バレーボールVリーグ2部(V2)男子のつくばユナイテッドサンガイア(SunGAIA、本拠地つくば市)は6日、土浦市大岩田の霞ケ浦文化体育会館で北海道イエロースターズ(本拠地札幌市)と対戦し、セットカウント1-3で敗れた。これでつくばは通算成績0勝7敗、10チーム中最下位。7日は同会場でクボタスピアーズと対戦する。
2023-24 Vリーグ2部男子(1月6日、霞ケ浦文化体育会館)
つくば 1-3 北海道YS
16-25
25-17
21-25
20-25
つくばは今季開幕直後の昨年11月を6連敗。その後約1カ月のインターバルを経てこの日を迎えた。「新年最初の試合でしかもホームゲーム。必ず今日勝つとチーム全員で誓っていた。悔しいの一言」と加藤俊介監督。
開幕時はけが人がかさんで6対6の練習もできず、コンディションが整わないままシーズンイン。その頃に比べれば選手層も厚みを増し、練習も充実してチーム力も格段に上がっているという。しかし勝利に向けて気持ちを高めてきた中で、ショックな出来事もあった。元日の能登半島地震だ。
つくばのエース、架谷也斗は石川県かほく市の出身。「年明けから震災のことが心のどこかに引っかかって、試合に向かう気持ちがつくれなかった」と明かす。
それがチームにも波及してか、立ち上がりから消極的なプレーが多く、リズムをつかめないまま第1セットを落とす。
第2セットで架谷は「このままではいけない、こんなプレーをしていては地元で応援してくれている人たちに顔向けできない」と気持ちを入れ替える。チームにも思い切りの良いプレーが出始め、セットを取り戻した。「開き直って自分たちのやってきたことを貫ければ、いい戦いができる」と加藤監督。
対戦相手の北海道YSは、サフィルヴァ北海道から今季改名。選手はV1経験者も多く、高さとパワー、緻密さが武器。課題だった守備は昨季までつくばを率いた浜崎勇矢監督を指揮官に招き、底上げを図っている。
第2セットはそんな両者の持ち味も出た。互いにブロックやアタックレシーブを得意とするため長いラリーが続き、裏をかこうとするテクニカルなプレーも多く見られた。第3セットはそこから一転、相手の守備を弾き飛ばそうとする強いスパイクが両チームとも増えた。
ここで差がついたのが攻撃の精度。競り合いの中で出たサーブミスやスパイクミスで相手に流れを渡し、つくばは残り2セットを失う。また攻撃のバリエーションの少なさも相手に対応される一因となった。「今は戦術のオプションを増やしている最中。練習で磨いたものを試合で使えるよう精度を上げていきたい」と加藤監督。
濱田英寿主将は「いつも応援していただいているファンの皆さんには、良い結果をご報告できず申し訳ない。ひとつ勝てばリズムがつかめると思うので、明日も頑張って目の前の1勝をつかみ取りたい」と前を向いた。(池田充雄)