ホーム 行政

行政

土浦一、水戸一など10校が中高一貫に 県が県立高校改革プラン

【鈴木宏子】県立土浦一高や水戸一高など10校が2022年度までに新たに中高一貫校になることが分かった。県教育委員会が県立高校改革プラン・実施プランを発表し明らかにした。土浦一高は21年4月から併設型の中高一貫校になる。2学級(定員80人)を中高一貫のクラスとし、現在8学級(320人)の学級数は段階的に減らしていく。将来的に、中高一貫の2学級を含め1学年6学級(240人)となる。 どのような特色がある一貫校にしていくかや、教育方針、授業カリキュラムなどは、3月にも各校に準備委員会を立ち上げ、地元の教育委員会も加えて、これから検討していくという。 一貫校の成果受け 改革プランでは、生徒の通学状況を踏まえ、県内を12エリアに分けて、10校を中高一貫校に改編することを決めた。10校はいずれも各エリアの進学校だ。つくば市の並木中等教育学校など、すでに中高一貫校になっている4校を含め、県内の一貫校は計14校になる。県内どの地域からでも受験できる。 人口減少や高校を取り巻く環境の変化などを受けて、昨年12月、県高校審議会(委員長・鬼沢邦夫常陽銀行特別顧問)が中高一貫校の新設を求める答申を出した。答申を受けて県が新たなプランを策定し取り組む。 県内にある中高一貫校4校の成果を検証した結果、進学率が上がるなどの成果を上げていることがある。一貫校では、探究活動や国際教育、科学教育などに重点を置いた教育を展開し、豊かな人間性と起業家精神を兼ね備えた、地域のリーダーや世界へ飛び立つ人材を育成するという。 流出食い止めたい 並木中等教育学校は現在、競争率が4倍ほどと高い。土浦一高など有数の進学校が新たに中高一貫校になることで、競争のさらなる激化を心配する声がある。これに対し県教育庁は、各エリアに中高一貫校ができることで競争が平準化されるのではないかとする。現在すでに県内から千葉県や東京都などの中学や高校に入学する生徒もいることから、県内の教育環境を充実させることで、県外への流出を食い止めたい考えだ。 少子化や人口減少などを踏まえて、県は2003年度から県立高校の再編に取り組んできた。今回の取り組みは第3次の再編となる。 新たに中高一貫校になる県立高校10校 実施年度 対象高校 改編内容(1学年の学級数) 2020年度 太田一 併設型(5学級のうち1学級が中高一貫) 鉾田一 併設型(6学級のうち1学級が中高一貫) 鹿島 竜ケ崎一 下館一 2021年度 水戸一 併設型(6学級のうち2学級が中高一貫) 土浦一 勝田 中等教育学校(3学級)、高校は募集停止 2022年度 水海道一 併設型(6学級のうち1学級が中高一貫) 下妻一 学級は普通科・単位制

