木曜日, 7月 10, 2025

土浦花火 予定通り明日6日開催 実行委が正式決定

【谷島英里子】第87回土浦全国花火競技大会は6日午後6時から、土浦市の桜川畔(学園大橋下流)で予定通り開催することを同大会実行委員会が5日朝、正式決定した。 大会には20都道府県から56業者の花火師が出場し、スターマイン、10号玉、想像花火の3部門で技術を競い合う。3部門の優勝者から最も優れた業者には、内閣総理大臣賞が贈られる。開始から午後8時30分ごろまで約2万発打ち上げられ、夜空一面鮮やかに彩る。実行委は約75万人の観客を見込んでいる。 キクやボタンなど代表的な10種の花火を解説付きで打ち上げた後に競技スタート。中盤に打ち上がる大会名物の「ワイドスターマイン土浦花火づくし」(主催者提供花火)は横幅500mで9カ所から6分間に約2100発を打ち上げる。エンディングは第87大会にちなみ、7号玉87発でフィナーレを飾る。 大会前日の5日正午、桜川河川敷の有料桟敷席の下流側には無料観覧場所が解放され、ブールシートを広げる人たちであふれた。 土浦の花火は1925年(大正14年)、文京町の神龍寺住職が霞ケ浦海軍航空隊殉職者の慰霊と関東大震災後の不況で疲弊した土浦の経済を活性化しようと、私財を投じて霞ケ浦湖畔で開催したのが始まり。 6日は午後1時30分と同2時30分、、花火鑑賞士による「花火セミナーin土浦」が、土浦駅前の県南生涯学習センター(市役所5階)で開かれる。事前申し込み不要、参加費無料だが各回先着100人まで。

高級ホテルを誘致 県 つくばなど4エリア候補

【山崎実】県が上限10億円の補助金を用意し、高級ホテルの誘致に取り組んでいる。候補地は、つくば市など県内4エリア。来年3月までには事業者(ホテル)、立地場所を決める方針だ。 外国人観光客を含む観光宿泊者を県内に取り込み、観光消費額の増加などを図るのが狙い。新たにフラッグショップとなり、茨城の観光のイメージアップにつながる国際観光ホテル級の誘致をしている。 ホテル誘致制度の内容は、概ね100室以上、平均客室面積20平方㍍以上で、国際観光ホテル整備法の施設基準を満たすことが要件。投資額(土地、建物、設備)の5%(上限額5億円)を補助。県の観光イメージの向上に特に顕著と認めらる場合は、投資額の10%、上限10億円まで増額される。 大井川和彦知事の今年度の目玉施策だけに、県議会でも議論を呼び、第3回定例会の営業戦略農林水産委員会では、橘川(きっかわ)栄作観光物産課長が県内4エリアで調査を進めていることを明らかにした。▽筑波山・霞ケ浦エリア(つくば市)のほか、▽海浜リゾート(大洗・ひたちなかエリア)▽歴史・文化の街(水戸・笠間エリア)▽県北エリア(日立市・常陸太田市・高萩市・北茨城市・常陸大宮市・那珂市・東海村・大子町)ーの各エリアだ。つくばエリアについては学園都市があるのでコンベンション(国際会議や見本市など)機能のあるホテル誘致に絞りたいとしている。 県は、東京・千代田区平河町の都道府県会館に東京渉外局PR・誘致チームを組織し、本県各地の観光資源と、圏央道県内区間の全線開通、茨城空港と成田空港の近接性、つくばエクスプレス(TX)による都心からのアクセス利便性など、交通体系までを網羅した事業者への制度説明(誘致活動)に力を注いでいる。 橘川課長によると、大手デベロッパー、ゼネコン、信託銀行、ホテル業界など、既に80社以上に足を運んでいるという。この国際観光ホテル級の立地は、最終的には平均客室面積、価格などを総合的に勘案し、外部有識者による審査会の意見を踏まえて決定することになる。

