月曜日, 4月 6, 2026

8日からG20貿易・デジタル経済大臣会合 開催地つくばで歓迎レセプション

【相澤冬樹】G20茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合が8日からつくば市で始まるのを前に7日、同市内のホテルで歓迎のレセプションが開かれた。大井川和彦知事が歓迎のあいさつ、五十嵐立青市長が乾杯の発声を行い、地酒をはじめとする県産品尽くしのふるまいで、各国代表をもてなした。 歓迎レセプションは午後7時から、同市吾妻のオークラフロンティアホテルつくばで行われた。G20メンバーの国と地域の閣僚はじめ、招待国の首脳、国際機関の代表など約400人が顔をそろえた。大井川知事は「グローバル企業が進出し、世界最先端の研究開発拠点になっている茨城はまた農業が盛んな地域で豊かな食材を用意できた」と歓迎のあいさつ。テーブルには県産レンコンや常陸牛などの料理、イバラキングメロンなどのデザートが並んだ。 各国大臣らが壇上に登っての鏡開きの後、五十嵐市長の発声で乾杯。「あすからの活発な議論を前に今夜はリラックスして交流を」と促した。会場では県内36酒造場から選りすぐりの地酒46銘柄が振る舞われ、歓談の輪が広がった。 9日までつくば国際会議場(同市竹園)をメーンに開かれる貿易・デジタル経済大臣会合は、G20大阪サミット(28、29日に開催)に併せて設定された8つの関係閣僚会合の一つ。自由貿易の推進やIoT、AI等の革新的技術を通じて、経済成長の強化などの取り組みについて議論される予定だ。

キャッシュレス決済に踏み切る 7月からつくば市のカフェ

【橋立多美】スーパーTAIRAYAを核とする松代ショッピングセンター(つくば市松代)に5月オープンした「SAKURA Café」(サクラカフェ)が、7月から支払いに現金を使用しないキャッシュレス決済に踏み切る。同SC内の常陽銀行松代出張所が7月19日に営業を終えることから導入を決めたもので、これまで来店した客の反応は良いという。 店主の岡﨑和男さん(60)は、今春まで同市立桜南小学校の校長だった。店名の「SAKURA」は日本人が最も親近感を抱き、学校を囲む桜が自慢の桜南小にちなむ。「子どもたちにより良い教育」を心掛けてきた思いを「松代地域にオアシスを」に切り替えた。夫婦共働きで料理をこなしていたため、厨房に立つことには慣れている。 約33平方メートルの広さの店内に客席は19席。採光を十分にとり、清潔感に満ちた快適な空間だ。これまでの来店客数は1日平均30人弱。オープン時などに広告は出さなかったが上々の滑り出しだった。 ところが今回、出張所の閉鎖に伴いATMも撤去されることになる。消費増税にあわせたポイント還元施策など、キャッシュレス化を後押しする環境が出来上がりつつありことも手伝って7月からの導入を決めたという。 入り口のドアにキャッシュレス決済を明記し、7月からの導入を客に告げると「逆に便利かも」と反応は良いという。日本の消費者はキャッシュレス化に後ろ向きと言われるが、必ずしも現金払いにこだわっているわけではなさそうと見る。岡崎さんは、各国を旅してキャッシュレス化が進んでいることを感じていた。「日本が現金社会なのは治安が良いからでしょう」と話す。 支払いはクレジットカードのほか、交通系の電子マネー、スマートフォン決済サービスで出来る。キャッシュレスに馴染めない高齢者などには配慮するそうだ。 看板メニューはブラジル産コーヒーとスリランカの紅茶。在職中、文科省が主導するブラジルとスリランカの日本人学校に赴任し、本場の味に心酔した。コーヒーは日本人好みにブレンドしている。 カレーやピザなどのメニューもあり、週替わりのランチが始まる。テイクアウトに応じ、高齢者向けのメニューを検討中。また貸し切りのパーティーにも対応する。営業時間:午前11時~午後2時・午後3時~同7時 定休日:水・日曜 電話:029-828-4573

