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校内フリースクールの可能性考える 21日にトークイベント つくば
不登校の子どもたちのフリースクールを運営する認定NPO法人リヴォルヴ学校教育研究所(つくば市二の宮、小野村哲理事長)が21日、同市館野、小野川交流センターでトークイベントを開く。地域ぐるみで子どもたちの学びと育ちを支えるために何が大切かを考える「校内サードプレイス(フリースクール)の可能性」がテーマ。
校内フリースクールは、教室に行けない子どもたちが、学校内の別の場所で学んだり過ごしたりする居場所で、つくば市は今年度、全公立中学校と不登校児童が多い6つの小学校に校内フリースクールを設置する。24年度は市内すべての小中学校に整備する方針だ。学習指導要領などに縛られず、子どもたちが主体的に学びに参加することをサポートする立場をとっている。
市の校内フリースクールに今年度から常駐の教員からの申し出で、教員6人が参加し4月下旬、むすびつくばライズ学園で見学説明会が開催された。参加した教員からは「子どもたちにどのように向き合っていけばいいのか、自分たち自身が相談できる場が大切」「同じ立場の先生たちと情報交換できてよかった」などの感想が寄せられたことが、トークイベント開催のきっかけになった。
イベントではゲストトークとして、神奈川県の県立高校2カ所に居場所カフェをつくった横浜市のNPO法人パノラマの石井正宏理事長が「校内居場所カフェの成果と課題」と題して話す。石井さんは14年12月、田奈高校の図書館に「ぴっかりカフェ」、17年6月に大和東高校の多目的ホールに「ボーダーカフェ」をオープンさせた。それぞれ週1日、無料でドリンクを提供し、昼休みや放課後に地域のボランティアが協力して運営している。いずれも毎回平均100人近い生徒が利用し、高校中退、進路未決定を防ぐ効果も期待されている。
続いてパネルディスカッションでは、20年からつくば市茎崎中で始まった別室登校にスタッフを派遣していた認定NPOのLearning For All(ラーニング・フォー・オール、東京都新宿区、李炯植代表)つくばエリアマネージャーの安次富亮伍さん、水戸市を中心に、LD(学習障害)など特性のある子どもたちの環境を整える活動などに取り組むボランティア団体、じゃぁまいいかねっと(池田幸也代表)運営委員で保護者の今井理恵さんらが加わって、「校内サードプレイス(フリースクール)の可能性」をテーマに話す。
小野村理事長は「これまで不登校の主な要因として、子どもたちの無気力や不安が要因だと言われていた。しかしこれらは結果であって、むしろ何が子どもたちを不安にし、気力を奪っているのかをきちんと考えてこなかったことが、問題だったのではないか」と話し、「校内居場所カフェ実践者の話に耳を傾け、子どもたちの学びと育ちを支えるためには何が大切か、一緒に考えたい」とトークイベントへの参加を呼び掛ける。
つくば市の不登校児童生徒数は増加傾向にあり、21度末は小学校 243 人、中学校 349 人の計592人となっている。不登校児童生徒の増加を背景に学校とは別の第三の居場所(サードプレイス)のニーズが高まり、子どもが安心して過ごせて悩みを相談できる居場所をつくる動きが全国の学校に広がっている。(橋立多美)
◆トークイベントは5月21日(日)午後3時から、小野川交流センター(つくば市館野)。来場して参加する方法とYoutube配信視聴があり、来場参加は定員30人、参加費600円(税込み)。申し込みはこちら。問い合わせは電話029-856-8143同研究所。
「気がかり」をつなぎ ヤングケアラーを支援【広がる子ども食堂】3
5年前の12月、つくば市内の子ども食堂の運営者から、不登校やいじめなどの教育相談に取り組む同市の穂積妙子さん(73)に相談が持ち掛けられた。穂積さんは民間団体「つくば子どもと教育相談センター」の代表を務める。相談は「いつも来ている姉妹がいて、姉が妹の勉強を見てやっているが他の子どもと交流はなく、どこか違う。不登校の疑いもあるが、他にも事情がありそうで気がかり」というものだった。
同センターの相談員を務める元教員が子ども食堂を訪れ、姉妹と一緒に食事を取った。この時も姉妹の脇には教科書とノートが置かれていた。温かい食事に気持ちがほぐれた姉妹に「勉強熱心でえらいね」と話しかけたことをきっかけに、相談員の問いかけに姉がとつとつと話し始めた。
勉強を見てやっていたのは19歳の姉で、不登校の中学3年の妹の高校受験を案じてのことだった。シングルマザーの母親は入退院を繰り返していて、生活保護を受給していること、ホームヘルパーの生活援助を受けているが頼れる親戚はいないこと、姉は高校に進学しなかったこと、姉妹の下に小学6年の弟がいることが分かった。相談員は、姉の話に耳を傾けながらヤングケアラーだと直感した。
ヤングケアラーは、ケアを必要とする家族がいて、病気や障害の親のケア、きょうだいの世話、祖父母の介護など、大人が担うような家事や家族の世話、介護などを引き受けている子どもをいう。ヤングケアラーとなることで、遅刻や早退、欠席、成績の低下が生じ、進学もあきらめざるを得ない状況になるなど、子ども自身の生き方に影響を及ぼすことが問題視されている。
母と妹弟の暮らし支える
姉は小学校高学年の頃から、家事を一手に引き受けながら妹と弟の世話、母親の看病や見守りまで4人の暮らしを支える役割を担っていた。ホームヘルパーの生活援助は当事者である母親へのサービスのみで、同居家族の食事作りや家族の部屋の掃除や洗濯などは含まれなかった。
やがて姉は、家事や家族の世話に追われて学業に充てる時間が取れなくなって成績は低下、友だちとの交流もなくなって中学2年から不登校となり、高校進学を諦めた。妹と弟もいつしか不登校になっていた。
真剣なまなざしで姉は「妹を私のように中卒にさせたくない。生活保護を受けながら高校に通学できますか」と問いかけてきた。相談員の元教員が「生活保護費には高等学校等就学費という制度があって、認められたら高校に行ける。きっと大丈夫」と答えると、ほっとした様子で表情が明るくなったという。
その後、穂積さんや元教員との相談を繰り返し、姉妹は志望校を定時制の県立高校に絞り、高校進学を諦めた姉と妹2人が共に入学できないかと志望先の校長に相談した。一方、高校進学を希望したことで福祉事務所から高等学校等就学費が給付されることになった。
翌年春、20歳になった姉は成人特例で面接のみで入学が許可され、中学3年の妹は一般受験で合格した。働きながら学ぶことのできる定時制高校は1日の授業時間が短い。姉妹は空いた時間を母親の世話や家事に充てながら勉強し、2人そろって4年後に同校を卒業した。
穂積さんは「姉は頼る人も相談する人もなく、家族を支えることを負わされていた。子ども食堂の運営者からの連絡がなければ彼女たちの存在すら知らなかった。子ども食堂は、運営に携わる大人が子どもが発するSOSに気づくことができる大切な場所だと思う」と振り返る。「定時制高校には知り合いの先生がいてスムーズに連絡がとれた。高校の不登校生徒に対する迅速で丁寧な対応もありがたかった」と話す。(橋立多美)
続く
耕作放棄地を黄色く染めたい 染色家らがプロジェクト 筑波山麓
つくば市作谷で染色体験教室「ぷにの家」を開いている飯塚優子さん(50)が提唱する「耕作放棄地をお花畑にして地球を黄色く染めよう」プロジェクトが佳境を迎えている。作谷の耕作地で、このほど第4回「お花畑を空から見てみよう~ドローンで撮影&お花つみ会」が催され、10月2日の「お花つみ&マリーゴールド染め」で最終回を迎える。
プロジェクトは、不登校児童生徒の支援などをするリヴォルヴ学校教育研究所(つくば市二の宮)が運営する地域文化スポーツクラブ「むすび場」との2団体による企画。作谷にある約2000平方メートルの畑地を耕し、6月からマリーゴールドの苗を植え、草取り、花摘み、染色など全5回の行事を積み重ねてきた。
飯塚優子さんは25年のキャリアを持つ染色家(21年10月30日付)。転勤族の親のもと様々な土地で生活してきたが、田舎暮らしへの憧れから、作谷にある祖母の暮らす築300年の家で生活を始めた。「ぷにの家」はその染色工房。「収益のためではなく、教育と地域活動の一環として」の取り組みだそうだ。飯塚さんは旧作岡小学校でPTA会長を務め、ご当地カルタを考案し、コミュニティー活動の下地をつくってきた。
今回は「染色家なのだから、地球も染めてしまおう」と踏み出した。つくば市に13%あるとされる耕作放棄地をお花畑にすることで景観の改善を図りたい、また、持続可能な活動の重要性を子供たちに知ってもらいたいという教育的な意図から、プロジェクトを実施することにした。
しかし、実際にマリーゴールドを育ててみると、花がうまく育たない。消毒をあまりしなかったためか、ネキリムシの被害に遭った。一帯を広く黄色く染めるはずが、出来てみると5分の1の面積にしかならなかった。農薬を使いこなさないと立ち行かない農家の現実を知ることになった。「うまく花が育たないのも、自然のことだと納得した」という。
ドローン撮影会当日は台風が接近するなか、奇跡的に雨が止んだ。参加者は延べ22人。「ぷにの家」から約300メートルを歩いて、お花畑に向かった。黄色とオレンジのマリーゴールド。ひまわり畑もある、参加者は各自手提げ袋を持って花を摘んだ。たくさん摘んでもらうほど、次の収穫につながるだという。
筑波山は山すそを残し、雲に覆われたが、ドローンは空中に舞い上がった。お花畑を動画に収めるとともに、全員そろって記念の集合写真も撮ることができた。
