月曜日, 6月 5, 2023
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長屋門みちあるき 6月から5コースで開催 つくば建築研究会

長屋門が点在するつくば市内の集落を訪ね歩く「長屋門みちあるき」を、NPOつくば建築研究会(同市谷田部・坊垣和明理事長)が6月から本格的に開催する。同会が取り組んでいる長屋門保存活用事業「もん泊」の活動紹介の一環として、来年1月まで計5回開催し5つのコースを歩く。 つくば市内には、江戸時代から明治期にかけて建てられ、農家や商家の物置兼住居として使われた長屋門が200軒以上ある。長屋門の新しい価値を創造し保存しようと、同会は、長屋門を改装して宿泊機能を与える「もん泊」事業を提唱している(2020年9月9日付、同9月27日付)。 「みちあるき」は長屋門を広く紹介するため、どのような集落に点在するかを実際に訪ね歩く。現在の使われ方や状態を観察し、つくば市内に埋もれている古い道筋を楽しんでもらうウォークイベントだ。2022年夏から試行してきた。4回目となった今年1月は小田城址から筑波山神社まで、15カ所の長屋門を見学しながら約14キロを歩いた(1月9日付)。 これまでに開催された長屋門みちあるきの様子 今年度は5回を予定し、各コースごとに長屋門みちを設定する。併せて地域の歴史的遺構を探訪するほか、都市部と農村部の自然環境の変化を体感してもらう。6月から開催する5コースは▷一の矢~若森縣庁跡付近▷若森縣庁跡付近~北条▷北条~菅間▷菅間~上大島▷筑波山口~筑波山神社。メーンターゲットは、つくば市周辺に住む人を中心とし、都内からの参加も期待している。 同研究会の永井正毅副理事長は「長屋門の所有者について例を挙げると、地域の歴史含め長屋門の建設経緯などについて講演し発表されたご当主を始め、家主が元市役所職員で地域貢献に積極的な考えを持つ方、子供が集まれるような地域貢献ができたらよいと考える所有者などがいらっしゃる。個人情報に関わるため毎回どこに所在する長屋門を訪ねるかは具体的に説明できないが、実際に『みちあるき』をしながら郊外の各地域の原風景を楽しんでいただきたい。当日家主と対話できれば、長屋門が地域資源として活用できる可能性を多くの人と考えていきたい」と話す。(鴨志田隆之)

旧筑波小にインド系インターナショナルスクール 2024年4月開校へ

2018年に廃校になったつくば市国松、旧筑波小学校(約8800平方メートル)に来年4月、インド系のインターナショナルスクールが開校する。初年度の24年度は、つくば市在住者を中心に2歳半の幼児から小学校5年生まで40~50人が通学すると想定されている。その後受け入れを拡大しながら、高校生まで500人規模の学校にする。3日、同市議会全員協議会に報告された。 外国企業誘致施策の一環で県が誘致し、昨年9月には地元住民との意見交換会が開かれた(22年9月27日付)。 開校するのは、シンガポールに本社があるグローバル・スクールス・ファウンデーションの日本法人で、株式会社のグローバル・インディアン・エデュケーション。同社は現在、東京都江戸川区でインターナショナルスクールを運営している。同区内に三つのキャンパスがあり、1000人を超える児童生徒が学んでいる。 旧筑波小での開校に向けては、今年夏頃につくば市と賃貸借契約を結び、市から、鉄筋コンクリート3階建ての教室棟とグラウンドを年間約390万円で賃借する。その後、同社が教室などの部分的な修繕を行う。体育館は耐震基準を満たしていないことから使用しない。 江戸川区の同インターナショナルスクールによると、旧筑波小では国際バカロレアの教育プログラムによって授業を行う方針だ。教室は普通教室を分割し、最大20人前後の少人数とする。主につくば市内に住む子どもたちがスクールバスで通うことを想定しており、インド出身者ばかりでなくさまざまな国籍の児童生徒を募集する。 地域住民に向けては、ヨガなどのカルチャースクールを開設するほか、校庭を地域に開放するなどして、地域の文化・スポーツ活動を支援する。現在、防災備蓄倉庫が設置されていたり、選挙の際の投票所となっていることから、開校後も引き続き防災倉庫を設置し避難所として利用できるようにしたり、投票所として利用できるようにするという。

サンガイア フルセットで力尽きる 

本拠地つくばで今季初試合 バレーボールVリーグ2部(V2)男子のつくばユナイテッドサンガイア(SunGAIA、本拠地つくば市)は18日、つくば市竹園のつくばカピオアリーナでヴィアティン三重(本拠地桑名市)と対戦し、セットカウント2-3で敗れた。シーズン後半戦に突入し本拠地つくばで今季初試合となったが、地元ファンに勝利を届けることはできなかった、これでつくばは9勝7敗で10チーム中6位。19日は同会場で首位のヴォレアス北海道と対戦する。 2022-23 Vリーグ2部男子(2月18日、つくばカピオアリーナ)つくば 2-3 三重27-2925-2725-1725-2315-17 今節は4位と5位の直接対決。セット率で三重が上回るものの共に9勝6敗同士で、順位を上げるチャンスだった。「前回対戦ではストレート負けを喫した相手。ホームゲームなので絶対に勝つという気持ちで対策してきた」と、つくばの新垣東麻主将。 ゲームプランとしては、相手エースの三好佳介らミドルブロッカーに仕事をさせず、サイド勝負に持ち込むこと。サーブで攻めて陣形を崩し、相手に良い状態で打たせず、切り返しからのコンビネーションで得点するという形だった。