搬送や脱出の救助技術訓練を公開 土浦市消防本部

【谷島英里子】土浦市消防本部(飯村甚消防長)は6日、救助の技を競う「第46回県消防救助技術大会」に出場する救助隊員の訓練成果を一般公開した。11日に県立消防学校(茨城町)で開く県大会には、土浦本部から5チーム23人が出場する。 大会は、ロープを渡って人を救出する「ロープブリッジ救出」、5つの障害を乗り越える「障害突破」、救助者を搭上に引き上げる「引揚救助」の3種目で競われる。警防救急課によると、引揚救助は建設現場での転落や地下、マンホールなどでの災害を想定した訓練。要救助者を含む5人1組で、2人が空気呼吸器を着装して塔上から塔下へ降下、検索後に要救助者を塔下へ搬送し、4人で協力して塔上へ救出し脱出する。 隊員たちは同僚の声援を受け、息の合った動きでしっかりと声をかけ合いながら、日ごろの訓練の成果を披露した。県内24消防本部の精鋭が参加する県大会で上位に入賞すると関東大会への出場権が得られ、勝ち進むと全国大会に出られる。 救助隊の藤井浩二隊長(39)は「タイムがとても良かった、減点の有無も確認できたので全チームが関東大会に出場できるよう今後も訓練に力を入れたい」と話した。障害突破Aチームリーダーの田中洋平さん(32)は「救助技術に習熟したチームが揃っているので、県大会を突破したい。1本勝負を普段通りに発揮できれば」と意気込みを語った。

利用者200万人達成を祝う 土浦のキララちゃんバス

【谷島英里子】土浦市内を走る「まちづくり活性化バスキララちゃん」(通称・キララちゃんバス)の利用者数が4日、200万人に達し、土浦駅前で記念セレモニーが行われた。 200万人目となったのは同市港町3丁目の80代、藤田三恵子さん。キララちゃんバスがあるから、と78歳の時に運転免許証を自主返納したという。「買い物などとても便利に使わせていただき、助かっている」と笑顔。 セレモニーには理事やバスボランティア、キャラクター「キララちゃん」が出席し、くす玉割りや横断幕でお祝いムードとなった。バスを運行するNPO法人まちづくり活性化土浦の大山直樹理事長が藤田さんに花束と記念品を贈った。 大山理事長は「土浦中心市街地の足となり、買い物弱者に、土浦のまちなかで買い物をしていただきたい思いから運行を始めた。これからも親しんで乗ってもらえるように利便性を高めていきたい」と話した。 バスは土浦の中心市街地活性化を目的としたコミュニティーバスで、同NPOが関東鉄道、市と三者協定を締結し、2005年に運行を開始した。現在、土浦駅を拠点に3路線を走っている。乗車料金は大人150円、小学生以下80円。

ダイエットにフクレミカンの果皮 茨城大学が動物実験で検証

【相澤冬樹】筑波山麓特産のフクレミカン(福来みかん)の皮に含まれる食品機能性を、初めて動物実験で検証した研究論文がこのほど、茨城大学から発表された。肥満を抑える、ストレスに耐えるなどの食品機能性を消費者向けに打ち出すには、科学的知見に基づく根拠が必要になるため、論文の発表は、地域特産品の健康食品アピールに有力な手掛かりを与えそうだ。 論文は、同大農学部の連携大学院で学ぶ東京農工大学大学院博士課程3年、佐藤瑞穂さん(27)を筆頭著者に発表された。指導に当たった同大農学部の豊田淳教授、井上栄一教授、宮口右二教授らが名を連ねている。2論文あり、1つが未熟フクレミカンの果皮を含む飼料をマウスに与えたところ、体重増加と脂肪蓄積の抑制が認められたとする内容だ。 未熟のミカンの皮を使ったのは、あらかじめ県産業技術イノベーションセンターの分析で機能性成分量が完熟のものより多いことが分かっていたため。佐藤さんによれば、実験は2014年産ミカンを使って行われた。青いミカンを大量に購入し、研究室全員で皮むきをして乾かせ粉末にした。 動物実験は、体重約20グラムのマウスを2つのグループに分け、24時間明るさを保った環境で4週間飼育するもの。一方のグループには高脂肪食だけを、もう一方には果皮の粉末5%を混ぜた高脂肪食を給餌した。その結果、高脂肪食だけを与えたマウスは体重を6-7グラム増やしたのに対し、果皮の粉末入りを食べたグループは3-4グラムの増加にとどまった。また血中のコレステロール量と中性脂肪レベルについても、果皮の粉末入りのエサを食べたグループの方が低いことが確認された。 このことから、熟する前のフクレミカンの皮には、抗肥満効果やメタボリック症候群の予防効果があることが確かめられた。果肉を食べるよりも、果皮をジャムや香辛料に加工することが多い利用法も適切だったといえる。フクレミカンなどのかんきつ類には、ストレスに対する抵抗性である「レジリエンス」を獲得する作用をもった物質があり、これも動物実験で確認され、第2の研究論文になった。 豊田教授は「フクレミカンの機能性は以前から指摘されてきたが、その効果が動物実験で確認されたことは大きな前進だ。しかも英文による論文は初めてで大きな意義がある」という。フクレミカンの食品機能性は、こうした実証の積み重ねで確立することになる。

