火曜日, 4月 7, 2026

菅政権の限界と次期政権の課題 《雑記録》27

【コラム・瀧田薫】9月3日、菅義偉首相(自民党総裁)は党総裁選に立候補しない旨表明した。このところ、菅内閣の支持率が低迷し、菅総裁の再選が危ぶまれる状況ではあった。しかし、菅氏は2日、二階幹事長に総裁選出馬の意向を伝えており、その翌日の辞任表明はあまりに唐突である。コロナ禍への対処を誤って衆院解散のタイミングを失い、総裁と衆院議員の任期切れという時間的制約にも追い込まれ、まさかの「辞任」につながったものと推察する。 報道各社は、総裁辞任の第一原因をコロナ対策の失敗にあると見ている。しかし、菅政権がそうした対応しかできなかった理由は、危機管理能力の欠如とか見通しの甘さといった次元で説明できるものではない。 より深刻な理由がある。それは安倍政権の時から水面下で進行していた政府機関と党組織の劣化そして制度疲労である。自民党歴代政権を行政学の立場から「官僚主導型」と「官邸主導型」の二つに分けた場合、安倍政権が敷いた「官邸主導路線」をそっくり踏襲したのが菅政権である。安倍一強政権が、小選挙区制と人事権を武器として自民党派閥と省庁の統制・管理に乗り出したとき、その先頭に立ったのが、安倍内閣官房長官の菅氏であった。 官邸主導路線は菅政権になって弾みが付く。2020年9月、就任間もない菅首相は日本学術会議が推薦した会員候補のうち6名について任命を拒否した。現行の任命制度になった2004年以降、推薦された候補を政府が任命しなかったことは一度もない。会議側からの抗議に対して、菅氏は政府に人事権があるとの主張を繰り返すだけで、任命しない理由については一切説明しなかった。 こうした強権的な手法によって、権力側の意図が通りやすくはなるだろう。しかし、その副作用もある。官邸主導型政治によって自民党派閥の活力は奪われ、党内民主主義は後退した。また、人事権を奪われた官僚機構からは政策立案能力と実践力も失われ、忖度(そんたく)官僚のみが跋扈(ばっこ)することとなった。 まずコロナ対応に新機軸を 菅政権のこの1年を振り返ってみると、この政権が果した役割は、第一義的には現状の維持であって、党内改革でも国政の刷新でもなかった。一方、岸田文雄元政調会長は、総裁選出馬表明で、党組織と制度の刷新を宣言した。菅政権の局面打開能力に疑問符をつけ、「現状維持路線」の限界を指摘したものであろう。 次期総裁が誰になろうと、まずはコロナ禍への対応に新機軸を打ち出さねばなるまい。同時に、政府機関と党組織の劣化や制度疲労の修復・改善に取り組んでほしい。そのほかにも、経済と財政、福祉と社会保障、国と地方の関係など、課題は山ほどある。眼を外に転じれば、米中対立、安全保障、エネルギーと環境など、ここでも課題は目白押しである。 ともあれ、まずは総裁選と衆院選を通じて、諸課題が議論の俎上(そじょう)にのぼることを期待しよう。状況の変化は政治の遅滞を許してくれない。(茨城キリスト教大学名誉教授)