請願は継続審査に 県議会文教警察委員会 「つくばに県立高校新設を」

人口が増加するつくば市などへの県立高校の新設や既存校の定員増などを求めた請願の審査が10日、県議会文教警察委員会(水柿一俊委員長)で行われ、継続審査とすることが全会一致で決まった。市民団体「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」(片岡英明代表)が約7500人の署名を添えて県議会12月定例会に提出していた(10月31日付)。 委員会の審査結果を受けて、12月定例会最終日の16日、改めて本会議で審議されるが、本会議も継続審査となると見られる。一方、現在の県議の任期は来年1月7日までであることから、継続審査になった場合、請願は来年1月7日で審議未了により消滅する見通しだ。 継続審査となったことについて、同委員会を傍聴した片岡代表は「小さな団体の請願を不採択にできなかったことが大きな成果。保護者や子供たち、市民の願いが県議会に伝わったことが大きい」とし、「昨年12月から今まで、つくば市選出の5人の県議全員がそれぞれの方向からこの問題を取り上げてくれたことが県に対する圧力になったと思う」と話した。 今後については「県は『中学生の進路選択に影響が出ないよう、既存校の学級を増やす』と答弁しているので、県に対し、こちらから学級増の具体的提案をしていきたい。具体的に検討すれば(既存校の敷地面積の制約や教室増築の費用などから)新設しかないことを分かってくれると思う」と述べた。さらに「つくばだけの運動では力不足なので、つくばみらい、守谷、牛久、土浦などにも(運動を)広げていければ」と語った。 考える会は、人口が増加するつくば市では2021年、中学3年生の6人に1人しか市内の県立高校に入学できなかったこと、つくばエリア(つくば、つくばみらい、守谷、常総市など)の中学卒業生が2030年には21年より1000人増えることなどから、県に対し、つくば市やつくばエクスプレス(TX)沿線に全日制県立高校を新設することや既存校の定員増を行うことなどを求め10月31日、請願書を提出していた。紹介議員となったのは山中たい子県議一人だけだった。 請願に対し県教育庁は10日の委員会で、4日の一般質問への森作宜民県教育長の答弁(11月4日付)と同様の説明を繰り返し、つくばエリアの中学卒業者は2030年までに約700人増加するが、周辺のエリアでは約1400人減少すること、一方、つくば市の生徒が多く通学している土浦、牛久、下妻の3市に限れば、つくばエリアの中学卒業者数は2030年までに現在より約700人増加するのに対し、3市は約500人減少し、つくばエリアの増加が約200人上回る状況となるーなどの調査結果を報告した。

地域おこしをみんなの力で【北条宿でコーヒーブレイク】4

つくば市北条の街道沿いにある「北条ふれあい館」は大正末期に建てられた店蔵。2000年まで田村呉服店として現役で商売を営んでいた。現在は北条街づくり振興会が観光案内と無料休憩所をこの場に開設し週末に運営されている。 それは喫茶店なのか?と思うかもしれない。しかし訪れた人々へのもてなしでお茶やコーヒーを振る舞ってくれる。さらに北条米を練り込んだアイス「北条米スクリーム」を買い求めることができる。ここはもう番外でもかまわないので加えてしまおう。 旧呉服店を地域の情報発信地に 「街道筋に発展した町は、江戸時代から続く商業の集積地で、昭和30年代がにぎわいのピークでしたね。確かに、喫茶店というものはここには無かったように記憶しています。なぜと問われたこともなかったけれど、なぜでしょうねえ」 振興会の会長を務める坂入英幸さんは、ふれあい館の近所で眼鏡・時計店を営む北条っ子だ。筑波研究学園都市の概成と市町村合併に伴う地域格差の顕在化、地元の少子高齢化など、地域を取り巻く問題は喫緊と言われながらドラスティックな解決策を見出せないまま現在に至る。 手をこまねいてはいられないと、市商工会の枠組みを超えて地元有志が集まり、町おこし活動を始めた。2007年度に始まり、茨城県のがんばる商店街支援事業にも採択され、北条の商店主だけでなく地域住民や筑波大生にも協力を求め、120人の会員で振興会が立ち上げられた。

