した時のことを話そうと思う。田舎の、いわゆる仁王像だ。 その像は、室町時代後期の作と推定されているようだが、今は廃寺となっている寺の山門に安置されているということだったので、その寺跡を訪ねた。地図をたよりに、田舎道をしばらく走った。ほぼ、ここだ、という地点周辺で、道を行く方に、それは何処かと、何度か尋ねた。 ところが、みんな、「さあ?」と、首をかしげる。重要文化財なのに、100メートルぐらいの近所の人でも、それが何処なのか知らないのだった。通りから数十メートル入ったところに崩れかけた山門があり、探していた金剛力士像が、壁に寄りかかるようにしておった。 壁は崩れていたから、像高2メートル以上の吹きさらされた木像は、彩色ははげ落ち、素地があらわになっていたが、かえって木目の表現の巧みさが強調されていた。彩色がはげ、欅(けやき)の地肌をあらわにしたこの金剛力士像は、阿形(あぎょう)、吽形(うぎょう)ともに、全身を覆う紋様状の木目を見せていた。 その木目は、胸から手指の先に至るまで、信じられぬほど計算尽くされていて、震えがくるほど美しい表現となっていた。筋肉は、忿怒(ふんぬ)の形象そのものであり、そのはち切れんばかりの隆起は、この仁王を生んだ仏師の、確信と自信にあふれた意志の強さを表していると思えた。 見えぬところにこそ精を尽くす
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都市計画変更を可決 旧総合運動公園用地と吾妻70街区 つくば市都計審
つくば
2023年1月30日
つくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂、約46ヘクタール)と吾妻70(ななまる)街区 国家公務員宿舎跡地(同市吾妻、約6.4ヘクタール)の都市計画変更について審議する市都市計画審議会(会長・大村謙二郎筑波大名誉教授)が30日、同市役所で開かれ、いずれも異議無く可決した。2月上旬に県と協議し、同中旬に都市計画変更を決定する予定という(22年11月11日付、10月11日付)。 旧総合運動公園用地は2015年、住民投票で計画が白紙撤回され、昨年、市土地開発公社が外資系物流不動産会社グッドマンジャパンつくば特定目的会社に約110億円で一括売却した。データセンターや物流拠点が建設される計画。吾妻70街区は土地所有者の財務省と市が、イノベーション拠点と中高層住宅などのスマート街区を誘導する計画。 都市計画審議会では、旧総合運動公園用地を、現在の第2種住居地域から倉庫などが建設できる準工業地域に変更する用途地域変更に対して、市民4人から意見書の提出があり、「売却先の企業の便宜のために都市計画変更をすることは、事実上の利益供与に当たる。これが許されるなら市民からの同様の要求の場合でも都市計画変更が可能になる。都市計画変更はマスタープランに合致している必要がある。当該地は研究拠点都市の研究・教育施設用地として規定されており、準工業地域にすることは趣旨に反する」などの反対意見が出されたことなどが報告された。 委員からは「環境アセスメントはどうなっているか」「第三者に譲渡された時、防災拠点施設が維持される担保はあるか」「(データセンターや物流拠点の配置等の)レイアウトはどの程度進んでいるのか」などの質問が出て、市担当者は「環境アセスの対象ではない」「仮に事業者が変わっても協議の中で継承的なものを定めていく」などと答えた。 現在の進ちょくについて市は「グッドマンジャパンと日々連絡をとっている」とし「(配置は)基本的にプロポーザル提案の計画案がベース。北側2棟が物流拠点で、データーセンターが全部で7棟、南側の1割が防災拠点」になると説明し、現在、事業者のグッドマンは(用地の整備、開発方針など)マスタープランの作成、実施測量、エンドユーザー(入居企業)の意向確認などを進めていることを明らかにした。マスタープランは早ければ年度内か年度初めに出来上がるとし、開発行為の手続き後に、樹木の伐採や伐根を進めていくと認識しているとの見通しを示した。 一方、吾妻70街区...
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障害者との対話から社会変革へ つくばの理系女子、障害平等研修を開催
つくば
2023年1月30日
総合研究大学院大学 高エネルギー加速器科学研究科(つくば市大穂)の修了生で、現在つくば市内の企業に勤める青木優美さん(29)が主催する「障害者と考える“障害”ー障害平等研修@つくば」が、来月1日、つくば駅前のつくばセンタービル(つくば市吾妻)で開催される。障害者が進行役(ファシリテーター)となり、参加者と対話しながら、共生社会をつくるためにどう行動するかを考える。 青木さんは、視覚言語である手話を使って、科学をイメージとして理解しやすくする実験教室など、障害のある学生が科学を学ぶハードルを低くする取り組みを計画している。まずは、どうすれば障害のある人とない人が共に暮らしやすい街になるのかを、障害当事者や地域住民と一緒に考えたいと、今回の研修を企画した。 健常者を前提にした社会を変えたい 3年前、青木さんは、つくばで研究する大学生・大学院生の交流を目的とした「つくば院生ネットワーク」のメンバーだった。聴覚障害の学生は学会発表をするために手話通訳を自分で手配する必要があるなど、他の学生なら必要のない苦労をしなければならないと知った。 そこで、2020年3月、最初から手話通訳や文字通訳がついている「みんなの学会」を企画した。その後も、聴覚や視覚に障害のある学生と関わり、「みんなが等しく学べる環境をつくりたい」と思っていたところ、障害平等研修=メモ=の存在を知った。「地域の人たちと一緒に、研修を受け、今後の活動につなげたい」と、今年1月「つくばインクルーシブプロジェクト」を立ち上げ、最初の企画として、障害平等研修を開催する。
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