飯塚さんは「お花畑は思った通り咲かなかったけれど、みんなの素敵な笑顔が咲いた。とてもうれしい気持ちになりました」と語った。(榎田智司)
◆「ぷにの家」提供の動画はこちら。耕作放棄地をお花畑にして地球を黄色く染めようプロジェクト第5回「お花つみ&マリーゴールド染め」は10月2日(日)午前10時~午後2時(予備日は16日)。申し込みは30日までにこちらの応募フォームへ。
「学校に行かない」に困ったら相談を つくばの支援団体
長い夏休みが明けた9月は「学校に行かない」と言い張る子どもが多くなる。親はパニックになり、どう対処したらいいかと悩む。
そんな悩み相談に乗っているのが民間支援団体「つくば子どもと教育相談センター」(事務局・つくば市梅園)だ。代表で同市在住の穂積妙子さん(73)は「困ったら相談に来てください。きっとお力になれると思います」と呼び掛けている。
同センターは不登校が増え始めた1995年、元教員たちが学校生活の困りごとの相談に乗る組織として設立。以来、子どもの不登校や発達障害などに悩む親の相談を軸に、学校生活に不安を抱える子と親を支援する活動を続けている。
代表の穂積さんも創設メンバーの1人。センター始動後、臨床発達心理士になるためにお茶の水女子大、同大学院で学んだ後、資格を取得。臨床心理の専門家として相談者の悩みに耳を傾ける。
9年に及び支援継続
ある日、公立中学2年のA君が母親と相談にやって来た。内容はA君の不登校だった。A君はポツンと「部活の先輩との人間関係がつらい」ー。
穂積さんは「つらいよね」とA君の気持ちを受け入れた。A君が言葉にならない悩みをため込んでいることが伝わってきたという。
母親はセンターが運営する「不登校親の会」に入会し、不登校を経験した先輩から助言を受けたことでA君を理解できるようになった。
3年になったA君は学校にいられる時間が少しずつ長くなった。義務教育を終えると通信制高校に進み、希望する関西の私大に入学したが、大学でも人間関係による悩みが再燃し、1年休学して5年かけて卒業した。
9年に及んだ相談を振り返り「深い悩みを抱えると簡単に結論は出ない。内容によっては解決まで10年以上かかることは少なくない」とも。公的機関の相談窓口は新規相談者を受け入れるため、概ね相談は年間3回までで継続相談は難しい。「私たち民間組織だからできる」と穂積さんは言い添えた。
相談は年間延べ150件
同センターは、専門職による個人相談をはじめ、不登校や引きこもりがちな青年の居場所事業、同じ立場の親たちが交流したり相談できる「親の会」の運営などを通して子どもと親を支援している。運営委員会が運営を担い、約270人が会員となって活動を支えている。
相談は年間延べ150件に上る。相談者の8割がつくば市在住者だという。ただし2020年は新型コロナ対策のため相談受付を3カ月間中止したことで3分の2に減少した。
長引くコロナ禍で相談変容
2020年春の突然の長期臨時休校以降、いじめの相談件数が減ったが、被害者の児童生徒が心身に苦痛を感じたり転校を考えるなど、深刻なケースが散見されるという。
また、これまで人間関係や勉強に悩む思春期の中学生で占めていた不登校の相談が、小学生と高校生に広がり、小学生の親からの相談の過半数を不登校が占めるようになった。
「小学生でも学校生活の中で生きづらさを感じる子が増えている表れで、長引くコロナ禍で制限のある学校生活に疲れた子どもが増えているのではないか。深刻ないじめもコロナ禍の生活へのストレスが一因では」と穂積さんは心を痛める。
社会に羽ばたいた子どもたちから近況を知らせる手紙がセンター事務局に届くという。さまざまな問題に直面しながらも、困難を乗り越えて成長していく姿が穂積さんや運営委員たちの励みになっているそうだ。(橋立多美)
◆つくば子どもと教育相談センターは同市社会福祉協議会などと協働事業を行っており、つくば市民を対象に無料で相談に応じている。受け付けは▽毎月第1、第3金曜午後1時~4時30分、同市筑穂1-10-4、大穂庁舎内 市社会福祉協議会相談室。電話029-879-5504▽毎週水曜日午前9時15分~午後0時30分、同市吾妻2-5-1、産業振興センター1階フリースクール「むすびつくば」相談室。電話080-3152-6298▽月1回土曜日午前10時30分~午後4時30分、同市谷田部2844-2、YMCAみどりの事業所相談室。電話029-828-8189。こちらは相談者の居住地や年齢制限なし。いずれも事前予約必要。つくば子どもと教育相談センターのホームページはこちら。
食品・学用品無料配布 27日 つくば子ども支援ネット
進学や進級時期を控え、コロナ禍で経済的に苦しむ子育て世帯を応援しようと、つくば市の子育て支援団体「つくば子ども支援ネット」(山内ゆかり代表)が27日、食料品や学用品など生活に必要なものを無料で配布する「フードパントリー」を開催する。対象は、ひとり親世帯や子どものいる非課税世帯など。受け取りの場所と時間は、申し込み者に直接伝える。
孤立する人とつながるきっかけに
支援ネット代表の山内さん(50)は今回を「支援が必要な人と繋がるきっかけの場にしたい」と特別な思いを込める。長引くコロナ禍により、派遣切りやシフトの減少など苦境に立たされる母親からの相談を山内さんは受けてきた。「苦しいはずなのに、本人が『自分は支援が必要』ということに気づいていないことがある」と山内さんは話す。
例として、ひとり親世帯での「不登校」を挙げる。不登校を「親のせい」と考え一人で抱え込んでしまう。子どもと共に親が孤立し支援者とつながれない状況になる。支援を受けることに引け目を感じ、誰にも相談できず、より厳しい状況に追い込まれる人もいる。行政の支援の枠からこぼれ落ちる人もいる中で、山内さんたちは、より個人に寄り添った支援をしたいと考える。
子ども食堂同士 分け合う仕組みつくる
支援ネットでは、2020年1月の発足以来、これまで7回のフードパントリーを開催し、食品だけでなく、マスクや学習用品なども無料で配布してきた。品物は、市民や地元企業などからの寄付が中心だ。
今年1月には、県内各地で子ども食堂に取り組む有志らが「子どもフードパントリー茨城」(略称「こどぱん」)を発足させ、それぞれの団体に集まる支援品を、参加団体間で分け合う仕組みを整えた。「こどぱん」では、2~3月にかけて県内21市町村で「フードパントリー」を実施する予定。実施日時や方法は各地により異なる。
山内さんは「昔は長屋やご近所がありましたよね。物理的な近所での助け合いが難しくなっても、SNSを使ったり、私たちのような団体が間に立つことで、今の時代に沿った、地域全体でできるお節介やお裾分けをしていきたい」。そして「困りごとを相談しやすい関係を築きたいし、究極に困る前に、こちらから気づいてあげられる関係を作りたい。パントリーは、そんなつながりをつくるきっかけにしたい」と続ける。
寄付の持ち込み募る
昨年12月に開催した前回のフードパントリーでは、94世帯に支援品を渡すことができた。27日は100世帯への配布を想定している。
配布に先立ち、23日午前11時から午後3時まで、つくば市谷田部の「茨城YMCAみどりのセンター本館」で、食料品や学用品、衣類などの寄付の持ち込みを募集している。(柴田大輔)
◆27日のフードパントリーへの参加申し込みはLINE公式アカウント(「つくば子ども支援ネット ホッとライン」、団体ウェブサイト「つくば子ども支援ネット」、電話(070-4451-6328)、メール(kodomoshien.net.tsukuba@gmail.com)で。情報はツイッター、フェイスブックでも常時発信している。
◆寄付の持ち込みは、 食料品は賞味期限が2022年4月以降で、未開封、常温保存可能もの。学用品は、未使用、新品に限る。また、つくば市内のファミリーマート3店舗(「つくば上の室店」「つくば若栗店」「つくば長高野店」)には、回収箱を常時設置し、少量の食料品の寄付を受け付けている。
遊びと学びを各世代に届ける 筑波山麓に森の学校プレオープン
つくば市内でフリースクールやカルチャースクールなどを運営する教育研究施設、BEK Lab(べくらぼ)の第2拠点となる「つくばグリーンスクールBEK」が10日、同市国松にプレオープンした。4月からの本格稼働に向け、無料見学会・説明会や記念イベントを実施中。今後は2拠点でそれぞれに、つくばの都市的な面、自然豊かな面を生かして活動していく予定だ。
身の回りの素材を生かして
グリーンスクールBEKは、筑波山のふところに抱かれた静かな環境にあり、所有する森やミカン畑などを活用しながら、街なかではできないような体験型学習を、幼児や小学生に向けて提供していく。
体験型学習は「1つのアイテムで100の学びを」をモットーに、教科書は使わず、自然環境や身の回りの素材などを生かして、学校の教科学習にもつながるようなプログラム作りを心掛けているという。代表の星野つばささんは「例えば1本の木を題材にとり、理科や社会の学習に結び付けたり、見て触れて感じたことを言葉や絵、音楽で表現したりなど、さまざまな学びへと発展させられる。たくさんの驚きや発見、感動の機会を得られるようにしたい」と語る。
週末にはライブラリーラウンジとして開放される。絵本のほか幼児教育や子育て関係の専門書など、蔵書は常時1000冊以上で、季節によって内容を入れ替える。