本社機能移転事業2年目 順調な進捗 県内で10社が採択

【山崎実】茨城県は、若者の雇用創出と地元定着対策の一環として、昨年度、本社機能などを移転する企業に最大50億円という、全国トップクラスの補助を行う企業誘致活動強化事業をスタートさせた。これまで既に10社の計画が認定(採択)され、順調な進捗(しんちょく)をみせている。2年目の今年度も引き続き事業を継続中で、県産業立地課は「緩めることなく、首都圏をターゲットに誘致活動を進めていく」と話している。 同課によると、従来、製造業などが企業誘致の中心だったが、ICT(情報通信技術)時代に対応するため、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)など、新たな成長分野の研究施設・本社機能の誘致を図る。 施策事業の中心である本社機能移転強化促進補助金の計画が認定された企業は8社=下表。ほかに本社機能移転促進補助金の対象企業としてシンワ機械が本社、及び工場を埼玉県から五霞町(圏央道五霞IC周辺)に移転。IT関連企業など、オフィス賃料補助金対象では、アプリシエイト(ソフトウエア会社)が東京の本社機能を水戸市に移転して「ITソリューション統括センター」を新設するなど、全体で10社の計画認定(採択)が決まった。 今年度も前年度の予算額を確保、維持しつつ、約56億円の枠で事業を推進するが、同課のほか土地販売推進課、産業基盤課など庁内関係各課の職員で派遣交渉班を構成。首都圏の企業約1万2000社以上にダイレクトメールを、また、本社や県内事業所、出張所、TX沿線などの200社以上の企業訪問を行い、誘致活動を展開している。 オフィス整備補助を拡充 事業の主な具体的な内容(カッコ内は補助額)は以下の通り。 ▽本社機能移転強化促進補助(50億円)=AI、IoT、ロボット、次世代自動車など、新たな成長分野の研究所・本社機能などの県内移転が対象。補助要件は移転人数5人(研究所の場合は10人)以上で、補助額は投資額、移転人数などで算出。県内全域を対象に、50億円が上限 ▽本社機能移転促進補助(2億円)=全業種(研究所・研修所を除く)が対象で、補助要件は移転人数10人以上。補助額は上限1億円。既存の本社機能移転促進補助金の対象エリアを県内全域に拡大した ▽IT関連企業等賃料補助(2400万円)=新たな成長分野の企業が、県内に移転した場合のオフィス賃料が補助対象で、補助率は2分の1(上限は240万円、3年間)。県内全域が対象 ▽サテライトオフィスなど、モデル施設整備費補助(5000万円)=サテライトオフィス、小規模オフィスの整備費(整備面積50坪以上)に対する支援で、補助率は2分の1(上限は2500万円)。対象地域はJR常磐線、つくばエクスプレス(TX)沿線各駅の徒歩圏内エリアーなど。 さらに今年度はこれらの施策に加え▽オフィスビル整備促進補助(3億円)を、前年度の5000万円から拡充した。賃貸用オフィスビルの整備費用を本社機能などの入居実績に応じて支援するもので、補助率は15%(上限は3億円)。県内全域を対象に、新規施策として打ち出している。 経産省がまとめた昨年の通年工場立地動向調査によると、本県は工場立地面積(147ヘクタール)、及び県外企業立地件数(34件)で全国第1位、工場立地件数(68件)でも同3位だったが、全体的な傾向として圏央道沿線地域での企業立地が多く、68件のうち65%にあたる44件が県南、県西地域への立地だった。