【ウェルネスパーク問題】新たな指定管理者決まる 前回1位と3位が組みリベンジ

【鈴木宏子】つくば市のスポーツ施設「つくばウェルネスパーク」(同市山木)を4月から管理・運営する指定管理者が12月議会で否決され、市が公募をやり直した問題で、五十嵐立青市長は18日開会した市議会3月定例会に、新たに選定し直した事業者を提案し、賛成多数で可決された。 前回1位だったが、地元を優先すべきだとして議会で否決された都内のスポーツ施設管理運営会社「シンコースポーツ」が、つくば市内のNPOと組んで事業グループ「ライフテックつくば」(つくば市東光台、代表・NPOつくばアクアライフ研究所)をつくり、新たな指定管理者に選ばれた。 アクアライフは、前回3位だった「つくばアクアファーム」の構成団体で、水泳による健康づくりに取り組む野村武男・筑波大名誉教授が代表を務める。シンコーとは、愛知県岡崎市でPFI事業を一緒にやってきたという。 再公募は2社が応募 再公募は、12月議会で否決されたのを受けて、応募資格を地元のみに限定して実施した。ライフテックつくばのほか、現在の指定管理者で前回2位だったT.P.Hウェルネス推進グループ(つくば市篠崎、代表・塚越産業)の2事業者から応募があった。 2月12日に同候補者選定検討会議(座長・毛塚幹人副市長)の委員10人で審査の結果、9対1でライフテックが1位になった。総合得点はライフテックが725点、T.P.Hは559点だった。同会議議事録によるとライフテックは、市内雇用を促進し、維持管理についても芝の管理や機器の保守点検修繕などは地元企業に仕事を発注すると強調した。 一方、年平均の指定管理料は、市の上限額7576万円に対しライフテックが7480万円、T.P.Hは7226万円だった。前回はシンコーが7196万円だったのと比べ、ライフテックは年283万円増、T.P.Hは267万円減となった。 18日の議会では、前回も反対討論した五頭泰誠氏(自民つくばクラブ・新しい風)が「前回の議会で、箱に包んで包装されたのを一回返したが、今日、箱の中身は同じで包装は違う。表面だけ変えたという印象」と反対討論した。一方、賛成討論した宇野信子氏(つくば・市民ネット)は「12月議会で否決され、募集要項が変わり、中味も変わった」などと強調し、採決の結果、小差で可決となった。 ウェルネスパークは、開業当初から現在まで10年間、T.P.Hウェルネス推進グループが指定管理者だった。交代するのは初めて。指定期間は4月から5年間。 ➡つくばウェルネスパークに関する過去の記事とコラムはこちら

一夜限りの酒類解禁 19日に常総市豊田城でお月見の会

【斉藤茂】博物館や城郭などを会場にイベントを開く「ユニークベニュー」の手法を借りて、19日夜、常総市でお月見の会が催される。豊田城超観月会(かんげつえ)は、「市内で一番高い建物から見る、平成最後のスーパームーン!」と銘打って、一夜限りの酒類解禁の宴(うたげ)となる。 歴史的建造物、文化施設、公的空間などの地域特性を演出できる特別な場所(ユニークベニュー)を会場に、会議・レセプションなどのイベントを開催する取り組みは、新たな交流人口拡大につながる期待がある。政府観光局(JNTO)の肝いりもあり、全国的にさかんになっている。 常総市主催の今回は、「豊田城」の別名のある市地域交流センター(同市新石下)が、初めて夜間営業に踏み切っての開催。2月の満月は20日だが、19日が旧暦の十五夜に当たり、夕方5時ごろに月の出がある。普段の満月より14~15パーセント大きく見えることから、「平成最後のスーパームーンを見て楽しもう」という趣向になった。 月の出る午後4時50分から、ピークを迎える深夜0時54分まで開催する。市内名産品販売の常総名産会による出店はじめ、市内の飲食店が集結、酒類の販売も行う。シンガーソングライター、慈光(じこう)のミニライブなどが予定されている。雨天・曇天を問わず催行するということだ。 ▼問い合わせ 常総市生涯学習課(電話0297-30-8880) 参照Facebookは:https://www.facebook.com/joso.city/photos/gm.2211054082248340/1797683927002470