併設するギャラリーではオープニング記念として18日まで、同市在住のペインティングとウッドバーニング作家、上渕翔さんの作品展を開催している。ここ5年ほどの近作を小品も含め25点ほど展示し、作品はいずれも購入可能。19~25日の展示は三谷多加子さん。初めて会った人のイメージを直観的に描いた「インスピレーション絵画」など、鮮やかな色彩と繊細なタッチを特徴としている。
このほかライブや各種ワークショップ、マルシェなどのイベントを随時開催。星野さんは「好きな場所で本を広げたり、アートや音楽を鑑賞したり、森を駆けまわったりなど、大人も子どももそれぞれ、自分に合った楽しみ方を見付けることができる」と来訪を呼び掛ける。
学習サポートと講座
BEK Labが目指すのは、あらゆる立場の人に幅広く対応できる学びの場。さまざまな世代が行き交い、国籍の違いやハンデによる分け隔てなどもなく、ボーダーレスに集える場所だという。
子育て関連ではプレママ・ママ倶楽部や、幼児向けのプリスクール、小学生から高校生までを対象としたフリースクールを運営する。BEK Lab創始者の関口加代子さんは、特にフリースクールの設置は地域にとっても喫緊の課題だと考えている。「不登校の小中学生はつくば市内でも400人近くいる。そのうち自分に合った学びに出会えた子はわずか2割ほどで、ほかの子は自宅や児童館で過ごしている。個人に合った居場所や学びの場を提供し、自立をうながすような支援をしたい」
2つの拠点のうち、つくば市東にあるラーニングスペースでは、個別や小人数での学習サポートを展開するほか、曜日や時間ごとに趣向を変えた講座を開く。それぞれの講座によって生徒や教室の雰囲気が異なるという。(池田充雄)
◆つくばグリーンスクールBEK 12月のイベント[ライブ]18日=海東美紀子(オカリナ)&塚本英之(ピアノ)、19日=宇都野紘子(ピアノソロラウンジ)、24日=クリスマスJAZZナイト[ワークショップ]18・19日=簡単気軽なピタパン作り、24日=森の恵みで作るオーナメントほか申し込み・問い合わせはメールinfo@beklab.com、電話029-857-2798
カフェベルガ、25年の歴史に幕 つくば 障害者が働くレストラン
つくばカピオの敷地内にあるレストラン「カフェベルガ」(つくば市竹園)が17日に閉店する。25年間、障害者に働く場を提供するとともに、店内で近隣住民が演奏会を開催するなど、市民の憩いの場にもなってきた。「障害者の就労支援とカフェの両立が難しいと感じるようになった。今後はパソコンを活用した就労支援に力を入れていきたい」と代表の吉田美恵さん(71)は話す。
今後は障害者の就労支援に特化
障害者の親たちが1996年4月、障害者の働く場を作ろうと設立した有限会社「友遊舎」により、カフェベルガの営業が始まったのは同年8月1日、つくばカピオが開業した当日だった。メンバーは飲食店の経験がなく、最初は経営することで精一杯だった。学習障害の息子を持つ吉田さんは、開店当初は店長としてカェベルガに関わり、2005年に「友遊舎」の代表になった。
現在は発達障害者を専門としているが、当初はまだ「発達障害」という言葉自体が社会で知られておらず、引きこもりや不登校の人も店舗に通っていた。
同店には障害者支援のための特別なプログラムはない。皿洗いや接客などの仕事を通して、ビジネスマナーやコミュニケーションを身に着ける。吉田さんなど運営側は、障害のある店員に対し、一人ひとりの気持ちを尊重し、やってくれたことには感謝を伝えながら、自分の得意なことと苦手なことが理解できるように接してきたという。
引きこもり等の人の中には、店の手伝いをしているうちに、元気を取り戻し、学校に行けるようになったり、高齢者施設や一般企業に就職した人もいる。発達障害者が主な対象だったが、車いす利用者や知的障害者が働いていたこともある。これまでに30人以上が店員として働いた。
店舗運営と障害者支援の両立への葛藤
障害者自立支援法改正により、発達障害者も障害者福祉サービスの対象になったのを機に、2012年に発達障害専門の就労支援事業所として正式に県から指定を受けた。店舗での接客が苦手な発達障害者もいるため、13年にはパソコンでの作業を中心に行う訓練事業所「カフェベルガ・サポートオフィス」(つくば市天久保)を新しく立ち上げた。テープ起こし、動画編集等の作業や、パソコンを使った調べ学習を通して、コミュニケーション能力や問題解決能力をつけていく。就職に向けて自分の特性などを周囲に伝える練習もする。
「人間関係が苦手で、自分は仕事ができないと思ってしまう人が多い。しかし、パソコンを使えれば、世界中の人とつながることや、様々なソフトを使い、自分の技術を超えたものを作ることができる。社会に出るのが怖いと思っている人にも、パソコンを通して、自分にも働く力があることに気づいてもらえるような支援がしたかった」と吉田さんは話す。
レストランで働ける人数は制限されることもあり、現在は店よりもサポートオフィスに通い、パソコンを学ぶ障害者がほとんどだ。
閉店を決めた理由として、吉田さんは「就労支援として障害者一人ひとりと話し、個々人に合った仕事内容を提案したいが、カフェの場合、接客が優先になり、話を聞いてほしい時に聞いてあげられない葛藤があった」ことをあげる。障害者が働く中で、問題が起これば一緒に解決策を考えたいが、レストランでは時間的余裕がない。
吉田さんは「引きこもっている障害者もたくさんいる。これからは、もっと多くの障害者に対して、一人ひとりと向き合い、困ったときに相談できる力をつけてもらえるような支援をしていきたい」と意気込む。(川端舞)
学校に悩む子どもたちへ 支援団体が居場所や相談先を一斉発信
新学期控え 22日、SNSでメッセージ
「学校に行きたくない」「死にたいと思うほど辛い」という気持ちを持つ子どもが、新学期を間近に控えるこの時期に増えるといわれている。学校に悩みを抱える子どもやその家族に向け、気持ちに寄り添うメッセージや、学校以外の居場所・相談先の情報をSNSで一斉発信するイベントが22日にオンラインで開催される。不登校の子どもを持つ親の会やフリースクール、支援活動をする個人など、県内を中心に活動する78の団体と、複数の個人が参加する「不登校・多様な学びネットワーク茨城」が企画した。
メッセージはハッシュタグで「#ここにもあります。あなたらしくいられるところ」「#不登校・多様な学びネットワーク茨城」とともに、ツイッターやフェイスブックなどのSNSで発信される。
夏休み後半は危ない時期
「しんどい時は休憩していいんだよ」「今いる環境だけが全てではないよ」
辛さを抱える子どもにメッセージを伝えたいと話すのは、ネットワーク世話人で、不登校の子を持つ親の会「さなぎ 学校が苦手な子と親の会」(ひたちなか市)の共同代表を務める木村理恵さん(39)。
夏休みなどの長期休暇のあと、それまで抱えてきた悩みから学校に行けなくなる子どもは少なくないという。その時に、学校に行けない自分を責めてしまい、必要以上に自分を追い込む子どもたちがいる。
同じく世話人を務める、つくば市在住の石田佳織さん(42)はイベントを通じて「『学校に行きたくない』と思うことは悪いことじゃない」と伝えたい。そして「SOSを出せない子どもは多い。この時期が子どもたちにとって危ない時期だということを、周囲の大人たちと共有したい」と話す。
茨城にもネットワークを
「不登校・多様な学びネットワーク」ができたのは昨年12月。石田さんが木村さんらに声を掛けた。不登校が社会問題になるなかで、子どもの受け皿となるフリースクールや居場所づくりの団体が資金面で苦労するのを見てきた。関係団体がネットワークでつながり行政に働き掛け、状況改善に動く他県の様子を見て、茨城でもできないかと考えた。つくば市の「フリースクールTSUKUBA学びの杜学園」代表の中谷稔さん(55)もネットワークに参加し、世話人を勤める。「多様な立場の人が繋がることで、より多面的な情報共有、個人では難しい活動の広がりが生まれる」と話す。
親にも情報届けたい
「オンラインイベントでは、不登校の子どもを持つ親にも(支援団体などの)情報を届けたい」と木村さんは考える。
「不登校を自分の責任と捉え、悩みを人に言えず孤立してしまう親がいる。同じ境遇の人と繋がり話を聞いてもらえると元気になれる。親が元気でいれば、いい影響を子どもにも与えることができる」。心のケアを必要とする親同士がつながる「親の会」の意義をこう話す。
子どもが、フリースクールなど学校以外の場所を頼ろうとする時、子どもだけで判断するのは難しい。子どもの選択肢を増やす意味でも大人の理解は欠かせない。今後はネットワークを通じて、参加する団体や個人だけでなく、地域や学校、行政と連携して、より網目を密にしてサポートから抜け落ちる親子が少なくなるようにしたい。
「ネットワークには色々な活動をしている人や団体がいる。年齢層も様々。多角的な情報が、1人でも多くの方に広く届けられたらと思っています」
相談先・居場所情報やネットワークについての問い合わせは、「不登校・多様な学びネットワーク茨城」のメールアドレス(futamanet.ibaraki@gmail.com)で今後も受け付ける。
不登校に関する情報サイトとして、「いばらき不登校・多様な学び育ち応援サイト(https://ibaraki-futoukou.net/index.html)」が開設された。「不登校・多様な学びネットワーク茨城」が「かさま不登校ネットワーク all-unique」と協働したもの。順次、情報を増やしていく予定。(柴田大輔)
《続・気軽にSOS》80 高1ギャップ