以前は新聞販売店【北条宿でコーヒーブレイク】3

今年5月、北条大池の入り口に新しいカフェが登場した。カフェとお食事の店「モンステラ」。いつの間にこんな店がと記憶を巡らせたら、店舗は以前、新聞販売店だった場所だ。 店内はテーブル席と窓際カウンター席のしつらえとなっているが、この広いスペースに所狭しと新聞紙が積み上げられ、仕分けされた新聞を配達する送り出しが深夜に行われていた。 かつて新聞販売店だった店舗をカフェに 「うちは北条を中心に3300軒ほどの新聞購読者に支えられていました。時代の趨勢(すうせい)で行く末に希望を持てなかったし、何より3人の息子のうち、経営者だった長男(植松新聞店社長の崇さん)に突然先立たれて、販売店をたたむことになったんです」 モンステラの代表、植松惠子さん(75)は、2020年に新聞販売店を閉じたが、2人の息子から励まされ、店舗を活用する考えを巡らせていった。

旧郵便局舎と巡り合う【北条宿でコーヒーブレイク】2

つくば市北条は、正しくは宿場町ではない。農村の様々ななりわいが集積した在郷町(ざいごうまち)と称するのがふさわしい。街道(県道138号石岡つくば線)に面して発展した歴史を持つ街並みには、いくつかの登録有形文化財指定を受けた近代建築が残る。 旧常陸北条郵便局もそのひとつ。切妻造妻入と切妻屋根のポーチを持つ、洋風外観でありながら和風建築との融合を果たした局舎と住宅だ。 登録文化財の旧郵便局舎が利活用される店舗 1933年に建てられ、1962年まで使われていたこの建物は、2008年に喫茶店として蘇った。その名も「カフェ ポステン」。スウェーデンの言葉で郵便局を意味する。 思い付きだったコーヒー修行

全国の駅弁掛け紙コレクションも つくばの古書店で鉄道150年展

つくば市吾妻の古書店ブックセンター・キャンパス(岡田富朗店主)で、第16回店内展示「鉄道150年」が開催中だ。1872年(明治5)10月14日に日本初の鉄道が新橋-横浜間に開業してから150年を迎えたのを記念し、店内のショーケース3台に明治期から現在までの鉄道関係資料約80点を展示している。目玉といえるのが数百枚に及ぶ駅弁の掛け紙コレクションで、かつて名を馳せた土浦の駅弁も含まれている。 主な展示品は、明治~昭和期の各地の時刻表や鉄道地図、旅行案内などのほか、運転教範や線路工手教範といったマニュアル類、改札鋏(かいさつばさみ)や鉄道懐中時計、車両番号札などの実物も豊富だ。地域資料では旧筑波鉄道や筑波山ケーブルカーの絵はがき、つくばエクスプレスのカレンダー(2008年~2018年)などがある。 珍しいところでは、1881年(明治14)に発行された日本鉄道会社の鉄道特許条約書(国の設立許可書)もある。同社は岩倉具視らが中心となって立ち上げた日本初の私立鉄道会社で、後の東北本線、高崎線、品川線、常磐線などを運営していた。 駅弁の掛け紙はショーケース展示とは別に、地域ごとにファイリングされ、北海道から九州までの日本全国と、日本統治下の朝鮮や台湾のものもある。鉄道旅行黄金期とされる昭和初期を中心に、戦時中の「国民精神総動員」「車内も隣組」といった標語を刷り込んだものも目立つ。 「今は駅弁の販売は始発駅に集中しているが、昔は途中の駅で買うことが多かった。今と違って列車旅行は長旅で、駅弁の需要も大きかった。特に機関区(機関車の保守点検などをする車両基地)のある駅は停車時間が長く、車窓越しにホームの売り子から弁当を買う姿がよく見られた」と店主の岡田さん。そうした駅の一つが土浦で、水戸機関区の土浦支区があり、機関車の取り替えなども行われていた。 駅弁の歴史113年 土浦駅

日本写真協会新人賞受賞、田川基成さん つくばで「海の記憶」展

今年、日本写真協会新人賞を受賞した田川基成さん(37)による写真展「海の記憶」が、10月7日からつくば市天久保のギャラリーYで始まる。田川さんは長崎県出身。受賞作品である故郷、長崎の島々の暮らしを4年にわたり記録した作品群「見果てぬ海」から、同名の写真集収録作品を含む18点が展示される。 同新人賞は将来を期待される有能な新人写真家に贈られる。受賞理由として「『見果てぬ海』は、大航海時代にポルトガル人やスペイン人がキリスト教を伝えた記録から、隠れキリシタンの歴史を掘り起こし、長崎の風景、豊かな海、人々など様々な視点で捉えており、単なる一地方の記録に収まらない。スケールの大きな作品」などと評された。 田川さんは、同テーマの展示を全国5都道府県で開催してきた。県内では初めての開催となる。「海の記憶」に込めた思いについて「長崎自体が持つ歴史、行為、物語、それらを包み込んでいるのが海」「写真は見る人の記憶を呼び起こすメディア。見る人、土地によって感じ方は変わる。会場で、何かを感じてもらえたら」と話す。 初めて訪ねた五島列島から故郷の島を眺める(同) 魔法がかかる