市職員2人を懲戒免職と停職1カ月 つくば市

【鈴木宏子】つくば市は14日、市職員2人を同日付けで、懲戒免職と停職1カ月の処分にしたと発表した。懲戒免職は、今年1月11日、無免許運転で現行犯逮捕された同市水道工務課水道監視センター主任主査の男性職員(48)。停職は1月21日、来館した男子児童の尻を蹴り上げた児童館長の男性職員(56)。 2年間、無免許運転 市水道総務課によると、主任主査は2016年8月20日未明、土浦市内の飲食店で酒を飲んで自家用車を運転し、酒気帯び運転で検挙された。その後17年2月、2年間の運転免許取り消し処分を受けた。 しかし上司に報告せず、無免許のまま、業務や通勤で公用車や自家用車を約2年間にわたって運転した。市内の配水施設を点検したり水質検査をするのが業務だったため、公用車の無免許運転は計43回に及んだという。今年1月11日夕方、同市下岩崎で、帰宅途中に巡回中の警察官に逮捕され無免許運転が発覚した。 同課の調査に対し主任主査は、免許取り消し直後に同居していた母親が寝たきりになり、通院や介護などで運転を始めたと話しているという。 児童の尻蹴り上げる 一方、市人事課によると、停職処分を受けた児童館長は1月21日午後、児童館玄関近くで、男子児童を注意する際、児童の尻を後ろから蹴り上げ、頭を拳でたたいたという。市民から市に通報があり発覚した。 館長は17年4月に同館に就任。以来、計10回にわたって、来館した児童の尻を蹴り上げたり、拳で頭をたたくなど不適切な行為があったという。市内の児童館では昨年12月27日、別の児童館長が口答えをした男子児童の頬を平手打ちしたとして停職1カ月の懲戒処分を受けたばかりだった。 五十嵐立青市長は「職員の服務規則確保についてはこれまで再三注意喚起したにもかかわらず、不祥事を起こしたことは極めて遺憾で市民に深くお詫びします。今後再びこのような不祥事を起こさぬよう、全職員で常に緊張感を持って職務に専念し、市民の信頼を回復できるよう取り組みます」などとするコメントを発表した。

自転車損害賠償保険加入促す 県が条例一部改正へ つくばの死亡事故など受け

【山崎実】4月1日から施行予定の県交通安全条例の一部改正案について、県生活文化課は18日まで、パブリックコメント(意見募集)を実施している。 自転車の死亡事故が例年、交通死亡事故全体の1割強を占め、全国平均より高い傾向にあること、昨年6月、つくば市の歩道で大学生が乗った自転車が歩行者をはねて死亡させる事故が発生したことなど、特に利用者の安全確保対策に主眼を置き、改定する。 具体的には、自転車の安全な利用を図るため、「県民及び事業者」「自転車を利用する者」「自転車を販売する者」「県」の、それぞれの責務について規定を追加する。 中でも、自転車利用者、販売者、県は、自転車損害賠償保険等への加入を積極的に促進すべきことを盛り込んでいる。しかし、同保険は任意保険のため実態把握が困難。加えて条例改正案には何らの警告や罰則規定はない。 改正案では、県民や事業者が交通安全に対する関心を高めるため、毎月1日を「交通安全の日」とすることを定めている。 自転車活用推進法の施行(2017年5月)、自転車活用推進計画の閣議決定(18年6月)を受け、自転車利用者の増加に伴う交通事故が懸念される中で、条例改正が一定の歯止めになり得るのかどうかは、なお不透明な状況だ。 ◆パブリックコメントに関する資料の閲覧場所は、県庁12階県民生活環境部生活文化課安全なまちづくり推進室や土浦合同庁舎など。提出は郵送かファクス、電子メールで同推進室まで。seibun6@pref.ibaraki.lg.jp