【コラム・浅井和幸】中1ギャップという言葉を聞いたことはあるでしょうか。小学生から中学生になると、勉強の仕方が変わったり、たくさんの人との交流があったりと環境が変わります。その変化になじめずに、不登校やいじめが起こることもあります。全国の小学生と中学生の不登校率を比べると、4~6倍ほど中学生の不登校率が高くなります。
具体的には、以下の調査結果をご覧ください。
▽2015年度県学校統計の調査結果
▽2018年度文科省の児童生徒問題行動・不登校等生徒指導上の調査結果
そして、高1ギャップ。中学校から高校では、さらに変化が大きくなることでしょう。高校生活に適応できずに不登校や退学する生徒は、高校1年時に集中しているようです。
高1ギャップは私が独自に提唱していると思っていましたが、インターネットで検索したら、結構出てきました。「高1クライシス」という言葉もあるようです。それはともかく、中学での不登校よりも高校での不登校が問題なのは、退学ができてしまうことです。
退学してしまうと、外部の人間からは把握しにくい状況になってしまいます。把握されにくいと、孤立しやすく、支援の機会を逃しやすくなります。では、大1ギャップはどうだろう?と思ったら、ちょっとだけインターネットで引っ掛かりました。じゃ、社会人ギャップ、定年退職ギャップ…ときりがないので、ここまでにしておきます。
つくば市の義務教育学校設立から9年
さて、つくば市最初の義務教育学校が設立されてから9年経ちました。1年生から入った児童たちも卒業します。もちろん、制度開始時に6年生だった児童は3年前に卒業しています。市内の義務教育校が中1ギャップをフォローする効果は小さかったという専門家の意見もありますが、それでも、より高1ギャップの衝撃が強いのは想像に難くないでしょう。
市と県や民間団体、個人の連携、SOSを出せる当事者や家族、SOSを出しやすい環境づくりなど、今後、地域ぐるみで考え、構築していくことが必要になってくるでしょう。(精神保健福祉士)
《続・気軽にSOS》80 高1ギャップ
【コラム・浅井和幸】中1ギャップという言葉を聞いたことはあるでしょうか。小学生から中学生になると、勉強の仕方が変わったり、たくさんの人との交流があったりと環境が変わります。その変化になじめずに、不登校やいじめが起こることもあります。全国の小学生と中学生の不登校率を比べると、4~6倍ほど中学生の不登校率が高くなります。
具体的には、以下の調査結果をご覧ください。
▽2015年度県学校統計の調査結果
▽2018年度文科省の児童生徒問題行動・不登校等生徒指導上の調査結果
そして、高1ギャップ。中学校から高校では、さらに変化が大きくなることでしょう。高校生活に適応できずに不登校や退学する生徒は、高校1年時に集中しているようです。
高1ギャップは私が独自に提唱していると思っていましたが、インターネットで検索したら、結構出てきました。「高1クライシス」という言葉もあるようです。それはともかく、中学での不登校よりも高校での不登校が問題なのは、退学ができてしまうことです。
退学してしまうと、外部の人間からは把握しにくい状況になってしまいます。把握されにくいと、孤立しやすく、支援の機会を逃しやすくなります。では、大1ギャップはどうだろう?と思ったら、ちょっとだけインターネットで引っ掛かりました。じゃ、社会人ギャップ、定年退職ギャップ…ときりがないので、ここまでにしておきます。
つくば市の義務教育学校設立から9年
さて、つくば市最初の義務教育学校が設立されてから9年経ちました。1年生から入った児童たちも卒業します。もちろん、制度開始時に6年生だった児童は3年前に卒業しています。市内の義務教育校が中1ギャップをフォローする効果は小さかったという専門家の意見もありますが、それでも、より高1ギャップの衝撃が強いのは想像に難くないでしょう。
市と県や民間団体、個人の連携、SOSを出せる当事者や家族、SOSを出しやすい環境づくりなど、今後、地域ぐるみで考え、構築していくことが必要になってくるでしょう。(精神保健福祉士)
タブレット、PC寄付を つくばの無料塾 発達障害児支援やオンライン授業に
【川端舞】生活困窮世帯の子どもに学習支援を行う「無料塾」を運営するNPO法人「居場所サポートクラブロベ」(つくば市島名)が、不要になったパソコンやタブレット端末の寄付を募っている。発達障害などがある子どもたちに貸し出すほか、今後新設する障害児向け放課後デイサービスでも、パソコンやタブレットを使った学習支援を行う。
現在、無料塾に通っている子どもは3教室併せて小学生から高校生までの85人。そのうち、発達障害や外国人児童など読み書きに難しさを抱える子どもは45名程度いるという。
タブレット教材に集中
無料塾ではタブレットを1台、ノートパソコンを5台保有しており、読み書きが難しい子どもたちのうち、小学生にはタブレットを、中高生にはパソコンを貸し出している。理事長の森美智子さん(54)は「通常の教材だと興味を持てず、すぐに遊んでしまうが、タブレットの教材だと集中力が続く」と話す。
タブレットの台数を増やしたいと思い、民間の助成金事業に応募し、パソコンのみ寄付を受けた。それでも不足するため、一般家庭から寄付を募ることができないかと考えた。パソコンとタブレット、それぞれ10台追加できれば、必要な子どもに貸し出せるという。寄付されたタブレット等には、ゲーム感覚で学べる教材ソフトを入れる予定だ。
緊急事態宣言で施設が休館
県独自の緊急事態宣言が出ている現在、無料塾で使用している施設が休館になり、オンライン授業に移行せざるを得なくなっている。受験間近だが、通信機器がないためこれまで受けていた支援を受けられなくなった生徒もいる。
今後、オンライン授業がいつまで続くか分からないため、寄付されたタブレットやパソコンをオンライン授業にも利用したいと考えている。
放課後デイサービスでもITプログラム
また同会では、放課後や学校休業日に障害児を預かる放課後デイサービスを来月から新設する。
無料塾を運営する中で、発達障害のある子どもや不登校の子どもを支援することも多い。週1~2回の無料塾だけでは、彼らを十分に支援できないと感じ、対象を障害児に限定した学習支援を行いたいと考えた。
ITを使いこなせるようになるプログラムも取り入れる予定で、住民税非課税世帯にはタブレットやパソコンを貸し出す予定だ。
◆寄付を受け付けるのは、Wi-Fiが使用でき、教材アプリケーションがダウンロードできるタブレット端末やノートパソコン。寄付は直接、同会事務所に持参してもらうか、郵送で受け付ける。問い合わせはロべ(電話029-886-9318、メールinfo@robe-npo.org)へ。
《ライズ学園日記》7 何でもできなければ…いけないのか?
【コラム・小野村哲】教師という立場で、「できないことがあってもいい」などと言ったら、「それをできるようにするのが、お前の仕事だろう!」と、お叱りを受けるかもしれない。けれど英語教師の私には、できないことがたくさんある。まず、算数は苦手だ。「それでよく教師が務まる」と言われるかもしれないが、算数はできても英語はダメだという人も多いに違いない。
一歩職場を離れれば、できないことだらけだと言ってもいい。義母が野菜を育ててくれるおかげで、我が家の食卓には毎日取り立ての野菜が並ぶが、私自身は大根1本まともに育てられない。
私たちは今、改めて「何を目指すのか」を話し合っている。ライズ学園開校時に掲げていたのは、「1人ひとりに異なる学びを尊重し、その可能性を伸長する」ということだ。学校を休んでいたりすれば勉強は遅れる。ゆっくり遠回りをしてくる子もいるが、遠回りは無駄とは限らないし、「遅い」ということは必ずしも「できない」ということではないはずだ。
しかしこの国では、「大器晩成」などという言葉は死語となりかけている。コロナ休校の後、新聞に折り込まれていた大手塾のチラシには、「倍速コース」「ぜったいに取り戻す」と大見出しが躍っていた。マスクをした上にフェイスシールドをした講師とともに、子どもたちはどこに導かれようとしているのだろう。
学校へ行かなくてはいけないのだろうか?
しかし今となれば、「1人ひとりに異なる可能性を伸長する」などとは、大層かっこいいセリフを掲げたものだと思う。「私たちが、伸ばしてあげましょう」といった、上から目線も感じられる。そこで目指すところして「子どもたちの幸せ」をあげてみたが、スタッフからは「幸せってどういうことですか?」と、混ぜ返された。
毎日きちんと学校に行って、高校、大学と進み、就職といったレールの上を無難に進むことをいうのか? だとすると学校は、子どもたちをそのようなステレオタイプにはめるための組織なのだろうか? 幸せはそんなものではないし、これからの学校が目指すのも、そのようなものではないはずだ。
ますます高度化、複雑化する社会では、IT技術者に限っても1人で何でもできるなどと言うことはありえない。新型コロナウィルスの感染拡大で、地方での暮しを模索する人も増えてきているという。価値観は多様化している。なのに学校は、次代の変化に適応できていない。不登校児童生徒のための支援施設として「適応指導教室」というものがあったが、適応指導が必要なのは、むしろ学校の方だ。
1人で何でもできるようにする必要なんてない(大人だってできないんだから…)。学校だって、自分のプラスにならないと思えば、無理に行かなくたっていい。コロナ休校期間に料理を覚え、それをレシピにまとめた子がいる。学校以外にも、学びの機会はいくらだってある。私たちもそんな子どもたちのニーズに応えられるよう、努力を重ねたいと思っている。(つくば市教育委員)
《ライズ学園日記》7 何でもできなければ…いけないのか?