仮装してお菓子ゲット 27日、土浦ハロウィーン 参加者募集

【谷島英里子】子どもたちが仮装して土浦のまちを散策しながら商店街をまわり、スタンプラリーでお菓子をもらう「つちうらハロウィン」が27日、土浦駅西口駅前のアルカス土浦をスタート地点に行われる。 NPO法人まちづくり活性化土浦が土浦商店街連合会、プロジェクト土浦力、NPO法人土浦スポーツ健康倶楽部と共催し、2015年からスタートした。イベントの目的は土浦に愛着を持ってもらうことだという。 参加者は午後1時30分にアルカス土浦に仮装姿で集合し、参加者全員で記念撮影。その後行列を作ってモール505まで散策。2時から、同イベントに協賛している約50店舗の店先で「トリック・オア・トリート(お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ)」と英語で呼びかけるとキャンディーやチョコなどのお菓子とスタンプがもらえる。ゴールもアルカス土浦で、3時30分からスタンプの数に応じた景品のプレゼントやコスプレ大賞を決める表彰式が開かれる。 実行委員長の岡島学さんによると、昨年は200人を超える参加があり、カボチャや魔女、ゾンビ、ディズニーキャラクター、スパイダーマンなどの仮装でにぎやかだったという。参加商店のなかには再び訪れてもらおうとお菓子に割引券を付ける店もある。岡島さんは「友達と仮装を見せ合ったりお菓子をもらったりと楽しいイベントなので、ぜひ参加してみて」と呼びかけている。 参加できるのは中学生以下で、費用は500円(保険料含む)。申し込みや問い合わせはNPO法人まちづくり活性化土浦(電話029・826・1771)まで。

戦国武将「小田氏治と戦国時代の城館」巡回企画展 人物像にファン増 つくば

【相澤冬樹】つくば市小田を根城に時代を駆け抜けた武将を取り上げる巡回企画展「小田氏治と戦国時代の城館」が3日、ご当地の小田城跡歴史の広場(つくば市小田2532-2)で始まった。近年の戦国武将ブームのなか、NHKの歴史番組が“戦国最弱”の武将として氏治を取り上げるや人気に火がつき、負け戦さを続けながらも71歳の生涯を全うした人物像にファンを増やしている。主催のつくば市も「便乗」を認め、“常陸の不死鳥”をうたっての企画展開催、再評価の機運に地元も盛り上がっている。 小田氏は、鎌倉時代戦国時代までの約400年間、常陸国南部で最大の勢力を誇った一族で、氏治(1531-1601)は15代当主。18歳のとき家督を継いだものの、結城政勝や上杉謙信、佐竹義昭・義重親子らと小田城をめぐる攻防に明け暮れ、2度は落城後に奪還、1度は開城、4度目の手這坂合戦(1569)後にはついに小田城を失った。土浦城や藤沢城に逃げ延びながら奪還は果たせず、最後は結城秀康を頼り、福井で没している。 そんな名だたる弱将だが、なぜか人望があって、破れるたびに再起する不屈さが後世になって好感された。企画展では“常陸の不死鳥”小田氏治をクローズアップして、戦いの舞台となった小田城をはじめ、海老ヶ島城や土浦城、藤沢城など周辺の城館の史料を集め、展示した。 氏治ファンや子孫の交流を広げたい 地元の観光ボランティアガイドにも氏治ファンは多く、企画展に盛り上がっている。会長の吉原一行さん(67)は得意の創作こけしで氏治像を制作して会場入口に据えた。会期中に夫人の像も彫って2体並べての展示を考えている。 また常陸小田城親衛隊の会メンバーなどが会場に詰めて、年表や系図の説明に当たっている。「ここに来て、氏治の子孫を名乗る方々が横浜や郡山から名乗りを上げて、連絡をくれたり、小田を訪れたりしてくれている」そうで、展示をきっかけに交流を広げたい意欲を持っている。 巡回企画展第一期の会期は12月6日まで。12月11日からは谷田部郷土資料館(つくば市谷田部4774-18)に会場を移しての開催となる。問い合わせは029-883-1111(つくば市教育局文化財課)

