金曜日, 12月 2, 2022
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幻の「筑後氏」から脱し、正しい「小田氏」に 《ひょうたんの眼》49

【コラム・高橋恵一】土浦市立博物館の特別展「八田知家と名門常陸小田氏」(3月19日~5月8日)では、小田氏の初代・八田知家(はった・ともいえ)が「八田氏」から「筑後(ちくご)氏」に名乗りを変え、「小田氏」を名乗るのは、4代目の時知(ときとも、1250年ごろ)からと説明されていました。 私は、八田氏の名乗り(今でいえば苗字)を「筑後」に変えたとする説明は誤りと思うから、訂正すべきだと、特別展前に博物館宛てに出した文書、それから本コラム47(4月20日掲載)で指摘しました。しかし、博物館の本サイトへの「お応え」寄稿(4月27日掲載)では誤りでないとの論拠が示されず、特別展のシンポジウム(5月1日)でも、参加者から質問があったのに、「筑後の件は置いておく」と、取り上げられませんでした。 博物館などが「八田知家」が「筑後」に名乗り(苗字)を変えたとする根拠は、歴史書「吾妻鏡(あずまかがみ)」の中の記述で、知家の子供たちが「筑後太郎」「筑後六郎」などと名乗ったとしていることです。 吾妻鏡の人名表記は、名(苗)字に太郎とか七郎などの生まれ順ないし家における順序が示され、さらに実名からなるのが基本とされ、八田右衛門尉(うえもんのじょう)知家、北条小四郎義時(ほうじょう・こしろうよしとき)、結城七郎朝光(ゆうき・しちろうともみつ)などとされています。さらに、本人が五位以上の(朝廷が任ずる)官職に就くと、官職名だけとなり、相模守(さがみのかみ=北条義時)、筑後守(八田知家)などと表記されています。 その子息たちは、親の官職名の後に、名字を省略して、自分の官職や通称と実名が表記されています。北条泰時(やすとき、義時の嫡男)は相模(さがみ)太郎、八田知重(ともしげ、知家の嫡男)は筑後左衛門尉(さえもんのじょう)知重、結城朝廣(ゆうき・ともひろ、上野介朝光=こうずけのすけ・ともみつ=の嫡男)は上野七郎左衛門尉朝廣などと表記されています。 いずれも、吾妻鏡の編者が、多くの御家人の人名を記述するにあたって、家系や官位などを整理・判読できるように、ルールに従って記述したと考えられます。つまり、筑後左衛門尉知重、の「筑後」は「筑後守の子息の…」という意味であり、名字を表記しているわけではありません。「相模」太郎も「上野」七郎左衛門尉朝廣も同じ表記ルールです。

「常陸小田氏の土浦市展示に事実誤認あり」に応える 市立博物館

【寄稿】先般、本サイトに「常陸小田氏の土浦市展示に事実誤認あり」と題するコラム(4月20日掲載)が寄せられました。ここでは主に、1.八田知家の「筑後改姓」は誤り、2.知家と小田氏の評価に違和感がある、というご意見をいただきました。今回は、この場をお借りして、寄せられたご意見に応えてみたいと思います。 1.「八田知家の『筑後改姓』は誤り」について 筆者・高橋恵一氏の趣旨は、八田知家に始まる一族は「筑後」に「改姓」したという『土浦市史』の説は誤りであり、展覧会はこれを踏襲している、というものでした。 しかし、本展覧会では、『土浦市史』の記述を受け継いではいません。私たちも「改姓」したとする『土浦市史』の記述は誤った認識であると考えています。 まず、知家の氏(うじ)は藤原、姓(かばね)は朝臣(あそん)です。これらはいずれも変えていません。本展覧会では、「筑後」を「苗字」ではなく、「名乗り」として紹介をしています。この「筑後」の「名乗り」は、『吾妻鏡』にも登場しますが、極楽寺に寄進された鐘(現土浦市等覚寺所蔵・国指定重要文化財)の「筑後入道尊念」という銘や、茂木文書に「故筑後入道」という記載にも表れます。特に、極楽寺の鐘銘は、知家自身が寄進者ですので、知家が自ら「筑後」を名乗っていたことが分かります。 この名乗りについて、確認しておくべき前提が二つあります。すなわち、①鎌倉時代の「名乗り」は今日における「苗字」とは異なり、一つではないこと、②武士の名乗り=地名とは限らないことです。