「あっぱれ伊賀七」初公演前に公開稽古 舞台はつくば市谷田部の旧呉服店

【橋立多美】つくば市谷田部が生んだ発明家・飯塚伊賀七(※メモ)を題材にした芝居「あっぱれ伊賀七」の公演に先立って、谷田部内町の旧呉服店、アラキヤで1日、劇団「伊賀七座」の公開稽古と制作発表が行われた。集まった住民らが拍手を送り、店頭の駐車場では町内商店による露店販売でにぎわった。 かつての商業中心地ながらシャッター通りと化した谷田部内町に活気を取り戻そう、と伊賀七をシンボルにした町おこしが動き出すなかで、地元在住の劇作家・沼尻渡さん(70)が芝居公演を提案。今春、アラキヤを会場に地域住民の交流拠点となる「よりあいや伊賀七庵」と「伊賀七座劇場」を柱にする活性化プロジェクト「わわわやたべや」(長塚俊宏代表)が始動した。 座長の沼尻渡さん(ペンネーム北野茨)は、高校教師のかたわら脚本を書き、生徒に演劇を指導していた。50歳で退職し東京で演劇活動に打ち込んだが、東日本大震災で活動を支えていた地方巡業が次々にキャンセルになり、失意を胸に故郷に腰を落ち着けた。しかし今年、内町区長会の副会長になったことから「町おこしに協力を申し出た。焼けぽっくりに火がついた」と話す。 「あっぱれ伊賀七」は、浅間山の大噴火や飢きんが続く江戸期に、農民の暮らしを楽にする大時計を発明した伊賀七が、自らの命を賭けて百姓一揆に打ってでる物語。沼尻さんは「自然災害や社会不安のある現在にからめて1週間で書き上げた」という。 座長以外は初舞台 22日、23日に初公演 劇団員は黒子(くろこ)を含めて地域住民7人で、座長を除く4人は今回が初舞台となる。演出家でもある沼尻さんから指導を受けてきた。伊賀七の奉公人・加助を演じる中村壮志さん(22)は大学時代に演劇サークルに属していた経験を生かした活躍ぶり。「客席への目線や発音などの指導を受けた。同年代の出演者を増やして町おこしを若い世代に広げたい」 こけら落とし公演は22日、23日。会場の収容人数は60人で両日とも半分が埋まり、追加公演を検討している。年4回の公演を予定しており、1公演4枚の入場券で年間16枚の入場券が利用できる1万円の特別協力券の購入を呼び掛けている。劇団員、裏方への参加は随時募集しており、問い合わせは電話090-3341-7351(沼尻さん)。 8日(土)の午後1時からは同所で「よりあいや伊賀七庵」を開催。町内外の住民が自由に集まれる場を目指し、趣味の作品展示やおかずのレシピ紹介などを企画している。 ◆「あっぱれ伊賀七」 6月22日(土)、23日(日)午後3時から。大人1000円、中高生500円、小学生300円。チケットの問い合わせは電話090-5535-2845(八木下さん) ※メモ 飯塚伊賀七 江戸時代後期の発明家(1762-1836)。谷田部藩領の常陸国筑波郡新町村に生まれ、生涯を谷田部で過ごした。名主を務めるかたわら、建築や和算、蘭学などを学び、からくりや和時計の製作や五角堂を設計して村人を驚かせた。高さ2メートルの和時計の復元模型が谷田部郷土資料館に展示されている。