【コラム・小野村哲】教師という立場で、「できないことがあってもいい」などと言ったら、「それをできるようにするのが、お前の仕事だろう!」と、お叱りを受けるかもしれない。けれど英語教師の私には、できないことがたくさんある。まず、算数は苦手だ。「それでよく教師が務まる」と言われるかもしれないが、算数はできても英語はダメだという人も多いに違いない。
一歩職場を離れれば、できないことだらけだと言ってもいい。義母が野菜を育ててくれるおかげで、我が家の食卓には毎日取り立ての野菜が並ぶが、私自身は大根1本まともに育てられない。
私たちは今、改めて「何を目指すのか」を話し合っている。ライズ学園開校時に掲げていたのは、「1人ひとりに異なる学びを尊重し、その可能性を伸長する」ということだ。学校を休んでいたりすれば勉強は遅れる。ゆっくり遠回りをしてくる子もいるが、遠回りは無駄とは限らないし、「遅い」ということは必ずしも「できない」ということではないはずだ。
しかしこの国では、「大器晩成」などという言葉は死語となりかけている。コロナ休校の後、新聞に折り込まれていた大手塾のチラシには、「倍速コース」「ぜったいに取り戻す」と大見出しが躍っていた。マスクをした上にフェイスシールドをした講師とともに、子どもたちはどこに導かれようとしているのだろう。
学校へ行かなくてはいけないのだろうか?
しかし今となれば、「1人ひとりに異なる可能性を伸長する」などとは、大層かっこいいセリフを掲げたものだと思う。「私たちが、伸ばしてあげましょう」といった、上から目線も感じられる。そこで目指すところして「子どもたちの幸せ」をあげてみたが、スタッフからは「幸せってどういうことですか?」と、混ぜ返された。
毎日きちんと学校に行って、高校、大学と進み、就職といったレールの上を無難に進むことをいうのか? だとすると学校は、子どもたちをそのようなステレオタイプにはめるための組織なのだろうか? 幸せはそんなものではないし、これからの学校が目指すのも、そのようなものではないはずだ。
ますます高度化、複雑化する社会では、IT技術者に限っても1人で何でもできるなどと言うことはありえない。新型コロナウィルスの感染拡大で、地方での暮しを模索する人も増えてきているという。価値観は多様化している。なのに学校は、次代の変化に適応できていない。不登校児童生徒のための支援施設として「適応指導教室」というものがあったが、適応指導が必要なのは、むしろ学校の方だ。
1人で何でもできるようにする必要なんてない(大人だってできないんだから…)。学校だって、自分のプラスにならないと思えば、無理に行かなくたっていい。コロナ休校期間に料理を覚え、それをレシピにまとめた子がいる。学校以外にも、学びの機会はいくらだってある。私たちもそんな子どもたちのニーズに応えられるよう、努力を重ねたいと思っている。(つくば市教育委員)
通信制つくば松実高が3月末閉校 市が教育特区で認可
つくば市は27日、筑波山中腹の旧筑波第一小学校跡地に立地する私立の通信制高校、東豊学園つくば松実高校(同市筑波)が3月31日付けで閉校になると発表した。生徒数減少のためという。同校は教育特区として同市が認可した唯一の学校だった。
2007年に市が教育特区の認定を受け、株式会社による学校設置を市が認可して、株式会社つくば東豊学園が08年4月に開校した。廃校になった旧筑波第一小の校舎や体育館、グラウンドなどをそのまま活用した。
開校当初は1~3年生まで244人が在籍、その後は毎年400人前後の生徒が学び、18年度には418人の生徒が在籍していた。19年度に生徒数が145人に急減した。
毎日学校に通学しなくても、自宅などで添削指導などを受けながら学ぶことができる通信制高校。開校から11年間で、関東や東北、東海地方など全国各地の不登校や引きこもりの生徒を含め約1600人が学んできた。
市によると昨年10月ごろ廃止の相談を受け、12月に20年3月末での廃止を認可した。
在籍生徒145人のうち、卒業生を除く82人については、市が転校を斡旋するなどして69人が別の学校に転校するという。
同校は敷地面積約4700平方メートル、校舎と体育館の延床面積は計約1800平方メートル。市が年間約320万円で校舎やグラウンドなどを同校に貸していた。
閉校後の跡地の利活用について市は、今後検討していくとしている。
《ライズ学園日記》4 文科省の教育委員研修に参加
【コラム・小野村哲】このほど、文部科学省で行われた市町村教育委員研究協議会に参加した。今年で3回目になるが、分科会は「いじめ対策・不登校支援・児童虐待対応」を選択した。
同じグループになったN市では、毎月の定例会で不登校児童生徒数が報告されるそうだ。「減った、増えたと、一喜一憂していても仕方がない」というお話でもあったが、他の委員さんからは「そういった情報は、まったく伝わってこない」という声もあった。
大学教授でもあるN市の委員さんからは「不登校を経験して入学してくる子が多くなっている。優秀な子が多く、大学生になってみれば、遠回りもあっていい…と思える」というお話もあった。
そこに文科省の担当者も加わって、「教育機会確保法」で「本人の希望を尊重し、登校を強制しない」という方針を打ち出したこと、「フリースクールなど関連機関と積極的に連携し、社会的自立への支援を行うこと」とした意義は大きいものの、「学びの機会の保障、そしてその充実」「進路の選択肢を広げる支援」も必要であることなど意見を交換した。
さらに保護者への支援も大切であり、スクールカウンセラー(SC)やスクールソーシャルワーカー(SSW)が果たす役割が大きいこと、教育委員も子どもたちや保護者の声を聞く機会を大切にすべきであることなどが話題となり、都下の委員さんからは、教育委員と中学生の懇談会を実践されていることなどうかがった。
子どもたちと保護者、地域住民などがフォークダンスの要領で二重の輪になって座り、1分ほどで移動しながら語り合う「トーク・フォークダンス」の実践なども報告された。
つくば市の常識 全国の常識でない
このような機会をいただいてわかったことは、つくば市の常識が全国の常識ではないということだ。当市の前任者は、このような研修機会があることを知らされていなかったという。一昨年までは教育委員の学校訪問も行われていなかったが、これには「現場も見ずに、何ができるのかと?」と驚かれた。
教育委員会は閉鎖的であると批判を受け続けているが、その実態は地域によって大きな差が生じているようだ。形骸化した組織は無用だとする声もある。しかし本来、教育委員会は保護者の立場からの参加を求めるなど、広く地域住民の意向を教育行政に反映させるための仕組みに他ならず、簡単に廃止してよいものではないとも考えている。
昨年はつくば市でも、住民と教育委員が直接語り合う機会を設けることができた。4年の任期も残すところ1年足らずとなったが、子どもたちも含めた皆さんと、共につくばの教育を考える機会を定着させたい。(つくば市教育委員)
➡小野村哲さんの過去のコラムはこちら
英語の読み書きを応援 クラウドファンディングで出資募る つくば
【橋立多美】つくば市で不登校児を支援するNPO法人リヴォルヴ学校教育研究所が、英語の読み書きへの苦手意識を軽減する「RISE(ライズ)英語罫線ノート」の改訂と普及を目標に、プロジェクト「英語学習のつまずきを防ぐノートを日本中に広めたい」を始動。ノート製作の資金をクラウドファンディングで募っている。
同研究所は、2000年から元教師らが不登校や学習障害(LD)児のための学びの場「ライズ学園」=5月29日掲載=を運営。子ども一人ひとりに応じた学習支援を実践しつつ、子どもが感じている困難さに耳を傾け、発達障害などへの対処法や成果をまとめ、独自の教材として販売している。
プロジェクトは、光過敏(まぶしくて見にくい)への配慮に重点を置くなど、既存の英語ノートにさらに工夫を重ねる。判型はA4判、小学校高学年から中学3年の利用を想定している。
目のちらつきを抑えて正しく文字を書くために4線内は目に優しい色をつける。また文字と文字の間隔を適切に空けて書けるように4線上部にドット記号を配置したり、語彙(ごい)を増すための学習のポイントを記すなど、つまずきを回避して学び取る力をつける工夫がされている。
公立中学の英語教諭を辞して同研究所を設立し、ライズ学園で英語を指導する小野村哲さんは「これまで出会った子は『みんな自分と同じように見えていると思っていた』と言う。目に見えない困難は当人さえも自覚できず、数学は100点なのに英語は0点というつまずきを生じてすべてに自信を失うこともある」と話す。
また「英語に限らず、入門期はとても大切です。転ばぬ先の杖として当研究所が開発した英語ノートを活用してほしい」と言葉をつないだ。
プロジェクト「英語学習のつまずきを防ぐノートを日本中に広めたい」のクラウドファンディングは目標金額は50万円、募集期間は来年2月27日まで。詳しくはこちら。
◆認定NPO法人リヴォルヴ学校教育研究所(つくば市千現1-13-3)ホームページはこちら。
《ライズ学園日記》2 批判的思考(Critical thinking)が必要