文化に触れたらお茶しない? 土浦で「@カフェ」始まる

【伊藤悦子】土浦市の文化施設と市内カフェのコラボ「@(あと)カフェ」が12月1日から始まる。市立博物館(同市中央)、上高津貝塚ふるさと歴史の広場(同市上高津)、市民ギャラリー(同市大和町)を利用したあと、チケット半券など入館証明を持って協賛の喫茶店やカフェに行くと、各店のオリジナルサービスが受けられる。 NPO法人まちづくり活性化土浦(同市中央、大山直樹理事長)が企画した。好きなドリンク50円引きや、1000円以上の利用で10パーセントオフなどのサービスが用意されている。 各種サービス提供に17店参加 土浦市立博物館入館料は一般105円、小中高生50円 企画の原案を考えたのは、カフェ胡桃(くるみ、同市中央)の店主石島良修さん(40)。土浦で生まれ育った石島さんは、子供のころ博物館でよく遊んだという。「当時は50円で入館できたのでしょっちゅう行っていた。館内ではクイズなどがあって本当に楽しかった。年を重ね、何か恩返しがしたいと思っていた」

「土浦病院と小川芋銭」 市立博物館で初公開の作品展

【伊藤悦子】土浦で開業して100余年、2018年に閉院した産科病院とゆかりの画家を取り上げるテーマ展「土浦病院と小川芋銭(おがわ・うせん)展」が1日、土浦市立博物館で始まった。10月11日まで。 土浦病院に残された芋銭の作品は今回初公開になる。作品のほかに、土浦病院新築工事の棟札など貴重な資料も合わせて30点展示されている。 土浦病院は、1914(大正3)年石島ゑいが内西町(現在の土浦市中央1丁目)に開業した産婦人科を専門にした病院。ゑいは茨城県初の女性医師だ。石島家は3代にわたって地域医療を支えたが、2018年閉院した。 小川芋銭は、1868(慶応4)年江戸赤坂で牛久藩士の家に生まれた画家。挿絵画家として名声を高め、のちに日本画に取り組んだ。また俳人としても活躍した。 交流のきっかけは人とのつながり ゑいの夫、績(いさお)が芋銭と交流があったことから、土浦病院には芋銭の作品が保管されていた。芋銭は病院の患者というわけではなく、何が交流のきっかけとなったかなど分かっていないことも多い。

続日本100名城の「土浦城」 博物館など3施設連携の陣を張る

【伊藤悦子】土浦市制施行80周年を記念、市内3つの文化施設が「土浦城」をテーマに陣容を整えたのに、講演会など記念行事はすべて中止となった。土浦市立博物館(土浦市中央)の第41回特別展「土浦城―時代を越えた継承の軌跡」、市民ギャラリー(同市大和町)の「戦国群像 諏訪原寛幸イラストレーション展」、上高津貝塚ふるさと歴史博物館(同市上高津)の「地下にのこる土浦城-市内近世遺跡の調査成果」。新型コロナの感染拡大に対応して、ともに5月6日まで展示のみの開催となるなか、充実の見どころを関係者に聞いた。 市立博物館 土浦城の資料を一堂に展示 博物館の学芸員西口正隆さんによると、開催のきっかけは2017年、公益財団法人日本城郭協会の「続日本100名城」に土浦城が選定されたことから。市制施行80周年記念の特別展を企画した。 「続100名城に選定されたことで訪れる人が多くなったため、今一度土浦城に注目しようという思いもあった。今回は土浦城をかなり調査し、絵図や古文書を総合的に展示したのでまとめともなる」と西口さん。 展示資料は絵図や古文書、出土品など全部で167点。土浦城の形跡がわかる航空写真の展示などもある。また今回の展示は、明治、大正、昭和と近代までの長いスパンをとっているのも特徴だ。近代までの城の展示は全国でも珍しいという。 西口さんは「時代ごとに描かれた絵図をじっくり見てもらうとおもしろい。土浦城が低地を利用して作られたことや、時代ごとに変化していく城の姿や徐々に建物が増えていく様子がわかる。城の見取り図である縄張(なわばり)の比較もおすすめ」と話す。 城の歴史を書き継いだ「土浦城記」の展示を通して、土浦城は人々が受け継いできた城だということにも注目してほしいという。 博物館を訪れた土浦市在住の小池健二郎さん(72)は、「ふだんは小田城でボランティアをしている。迫力のある展示で1日では見きれない。明日もあさっても来る」と笑顔で話していた。 ◆土浦城―時代を越えた継承の軌跡 入館料は一般105円、小中高生50円(税込み)。問い合わせ電話029-824-2928 市民ギャラリー 諏訪原寛幸「戦国群像」イラスト展 土浦市民ギャラリーでは市立博物館との連携企画として「戦国群像 諏訪原寛幸イラストレーション展」が開催されている。 展示について、土浦市教育委員会文化生涯学習課文化振興室長の石川功さんは「博物館の土浦城特別展に合わせて、市民ギャラリーも何か一緒にやろうということになった」と話す。 土浦城をめぐって、小田氏と佐竹氏が攻防を繰り広げた元亀元年(1570)から450年目の節目でもあり、戦国時代の人物のイラストで有名な阿見町出身の諏訪原寛幸さんに依頼したところ、イラストの展示を快諾してくれたという。 足利義政や上杉謙信、織田信長など戦国武将のイラストやグッズ数は全部で約120点と、ボリュームのある展示が見どころだ。100点を超える展示数は全国初で、諏訪原さん自身も初めてだという。 石川さんは「茨城にゆかりのある戦国武将や、メジャーな人物からマイナーな人物までと内容も盛りだくさん。1枚1枚のイラストにドラマがある」と話す。 なかでも小田氏治(うじはる)のイラストは、市立博物館所蔵の肖像画と比べて欲しいという。肖像画には猫が1匹描かれているが、イラストには2匹描かれており、実は諏訪原さんが以前飼っていた猫と今飼っている猫だという。 土浦市在住の男性(66)は、「戦国時代に興味があって来た。迫力があって一度に観るとお腹いっぱいになるので、日にちを分けて来館したい」と感想を話していた。 ◆戦国群像 諏訪原寛幸イラストレーション展 入館は無料。問い合わせ電話029-846-2950 上高津貝塚ふるさと歴史博物館では、土浦の遺跡25「地下にのこる土浦城-市内近世遺跡の調査成果」を開催。過去に行った土浦城跡の発掘調査と、市内で発見された江戸時代の遺跡調査成果を紹介するテーマ展となる。 ◆地下にのこる土浦城-市内近世遺跡の調査成果 入館料は一般105円、小中高生50円(税込み)。問い合わせ電話029-826-7111