独特の書体 書家・鈴木赫鳳さん 日展受賞作品と近作 つくば

【鈴木萬里子】第21回筑波銀行ギャラリー企画展「気韻とロマンを求めて 書家・鈴木赫鳳展~日展特選受賞作品を中心に筆跡と近作~」が、つくば市竹園の筑波銀行ギャラリーで開かれている。 高萩市在住の鈴木赫鳳(かくほう)さん(68)は、1989年日展に初入選し、2014年と16年には特選に選ばれている。読売書法展でも2年連続の準大賞を受賞するなど茨城の書道会を牽引する書家の一人。会場には日展特選作品のほか、掛軸六幅組、六曲屏風(ろっきょくびょうぶ)、巻子(かんす)など全57点が展示されている。このほか貴重な印材や愛用の文房四宝(筆、墨、硯、紙)も多数出品されており、興味深い展示になっている。 赫鳳さんは書家の鈴木雲鳳氏を父に持ち、書に囲まれて成長した。大学卒業後は建築家を目指し建築関係の会社に就職した。「サラリーマンでは書に時間が取れない。本格的に書に力を入れたい」と、36歳の時に建築事務所を立ち上げた。同年、日本芸術院賞の書家、故殿村藍田(らんでん)氏に師事し、鎌倉まで通い指導を仰いだ。その2年後、早くも日展に入選するなどの経歴を持つ。 書は芸の道であり、芸の到達点 書と建築は全く異なる世界の様に思われるが、赫鳳さんは「書も建築の設計図も真っ白な紙にゼロから書いていく。無から作り上げていく工程が両者に共通している」と話す。無から何を書き出すのかが重要なのだという。「書は芸の道であり、芸の到達点。文字を媒体とする書道を、芸術として皆さんに面白いと思ってほしい。私自身も芸術により近づいていきたい」と話した。 会場には行草体の作品が多く並ぶが「漢字ばかりではなく観る人に楽しんでもらいたい」と急きょ書いた、かな交じりの調和体の作品も展示され、運筆の美しさが際立つ。土浦から来場した60代の女性2人は「文字の線が素晴らしい。線質に迫力があって、さすがだと思う」「独特の力強い書体の中に繊細さがあって面白い」と話していた。席上揮毫(きごう)が7日(日)、8日(日)午前11時より行われる。 ◆会期は28日(日)まで。午前9時~午後5時(土・日・祝日も開館)問い合わせは筑波銀行地域振興部(電話029・859・8111)まで。

障害学生を支援 クラウドファンディングで出資募る 筑波大

【田中めぐみ】筑波大学(つくば市天王台)が、障害のある学生の勉学を支援するためクラウドファンディングで出資を募っている。大学で学ぶ障害学生は近年、全国的に増加している一方、支援が足りていないという。同大は「プロジェクトを多くの人に知っていただくことで、共生社会のために何ができるか、考えるきっかけになれば」としている。 日本学生支援機構の調査によると、国内の大学などに在籍する障害学生は近年増加している。2017年度は全国で約3万人、これは全学生の約1%で、割合は依然として少ないが、14年度が約1万4000人(約0.4%)だったのと比較すると急増している。 背景には16年4月の障害者差別解消法施行がある。障害のある人も無い人も互いを認め合い、共生できる社会をつくることを目指して制定された法律だ。施行後、各大学で障害学生数の把握が進み、増加につながったと推測されるという。 筑波大学は開学当初から多くの障害学生に門戸を開いてきた。01年度には「障害学生支援委員会」を、07年度は「障害学生支援室」を設置、15年に「ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター(DACセンター)」に組織再編し、全ての障害学生に就学支援がなされ、合理的な配慮がなされるよう運営を行っている。 しかし支援は十分ではない。例えば全盲の視覚障害学生は、資料や文献を読む際にパソコンの読み上げソフトを使ったり、点が浮き上がり点字を表現する点字ディスプレイという機器を用いる必要があるが、器機は高額で全ての希望者に行きわたっていないのが現状だ。 また肢体不自由の学生は、授業以外でも論文執筆の支援や、移動、食事、排せつなどの介助が必要だが、介助サービスをしてくれる事業所は少ない。周りの生徒に頼むとヘルパーの初任者研修受講が必須となる。受講料は高く、国からの交付金だけでは賄いきれない。 こういった現状を解決したいと、筑波大学はクラウドファンディングプロジェクトを行っている。DACセンターの佐々木銀河准教授は「障害は人そのものにあるというよりは環境によって生まれる。支援を整え、受け入れる環境があれば、社会的な障壁は無くなる」とし「いろいろな立場の人が学べ、多様性を尊重できる大学を目指したい」と話す。 プロジェクト「障害のあるなしに関わらず、共に学び合えるキャンパスへ」の実施期間は31日まで。目標金額120万円に対し、9月26日現在60万4000円集まっており、達成率50%。詳細はhttps://readyfor.jp/projects/tukubadac ◆DACセンターは多様性を受け入れる共生キャンパスを目指し、10日(水)~12日(金)、同大で「ダイバーシティ・ウィーク2018~多様性がひらく未来」イベントを開催する。詳しくはhttp://www.tsukuba.ac.jp/event/e201809201720.html