無念の中止決定 土浦の花火 第90回記念大会

土浦市最大の観光イベント、11月の全国花火競技大会の中止が決まった。安藤真理子市長が6日の定例記者会見で明らかにした。事故による2018、19年の中途打ち切り、新型コロナ禍による20年の中止に続き、4年連続での打ち上げストップに、安藤市長は「非常に残念」と無念さをにじませた。 土浦市などでつくる大会実行委員会は第90回記念大会となる今回、11月6日開催予定で開催準備を進める一方、新型コロナの感染状況を見極め、ぎりぎりまで開催判断を先伸ばししてきた。しかし、茨城県を含む21都道府県で緊急事態宣言が発出され、ひっ迫する医療現場の状況を踏まえ大会運営に万全を期すことが困難と判断し、中止を決定した。緊急事態宣言が解除されても中止の決定は変わらない。 同市のワクチンの2回目接種状況は、8月30日時点で44.2パーセントと順調に進んでおり、10月の早い段階で希望者の接種終了が見込まれることなどから、開催の準備を進めていた。有料観覧席上限を2万人とするなど新型コロナ対策を強化。19都道府県から55の花火業者が参加を決め、競技大会の出品の種目も決定していたという。 花火業者や開催の関係者である警察や消防、JRなどには誠意もって市から直接中止の報告を行う。 安藤市長は「ぜひ開催したかった。歴史がある土浦の花火競技大会は、たくさんの人が楽しみにしている貴重な地域資源。全国の花火大会再開の先駆けにしたいと準備していた。安全を期す準備を進めていたが非常に残念。苦渋の決断だった」と述べた。 市花火対策室によると、延期も検討したが11月過ぎの気候では安全な花火大会が開催できるか不明であることから断念したという。密を避けるため、2日に分けての開催も検討したが、警備などの負担が増えることや、花火の公正な審査が困難であるとし、中止を決断した。来年開催する場合は、11月の第一週土曜日になる。(伊藤悦子)

天然由来の材料と手法で つくばで藍染風布展【秋アート’21①】

つくば市神郡で染織工房「藍染風布」(あいぞめふうぷ)を営む丹羽花菜子さん(36)が19日まで、同市小野崎の蔵ギャラリー「Shingoster LIVING(シンゴスター リビング)」で「空高く澄みて 藍染風布+TANSU 展」を開いている。東京都内の仕事仲間であるユニットTANSU(たんす)と企画した共同個展。 丹羽さんの作品は、無農薬栽培された藍から染め上げられた生糸や生地、衣服などがさまざまな色彩の蒼(あお)を描き出す。展示されている小物のカフケースやルームクロス「Orifuse(おりふせ)」などは、TANSUの制作による手仕事作品だ。 丹羽さんは北海道出身、武蔵野美大在学中の2007年から東京都青梅市の藍染工房壺草苑(こそうえん)で働き始め、約9年間勤務した。2016年につくば市に移住。常総市の畑で藍を育て、藍染の原料・蒅(すくも)を作るようになった。藍染風布として活動を始めるのは17年で、20年に筑波山の麓に工房を移転した。 昔ながらの染色で、自然界にある原料だけを使った天然灰汁(あく)発酵建てという手法を用いる。丹羽さんは「心地のよい循環と持続性を伝えてくれます。TANSUさんの作る小物たちも、とても微笑ましくて、手に取って見たくなる風合いに満ちています」と説明する。 個展は水曜日から日曜日まで(月・火曜定休)の午後3時から6時まで。日曜日のみ午後1時から開場。丹羽さん自身は週末に在廊している。Shingoster LIVINGは、つくば市小野崎448-1、カフェCOX敷地内に所在。駐車場は同店のものを利用となる。(鴨志田隆之) 新型コロナの感染拡大は緊急事態宣言下、依然出口を見いだせないでいる。しかし、日々の営みは続き、季節はめぐる。「芸術の秋」の新しい日常に、アーティストたちの取り組みをたどる。