5位でシーズン終える つくばFC 最終戦は黒星 

リーグ最終戦となる関東サッカーリーグ1部後期第9節、ジョイフル本田つくばFC対東京23FC(本拠地・江戸川区)の試合が25日、つくば市山木のセキショウ・チャレンジスタジアムで開催され、つくばは0-3で敗れた。つくばのリーグ成績は6勝4分8敗で10チーム中5位。 第56回関東サッカーリーグ1部 後期第9節(9月25日、セキショウ・チャレンジスタジアム)ジョイフル本田つくばFC 0-3 東京23FC前半0-1後半0-2 前日の台風15号による荒天から一転して秋晴れとなったこの日、会場のセキショウ・チャレンジスタジアムには今季2番目の516人の観客が詰めかけ、キックオフを迎えた。相手の東京23は現在3位で、今節の結果によっては全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)出場権が得られる2位以内の可能性も残されているため、激しい戦いになることが予想された。 つくばは今節、フォーメーションを変更し、宮本英明と熊谷誠也の2トップを起用。「相手がどう来ようとも自分たちが主導権を握り、アクションを起こしてしっかりボールを動かしていこう」という副島秀治監督の構想だった。 前半31分、郡紘平のドリブル突破(同)

「なぜギザギザ?」住民が団地フェス開き謎解き 県営小野崎アパート つくば

小野崎アパートはなぜギザギザなのかー。つくば市二の宮の県営小野崎アパートの住民が、ギザギザに設計された集合住宅の建築デザインをテーマに、ギザギザの謎を解き明かす団地フェス「小野崎アパートメントサマーフェス2022」を8月5日から8日まで、団地近くの洞峰公園新都市記念館展示ホールで開く。 約120世帯が暮らす同団地で、草刈りなど環境美化活動をする住民ボランティア団体「小野崎団地ローズマリーの会」(三浦一憲会長)が主催する。団地の写真や図面を展示して謎解きをしたり講演会を開催するほか、ジャズ演奏会を開く。 同団地は、日本を代表する著名な建築家の一人、内井昭蔵(1933-2002)が設計した3階建ての集合住宅で、筑波研究学園都市に約80施設ある、著名な建築家が設計した現代の名建築の一つだ。つくば科学万博が開かれた1985年に完成し、当初は、世界各国からやってきた科学博のパビリオンを運営するスタッフの宿泊施設になったという。 階段状にギザギザに設計された広いテラスなどが特徴で、「つくば建築フォトファイル」(NPOつくば建築研究会発行)によると、都市の中に健康な住宅をつくることが都市の空洞化を防ぎ健康な都市づくりにつながるという考え方をもとに、二つの仮説を立ててつくられたとされる。 住民が集まれる場に ローズマリーの会は2020年に設立。40代から80代の9人がメンバーで、毎月1回、敷地内の草刈りをしたり、芝生にウッドテーブルと椅子を設置したり、プランターをつくり草花を植えるなどしている。住民が高齢化していることなどから、環境美化活動を通して、孤立しがちな高齢者が外に出て親睦を深めることを目的にしている。

つくばの当事者団体、国連へ 障害者権利条約の日本審査に参加

国連の障害者権利条約を日本が批准して8年。障害者を取り巻く社会環境はどう改善されたのか、締約国が条約内容を国内でどう実現しているかを判断するための、日本を対象とした第1回目の審査が、8月22日、23日の2日間、スイスの国連本部ジュネーブ事務局で開催される。 つくば市から、障害者の地域生活をサポートする障害当事者団体「つくば自立生活センターほにゃら」理事長の斉藤新吾さん(47)、メンバーの生井祐介さん(44)、川端舞さん(30)の3人が現地に向かう。8月16日に出国し、現地に滞在する8日間の間に、審査の傍聴のほか、委員に直接意見を伝えるロビー活動などを展開する。 今回の審査には、日本国内の当事者団体で構成される「日本障害フォーラム(JDF)」の構成団体などから100人以上がオブザーバーとして参加する。ほにゃらの3人も一員だ。同フォーラムはこれまで、国連の審査の判断材料となる意見書(パラレルレポート)を作成し、2019年、21年の2回、国連の担当機関に提出してきた。さらに日本の条約批准以降、審査の傍聴、ロビー活動、国内意見の取りまとめなど、条約内容を国内で実現させるために積極的に活動している。 日本の審査は20年の予定だったがコロナ禍で延期されていた。審査を踏まえて後日、条約の取り組みをさらに進めるための提案や勧告が、国連障害者権利委員会から日本政府に出されることになる。締約国は4年ごとに審査を受けることが決められている。 同条約は、障害のある人が、ない人と同様に尊厳をもち社会で生活するための権利を定めたもので、日本は14年に批准した。「障害」は人の側にあるのではなく、社会がつくり出しているという考え方(障害の社会モデル)が反映されている。バリアフリーなど、社会が障害の特性や状態などに配慮(合理的配慮)することで、障害となる障壁は解消されるという考え方を定めている。 同じ教室で学べる環境を実現したい