台風24号 つくば、土浦で2人軽傷 倒木、建物損壊など各地に爪痕

【鈴木宏子】9月30日から10月1日にかけて本州を縦断した台風24号により、つくば、土浦市では女性2人が軽傷を負ったほか、倒木や建物の一部損壊など、両市内各地で強風による被害が相次いだ。 つくば市では1日午前1時52分、最大瞬間風速32.7㍍、土浦市では同2時37分、28.8㍍を観測した。つくば市の最大瞬間風速は1950年からの観測史上5位、土浦市は2008年からの観測史上1位の記録となった。 つくば市では午前1時30分ごろ、同市梅園のコンビニ店で、入り口のガラス扉が強風で急に閉まり、仕事中の女性従業員(52)が胸部打撲の軽傷を負った。土浦市では午前7時15分ごろ、停電により90代女性が自宅で転倒し軽傷を負った。 土浦で建物被害41件 建物の被害は、土浦市で住宅の屋根の一部が壊れたり、倉庫や物置、カーポートの屋根が飛ばされるなどの被害が41件発生した。 倒木は、つくば市で65件、土浦市で27件発生し、つくば市高野台、国道408号では倒木により午前4時20分から6時まで片側通行止めとなった。 各地で停電が発生、つくば市では約1万5000件、土浦市では1619件が停電となった。 暴風警報や大雨土砂災害警報が発令されたのを受けて、つくば市は9月30日夕方、同市沼田に避難所を開設したが避難者は無かった。土浦市は3カ所に開設し、このうち同市新治、新治公民館に70代女性1人が避難した。 強風が大木と屋根を直撃 土浦市大岩田、霞ケ浦総合公園のポプラの大木が根こそぎ倒壊した。歩道フェンスを破って隣に設置されている太陽光発電のパネルを一撃した。同公園管理事務所の大川さんによると、周辺でほかにも2本大木が倒されたとのことだ。 土浦市真鍋5丁目の2階建てビルは強風で屋根が壊れ、撤去作業中に屋根が電線に触れて一部が燃えだし、土浦市消防が出動した。この騒ぎで道路が一時通行止めとなり、近くの住民は心配そうに見つめていた。 洞峰公園内、片付け作業に追われる つくば市二の宮、洞峰公園では、園内あちこちに折れた枝が散乱した。根元から倒れた樹木もあり、作業員が片付け作業に追われた。作業員の男性は「今回の台風は風が強くて、枝折れの被害が大きかった」と話し「ここは粘土質で根が深く張らず横に張るため、根元から倒れた木が30本ぐらいあった。枝が途中で折れる枝折れがたくさん発生し、子どもたちがよく遊ぶ場所から優先して落ちた枝を片付けている。地面に落ちないで途中で引っ掛かっている枝もあり危険なので、高所作業をして引っ掛かった取り除かなければならない。片付けるのに1週間以上掛かるのではないか」と話していた。