後期高齢者の区分に入りました 《吾妻カガミ》115

【コラム・坂本栄】9月初めの誕生日で後期高齢者になりました。一生の分け方はいろいろあると思いますが、~20歳を「準備期」、~65歳を「仕事期」、~75歳を「引退期」とすれば、75歳~は「そろそろ期」でしょうか。先日観た「キネマの神様」の元映画人(沢田研二)は、懐かしい映画と自作の脚本をダブらせながら、上映館の座席で死んでいきます。78歳でした。私もあと3年ぐらいは頑張りましょう。 体は劣化しても頭は20代後半? 数年前から使っているフェイスブックでは、「関心は政治/経済/軍事。身体は劣化しているが頭は20代後半。独製セダンから国産SUVに乗り換え若ぶっている」と自己紹介しています。直すか考えましたが、そのままにすることにしました。10年数前の顔写真もそのままにし、SNSの世界では仕事期が続いていることにします。 大学の方は今年度いっぱいで講師の任期が終わります。時事問題を織り交ぜながら、国際経済や国際政治の構造について講義してきました。仕事期(経済記者)の知識を最新版に更新でき、私にとっても勉強になりました。若い先生たちとの懇親はとても愉快でした。 主流メディアはネットにシフト フェイスブックでも大学講義(一部リモート)でも、ネットの便利さを痛感しています。携帯するスマホ、デスク上のパソコン、その間の使い勝手のタブレット。これら3端末を使い分けながら、各方面とコンタクトできます。いつでも、昔の仕事仲間、今の仕事仲間とつながります。以前は文字と写真の活用が主でしたが、最近、映画もネットで観るようになりました。 新聞もネット経由です。今、朝日を紙とネットで、日経とウォール・ストリート・ジャーナルをネットで購読しています。3新聞とも紙メディアの限界を感じているのか、ネット経由の発信に力が入っています。企画記事などはネットを優先、紙よりも先にネットに載せるようになりました。紙<ネットに、経営戦略をシフトしたようです。私の仕事期には想像もできなかったことです。 「そろそろ期」でも何か起きる? 私の仕事期45年のうち、4分の3は通信社、残り4分の1は地域紙でした。転職したとき、新聞業界紙の取材に「ニュースの卸売業を卒業して小売業に転じた」と答えましたが、これは理由の一つ。通信社のネット開発部門を任されたものの、その可能性に無理解な(従来の媒体モデルにこだわる)トップと衝突、情報伝達手段の先を読めない経営陣にサヨナラしたのがもう一つの理由でした。 仕事期最後の10年と引退期前半の5年を、地域紙に関われたことはハッピーでした。いろいろな分野の方と知り合えたからです。4年前、ネット媒体(本サイト)に参画できたこともハッピーでした。「そろそろ期」でも何か起きそうです。「頭は20代後半」ですから。(経済ジャーナリスト)

高橋氏が初当選 県議補選土浦市区

茨城県知事選に合わせて5日投開票が行われた県議補選土浦市区(欠員1)は同日午後8時から、同市大岩田、霞ケ浦文化体育会館(水郷体育館)で開票が行われ、無所属新人で歯科医師の高橋直子氏(37)が初当選を決めた。いずれも無所属新人で元国会議員秘書の吉田直起氏(39)、無職の赤須理世自氏(59)は及ばなかった。投票率は31.96%、有権者数は11万6746人。 県議補選土浦市区(欠1)当21,579票 高橋 直子 37 歯 科 医 師  無新 12,050票 吉田 直起 39 元代議士秘書 無新  1,189票 赤須理世自 59 無    職 無新   5日午後10時 土浦市選管確定 高橋氏は土浦日大高、日大歯学部を卒業。王子リボン歯科に入社し、つくばリボン歯科院長を務める。島岡宏明市議の長女で、島岡市議が所属する会派の市議らが応援した。 選挙戦では、すべての子どもたちに明るい未来を残したいと、子育て支援や教育格差の是正、福祉の充実、地盤産業の確立と中小企業の振興、TX土浦延伸などを訴えた。 お母さん議員として精一杯 午後9時45分、開票速報が知らされると、高橋直子氏の選挙事務所では、大きな拍手と歓声が起こった。祝勝会には安藤真理子市長らも駆けつけた。 あいさつに立った高橋氏は「右も左も分からない中、皆さんの支えがあってここまでくることができた。私一人の力ではなし得なかった。今、感謝しかありません。まだまだ未熟ですが、皆さんの期待に応えられるよう、子どもたちに見せられる背中をもつ、お母さん議員として、精一杯頑張っていきます」と決意を述べた 高橋直子氏 歯科医師 37 無新 【公約】①教育格差の是正や食育・子ども食堂の充実など子供たちに明るい未来づくり②健康な歯8020運動の徹底など福祉の充実③TX土浦駅延伸【略歴】土浦日大高校卒、日大歯学部卒、王子リボン歯科入社、現在つくばリボン歯科医院長。

