金曜日, 6月 9, 2023
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タロー・ジロー救出ヘリも移送 筑西 新航空博物館にゴーサイン

【相澤冬樹】国立科学博物館(科博、林良博館長)は3日未明、筑波研究資料センター(つくば市天久保)に保管されていた重要航空資料、シコルスキーS-58(HSS-1)を筑西市徳持のザ・ヒロサワ・シティに移送した。この到着を待って同日、広沢グループ(広沢清会長)と共に一般財団法人科博広沢航空博物館の設立を発表、財団は年内をメドに同シティ内に新航空博物館を開設する。 初の官民協力博物館 科博の林館長は同日会見し、「国立博物館が民間と共同で財団を設立して常設館を設けるのは初めて。地域活性化に貢献したい」と意義を強調した。財団の代表理事に就任した広沢会長は「博物館の展示品の多くは、科博保有の貴重な財産を無償で提供いただくことで実現できた」という。 同グループが土地と施設、資金を提供して設置の博物館に、科博が保有する標本資料(国有財産)を貸し出す形式となる。新博物館運営の財団法人に科博から2人の評議員が加わる。 共同設立に至ったのは、科博が保管していたYS-11量産初号機を同シティが受け入れたことから。同機は羽田空港内の格納庫で20年ほど保管してきたが、東京オリンピック・パラリンピック開催のために移設を迫られ、保管場所を探していた。

YS-11にプロペラ戻す 11日から筑西で組立作業公開

分解されて筑西市のテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」に移設され、組み立て作業中の日本初の国産旅客機、YS-11の機体が11日から、特別見学会でお披露目される。機体の保有者である国立科学博物館(東京、林良博館長)は10日、近隣の子供たちを招き、報道向けにプロペラの取り付け作業などを公開した。 組み立て作業の特別見学会は、同シティ内に設けられた格納庫、航空ミュージアムで、11日から 26日までの期間限定で行う。入場は無料。7月11日は同機の完成した日にちなんでいる。博物館はまた、一般公開に向け難航する資金獲得のため、この日からのクラウドファンディング開始を発表した。 視界確保へクラウドファンディング YS-11 は1964年に開発されているが、移設されたのは「量産初号機」と呼ばれる機体。現存する YS-11 の中で試作機を除く最古のものという。1965年 3 月に運輸省航空局に納入され、羽田空港をベースに、飛行検査機として 2 万時間を越える飛行実績を有した。

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音楽朗読劇「ヒロシマ」 7月、土浦公演 市民団体が主催

紙芝居やチンドン屋の練り歩きなどを行っている土浦の市民団体「つちうら駄菓子屋楽校」(石原之壽=のことぶき=代表)が主催し、音楽朗読劇「ヒロシマ」の公演が7月22日、土浦市大和町の県県南生涯学習センターで催される。2021年から毎年、土浦で開催し3回目となる。 「ヒロシマ」は、78年前に広島で被爆した路面電車を擬人化し、当時の記憶を語っていく物語。作中には被爆者たちの様々な証言を、できるだけ表現を変えずに用いているという。俳優で演出家の嶋崎靖さん(67)が平和への思いを込めて制作・演出した。今回の公演では、広島市の劇団で活動する原洋子さんと、俳優の保可南さん、地脇慎也さんが出演し、武蔵野音楽大学大学院の青山絵海さんがマリンバを演奏する。音楽は嶋崎さんが制作を手がけた。 音楽劇「ヒロシマ」の一場面(石原さん提供) チンドン屋の先輩と後輩 主催する「つちうら駄菓子屋楽校」は石原さん(64)が3年前に立ち上げた。飛行船「ツェッペリン伯号物語」や「土浦花火物語」など、土浦を中心に地域の歴史や物語を題材にした紙芝居を制作し上演している。