「NEWSつくば」は発足から1年経ちました

「ネットによる新聞」をキャッチコピーにして、NEWSつくばがスタートしてから今日1日で1年になります。地域のニュースを扱う+媒体はインターネット+運営は非営利のNPO―という未体験の組み合わせですから、当初はどうなるものかと心配でしたが、何とか軌道に乗ってきました。これも、支援者の方々、多くの読者のおかげと感謝しております。 ページビューは3倍に 閲覧データを見ますと、代表的な数字であるページビューはこの1年で3倍に増えました。これを、来年3月(今年度末)には4倍にしようと、5月に開いたNPOの初総会で確認しました。そのためにはどういった工夫をしたらよいかですが、「読者が関心を持つニュース・コンテンツを提供する」ことに尽きます。 ネットの特性を生かす NEWSつくばのメンバーは、地域紙で仕事をしていた記者を中心に構成されています。ですから、取材のプロ集団ではありますが、どうしても紙という媒体の特性に縛られ、ネット媒体についての理解が十分でないという問題があります。伝達手段として使い勝手がよい、ネットの特性をいかに生かすか。この点は走りながら考えるしかありません。 ネットの特性(活字・写真・動画・音声を即時に提供できる、これらコンテンツを保存もできる、ほかのネット媒体との連動もできる)を引き出すために、いろいろなことを企画しています。例えば、首長の記者会見を上記の4表現手段でお届けすることです。近く実現できると思います。 大学高校生記者も参加 どんな事業でも活性化できるかどうかは、言うまでもなく「人」次第です。NEWSつくばは5~6人のスタッフライターでスタートしましたが、今ではライターが倍になりました。大学生のライター、高校生のライター、別の仕事をしているライターが参加してくれたからです。これはNPOのメリットと言えます。スタッフライターとは違った視点の記事は、ネット新聞の幅を拡げるからです。 NEWSつくばでは、通常の記事のほか、地域で活躍している(活躍していた)方々のコラムを原則毎日アップしております。月1回の方と月2回の方がおりますが、寄稿していただいている方は20人になりました。どういった顔ぶれかは各コラムニストの経歴欄をご覧いただければと思います。見識を持った方々のコラムは、ネット新聞の奥行きを深めることになります。 米の寄付文化がモデル 冒頭、NEWSつくばは「非営利のNPO法人」と自己紹介しました。ということは、この組織は寄付によって成り立っているということです。われわれは、寄付によって運営されている米国のネット地方新聞をモデルにスタートしました。でも、日本の寄付文化は米国に比べるとまだまだで、資金面では苦労しております。大口・中口・小口のご寄付によって、地域に欠かせないメディアに育てていただければ幸いです。(NEWSつくば理事長 坂本栄)