山里にホタル舞う 土浦「小町の館」周辺 見ごろは6月中旬まで

【谷島英里子】土浦市小野の「小町の館」周辺で、ゲンジボタルが飛び交い始め、乱舞する光が訪れた人たちを魅了している。見ごろは6月中旬まで。 1日夜には市環境基本計画推進協議会主催のゲンジボタル鑑賞会が開かれ、定員いっぱいの45人が参加した。講師は環境保全活動を行っているNPO法人ネイチャークラブにいはりの高田正澄理事長と黒澤順一さん。ホタルは日本に約40種、発光するのは10種類程度で、幼虫は主にカワニナを食べ生長する。成虫の寿命は約2週間と短い。この日見られたゲンジボタルはメスが体長2センチ、オスは1.5センチ、背に十字の黒模様があるのが特徴。ホタルの発光は求愛行動という。 午後7時30分すぎ、小町の館周辺一帯に生息するゲンジボタルが飛び交い、幻想的な光が見られた。参加者は「黄色に光ってきれい」「初めて見た」と喜んだ様子だった。 ホタルは自由に鑑賞できるが、マナーとして「カメラ撮影やライトの使用を控える」「静かに鑑賞する」「ゴミを持ち帰る」「ホタルを捕まえない」の4項目が挙げられた。高田理事長は「皆さんにホタルを鑑賞していただいて、自然に対する意識が高まり、豊かな自然を守るきっかけになれば」と語った。 同協議会の川又文夫会長は「鑑賞会は3年目になるが参加者がどんどん増えている。ホタルを通して自然に興味を持つ人が増えるのはうれしいことなので、今後もこの環境を大切にしていきたい」と話した。 鑑賞会は8、15日にも予定しているがほぼ定員という。問い合わせは市環境保全課(電話029-826-1111)まで。

来年50周年の「創造市場」 6月に土浦と小美玉で公演 地域劇団の駆け込み寺の役割も

【田中めぐみ】土浦を拠点に活動し、来年で結成から50周年を迎える社会人劇団「創造市場」(同市西真鍋町、代表・稜地一週〈五頭良二〉さん)が6月に土浦市と小美玉市で「不思議の国のアリス」を公演する。 「創造市場」は元は1970年に結成されたジャズバンドで、音楽だけにとどまらず、芝居、文学、絵画など、総合的な芸術を追求する若者たちの集まりだった。当初は社会風刺的な内容の芝居を公演していたが徐々に活動が少なくなり休止。その後、74年に再結成し、以降休むことなく活動を続けている。 現在は土浦市内やつくば、牛久、龍ケ崎、鉾田市などから、高校生から60代までおよそ25人の団員が集まり、週2回、2時間程度の稽古と年4回の公演、ワークショップを行っている。地域の劇団から相談があれば、持っている音響、照明設備、衣装なども無償で貸し出しており、現在は地域のアーティストの駆け込み寺のような役割も担っている。 今年4月に開催された「第11回沖縄国際映画祭」で上映された「エキストロ」(監督村橋直樹、脚本後藤ひろひと、NHKエンタープライズ)で、山本耕史さん、斉藤由貴さんらと共演し、主演を務めた萩野谷幸三さん(63)は同劇団メンバーだ。 チャレンジし続け、おもしろさ追求 「不思議の国のアリス」の脚本・演出を手掛けた稜地(五頭)さんは「はちゃめちゃなストーリーのアリスは、伝統や歴史、しきたりを重んじる英国社会を風刺した作品とも言われている。まるでおもちゃ箱やキャンディー箱をひっくり返したようなゆかいなアリスの世界観を楽しんで、見る人それぞれに何かを感じてもらえれば」と語った。「エキストロ」の萩野谷さんは今回出演しないが、キャストの演技指導を行っている。 アリスのキャストの1人でつくば市在住の入江諭さん(39)は、人見知りで話すのが苦手な自分を変えたいと演劇を始めたという。「創造市場」に入団する前は別の演劇系サークルで1年弱活動していたが、本格的に舞台に立ってみたいと一昨年からメンバーに加わった。「人と関わって成長したいと覚悟を決めて入団した。活動はとにかく楽しい。仕事が終わってここに来て、いつもメンバーと笑っている。楽しむところは楽しみながらも、めりはりをつけて稽古している」と話す。 同じくキャストの森裕嗣さん(36)は「創造市場は歴史の重みがありつつも、常に新しいことにチャレンジし続け、おもしろさを追求している。だからこそ年齢関係なく人が集まってくるのだと思う。アリスの世界は狂った、よく分からない世界だが、セリフの端々に現代の我々にもはっとするような気付きがある。アリスが名作として残っているゆえんなのだろう」と語った。 舞台人口を増やしたい 現在、団員を募集している。稜地(五頭)さんは「芝居、ダンス、バンド、民謡、コンテンポラリーアートなど、ジャンルを問わず、とにかく舞台人口を増やしたい。年齢も経験も問わない。やってみたいと思う人はぜひ来てほしい」と語る。 ◆「不思議の国のアリス」の公演日程は ▽土浦市亀城プラザ=8日(土)午後6時、9日(日)午後3時開演 ▽小美玉市生涯学習センターコスモス=22日(土)午後5時、23日(日)午後3時開演 いずれも30分前開場 ▽チケットは全席自由。前売り一般1600円(当日は1900円)、18歳以下1300円(同1600円)、親子ペア2600円。3歳以下は無料。小美玉公演のみ同市内在住・在勤・在学者は無料 ▽チケットプレイガイドは〈土浦公演〉劇団創造市場HP・電話予約、さんあぴお(電話029-862-1311)、亀城プラザ(電話029-824-3121)。〈小美玉公演〉生涯学習センターコスモスか劇団創造市場 ◆団員(スタッフ・キャスト)募集の問い合わせは 劇団創造市場 土浦市西真鍋4-43 電話029-821-9405(夜間のみ・日中は留守番電話) メールアドレス sozoichiba@yahoo.co.jp ツイッター @sozoichiba