29年続くにぎわい再び つくばリサイクルマーケット

家庭で使わなくなった不用品を持ち寄り、安く販売してリサイクルする「第122回つくばリサイクルマーケット」が22日、同市吾妻の中央公園水の広場で開かれた。市内や近隣市の市民らが38区画に出店し、買い物客でにぎわいを見せた。コロナ禍で半年ぶりの開催となった。 つくば市の市民団体「リサイクルを推進する会」(高野正子代表)が1994年から主催しており、今年で29年目となる。 毎年3月、5月、9月、11月の年4回開催し、多い時には700人の来場者があったが、コロナ禍で中止を余儀なくされていた。昨年11月に再開し33区画に出店した。しかし感染拡大を受けて、今年3月は再び中止となっていた。今回は出店区画を40区画用意、30人のキャンセル待ちがあったという。 「つくばのごみを宝の山に!」をモットーに、使用可能なものを捨てずにリサイクルすることを目的とするマーケットで、出品されたのは、衣類や靴、本、未使用のタオルや食器、使わなくなったおもちゃ、雑貨、文房具などさまざま。 出店したつくばみらい市在住の女性は「何度も出店している。ずっと出したくて久しぶりの出店。家族のものなどたまった不用品を持ってきた。天気が良くなって、思っていた以上に買っていただいた」と話す。 土浦市から息子を連れて買い物に訪れた篠崎史織さんは「初めて来た。10円や100円といった値段で子どもでも買いやすいので、自分でお金を出して買うという体験ができてよい。息子はコロナ禍の中生まれたのでこういった体験が貴重」と話した。

不登校支援のあり方検討スタート つくば市 事業者選定の迷走受け

つくば市が昨年12月に実施した不登校児童生徒の学習支援施設運営事業者の選定をめぐって迷走した問題を受けて、今後の市の不登校支援のあり方について検討する「市不登校に関する児童生徒支援検討会議」の第1回会合が17日、市役所で開かれ、検討がスタートした。 市が、2020年10月から22年3月末までNPO法人リヴォルヴ学校教育研究所(同市二の宮、本山裕子理事長)と協働で実施した「むすびつくば」の事業について検証するほか、今後の市の全体的な支援方針を策定する。 検討会議のメンバーは、森田充・市教育長と市教育委員4人の計5人。不登校の保護者など当事者は入っていない。来年1月までに計14回程度の会合を開く。今年9月ごろ、新たな予算を必要とする施策を決め、来年1月ごろまでに全体的な支援方針をまとめる。 むすびつくばの検証については、利用者の小中学生と保護者にアンケートをとったり、運営者のリヴォルヴに自己評価を作成してもらうなどする。リヴォルヴによる運営は、来年3月までの1年間延長されただけであることから、23年度以降どうするかについても検討会議で協議する。 今後の市の支援方針については、先進自治体を調査したり、市内の民間フリースクールの利用状況を調査したり、市内の不登校児童生徒と保護者にアンケート調査などを実施した上で、フリースクールのあり方や支援策などについて検討する。 検討を始めるにあたって、現在の課題については▽専門職であるスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの人数が十分か注視する必要がある▽発達障害の早期発見や診断が遅れると個人の特性に応じた支援や対応が遅れる▽民間フリースクールは有料であるため公設の支援施設の利用者と負担に差が生じている▽不登校の児童生徒数が増えているのに対して公設支援施設の定員は2割程度しかない▽児童生徒数が増加している市南部に公設支援施設がない▽学校での別室登校による支援は専属の教員がいないーなどを挙げている。

「公平な利用基準を」「予算平等か」不登校支援めぐり議論 つくば市議会

つくば市議会予算決算委員会(山本美和委員長)が17日開かれ、市が4月から2カ所で委託事業を実施する不登校の学習支援事業をめぐって改めて議論が行われ、「利用希望者への公平な選定基準を設けてほしい」「不登校児童生徒にだけ予算を使うのは平等か」などの意見が出された。 つくば市がNPO法人リヴォルヴ学校教育研究所(同市二の宮、本山裕子理事長)と協働で運営している不登校の学習支援拠点「むすびつくば」の契約が3月末で終わることから、市が新年度からの運営事業者を昨年11月に公募した結果、学習塾のトライが1位となり、リヴォルヴが2位となった。市は3月議会が開会した2月14日、トライへの委託事業費として約2100万円を当初予算として議会に提案した。 一方、公募結果を知ったむすびつくばの保護者会が、リヴォルヴによる事業継続を市長らに陳情し(1月20日付)、五十嵐立青市長は3月3日の本会議で、リヴォルヴによる事業を現在と同じ場所で新年度も継続するための事業費など約2300万円を追加提案した(3月3日付)。 紆余曲折する中、市議会文教福祉委員会(木村清隆委員長)の審議を経て(3月9日付)、17日、市議全員がメンバーの予算決算委員会で改めて不登校支援事業に対する審議が行われた。 川久保皆実市議(つくばチェンジチャレンジ)は、不登校児の保護者から出された「不登校児童生徒への公平な公的支援を求める」要望書を引き合いに、「リヴォルヴとトライが受け入れる人数は合計80人で、市全体の不登校小中学生400人の2割しか公的な支援を受けられない。また家庭状況をポイント化した点数で認可保育園の入所が決まるように、利用希望者への公平な選定基準を設けてほしい」とした。川村直子市議(つくば市民ネット)も「公的な不登校支援施設『つくしの広場』の20人を入れても足りない。多くの支援の場を広げてほしい」と発言した。 文教福祉委員会で審議を重ねてきた市議からは、支援を受けられない児童生徒への支援策の検討を求める声のほか、課題は多いが致し方ないという声も上がった。