米国発「私たち」の物語を中学校に つくばの障害者団体が寄贈

障害者団体「つくば自立生活センターほにゃら」(つくば市天久保)が2日、同市内の中学校・義務教育学校16校に『わたしが人間であるために―障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語』(現代書館)を寄贈した。アメリカの運動家で、世界的な障害者リーダーであるジュディス・ヒューマンさんの自伝本。重度の障害があっても自分らしく生活できる地域づくりを目指している同センター代表の川島映利奈さん(39)は、つくば市役所での寄贈式で「障害のある子とない子が小さい頃からともに過ごす大切さを感じてもらえたら」と話した。 「分離こそ差別」 ジュディスさんは障害のために学校から排除され、「なぜ友達と同じ学校に行けないのか」と疑問に思った経験から、障害を理由に学ぶことや働くこと、地域で暮らすことから排除される社会と闘ってきた。障害が医学的な問題ではなく、人権の問題として扱われるために、1970年代からアメリカの法制度の整備に尽力した。 障害女性としての葛藤を抱きながらも、障害者が「人間であるために」当たり前の権利を獲得すべく、仲間とともに闘ってきた彼女の半生が記されている。 日本語版は2021年7月に刊行された。 四六判336ページ、2750円(税込)。翻訳に当たった曽田夏記さんは、都内の自立生活センターの職員であり、自身も障害を持ち、地域での障害者支援や全国での権利擁護運動に従事する。訳者あとがきの中で、曽田さんは「差別を受け、人間として扱われず、障害者の公民権運動を始めざるを得なかった障害者自身が語るストーリーを日本にも伝えたかった」と記している。 川島さんは寄贈式で、「障害のある子とない子が小さい頃からともに過ごすことで、お互いを知り、認め合うことができる。本書で『分離こそ差別』と書かれているが、分離することでお互いを知る機会が減ることが一番の課題。これから社会を作っていく生徒の皆さんが、少しでも障害者の歴史や課題を知り、考えていくきっかけになれば」と話した。 生徒にも先生にも読んでほしい 贈呈式に参加した森田充教育長は、「私たちは一人ひとりの違いを尊重し、互いに支え合って生きていける社会を作ることができる子どもたちを育てたいと思っている。本書には主人公が決して後ろ向きにならずに生きていく姿が描かれていて、生徒だけでなく先生にも読んでほしい」と感謝を伝えた。 寄贈された本は近日中に各学校に1冊ずつ配布される予定。同センターは2年前に、同じ志を持って東京で活動している重度障害者、海老原宏美さんの著書『わたしが障害者じゃなくなる日―難病で動けなくてもふつうに生きられる世の中のつくりかた』(旬報社)を、つくば市内の小学校・義務教育学校に寄贈している。(川端舞)