【コラム・小野村哲】温暖化対策の実行を訴え、毎週金曜日、学校をストライキし始めた1人の少女の活動が、世界へと広がりを見せている。その活動は、「学校の勉強より大切だ」という彼女らは、「子どもの未来を奪うな」と訴える。世界のリーダーたちは、そんな彼女を「とても幸せな少女」だと揶揄(やゆ)し、また「世界は複雑かつ多彩」であることを知らないという。
なるほど彼らは、世界を複雑かつ多彩、もしくは多難なものにしていると私は思う。しかしそれは私の意見であって、グレタ・トゥンベリさんに対する見方も賛否あって然るべきだろう。しかしそうであったとしても、彼女らの声には真摯(しんし)に耳を傾けるべきではないのか。
つくば市総合教育研究所のWebサイトでは、「つくば7Cスタディ」としてCooperation協働力、Communication言語活用力、Critical thinking思考・判断力…などが挙げられている。しかし、なぜかCritical thinkingについては、そのCをイニシャルとするcritical:批判的の部分が訳されていない。
教育現場では、最近、アサーション・トレーニングなどいう言葉も流行りだした。assertion とは本来、「自分の意見や要求をきっぱりと表明すること」を意味するが、日本社会では、「適切に表明」「お互いを尊重しながら…」などといった側面が強調され、本来の意味からはかけ離れがちでもある。
そこでは「伝えるためのスキル」と同様に、多少耳に痛いことでも「真摯に聴く姿勢」も重視されるべきだが、後者はないがしろにされている様子も伺える。
グレタさんに「黙っていろ」とは言えない
不登校といわれる子の中には、今の学校の在り方に疑問を感じて、「何のために学校に行かなきゃいけないのか?」という声がある。私自身もかつては、「とにかく校則は校則」だと生徒に押し付けていたが、いわゆるブラック校則に関してアンケートを行い、自らの意見を添えて提出した生徒に、「生意気なことを言っている暇があったら勉強していろ」などと言い放つ教師は、今でも変わらずいるようだ。
「7Cスタディ」などと謳(うた)うまでもなく、私たちがなすべきは、「従順で、言われたことを忠実にこなす人材の育成」ではなく、「多様な人と対話をしながら、お互いを尊重し、今、何が必要かを自分なりに考え、行動する姿勢が培われる」ように見守ることではないだろうか。
相次いで日本を襲う巨大台風に、なぜ、このようなことになってしまったのか…と気分が沈みがちになる。次代を生きる人々は、最大瞬間風速70メートルの暴風や、48時間に1000ミリを超えるような豪雨に立ち向かわなければならなくなるのか? だとしたら、彼女、彼らに黙っていろとは言えないのではないか。(つくば市教育委員)
➡小野村哲さんの過去のコラムはこちら
《ライズ学園日記》1 「学校に行きたくない」にどう応えるか
【コラム・小野村哲】「学校に行きたくない」という子に、私はいつもこう答える。
「プラスになると思えば行ったら。けれど、自分のためにならないと思うんだったら無理して行かなくたっていいんだよ。学校のために君がいるんじゃなくて、君のために学校があるんだから」
すると周囲の大人からは、「そんなことを言われたら困る。それで本当に行かなくなったらどうしてくれるんですか」「まずは学校に足が向くように、背中を押してくれませんか」などと、言われたりする。もちろんその気持ちもよくわかるが、ここで考えたいのは「困る」のも「背中を押す」のも、主語が子どもたちでなくなっていることだ。
「まずは学校に…」というのもどうだろう? 例えば風邪で熱があるときは「まずはよく休んで…」となるのに、心が疲れるなどした子にはなぜ「まずは学校に…」ということになるのだろう? 「明日こそは行かなきゃ…」と自分を追い詰めていたり、「学校にいけない自分はダメだ」と自信をなくしたりしている子もいる。そんな子に「まずは学校に」という姿勢で接するのは、根本から違っていないだろうか?
もし「学校に行きたくない」という子がいたら、まずは「何か話したいことがあったら聞かせて」と、寄り添うことから始めてはどうだろう? もちろん近づきすぎはダメだし、「どうしたの? 何があったの?」と問い詰めるのもNG。自分でも自分が理解できずにイライラしていることもあり、大人になってから、「あのときは自分でもよくわからなかったけど…」というのもよくある話だ。
まずはかたわらに座って、ゆっくりと自身の呼吸を整えてみる。もしそれが難しかったら、「ごめんね。少しドキドキしているから、少し時間をもらってもいい」としてもいい。思いを受け止めようとしていることが伝わるだけでも、安心して落ち着くこともある。
不登校という選択 マイナスだけでない
学校に通うということは、当然のこと、常識かもしれない。しかし常識が正しいと限らないことは、これまた常識だ。ライト兄弟は、当時の物理学の権威が「空気より重い機械は空を飛ぶことはできない」とした常識を、わずか数年後に打ち破った。世界的権威が「イエス」といえば「イエス」、「ノー」といえば「ノー」という発想では、飛行機が空を飛ぶこともなかったわけだ。
ましてやAI時代に突入した今、時代はますますスピードを上げて変化している。子どもたちが戸惑うのも当然だ。もしも思いを隠し続けていたら…と考えれば、「よく言ってくれたね」と、伝えてもいいかもしれない。
学校に行けば授業が受けられる。しかし、家にいる間は好きな本がたくさん読める。これもプラスかもしれない。こうしてその子なりの学びができれば、不登校という選択もあながちマイナス面ばかりとはかぎらない。不登校それ自体は、問題ではない。問題は、それによって自信を失ってしまうことだと思う。(つくば市教育委員)
【おのむら・さとし】39歳で公立中学校を退職した後、つくば市内で不登校や学習につまずきがちな子どもたちのための「ライズ学園」を立ち上げる。県内外で、子育て・英語教育・LD(学習障害)などについて講演活動も行う。NPO法人「リヴォルヴ学校教育研究所」元理事長、つくば市教育委員。59歳、東京都板橋区出身。
英単語カレンダーの使い方ワークショップ
2019年4月スタート版の英単語カレンダーを用いた使い方ワークショップが開かれる。
このカレンダーは、つくば市で不登校や学習につまずきがちな児童・生徒の支援活動に取り組む認定NPO法人リヴォルヴ学校教育研究所が開発した教材。開発したのは、公立中に英語教師として16年間勤務し、英語の勉強が分からないと悩む児童たちを目の当たりにした元教諭が経験と実践から編み出した学習法。
独自の単語配列で芋づる式に英単語を覚えられるとし、英語が苦手な小学生高学年から生徒などに効果的な学び方を紹介する。同カレンダーは1200円(税込み)。ララガーデンの書店ツタヤで取り扱っている。
▼ララガーデンの申込みは名前と電話番号を伝える。当日午後2時~2時50分まではカレンダーの使い方講座、午後3時~3時30分は英単語タイピングアプリの体験。スマホを使っていたら持参のこと。定員40人、参加無料。
コラムニスト紹介
坂本栄 《吾妻カガミ》
【さかもと・さかえ】土浦一高卒。1970年、一橋大社会学部卒、時事通信入社。ワシントン特派員、経済部長、解説委員などを経て、2003年退社。同年から10年間、旧常陽新聞新社社長-会長。現在、内外情勢調査会-茨城県南副支部長、茨城キリスト教大学経営学部講師、NPO法人NEWSつくば理事長。1946年生まれ、土浦市出身、同市在住。
先崎千尋 《邑から日本を見る》
【まっさき・ちひろ】慶應大経済学部卒。茨城大学人文学部市民共創教育研究センター客員研究員、一般財団法人総合科学研究機構特任研究員、環境自治体会議監査役、NPO法人有機農業推進協会顧問。現在、農業。主な著書は『農協のあり方を考える』(日本経済評論社、1982)、『よみがえれ農協』(全国協同出版、1991)など。元瓜連(うりずら)町長。1942年、瓜連町(現那珂市)生まれ。那珂市在住。
及川ひろみ 《宍塚の里山》
【おいかわ・ひろみ】東京都出身。神奈川県内の小学校教員を務める。1970年代につくば市転居後、「学園都市の自然と親しむ会」などのメンバーとして子連れで近隣の自然を散策。1987年に宍塚地区の開発計画を知り、里山を未来に伝える活動に取り組む。現在、認定NPO法人宍塚の自然と歴史の会理事長。
浅井和幸 《続・気軽にSOS》
【あさい・かずゆき】石岡一高卒。1991年科学技術庁無機材質研究所(総理府事務官)入庁。精神障害者福祉施設勤務を経て、2002年浅井心理相談室開業。NPO法人若年者社会参加支援普及協会アストリンク理事長。NPO法人青少年の自立を支える会シオン副理事長。NPO法人とらい理事。ボランティア活動「浅色の雲の会」主宰。
奥井登美子 《くずかごの唄》
【おくい・とみこ】東京薬科大卒。1958年、奥井薬局(土浦市)の奥井清氏(中外製薬勤務)と結婚、土浦に。薬剤師。1895年創業の老舗薬局を経営する傍ら、霞ケ浦の自然を守る活動などに参加。「水の時代をひらく」(KGP総合研究所)、「柳川堀割りから水を考える」(藤原書店)、「くずかごの唄」Ⅰ~Ⅷ(筑波書林)など、著書多数。加藤尚武京大名誉教授は実弟。1933年生まれ、杉並区出身。土浦市在住。
玉置晋 《食う寝る宇宙》
【たまおき・すすむ】東京理科大理工学部物理学科卒。茨城大学大学院理工学研究科地球生命環境科学専攻修了。現在、つくば市で宇宙開発の仕事に従事する傍ら、放送大学大学院生として二足のわらじを楽しむ。茨大理学部でも「宇宙天気防災」のテーマで研究中。1978年生まれ、水戸市双葉台出身、土浦市宍塚在住。