蔵元集まり地酒談義 「神郡塾」 筑波の米、水、土にこだわり

地域人材の育成を目指す「神郡(かんごおり)塾」(塾長・青谷洋治坂東太郎会長)の1月講座が16日、つくば市臼井の美六山荘で開かれた。「つくばの酒を知る」をテーマに、筑波山周辺の2つの酒造店代表とワイン向けブドウの栽培家がパネリストになって、素材や水、土壌にこだわりぬく地酒・地ワイン談義を飲酒抜きで繰り広げた。 地産地消のあるべき姿 浦里酒造店 浦里浩司さん(浦里酒造店) 浦里浩司さんは同市吉沼に1877年創業の浦里酒造店5代目蔵元、代表銘柄「霧筑波」で知られる。酒の仕込みが始まる11月から翌年4月まで、酒蔵に菌を持ち込まないよう、好物の「納豆絶ち」をして臨むという。 県酒造組合副会長を務める浦里さんは、県内の日本酒消費量に占める県内蔵元のシェアが合わせて16%程度しかないのを嘆く。そのなかで浦里酒造は地元、つくばはじめ県内出荷分が約95%になる販売戦略をとってきた。茨城県にゆかりの小川酵母にこだわったのが「霧筑波」だが、酒米は富山県の栽培農家と契約する「五百万石」だった。

サンガイア、開幕2連勝 劣勢はねのけフルセット勝ち

バレーボールVリーグ2部(V2)男子のつくばユナイテッドサンガイア(SunGAIA、本拠地つくば市)は11月6、7日、開幕戦のホームゲーム2試合を土浦市大岩田の霞ケ浦文化体育会館で開催した。6日はきんでんトリニティーブリッツ(大阪府岸和田市)にセットカウント3-1で快勝、7日は兵庫デルフィーノ(尼崎市)に3-2のフルセット勝ちを収め、開幕2連勝とした。 2021-22 Vリーグ2部男子(11月7日、霞ケ浦文化体育会館)つくば 3-2 兵庫 23-25 18-25 27-25 25-19 15-11 つくばは7日、2セットを先取された後に3セットを取り返すという劇的な勝利。劣勢をはね返すリカバリー力と粘り強さを発揮した。 第1セットは、曹海倫のサービスエースや松田康河のブロックなどで6点を先取する順調な立ち上がり。だがタイムアウトをきっかけに兵庫が5点を取り返し波に乗った。左右への大きなトスでつくばのブロック陣を振り回し、要所で繰り出す速攻も効果的だった。 第1セット、瀧澤陽紀がスパイクを放つ

吾妻70街区にイノベーション拠点など誘導 財務省とつくば市が土地活用意向調査

つくば駅近くの、つくば市吾妻2丁目70街区の国家公務員宿舎跡地約5.7ヘクタールの土地利用について、土地所有者の財務省関東財務局は26日、つくば市と共同で、70街区全体を対象とした民間事業者の意向調査(サウンディング型市場調査)を実施すると発表した。市学園地区市街地振興課によると、市内の公務員宿舎跡地の売却でサウンディング調査を実施するのは初めて。 市内で公務員宿舎跡地の処分が進む中、70街区はつくば駅に近接する大街区であることから、つくば市は中心市街地まちづくり戦略で、住宅だけでない複合的な都市機能の誘導を目指し「研究学園都市の研究成果や人材の集積を生かした交流の場や、新モビリティサービス、住民サービスのデジタル化など最先端の技術を街区単位で実現できる社会実装の場となるようなイノベーション拠点の形成など、様々な誘導施策を検討する」と位置付けている。 イノベーション拠点などを70街区に誘導することを検討するにあたって、民間事業者から意見を聞き、意向を把握した上で、民間のアイデアやノウハウを生かして事業化を目指す。 今回の調査は、土地活用の実施主体となる意向がある事業者または事業者グループを対象に実施する。つくば市の計画ではイノベーション拠点の整備を検討すると位置付けているが、市の計画にとらわれず広くアイデアを募集する。 70街区の土地処分の方法は、売却、定期借地いずれの場合も、今回の意向調査結果をもとに開発の条件をあらかじめ設定する。さらに入札参加者から土地利用の企画提案書を提出してもらい、国が設置する審査委員会で開発条件との適合性を審査した上で、審査通過者による価格競争で落札者を決定する「二段階一般競争入札」とするという。ただし意向調査結果によっては入札方法を変更する場合もある。 意向調査の参加申し込み受け付けは26日から12月10日まで。土地活用の方針、活用方策、事業者が参加しやすい仕組みなどについてアイデアを受け付ける。その後、12月13日から22日まで参加事業者から直接聞き取りなどを実施し、来年2月から3月に調査結果を公表する。土地売却をいつ実施するかなど、その後のスケジュールは現時点で未定という。