障害者雇用優良企業 県が認証マーク制度設け募集

【山崎実】障害者雇用に対する事業主の理解と協力を求めるため、県労働政策課は「障害者雇用優良企業」認定マーク制度を設け、2月から優良企業の募集を開始した。昨年4月、障害者雇用率制度の改定により、民間企業の場合で、法定雇用率が2.0%(従業員50人に1人)から2.2%(45.5人に1人)に引き上げられるなどしたが、その後の推移から一層の意識啓発活動が必要と判断されている。 茨城県の民間企業の障害者雇用率は、2017年実績で1.97と法定率(2.0%)をクリアしていないが、その後、国、県など行政機関の水増し問題が発覚、民間企業からも批判を受けたことで、障害者雇用行政は暗礁に乗り上げていた。再雇用などで急場をしのいでいるが、信頼回復までとは言い難く、県は今回の認証マーク制度の普及促進に期待を寄せている。 認証マークは公募方式で行われ、全国から194作品の応募があった。障害者雇用制度検討委員会の審査を経て、菅野薫さん(67)=山形県在住=の作品が選ばれた。作品のコンセプトは、茨城県の頭文字「i」をモチーフに、障害者雇用を行っている事業所などの温かい心をハートで表し、文字のデザインは優しさを感じさせる丸ゴシック体にして茨城を平仮名で表記。シンボルカラーは、県章と同じ青色で統一している。 同課は、障害者が働きやすく、障害者雇用に積極的に取り組んでいると認定した企業に、障害者マークと認定証を交付。企業は、自社パンフレットや名刺などに認証マークを印刷して、企業PRに活用することができる。 交付認定証の有効期間は3年間で、県ホームページなどで優良企業を公表、PRし、取り組み事例集を作成。他の事業主への普及啓発活動に役立てていく。 なお昨年4月からの民間企業以外の法定雇用率は、国・地方公共団体等が2.3%から2.5%、都道府県等の教育委員会が2.2%から2.4%に引き上げられたほか、民間企業は2021年4月までにはさらに現行の2.2%から0.1ポイント引き上げられ2.3%になる予定。 認証マーク、障害者雇用優良企業などに関する問い合わせは県労働政策課(電話029-301-3645)。

家庭ごみ10%削減 有料化後の土浦市 「期待ほどでない」

【鈴木宏子】家庭ごみの処理を昨年10月から有料化し、指定ごみ袋が県内で最も高くなった土浦市で8日、有料化後の排出状況が報告された。家庭ごみの量は全体で、前年に比べ10%減ったことが同日開かれた市廃棄物減量推進審議会(会長・佐藤誠吾筑波大名誉教授)で明らかにされた。 佐藤会長は「(導入後3カ月で)10%減量は期待していたほどではない」と語り「全国では数年経つと(ごみの量が)元に戻るというリバウンドの問題が出ている。2、3年経って戻ってしまうのは避けなければならない」などと話した。 市環境衛生課によると、有料化によって可燃ごみの量は、昨年10月から12月までの3カ月間で前年同期より18%減り、不燃ごみは32%減った。全国では有料化後、可燃ごみの量が約2割減っている。 有料化直前の昨年9月は、家庭から出るごみの総量が前年より1.2倍に増えていたことも分かった。 一方、市は、リサイクルされる資源物の収集を無料にした。その結果、古布の量は有料化後に60%増え、容器包装プラスチックは44%増、ペットボトルは18%増えたなど、資源物は昨年10~12月の3カ月間で14%増えた。 食品ロスも減る傾向に 同市の生ごみを堆肥化している日立セメントと、北海道大学、市の3者が共同でごみの組成調査を行ったところ、有料化前は可燃ごみの中に、生ごみ、容器包装プラスチック、雑紙などリサイクル可能なごみが約60%含まれていたが、有料化後は約45%に大きく減少したことも分かった。さらに有料化後は、手を付けられないまま捨てられる食品ロスが減る傾向にあるという。 有料化後に排出量が44%増えた容器包装プラスチックは、正しく分別されている割合が83%から63%に落ち込んだことも分かった。容器包装以外のプラスチック製品やペットボトルなどの混入が増えているという。市は、分別の意識が高まり新たに分別に取り組む市民が増えたためと見て、ごみの出し方を分かりやすく図解した冊子などを改めて作成し、近く全戸配布するとしている。 有料化に対して市民から市に寄せられた問い合わせや意見などは、有料化実施前後の昨年9月と10月は電話がひっきりなしにかかってきたが、11月以降は落ち着いたという。 集積所でのごみの出し方は、指定ごみ袋が新しくなった10月1週目は16%が新しいごみ袋を使用しておらず、2週目と3週目も約1割が使用してなかった。自宅に余っている旧指定袋の使い方をめぐって一部、混乱もあったという。 「分別するとごみ少なくなること実感」 審議会の委員からは「(周囲では)当初、ごみ袋代が高いという意見が多かったが、きちんと分別すれば有料の可燃ごみと不燃ごみの量が意外に少なくなり納得した人が多い」「一時、ごみ袋代が高いという苦情を聞いたが、45㍑(10枚入り500円)の袋ではなく、15㍑(同150円)でも30㍑(同300円)でも間に合うことが分かり、分別するとごみが本当に少なくなることを実感した」など有料化を評価する意見が相次いだ。 容器包装プラスチックの分別精度が下がった問題については、地区や年代によって差があるのではないかという意見が出て、今後、市がさらに丁寧に説明をするよう求めた。 同市の2017年度のごみ処理費は約22億円。有料化により家庭ごみの排出量は減少するが、ごみ処理費がどう変化するかについて市は、現時点で分からないとしている。 ➡土浦市家庭ごみ有料化の関連記事はこちら