千年前、千葉県沿岸で巨大地震 歴史記録にない津波跡を発見 産総研

産業技術総合研究所(AIST、つくば市東)は3日、千葉県九十九里浜沿岸で歴史上知られていない津波の痕跡を発見し、それが房総半島沖で発生した巨大地震によるものであると発表した。活断層・火山研究部門の澤井祐紀上級主任研究員、行谷佑一主任研究員らが、カナダ・ サイモンフレザー大学ら複数の研究機関との共同研究で明らかにした。 かつて陸地と海の境にあり現在は陸化した「海岸低地」と呼ばれる地形の地下堆積物は、過去数千年間の環境変動を記録し、数百~数千年に一度という低頻度の巨大津波の履歴を調べるのに適している。 一方、地震計や精密な地形計測など近年の機器観測は小さな断層のずれまで測定できるが、それらの機器ができる以前の断層のずれ(地震)は観測することができない。さらに歴史記録は人がいた場所しか記録されず、今回のような1000年前は泥炭地だったところは記録に残っていなかった。 産総研はこれまでに、過去に発生した津波の痕跡を調べる地質調査を日本各地で行ってきた。今回、海岸低地だった千葉県九十九里浜地域での掘削調査により、過去の津波の痕跡である津波堆積物を2層発見し、古い方の津波堆積物(砂層B)は約1000年前に堆積した、歴史上知られていない津波の痕跡であることが分かった。 太平洋プレートが沈み込むタイプは記録なし 九十九里浜地域は太平洋プレート、大陸プレート、フィリピン海プレートが1箇所で接するプレートの三重点に隣接しており、各プレート境界で形成されている日本海溝、相模トラフ、伊豆・小笠原海溝の周辺で発生する地震・津波の脅威にさらされている。 今回発見した津波がどのようなメカニズムで起こったのか明らかにするために、相模トラフ(モデル1~4)、日本海溝(モデル5~8)、フィリピン海プレートに対して太平洋プレートが沈み込む境界(モデル9,10)などを検討したところ、モデル10の領域での滑り(地震)が九十九里浜地域の浸水に大きな役割を果たしたと考えられた。 房総半島沖で発生する地震について、これまでは主に相模トラフと日本海溝で発生する地震の繰り返しが検討されており、フィリピン海プレートに対して太平洋プレートが沈み込むタイプの地震はこれまでに記録されていなかったことから、検討されてこなかった。 シミュレーションの結果では、砂層Bを堆積させた津波の震源はマグニチュード8クラスと大きかったと想定された。今回の発見は、フィリピン海プレートに対して太平洋プレートが沈み込むタイプの地震についても、さらなる検討が必要であることを示している。(如月啓)

あす投開票 県議補選 土浦

知事選に合わせて、県議補選の投開票があす5日行われる。土浦市区(欠員1)はいずれも新人で無所属の歯科医師、高橋直子氏(37)、元国会議員秘書、吉田直起氏(39)、牛久市在住で無職の赤須理世自氏(59)の3氏が立候補している。1日現在の有権者数は11万7943人。 投票は5日午前7時から午後6時まで市内50カ所で行われ、午後8時から同市大岩田、霞ケ浦文化体育会館(水郷体育館)で即日開票される。県議補選の大勢判明は午後10時30分ごろの見込み。 同市の3日午後8時までの期日前投票の投票率は知事選9.7%(8月20日から15日間)、県議補選が8.4%(同28日から7日間)。 高橋氏は、すべての子どもたちに明るい未来を残したいと、子育て支援や教育格差の是正、福祉の充実、地場産業の確立と中小企業の振興、TX土浦延伸などを訴えている。 吉田氏は、土浦の魅力を生かして、首都圏の受け皿として郊外住宅地として発展させ、自然と歴史を感じながら子育て世代がのびのび育める街にしたいなどと訴えている。 赤須氏は、現県政と従来の温かい住民密着型県政との調和をベースにした県政の実現、クリーンな政治。お金を使わない選挙の発信を選挙公報で訴えている。