飯泉あやめさんが個展 生きている禍福、文字列ドローイングを進化

つくば市在住のアーティスト、飯泉あやめさん(32)がきょう30日まで、同市古来の喫茶店、珈琲倶楽部なかやまに併設されたギャラリーJINで個展を開いている。飯泉さんがこれまで描いてきた抽象画の画風と異なり、文字列に色彩を加えたドローイングが新たな試みとして並ぶ。飯泉さんがアーティストとして走り出すきっかけとなった「心の衝動の表現」を基にした進化の一コマだ。 「子供のころから数式を解く文字列に魅入られていました。それと一緒で、思い立つと何度でも繰り返して、そのとき心に留まった言葉や文字を繰り返してドローイングしていました。書き取りの宿題は大好きだったのです」 ギャラリーJINで30日まで開かれている個展 ギャラリーにはカレンダーの裏側に書き記した様々な数と大きさの文字列が張り出され、ある意味異様な迫力を醸し出していた。この裏書ドローイングは、飯泉さんの創作原点。20代以前の書き取り遊びだったものが、ある日を境に異なる次元に彼女をいざなうこととなった。 「東日本大震災が発災した日、祖母と青森県に旅行に出ていました。大きな被災は受けませんでしたが、ライフラインの停まってしまった宿泊先で、災害の状況がわかるにつれ、何かとても恐ろしいことに引き込まれたと感じ、聞いたこともない被害や犠牲者の数を耳にして、私自身がパニックに陥ってしまいました」

一周忌に「根本健一の世界」展 19日からつくば文化郷

筑波研究学園都市の建設初期から、里山集落の自然と歴史を生かしたサスティナブルな事業展開と文化の創造・発信に取り組んできた、根本健一さんをしのぶ企画展が19日から、つくば市吉瀬の国登録文化財、つくば文化郷で開かれる。 未発送のダイレクトメール 根本さんが66歳で亡くなったのは、昨年8月4日のこと(2020年8月14日付)。その遺品の中から、未発送のダイレクトメールが見つかった。「ルーラル吉瀬アトリエT2のアーティスト展」と題した案内状で、19人の作家名が記されていた。 吉瀬の根本さんの旧宅には、隣接して若い芸術家たちが寄宿していた「アトリエT2」があり、19人は約30年の間に巣立っていった作家たちの名だった。筑波大学名誉教授、蓮見孝さんによれば、「アーティスト・イン・レジデンスの先駆けともいえる活動」と評価できるそう。展覧会の期日も書かれていない案内状こそ、根本さんがやり残した最期のプロジェクトだった。 生前根本さんの周囲に集っていた学者や編集者、クリエーターたちがその遺志をくみたいと実行委員会(井坂敦実委員長)をつくり、遺族の了解のもと一周忌企画展を準備した。文化郷に部屋を借りて活動した斎藤さだむさん(写真)、岩崎真也さん(映像)らも実行委員に加わり、アトリエT2の出身者と連絡を取り合ってきた。

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博物館の歴史論争拒否、土浦市法務が助言 《吾妻カガミ》159

【コラム・坂本栄】今回は158「土浦市立博物館が郷土史論争を拒絶!」(5月29日掲載)の続きになります。市立博物館と本堂清氏の郷土史論争。博物館の論争拒否に対し、本堂氏は「(博物館がそう出るなら同施設を管轄する)市教育長に検討申請書を提出する」と反発しており、エスカレートしそうな雲行きです。 また取材の過程で、本堂氏を門前払いするようアドバイスしたのが市の法務部署であったと聞き、土浦市の博物館マネジメントにも唖然(あぜん)としました。論争を挑む本堂氏をクレーマー(苦情を言う人)並みに扱うよう指導したわけですから。 郷土史をめぐる主な論争は3点 私は中世史に疎いこともあり、市立博物館(糸賀茂男館長)の学芸員にこの論争の要点を整理してもらいました。 いつから山の荘と呼ばれたか ▼本堂氏:『新編常陸国史』(国学者中山信名=1787~1836=が著した常陸国の総合史誌)の記述からも明らかなように、「山の荘」(土浦市北部の筑波山系地域)の名称は古代からあったのに、博物館は同歴史書の記述を無視して同名称を古代史から抹消した。