DV被害者の証明書を加害者の住所に誤送付 つくば市

【鈴木宏子】つくば市は7日、夫から暴力を受け市内に引っ越してきたDV被害女性の資格証明書を昨年4月、誤って加害者の夫が住む住所に送付してしまったと発表した。女性は身の安全を図るため直後の5月に転居し、引っ越し費用約27万円を市が女性に損害賠償した。 市障害福祉課によると、女性は、夫に転居先を知られないよう住民登録を変更しないまま、つくば市に引っ越してきた。資格証明書には、女性が利用している医療機関名と薬局名、封筒にはつくば市の市名が書かれていた。女性のつくば市内の住所は記されておらず、夫からの問い合わせなどはなかったという。 昨年5月1日、女性から問い合わせがあり、誤送付が判明した。市は女性に謝罪したという。 窓口で受け付けた市職員が、送付先の住所をつくば市内に変更する旨の情報を同課のシステムに入力しなければならなかったが、入力を怠り、事情を知らない別の職員が、女性の住民登録地である前の住所に送ってしまったという。 五十嵐立青市長は「起こしてはならない重大な過失で、被害者に多大な迷惑をお掛けしたことを心よりお詫びします。今回の事態を重大に受け止め、再発防止策として庁内の情報共有システムとチェック体制を強化しました。今後は二度とこのような事態を起こさないよう努めます」とするコメントを発表した。

3年間使用料徴収せず 給食センター設置の自販機 つくば市

【鈴木宏子】つくば市は7日、市桜学校給食センター(同市天王台)内に民間業者が設置した自動販売機1台について、2016年1月から3年間、使用料(設置料)などの納付がされないままだったとして、業者から3年分の使用料と電気代計約7万1000円の支払いを受けたと発表した。報告案件として18日開会の同市議会3月議会に報告する。 市教育局健康教育課によると、自販機を市の施設に設置する場合、担当課に設置申請書を提出することが必要で、毎年、手続きをしなければならない。 当時、同課の窓口で対応した職員と民間業者とのやりとりの中で、両者は申請書を提出しなくても設置できると誤認し、16年1月19日、業者は同給食センターに飲料用の自販機を設置したという。一方、同センターは、市役所内の担当課に申請手続きがなされた上で設置されたと思い込んでいた。 同センターには別の業者が設置している自販機がもう1台ある。昨年12月、所定の手続きをして設置した別の業者と市職員とが来年度の準備のため話をしたところ、もう1台設置されている旨の話が出て、3年間、無許可で設置され使用料の支払いも受けてなかったことが判明したという。