「何を伝えたいか」の一つ先を 《続・気軽にSOS》92

【コラム・浅井和幸】引きこもって家から出ないお子さんを持つ親御さんが、相談室に来談することがあります。私は、お子さんの人とのつながりがどのようなものかお聞きします。外に出ることもないので全くないという回答もあります。 親御さんに、お子さんとどれぐらいのコミュニケーションがあるのかお聞きしますと、「ほとんどない」「全くない」と答える方は多いものです。全くないということは、意思疎通が全くないということですから、「生きていけるのかな?」と疑問を持ち、例を挙げて詳細に質問をします。 例えば、テレビを見て雑談はするか? ご飯は食べるかと聞いてうなずくか? 全く顔を合わせることがないとしても、食事をドアの前においたら、食べ終わった食器をドアの前に置いておくか? ここに挙げたような例もないという答えもありますが、ほとんどは、それぐらいのやり取りはあるようです。コミュニケーションというと、「笑顔での会話」と捉えていることが一般的のようですが、私は「意思疎通」だと思っています。このようなズレを、まさにコミュニケーションで縮めていくために、相談時間を費やすことも多いものです。 ネット検索では反論も併せて検索 自分が感じたり考えたことを、言葉や身振り、表情などで伝え、それを相手が感じ取り、解釈して返事をしたり、質問をしたりする。これを繰り返すことが大切です。特にうまくことが進まないときは、こういったやり取りを丁寧にする必要があります。 物事を単純化して、「元気になるためのたった3つのこと」とか「世の中には2つの人間しかいない」とか「簡単〇〇ダイエット」とか「これをするだけでお金持ち」といった表現がもてはやされますが、それでうまくいかないことの方が多いはずです。 全てを信じること、全てを疑うこと―どちらも同じぐらい危険や不便をはらんでいます。なので、ネットで検索するときは反論も併せて検索するとよいでしょう。人の言うことを全て鵜吞(うの)みにしていたら詐欺に引っかかるかもしれませんが、全てを詐欺と疑っていたら郵便物さえ受け取れなくなってしまいます。 失敗し、悩み、事実を受け入れながら行動をして学んで、また次に学びを生かしていくことが大切です。これさえやればよい、あるいは大逆転―といった方法はそうそうありません。 「何を伝えたいか」は日常的によく考えることだと思います。その一つ先、「どのように伝わるか」を考える習慣をつけてみましょう。そして、さらに一つ先の「物事がどのように動いて、どうなってほしいか」という目的にかなう手段として、コミュニケーションを考えてみてください。などなどと、独りよがりの押し付けの文章を書きながら、自問自答する毎日です。(精神保健福祉士)

ペイペイボーナスを9人に重複発送 8人に返金請求へ つくば市

コロナ禍、新生児を対象につくば市が独自に実施した、3万円相当のペイペイ(PayPay)ボーナス(ポイント)を贈る「ベビーポイントギフト事業」について、同市は3日、9人に3万円相当のポイントを重複して発送してしまったと発表した。一方、対象になっていたにもかかわらず発送してなかった新生児が5人いたという。 重複発送した9人のうちすでにポイントをチャージしてしまった8人に対しては、1人3万円を現金で返金するよう求めるという。1人はチャージしてなかったためポイントを取り消した。未発送だった5人には改めて発送する。 1人10万円の国の特別定額給付金の対象外となった、昨年4月28日から今年3月31日までに出生したなどの新生児全員を対象に実施した。市内の2114人の新生児に計6342万円相当のポイントを贈ったという。 市こども政策課によると、今月10日、ポイント支給担当の市経済支援室から9人分を重複して発送してないか照会があり、対象者をリストアップする担当のこども政策課が調査したところ、昨年12月1日から31日生まれの9人に、3万円相当のポイントを重複して贈ってしまったことが分かった。ほかに今年2月11日以降に市内に転入してきた5人に、ポイントを贈ってなかったことも新たに判明した。 同課によると、対象者のリストアップを出生時期ごとに4回に分けて行った際、年度切り替え時期の引継ぎ不足や複数人でのチェックができてなかったために重複が発生してしまったという。 再発防止策として、複数人での確認を徹底するなどとしている。 五十嵐立青市長は「ご迷惑をお掛けした対象者にお詫びすると共に、再発防止の徹底を図っていきます」とするコメントを発表した。

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