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バーチャルフォトグラフィーという世界 《ことばのおはなし》52

【コラム・山口絹記】バーチャルフォトグラフィーという単語を聞いたことはあるだろうか。 最近のゲーム、例えばソニーのプレイステーション5やマイクロソフトのXbox(エックスボックス)などの家庭用ゲーム機、ハイスペックPCで遊べるようなゲームを普段からプレイしている方々の中ではもはや当然になりつつあるのだが、今のゲームのグラフィックというのは本当にすごいことになっている。知らない人が見たら、ゲームの画面だとは信じられないレベルになっていると言ってもよいだろう。 今コラムの写真は著作権的な都合で現実世界の写真を載せているが、これくらいの景色がどこまでも広がっている世界を自由に動き回れると思っていただいて差し支えない。 そんなすさまじいグラフィックの世界を歩き回って遊べるゲームが数多くある中で、このゲームの画面を写真として記録する活動が少しずつではあるが広まっている。 少しゲームやPCに詳しい方には、「それってつまりスクリーンショット(キャプチャ)でしょ?」と言われてしまいそうだ。もちろん最終的にはスクリーンショットに違いないのだが、このスクリーンショットを記録する前段階で、目の前の情景をより思い通りに撮影するための機能が最近の多くのゲームに実装されている。 思いもよらない世界が広がる

2024年度から日本国際学園大学に 筑波学院大 仙台にもキャンパス

筑波学院大学(つくば市吾妻)は1日、2024年4月1日から大学名を日本国際学園大学に変更し、新大学として開学すると発表した。併せてキャンパスを現在のつくばキャンパスに加え、仙台市に新キャンパスを設置し2キャンパス制にする。 同大学の開学準備事務局(仙台市)によると、来年4月1日にまず大学を運営する学校法人名を、現在の筑波学院大学(橋本綱夫理事長)から学校法人日本国際学園に名称変更する。翌24年4月1日に新大学を開学する。併せて24年度から、姉妹法人の東北外語学園(仙台市、橋本理事長)が運営する仙台市の東北外語観光専門学校に新たに仙台キャンパスを設置する。 現在、筑波学院大は入学定員200人で、経営情報学部ビジネスデザイン学科にILA(国際リベラルアーツ)コースと総合コースがある。名称変更後も学部や学位に変更はない。つくばと仙台のいずれもキャンパスでも学べるようになる予定だという。 同大学は、英語で授業を行ったり海外の名門大学に留学体験するILAコースを2021年度に開設するなど、英語でディスカッションやプレゼンテーションができ、国際的にも地域でも活躍できる人材育成に力を入れている。こうした取り組みを、つくば市だけでなく、東日本の中核都市である仙台でも展開し、日本を代表する大学に発展させようと取り組む。 同大学は1990年、東京家政学院が、県とつくば市の協力で筑波短期大学を開学。96年に4年制の筑波女子大学になり、2005年に男女共学の筑波学院大学になった。大学の運営は19年度から、東京家政学院から新学校法人の筑波学院大学に移り、1法人が1大学を運営する体制になった。 今回の大学開学と2キャンパスの設置は、国内外の大学入学志願者層を広げ、少子化という国内の試練を乗り越え、大学の発展と充実を実現する大きな一歩だとしている。

県議選あす告示 つくば市区は現新8人、土浦市区は現職3人が立候補へ

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