【つくば市新年度予算】過去最大規模、児童生徒増の4校に校舎増築 「放置された課題を一つひとつ解消」

【鈴木宏子】つくば市の五十嵐立青市長は6日、2019年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比2.8%増の880億4000万円で過去最大規模となる。児童・生徒が急増するつくば駅周辺やつくばエクスプレス(TX)沿線の竹園西小、竹園東中、学園の森、みどりの学園の4校にリース校舎を増築する(1億2500万円)ほか、万博記念公園駅周辺に小学校を新設するため設計(5000万円)を実施する。 周辺地区では、廃校になった筑波東中跡地にジオパーク拠点施設の整備を検討するなど廃校の利活用に取り組む(2600万円)。国連の持続可能な開発目標(SDG's)を取り入れた持続可能都市を目指す取り組みとして、「青い羽根基金」を創設して寄付を募り、子どもの無料塾やこども食堂を増やし、学習塾代の助成もするなど子どもの未来支援事業に取り組む(2800万円)。 五十嵐市長は「派手さはないが、今まで放置されてきた課題を一つひとつ解消していきたいという思いで(予算を)組んだ」と話している。 全体の予算規模は、特別会計などを加えた総額が前年度当初比1.9%増の1418億6000万円と、こちらも過去最大となる。歳入は、TX沿線の人口増加などに伴って個人市民税(同比2.9%増)や固定資産税(2.5%増)など増加が続く。一方財源不足を補うため財政調整基金から約20億円を繰り入れる。政策的目的で同基金を取り崩すのは05年度以来17年ぶりという。 歳出は、18年度までに、ごみ焼却施設隣りにリサイクルセンターの建設が終了し、万博記念公園駅周辺に新設する小学校用地の購入が済んだことなどにより、投資的経費は前年度当初比6.8%減となる。一方、18年4月に開校した学園の森とみどりの学園義務教育学校建設費の借入金返済が始まることにより公債費(借金返済)は同比3.2%増となる。 主な事業はほかに、現在、市役所敷地内に建設中のコミュニティ棟をリース(1億1200万円)し5月から利用を開始する。事務作業の効率化を図るため、職員のデスクワークをロボットが代行するRPA(ロボテック・プロセス・オートメーション)を市民税課、資産税課、納税課、市民窓口課、障害福祉課などで導入(588万円)する。 子育て支援では、保育士の給料月額3万円助成と月額2万円の家賃補助(2億4800万円)を引き続き実施する。放課後児童の健全育成では、谷田部、竹園西、吉沼、栄小の4カ所に児童クラブ専用施設を建設する(3億3000万円)。 コミュニティバス「つくバス」やデマンド型タクシー「つくタク」などの公共交通は、4月から、茎崎地区などで新規バス路線を開通し、筑波地区で支線型バスを新規運行するなど大規模改編=1月18日付け=により、事業費を前年度より1億7300万円増額し、5億6500万円を計上する。 新年度予算案は18日開会の市議会3月定例会で審議される。 ➡2018年度のつくば市当初予算案の記事はこちら

県が地域けん引する中小企業を育成 13日、つくば国際会議場で6社がプレゼン

【山崎実】県内の各地域で中核企業を目指す中小企業の経営者が、自社の経営戦略や事業構想などについて発表する「経営戦略プレゼンテーション」が、13日午後1時からつくば市竹園、つくば国際会議場で開かれる。県が昨年度から進めている「いばらきブランド中核企業育成促進」事業の一環として初めて行われる。 地域経済をけん引する中小企業の育成を目的に、地域への貢献性や成長意欲の高い中小企業に対し、経営戦略の策定、実現、研究開発、販路拡大などの取り組みを支援する。公認会計士など専門家チームが、公募方式で支援企業を選定している。 選定基準となるのは、地域経済への貢献度と成長意欲の高さのほか、売上高が概ね5~20億円程度の企業。昨年度はエジソン(つくば市)▽ヒバラコーポレーション(東海村)▽ヨシダ(水戸市)―の3社が選ばれた。今年度は9社の応募があり最終的に、ポテトかいつか(かすみがうら市)▽相鐵(日立市)▽岡田鈑金(小美玉市)―の3社が選ばれた。支援企業には、経営戦略実現に向けた研究開発や販路開拓などに1000万円(上限)の補助が行われる。 経営者自ら戦略を披露、地域ぐるみで活性化へ プレゼンテーションでは第1部で今年度、第2部で昨年度選ばれた企業計6社の代表者らが自社の取り組みを発表する。 今年度選ばれた「ポテトかいつか」は焼き芋に特化した販売戦略で注目を集めている地域の中核企業だ。焼き芋の原料として、オリジナルブランド芋「紅天使」を全国販売するほか、土浦、つくば市、千葉県流山市などで焼き芋専門店事業を展開。さらに通販事業にも取り組み、その取扱量は年間約1万6000㌧、県産品の約9.1%に上り、業界のリーディングカンパニーを目指すとしている。 「相鐵」は、県外などの製造メーカーから発注図面を丸ごと受注して、図面をばらし、自社や地域内企業などで仕事を分担するビジネスモデル(図面丸ごと受注)を開始。製造業のけん引役として成長が期待されている企業だ。「岡田鈑金」も精密鈑金を核としたDEM(生産受注企業)として、世界の製造業を支える企業に成長する事業を展開している。 プレゼンテーションの開催について県産業政策課は「地域の中核企業を目指す中小企業の経営者自らが、自社の事業構想や経営戦略を披露することで、他の企業の刺激になり、地域ぐるみの活性化につながれば」と期待している。 ➡地域企業支援に関する記事はこちら ➡茨城県に関する記事はこちら