阿見町の予科練平和記念館 《日本一の湖のほとりにある街の話》12

【コラム・若田部哲】終戦直前の1945年6月10日。この日は、阿見・土浦にとって決して忘れてはならない一日となりました。当時、阿見は霞ヶ浦海軍航空隊を有する軍事上の一大重要拠点でした。そのため、B29による大規模爆撃を受けることとなったのです。当時の様子は、阿見町は予科練平和記念館の展示「窮迫(きゅうはく)」にて、関係者の方々の証言と、再現映像で見ることができます。今回はこの「阿見大空襲」について、同館学芸員の山下さんにお話を伺いました。 折悪くその日は日曜日であったため面会人も多く、賑わいを見せていたそうです。そして午前8時頃。グアム及びテニアン島から、推計約360トンに及ぶ250キロ爆弾を搭載した、空が暗くなるほどのB29の大編隊が飛来し、広大な基地は赤く燃え上がったと言います。付近の防空壕(ごう)に退避した予科練生も、爆発により壕ごと生き埋めとなりました。 負傷者・死亡者は、家の戸板を担架代わりに、土浦市の土浦海軍航空隊適性部(現在の土浦第三高等学校の場所)へと運ばれました。4人組で1人の負傷者を運んだそうですが、ともに修練に明け暮れた仲間を戸板で運ぶ少年たちの胸中はいかばかりだったかと思うと、言葉もありません。負傷者のあまりの多さに、近隣の家々の戸板はほとんど無くなってしまったほどだそうです。 展示での証言は酸鼻を極めます。当時予科練生だった男性は「友人が吹き飛ばされ、ヘルメットが脱げているように見えたが、それは飛び出てしまった脳だった。こぼれてしまった脳を戻してあげたら、何とかなるんじゃないか。そう思って唯々その脳を手で拾い上げ頭蓋に戻した」と語ります。また土浦海軍航空隊で看護婦をしていた女性は「尻が無くなった人。足がもげた人。頭だけの遺体。頭の無くなった遺体。そんな惨状が広がっていた」と話します。 累々たる屍と無数の慟哭 この空襲により、予科練生等281人と民間人を合わせて300名以上の方々が命を落とされました。遺体は適性部と、その隣の法泉寺で荼毘(だび)に付されましたが、その数の多さから弔い終わるまで数日間を要したそうです。

牛久沼近くで谷田川越水 つくば市森の里北

台風2号と前線の活発化に伴う2日からの降雨で、つくば市を流れる谷田川は3日昼前、左岸の同市森の里の北側で越水し、隣接の住宅団地、森の里団地内の道路2カ所が冠水した。住宅への床上浸水の被害はないが、床下浸水については調査中という。 つくば市消防本部南消防署によると、3日午前11時42分に消防に通報があり、南消防署と茎崎分署の消防署員約25人と消防団員約35人の計約60人が、堤防脇の浸水した水田の道路脇に約100メートルにわたって土のうを積み、水をせき止めた。一方、越水した水が、隣接の森の里団地に流れ込み、道路2カ所が冠水して通行できなくなった。同日午後5時時点で消防署員による排水作業が続いている。 越水した谷田川の水が流れ込み、冠水した道路から水を排水する消防署員=3日午後4時45分ごろ、つくば市森の里 市は3日午後0時30分、茎崎中とふれあいプラザの2カ所に避難所を開設。計22人が一時避難したが、午後4時以降は全員が帰宅したという。 2日から3日午前10時までに、牛久沼に流入する谷田川の茎崎橋付近で累計251ミリの雨量があり、午前11時に水位が2.50メートルに上昇、午後2時に2.54メートルまで上昇し、その後、水位の上昇は止まっている。 南消防署と茎崎分署は3日午後5時以降も、水位に対する警戒と冠水した道路の排水作業を続けている。

論文もパネルで「CONNECT展」 筑波大芸術系学生らの受賞作集める

筑波大学(つくば市天王台)で芸術を学んだ学生らの作品を展示する「CONNECT(コネクト)展Ⅶ(セブン)」が3日、つくば市二の宮のスタジオ’Sで始まった。2022年度の卒業・修了研究の中から特に優れた作品と論文を展示するもので、今年で7回目の開催。18日まで、筑波大賞と茗渓会賞を受賞した6人の6作品と2人の論文のほか、19人の研究をタペストリー展示で紹介する。 展示の6作品は、芸術賞を受賞した寺田開さんの版画「Viewpoints(ビューポインツ)」、粘辰遠さんの工芸「イージーチェア」、茗渓会賞授賞の夏陸嘉さんの漫画「日曜日食日」など。いずれも筑波大のアートコレクションに新しく収蔵される。芸術賞を受賞した今泉優子さんの修了研究「樹木葬墓地の多角的評価に基づく埋葬空間の可能性に関する研究」は製本された論文とパネル、茗渓会賞を受賞した永井春雅くららさんの卒業研究「生命の種」はパネルのみで展示されている。 スタジオ’S担当コーディネーターの浅野恵さんは「今年は論文のパネル展示が2作品あり見ごたえ、読みごたえがある。版画作品2作品の受賞、漫画の受賞も珍しい。楽しんでいただけるのでは」と来場を呼び掛ける。 筑波大学芸術賞は芸術専門学群の卒業研究と大学院博士前期課程芸術専攻と芸術学学位プログラムの修了研究の中から、特に優れた作品と論文に授与される。また同窓会「茗渓会」が茗渓会賞を授与している。 展覧会は関彰商事と筑波大学芸術系が主催。両者は2016年から連携し「CONNECT- 関(かかわる)・ 繋(つながる)・ 波(はきゅうする)」というコンセプトを掲げ、芸術活動を支援する協働プロジェクトを企画運営している。 (田中めぐみ)