家庭ごみ処理10月1日から有料化 土浦市 県内で最も高い指定袋に

【鈴木宏子】家庭ごみ処理の有料化が土浦市で10月1日から始まる。「燃やせるごみ」と「燃やせないごみ」の指定ごみ袋が最大で10枚入り500円となり、県内市町村で最も高いごみ袋になる。 指定ごみ袋に、市がごみ処理手数料を上乗せして徴収する。袋の価格は1㍑当たり1~1.1円で、容量15㍑の大きさの袋が10枚入り150円、30㍑が300円、45㍑が500円と、これまでの3倍ほどとなる。環境省の2014年度調査では水戸市など県内18市町村ですでに導入しているという。 料金設定の根拠について市は、1世帯の1カ月のごみ袋代を300~500円以内と想定したとしている。一方、生ごみや容器包装プラスチックなどリサイクルするごみの収集を無料のままとすることで、ごみの分別収集が進み、可燃ごみの減量化が進むとしている。さらに使用済み紙おむつと庭木の剪定(せんてい)枝を有料化から除外し、市民の負担軽減を図るとしている。ただし葉っぱは有料。 有料化により従来の指定袋は使えなくなる。集積所に指定以外の袋で出された場合、警告シールが貼られ一定期間、周知を行ってから回収するという。すでに購入してしまった従来の指定袋は、袋を裏返すなどして使えば、容器包装プラスチックやペットボトルなどを出すときに使用できるという。 同市の主婦(64)は「ごみ袋が変わることは、1カ月ぐらい前に各戸に新しいごみ袋が1枚ずつ配られたので市民に周知されているとは思うが、どういう理由で有料化するのかまだよく分からない」とし「自宅で猫を飼っているのでこれまで1回に2袋ごみを出していた。これからは小さい袋を組み合わせて出す工夫をしなければならない」と困惑気味に話す。 手数料収入2億2600万円 同市は15年度から市全域で生ごみと容器包装プラスチックの分別収集を実施し、同年度は可燃ごみが前年度比約25%減少した。しかし、ごみの中身を抽出調査したところ、燃やせるごみの中に生ごみや容器包装プラスチック、雑紙などがまだ多く含まれており、燃やせるごみの35%、燃やせないごみの41%はまだ分別収集できるとしている。 同市のごみ処理経費は15年度が約19億5000万円。一方、生ごみとプラスチックの新たな分別収集が始まり、収集運搬費と処分費が約4億円増えている。 今回の有料化により、市には今年度見込みとして、2億2600万円の手数料が入る見通し。一方、指定袋の製造費や広報啓発などの経費が約1億3500万円掛かり、差し引き9100万円の収入が増える見通しだ。全国では有料化したことで可燃ごみの量が約2割減っていることから、同市は3年後の21年度までに家庭ごみを10%以上減量化し、リサイクル率24.6%以上(15年度は21.7%)を目指すという。

茨城ロボッツ開幕戦勝利 逆転に次ぐ逆転で白星つかむ

【池田充雄】男子プロバスケットボールのB2リーグは29日に2018-19シーズンの開幕を迎えた。茨城ロボッツは水戸市の青柳公園市民体育館に2026人の観客を集め、西宮ストークス(兵庫)と対戦。試合終盤まで激しい競り合いを繰り広げたが、最後に茨城が1点差で西宮を振り切り、初戦を白星で飾ることができた。 昨季は昇格プレーオフのチャンスをあと一歩のところで逃した茨城ロボッツ。その悔しさから今季はぶっちぎりの強さでB2リーグを勝ち抜け、悲願のB1昇格を果たそうと大型補強を敢行。登録選手12人中8人が新メンバーとなった。 プレースタイルも昨季とは大きく変わり、走り勝つチームを目指している。その背景にあるのが、インサイドの強さに加えて走力もある外国人選手がそろったこと。また、自分たちが走ることで相手の外国人選手を疲れさせ、ベンチへ下がる時間を多く作り出そうという狙いもあると、岡村憲司スーパーバイジングコーチは語る。 ただその観点からすると、この日の試合展開は目指す姿とは大きくかけ離れていた。前半は相手のシュートミスにも助けられ、37-28と9点差をつけて折り返したものの、第3クォーターで49-49と追い付かれてしまう。「身長の低い相手チームに対する優位性を生かそうとして動きが止まり、自分たちで自分の首を絞め、楽に勝てなくしてしまった」と真庭城聖主将は分析する。   第4クォーターには壮絶なデッドヒートを演じることになったが、そこに終止符を打ったのが平尾充庸の活躍だ。残り1分13秒で69-67と一度は勝ち越すが、その1分後に3点シュートを決められ69-70と逆転を許す。最後、茨城に残された時間はわずか13秒。ここで平尾が相手DFのファウルを誘い2スローを獲得すると、2本とも冷静に決めて71-70と再逆転。ガードとしても残り9秒をしっかりと守りきり、ついに開幕戦の勝利をその手に収めた。

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