最高裁国民審査投票用紙を誤廃棄 つくば市

【鈴木宏子】衆院選と同日実施される最高裁判所裁判官国民審査の投票用紙について、つくば市は29日、10年間の保存が義務付けられているにもかかわらず、2009年8月と12年12月実施の国民審査投票用紙を、職員が誤って廃棄してしまったと発表した。 市選挙管理委員会事務局によると、廃棄されたのは09年8月実施分の約10万3000枚と、12年12月実施の約9万1000枚。国民審査と同日実施された衆院選の投票用紙などと一緒に保管されていたため、次の衆院選が実施された後、市清掃工場で焼却処分されたという。 報道機関から問い合わせがあり、投票用紙を保管している豊里庁舎を調べたところ、誤廃棄が分かった。 市は今後、衆院選の投票用紙とは別に保管し、さらに廃棄年月日を記入して、10年保存を徹底するとしている。

Most Read

さらに2人感染、計15人に つくばの高齢者施設 新型コロナ

つくば市内で新型コロナウイルスの感染が確認された同市北条、介護老人保健施設アレーテルつくば(運営・恵仁会)の40代女性職員の濃厚接触者について、県は6日、さらに2人が感染していることが判明したと発表した。同施設での感染者は計15人になる。 2人は、土浦市に住む同施設職員の40代女性と、つくば市に住む入所者の90代女性。いずれも2日に発熱し、現在、咳などの症状がある。 6日は施設の入所者と通所者、職員と家族の計24人のPCR検査を実施し、22人は陰性だった。県は濃厚接触者をさらに調べている。 「施設関係者は首都圏の人との接触自粛を」 一方、大井川和彦知事は6日の記者会見で、県内でこれまでに発生した4つのクラスターのうち、つくば市の筑波記念病院と社交ダンススクールのクラスターについて、経過観察期間が過ぎたのでこれ以上の感染拡大はないとした。 その上で、県内のこれまでの感染状況について、茨城県の場合、知らないところで感染が拡大しているということではなく、県外からやってきた人と濃厚接触者の範囲でとどめていると強調した。