アストロプラネッツ、巨人との交流戦に敗れる

ラミレスさんの障害児野球教室も プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグの茨城アストロプラネッツは7日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦で、NPB(日本野球機構)との交流戦として読売ジャイアンツ3軍と対戦し、1-5で敗れた。試合に先立って、横浜DeNAベイスターズ前監督のアレックス・ラミレスさんによる障害児向けの野球教室も開かれ、約20人の子どもたちが直接指導を受けた。 茨城アストロプラネッツ-巨人3軍(6月7日、J:COMスタジアム土浦)巨人 003100001 5茨城 000010000 1 茨城は要所で守備にほころびが出て、要らぬ失点を重ねた。3回表、ショート寺嶋祐太の捕球ミスなどで2死一・三塁とされ、中堅への適時打で1点を先制される。次打者の右前打では、土田佳武が処理に手間取るうちに2者が生還、0-3と引き離される。4回にも2死からエラーがらみで走者を出し、さらに1点を追加された。 先発の二宮衣沙貴は「エラーでランナーを出しても、自分が踏ん張って抑えていれば結果は変わっていた。そこが今日の反省点。自分の能力を高め、三振で切り抜けられる力をつけたい」と悔やむ。

オカルト、エリファス・レヴィ《遊民通信》66

【コラム・田口哲郎】 前略 ずいぶん前からオカルトに興味があります。オカルトといえば、学研の月刊誌「ムー」です。UFOやツチノコ、心霊現象など、科学で解明できない現象について扱っています。オカルトはちょっとゾクゾクしますし、謎が解けそうで解けないところが魅力だと思います。 オカルトについて調べてみると、オカルトの元となった思想があることがわかりました。それはオカルティズムと呼ばれるもので、19世紀フランス最大の魔術師といわれるエリファス・レヴィ(1810-1875)が大成したとされています。オカルトはヨーロッパのキリスト教文化圏で生まれ、発展したものであるのは確実なようです。 少しその背景を説明すると、18世紀末のフランス革命でカトリック教会の一強支配が崩れて、聖職者ではない俗世の作家たちが、キリスト教会が担っていた精神的役割を肩代わりするようになりました。そのとき、いわゆる「宗教」には収まらない「宗教的なもの」が次々に生み出されてゆきました。その「宗教」の枠をはみ出した「宗教的なもの」の中の一つが、オカルティズムです。 オカルティズムの大成者レヴィはなにを隠そう、元カトリック修道士であり、詩人でもありました。そのレヴィがキリスト教会と絶交して、しかし人類を救いたいという一心で、つくりあげたのがオカルティズムなのです。

阿見大空襲、むなしさこみ上げた【元予科練生からのバトン】下 

石岡市 萩原藤之助さん(94) 石岡市在住の萩原藤之助さん(94)は、土浦海軍航空隊甲種第13期飛行予科練習生だった。第14期生だった戸張礼記さん(94)=6日付=に回想録執筆を勧められ、去年2月、予科練の生活をまとめた「雛鷲の残像―そのままの予科練回想録」を自費出版した。「等身大の予科練―戦時下の青春と、戦後」(常陽新聞社)などの参考文献を元に、当時の記憶と照らし合わせてつづり、戸張さんが監修を務めた。萩原さんは長年、戦争の資料を集めており、3カ月ほどで書き上げた。多くの人に読んでほしいと700部制作し、200部を阿見町の予科練平和記念館に寄贈した。 『雛鷲の残像』表紙 萩原さんは中学3年の時、校内に貼りだされた「予科練習生募集」のポスターを見て応募を決めた。1943(昭和18)年のことだった。「戦局が悪化の一途をたどる中、13期は、もっと搭乗員教育を進めて飛行機搭乗員を大量に養成せよということで、入隊者数を大幅に増やした年だった」と、回想録に付した資料を示して説明する。 予科練では精神教育が行われた。「陸海軍軍人に賜はりたる敕諭(軍人勅諭)」に由来する五ケ条を暗唱。集会に遅れたり、訓練にやる気がなかったりすると罰を受けた。「アゴ」はこぶしで練習生のあごを殴る罰で、殴られた時には自分の至らなさを恥じたという。厳しい訓練に耐えていたが、卒業直前に体調不良に陥り、しばらくの間療養した。卒業前日になり、班長から卒業できることを告げられ、土浦海軍航空隊の分隊に所属して訓練を継続することとなった。所属した分隊で、44年9月には滑空訓練を行うようになった。