斉藤裕之 《続・平熱日記》
【さいとう・ひろゆき】東京芸術大学大学院後期博士課程満期退学、フランス政府給費制として滞仏。同大助手のあと、東京芸大講師などを勤めながら作家活動を続ける。1961年、山口県生まれ。牛久市在住。
堀越智也 《つくば法律日記》
【ほりこし・ともや】土浦一高校卒。法政大法学部卒。茨城県弁護士会所属「つくば中央法律事務所」代表弁護士。つくばコミュニティ放送株式会社代表取締役。離婚、相続、中小企業・ベンチャー企業、借金の問題、交通事故など民事全般、著作権、刑事事件を主な業務とする。筑波大アソシエイトプロフェッサー、スピードリーディングインストラクター。 1975年、東京都生まれ。つくば市在住。
オダギ秀 《写真だいすき》
【おだぎ・しゅう】本名は小田木秀一。早稲田大学政経学部卒。写真家。高度な技術に裏付けられたハートフルな写真に定評があり、県内写真界の指導的立場にある。専門はコマーシャルフォト全般およびエディトリアル。㈳日本写真家協会(JPS)会員、㈳日本広告写真家協会(APA)会員、土浦写真家協会会長。1944年、水戸市生まれ、土浦市在住。
高橋恵一 《ひょうたんの眼》
【たかはし・けいいち】土浦一高卒、中央大経済卒。茨城県庁に入り、知事公室長、生活環境部長などを歴任。この間、明野町(現筑西市)、土浦市に助役で出向。県庁退職後、オークラフロンティアホテルつくば社長(2006~11年)、JA茨城県厚生連理事長(11~16年)。現在NPO法人NEWSつくば理事。1946年、土浦市生まれ、同市在住。
冠木新市 《映画探偵団》
【かぶき・しんいち】脚本家、アートプロデューサー。TVや映画の編集助手を経て、映画監督市川崑に師事。角川映画「天河伝説殺人事件」で脚本家デビュー。映画『マヌケ先生』(大林宣彦総監督)、舞台『奥様は化け猫』(瀬川昌治演出)など。2008年、つくば市に移り、宴劇『桜川芸者学校』などを制作。著書に『ゴジラ・デイズ』(集英社)、『映画「極道の妻たち」ノ美学』(近代映画社)など。1951年、福島県生まれ、つくば市在住。
入沢弘子 《ポタリング日記》
【いりさわ・ひろこ】1969~76年、新聞記者だった父の転勤で土浦市に住まう。約30年の博報堂勤務のあと、つくば市任期付職員として広報を統括。その後、アルカス土浦の土浦市立図書館初代館長。国立研究開発法人・防災科学技術研究所調査役として勤務後、広報コンサルタントとして自治体などの広報アドバイスやセミナーを担当。1962年、福島県喜多方市生まれ。つくば市在住。
室生勝 《地域包括ケア》 掲載終了
【むろう・まさる】東京医大卒。1970年、東京医大霞ケ浦病院内科医長。76、年つくば市で室生内科医院開業(2006年閉院)。第2回Ciba地域医療賞(現ノルバティス地域医療賞)受賞。つくば市高齢者保健福祉推進会議委員。現在、高齢者サロン「ゆうゆう」を主宰。著書に「地域の中の在宅ケア」(医歯薬出版)、「僕はあきらめない-町医者の往診30年-」(那珂書房)など。1936年、京都府生まれ、つくば市在住。
中尾隆友 《茨城の創生を考える》
【なかお・たかとも】土浦一高卒、慶応大学文学部史学科卒。外資系金融機関、官公庁勤務を経て、現在、㈱アセットベストパートナーズ代表取締役。経営アドバイザーとして大企業・金融機関に助言・提案を行う。総合科学研究機構特任研究員。1970年、土浦市生まれ、つくば市在住。
川浪せつ子 《ご飯は世界を救う》
【かわなみ・せつこ】武蔵野美術短期大学デザイン科卒(テキスタイルデザイン専攻)。住宅部品会社デザイン室、(建物の外観や室内を立体的な絵にする)建築パース事務所を経て、現在、フリーの「建築パース」イラストレーター。イーアスつくば内「アイカルチャー」の「かんたん水彩イラスト」講師。つくばショートムービーコンペティション市民審査員。東京都練馬区出身。1982年、結婚によりつくば市に移り在住。
山口絹記 《ことばのおはなし》
【やまぐち・まさのり】脳動静脈奇形(AVM)による脳出血、失語、失行を経験する。リハビリと育児と仕事の傍ら、放送大学にて言語学と心理学を中心に学ぶ日々をおくる。1988年、神奈川県生まれ、東京都育ち。つくば市在住。
沼尻正芳 《制作ノート》 掲載終了
【ぬまじり・まさよし】水海道一高卒、武蔵野美術大学卒。千葉県公立中学校で教職に就き、茨城県公立小中学校長を退職後、つくばみらい市公民館長などを歴任。現在、一般社団法人・新極美術協会副理事長。1951年、茨城県生まれ、つくばみらい市在住。
浦本弘海 《法律かけこみ寺》 掲載終了
【うらもと・ひろみ】ペンネーム。会社勤務を経て弁護士に。会社在職中に法科大学院への進学を決意。苦節〇年、司法試験を突破(暗黒時代でした…)。企業経験を活かし、現在、企業や自治体の法務コンサルタント。両親が土浦市出身の縁で、土浦・つくばを中心に活動中。東京都出身。
沼澤篤 《霞ケ浦 折々の眺望》 掲載終了
【ぬまざわ・あつし】山形大理学部生物学科卒。東京大大学院修了、理学博士。医薬品会社研究員、自然公園職員などを経て、1989年より霞ケ浦の市民活動に参加。霞ケ浦情報センター主任研究員、茨城大学農学部非常勤講師、霞ケ浦環境科学センター嘱託職員などを歴任。現在、霞ヶ浦市民協会・研究顧問。1952年、山形県出身。土浦市在住。
広田文世 《沃野一望》 掲載終了
【ひろた・ふみよ】土浦一高、山梨大学工学部卒。1984年、㈱トータルシステムデザインを設立、社長に就任。2017年から会長。旧常陽新聞に『いばらき・里・山・みち』を掲載。『桜田門外雪解せず』で「茨城文学賞」受賞。『縁故節現世考』で「やまなし文学賞」受賞。『天狗壊滅』で「日本自費出版文化賞」特別賞受賞。1946年、土浦市生まれ、同市在住。
石井康之 《ON THE ROAD》 掲載終了
【いしい やすゆき】ファッションデザイナー、オブジェアーティスト。桑沢デザイン研究所卒。1987年、パルコオブジェ展で「やまもと寛斎賞」受賞。97年より、東京コレクションのほか、パリ、ミラノ、ニューヨークで作品を発表。東京デザイナーズウイークでオブジェ製作。建築雑誌で特集が組まれる。東京在住。
古家晴美 《県南の食生活》
【ふるいえ・はるみ】筑波大学第2学群比較文化学類卒、同大学院博士課程歴史人類学研究科単位取得満期退学。筑波学院大学経営情報学部教授。専門は民俗学・生活文化。神奈川県生まれ。
川上美智子 《令和楽学ラボ》
【かわかみ・みちこ】お茶の水女子大学大学院家政学研究科食物学専攻修了。1971~2016年、茨城キリスト教大学勤務(1982年から教授)。19年4月から、関彰商事㈱ライフサイエンス事業部・保育園開設準備室(つくば市)勤務。現在、保育園長。茨キリ大名誉教授、茨城県教育委員。著書に『茶の香り研究ノート-製造にみる多様性の視点から-』(光生館、 2000)、『茶の事典』(朝倉書店、2017)など。兵庫県出身、水戸市在住。
瀧田薫 《雑記録》
【たきた・かおる】土浦一高卒。慶応大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。茨城キリスト教学園に入り、短期大学長、茨キリ大教授、常務理事を歴任。2016年、定年退職。現在、同大兼任講師、名誉教授。中学2年のとき、V.フランクル著「夜と霧」に衝撃を受ける。当時の安保闘争・学生運動になじめず、その反動で「政治学」を志す。1947年、土浦市生まれ。同市在住。
小野村哲 《ライズ学園日記》 掲載終了
【おのむら・さとし】39歳で公立中学校を退職した後、つくば市内で不登校や学習につまずきがちな子どもたちのための「ライズ学園」を立ち上げる。県内外で、子育て・英語教育・LD(学習障害)などについて講演活動も行う。NPO法人「リヴォルヴ学校教育研究所」元理事長、つくば市教育委員。1960年、東京都板橋区生まれ。つくば市在住。
川端舞 《電動車いすから見た景色》
【かわばた・まい】生まれつき脳性麻痺という障害があり、電動車いすで生活している。2010年、筑波大学障害科学類への入学を機に、つくば市に引っ越し、介助者にサポートしてもらいながら、1人暮らしをしている。障害者団体「つくば自立生活センターほにゃら」で活動中。群馬県出身。つくば市在住。
霞ケ浦市民協会 《泳げる霞ケ浦へ》 掲載終了
【かすみがうら・しみんきょうかい】1995年の世界湖沼会議で採択された「霞ケ浦宣言」の理念を継承し、「霞ケ浦及び流域環境の浄化・保全及び創造をめざす市民活動を推進し、人と自然が共生できる快適で文化的な地域社会を構築する」ため、翌96年「社団法人霞ケ浦市民協会」として発足。2013年一般社団法人に。
相沢冬樹 《土着通信部》
【あいざわ・ふゆき】1953年土浦市生まれ。常陽新聞(旧社)に在籍もキャリアは1999年まで。辞めて18年も経つのに周囲も自分も記者扱い・記者気分が抜けない。この間地域政策コンサルタントを経て、現在は地元財団の発行する機関誌でパートタイム編集長を務める。記事はもっぱらブログ「重箱の隅に置けない」に書いている。http://fykai.blog.fc2.com/
栗原亮 《郷土史あれこれ》 掲載終了