アーティストの末石真弓さん 「おっきなおっきな紙芝居」でホビー大賞最高賞

【池田充雄】つくば市のコミュニティFMラヂオつくばのパーソナリティで、牛久市在住アーティスト、末石真弓さん(アーティスト名・なる)が常陸太田市で行ってきたワークショップ「おっきなおっきな紙芝居」が、手作りの作品や活動を表彰する今年度のホビー大賞で最高賞の文部科学大臣賞を受賞した。紙芝居を通じて子どもたちが地域の自然や伝統文化に触れ、たくさんのつながりを育んだことが評価された。末石さんは今も牛久と常陸太田を行き来しながら活動を続けている。 末石さんの常陸太田市との係わりは2014年から。地域おこし協力隊として現地に住み込み、絵本と子どもを軸に活動した。3年間の任期中に100以上のワークショップを開き、延べ3500人の参加者と触れ合ってきた。2年目からは同市の市民センターパルティホールとの協働で「おっきなおっきな紙芝居」をスタート。この活動は協力隊の任期を終えた後も続いており、今年5月には4作目の「とうめいな魚」が完成した。 今回は「ふるさとの川」をテーマに、市内全域の小学生からキャラクターとお話を募集。約180のアイデアが寄せられ、それらを末石さんがつなぎ合わせて一つの物語にした。製作に携わったのは「ぬりぬりはりはり隊」の約50人。休日に市内のさまざまな地区から集まって、子どもたちによる子どもたちのための紙芝居を作り上げていった。 完成発表は5月26日、パルティホールのフェスティバルの中で行われた。子どもたちも紙芝居の読み係、引き係、おはやし隊に分かれて参加。おはやし隊は金属のねじ、プラスチックのボウル、紙の筒などを鳴らして各場面を盛り上げた。 例えば主人公の魚は透明なので姿は見えないが、テーマ音によってその存在を知らせてくれる。音楽指導と伴奏はつくば市在住マリンバ奏者の高野綾さん。「子どもたちには身近なものからイメージに合う音を探してもらった。発表では全体の流れや音のタイミングを見ながら呼吸を合わせるため、いつもと違う難しさもあったと思うが、いっそう皆で作り上げた作品になったのでは」と話す。 「故郷を大切にする『郷育』(きょういく)を目指してきた。この活動が10年後の子どもたちの心に温かい思い出として残り、迷ったときに背中を押してあげられたらいい」と末石さん。絵本作家になった理由も、自分が好きで続けられることで子どもたちを笑顔にしたいと思ったから。「私自身も『おかえり』と言ってくれる場所があったから、あちこち飛び回れた。次は自分が誰かにとっての『おかえりなさい』の場所になりたい」という。

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