【くりはら・りょう】土浦一高卒、中央大経済卒。1976~2010年、霞ケ浦高で世界史と日本史を担当。「新治村史」「図説 土浦の歴史」「牛久市史」「八郷町史」の編纂に参画。旧常陽新聞で「江戸時代とは何か」を連載。著書に「忠臣蔵の真実」(常陽新聞新社、2012年)、「近世村落の成立と検地・入会地」(岩田書院、2013年)。土浦市出身・在住。71歳。
橋立多美 《猫と暮らせば》 掲載終了
【はしだて・たみ】1949年、長野県天龍村生まれ。84~96年、常陽リビング社勤務。退社後フリーライターとして活動しつつ、『茨城のホームヘルパー最前線』『ルポ消防団』など4冊を出版。2013年から常陽新聞記者。17年の休刊後はNPO法人NEWSつくばのデスク兼ライター。つくば市在住。69歳。
大島愼子 《世界に生きる》 掲載終了
【おおしま・ちかこ】米DePauw Univ.を経て、早稲田大学第一文学部卒。同大学院経営学修士。ルフトハンザドイツ航空客室乗務員、人事担当、広報室長を経て、2006年に筑波学院大学教授。12年から学長。筑波技術大学監事、日本広報学会理事、日本インターンシップ学会理事、日本国際観光学会前副会長、NPO法人Japan Now観光情報協会理事長。専門は航空政策・観光政策。著書に「ドイツおいしい物語」「飛翔へのロマン」(東京書籍)など。
吉田礼子 《食のエトセトラ》
【よしだ・れいこ】東北学院大文学部史学科卒。子どものころから母が料理する姿に触れ、料理の先生に憧れる。「台所は実験室」をモットーに独学。50歳を前に、全国料理学校協会所属の児玉久美子先生に師事。2008年、土浦市に吉田料理教室を開校。1953年、宮城県生まれ。土浦市在住。
塚本一也 《茨城鉄道物語》
【つかもと・かずや】土浦一高卒、東北大学工学部卒、筑波大学大学院修了。一級建築士。大曽根タクシー(株)取締役社長。元JR東日本グループリーダー。茨城県ハイヤー・タクシー協会経営研究会会長、つくば市花畑自治会長。県議。著書に「つくばエクスプレス最強のまちづくり」(創英社 三省堂書店)。1965年、つくば市生まれ。同市在住。
田口哲郎 《遊民通信》
【たぐち・てつろう】慶應大学大学院文学研究科仏文学専攻修士課程修了。専門は19世紀パリの遊歩者について。その後、家庭教師、派遣社員などを経て、四十路過ぎで2度目の大学生として東京大学文学部在学中。興味・関心は、神秘主義、スピリチュアル、宗教、高等遊民、鉄道模型。大阪・仙台育ち。牛久市在住。
岩松珠美 《介護教育の現場から》 掲載終了
【いわまつ・たまみ】同志社女子大学(栄養生化学)卒。女子栄養大学大学院修士課程修了。老年看護学、地域看護学に研究分野を拡げ、大学や専門学校で教育に携わる。精神保健福祉士、介護福祉士、看護師など。著書に「六訂栄養士・管理栄養士をめざす人の社会福祉」(みらい出版)。現在、つくばアジア福祉専門学校(土浦市)校長。1961年、長野県生まれ。土浦市在住。
鶴田真子美 《晴狗雨dog せいこううどく》
【つるた・まこみ】1990年、東京外語大イタリア語学科卒。同大学院博士前期課程修了後、後期課程単位を取得。日伊協会講師、東邦音楽大、慶応義塾大などの非常勤講師を歴任。2008年からNPO法人「動物愛護を考える茨城県民ネットワーク」理事長。茨城県の犬殺処分ゼロを目指し活動中。2021年、土浦市に「パルTNR動物福祉病院」を開設。神戸市生まれ。
山口京子 《ハチドリ暮らし》
【やまぐち きょうこ】2020年まで、いばらきコープ生活協同組合の「くらしの電話相談ダイヤル」相談員を15年務める。また組合員を対象にした「くらしの講座」講師として、生活設計、家計管理、年金、相続、遺言、終活、保険見直しなどのセミナーを企画。現在「社会保険労務士 やまと事務所」所属。ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士、消費生活アドバイザー。1958年、栃木県生まれ。龍ケ崎市在住。
三浦一憲 《塞翁が馬》 掲載終了
【みうら・かずのり】高校生の時に8ミリ映画を自主制作。以来、フリーのフォトグラファー。 電鉄・建築などの撮影のほか、写真館も経営。2004年「まちかど音楽市場」を立ち上げ、代表に就任。現在住む団地内でボランティア環境美化活動(ローズマリーの会)。1952年、東京都江東区生まれ。1991年、つくば市に移住。
秋元昭臣 《夢実行人》
【あきもと・あきおみ】土浦一高卒。明治大工学部卒、京成電鉄系列のホテル会社に入社。奥那須、千葉、水戸、犬吠埼、白浜、土浦などのホテルに勤務。土浦京成ホテル閉鎖にともない、2008年からラクスマリーナ(株主は土浦市)専務。遊覧船運航、霞ケ浦湖上体験スクール、小型ヨット体験、ボート教室、足湯浴場、サイクリング事業などを展開。 2021年4月退職。1942年生まれ、土浦市在住。
原田博夫 《文京町便り》
【はらだ・ひろお】土浦一高卒、慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。専修大学経済学部教授を経て、2019年4月から名誉教授。米スタンフォード大などに留学。公共選択学会会長、政治社会学会理事長などを歴任。著作(編著)に『人と時代と経済学-現代を根源的に考える-』(専修大学出版局、2005年)、『身近な経済学-小田急沿線の生活風景-』(同、2009年)など。現在、土浦ロータリークラブ会員。1948年土浦市出身、土浦市文京町在住。
伊東葎花 《短いおはなし》
【いとう・りつか】小説ブログを始めて12年。童話、児童文学、エンタメ、SFなど、ジャンルを問わずに書いている。文学賞にも挑戦中するもやや苦戦気味。第19回グリム童話賞大賞、第33回日本動物児童文学優秀賞を受賞。妄想好き。猫好き。趣味は読書と太極拳。東京生まれ、美浦村在住。伊東葎花はペンネーム。
小泉裕司 《見上げてごらん!》
【こいずみ・ひろし】1954年、土浦市生まれ、県立土浦一高卒。工学院大学工学部卒。民間企業を経て土浦市役所に入庁。政策企画課長、市長公室長を歴任。2017年まで副市長1期。在職中、花火審査員係業務に13年従事。現在、日本花火鑑賞士会会員。ラジオやネットTVにも出演。茨城新聞に寄稿(19~22年)。花火セミナー開催や「花火通信」(Facebook)などで花火の魅力を発信中。「花火と土浦」(土浦市、2018年)も一部執筆。同市在住。
若田部哲 《日本一の湖のほとりにある街の話》
【わかたべ・てつ】筑波大学大学院修士課程芸術研究科デザイン専攻修了後、建築設計事務所など経て、2009年、土浦市役所入庁。地元出身が多い職場にあって、県外出身として地域への理解を深めるため、霞ケ浦周辺を歩き回り、様々な対象をイラスト化。WEBサイト「日本一の湖のほとりにある街の話」などで地域の魅力を配信。1976年生まれ。「日本一の湖のほとりにある街の話」の公式ホームページはこちら。
片岡英明 《竹林亭日乗》
【かたおか・ひであき】福島高校卒。茨城大学農学部卒業後、太陽コンサルタンツ勤務。茨城大大学院修了。39年間、霞ケ浦高校勤務。主な著書は、英語Ⅰ教科書「WORLDⅠ」(三友社、1990年)、「たのしくわかる英語Ⅰ 100時間」(あゆみ出版、同)、「若い教師のための授業・HRづくり」(三友社、2016年)。現在、「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」世話人。1950年福島市生まれ、つくば市在住。
平野国美 《訪問医は見た!》
【ひらの・くによし】土浦一高卒。1992年、筑波大学医学専門学群卒後、地域医療に携わる。2002年、同大博士課程を修了、訪問診療専門クリニック「ホームオン・クリニックつくば」を開業。著書「看取りの医者」(2009年、小学館)は大竹しのぶ主演でドラマ化。新刊は『70歳からの正しいわがまま』(2023年4月、サンマーク出版)。医療関係業界誌などでもコラム執筆。1964年、龍ケ崎市生まれ。つくば市在住。
松永悠 《医療通訳のつぶやき》
【まつなが・ゆう】北京で生まれ育ち、大学で日本語を専攻した後、日系企業に就職。24歳のとき、日本人夫と結婚して来日し、気がつけば日本にいる時間が長くなっています。3人の子供を育てながら、保護犬1匹、保護猫5匹も大切な家族。子育てが一段落した今、社会のために、環境のために、何ができるか、日々模索しています。
三橋俊雄 《デザインについて考える》
【みつはし・としお】1973:千葉大学工業意匠学科卒業/1973〜6年間:GKインダストリアルデザイン研究所/1979〜6年間:二番目のデザイン事務所/1985〜6年間:筑波大学(デザイン専攻)・千葉大学(環境科学専攻)にて学生/1991〜6年間:筑波技術短期大学・千葉大学にて教官/1997〜18年間:京都府立大学にて教員。6年単位で「居場所」を替えながら、さまざまな人と出会い、さまざまなデザインを行ってきました。退職後つくばに戻り、「竹園ぷらっと」「ふれあいサロン」「おやじのキッチン」など、地域の「居場所づくり」「まちづくり」のデザインを行っています。
島田由美子 《けんがくひろば》
【しまだ・ゆみこ】けんがくまちづくり実行委員会代表、研究学園グリーンネックレス タウンの会代表。本業は海外映画・ドラマの字幕翻訳。TX研究学園駅地区に移り住んだことをきっかけに、まちづくりに興味を持つ。まちづくり活動を行いながら、現在、筑波大学大学院システム情報系非常勤研究員として、都市計画の研究に携わっている。