一転、5月6日まで休校 県南の県立高校 新型コロナ

6日新学期が始まった県立高校について、大井川和彦知事は同日、東京への通勤者が多いつくば、土浦市などの県立高校や中等教育学校を、ゴールデンウイークが終わる5月6日まで臨時休校にすると発表した。 3日時点で大井川知事は、県内の新型コロナウイルス感染者の発生状況から感染の連鎖を止められているとして、県立高校は6日から通常通り再開するとしていた。しかし新学期スタート初日に方針を見直す。東京との交流人口が多いことから県が「感染拡大要注意市町村」に指定した、つくばエクスプレス(TX)や県南の常磐線沿線など10市町に立地する県立高校32校をさらに1カ月間、臨時休校とする。 7日は通常通り入学式を実施し、8日からゴールデンウイーク明けまで臨時休校となる。 大井川知事は方針を一転させた理由について、3日の発表後、インターネットやその他で心配する声が大変多く寄せられたとし「恐怖心、心配、不安が強い中でこれ以上無理に学校を再開しても、逆に不安な心理の中で通常の学校生活が送れないのではないか」と判断したと説明した。 TX沿線や県南の常磐線沿線市町の住民に3日、平日夜間と週末の外出自粛を呼び掛けたことに触れ「予防的な措置として外出自粛を要請したが、それが引き金となって不安感が増して休校を求める声が多くなっていった」とし「不安な心理の中で学校を続けることはマイナスの方が大きい」とした。 休校期間については夏休みを短縮することで取り戻すことを検討しているという。

つくば市長、受け入れに難色 日本財団9000床整備計画

【鈴木宏子】新型コロナウイルスの感染拡大による医療崩壊を防ぐため、日本財団がつくば市南原、つくば研究所跡地に軽症者向け病床約9000床を7月末までに整備すると発表した問題で、地元の五十嵐立青市長は6日の定例記者会見で、「住民理解が不可欠だが、プロセス構築が極めて困難」だなどとして、受け入れに難色を示した。 五十嵐市長は「すでに医療崩壊が起き始めており7月末では間に合わない。筑波大附属病院は800床、9000床は全国どこにもない規模。移送体制や医療従事者はどう確保されるかなどさまざまな課題をクリアしなくてはならない」などと話した。 課題として①研究所跡地に残っている建物を取り壊すので7月末までという時間が掛かってしまう②施設に他地域の患者や医療従事者を移送することに課題がある③大規模施設は住民理解が不可欠だが、市役所職員は市内の感染拡大防止に集中しており、住民理解を得るためのプロセス構築は極めて困難ーと指摘した。 これに対し日本財団経営企画広報部は「ご理解いただいた上で、つくば市や茨城県と協議しながら進めていきたい」としている。 新型コロナウイルス感染者の軽症者向け施設として県に提供された、ゆかりの森 宿舎あかまつ森のセンター=つくば市遠東

新社員寮が土浦に完成 関彰商事 ライフスタイルの変化に対応(上)

【池田充雄】総合商社の関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)が、新しい社員寮「至誠館」を土浦市真鍋4丁目に完成させ、1日から本格稼働が始まった。 社員寮の場所は旧国道6号沿い、県立土浦一高の北側。かつては国道125号入口と呼ばれた丁字路の前だ。同社系列のガソリンスタンドの奥に以前の寮があったが、それらをまとめて取り壊し、敷地を広げて建て直した。旧寮から移った入居者からは「新しくきれいになって気持ちいい。駐車場も広くなって通勤に便利になった」と喜ばれている。 建物の概容は、延床面積約1500平方メートル、鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造の2階建て。男子寮21室、女子寮7室、女性家族寮2室という内訳だ。内外装ともコンクリート打ち放しのモダンなデザイン。1階南側は全面ガラス張りで開放感があり、2階部分は外装のルーバーがシャープな印象を高め、個室のプライバシーを守りつつ採光も確保している。 家族寮以外はいずれも1人用のワンルーム。男子寮はベッドとトイレ付き、浴室は共用だがライフスタイルの変化に対応し、大浴場ではなくシャワー4基とユニットバス3基になった。ランドリーには大型の洗濯機と乾燥機が3台ずつ置かれ、利用時間の短縮も図れそうだ。女子寮では全室にキッチンとユニットバスを完備した。 室内の様子 希望者には朝食と夕食の賄い付き。残業や遅番勤務でも食堂に自分のご飯があるのは独身者にはありがたい。寮母の平岡牧子さんは「前の寮より人数は増えるけれど、10人前でも20人前でも手間は一緒」と頼もしい。物価上昇でやりくりには苦労するが、若い人にも野菜をしっかり摂ってもらえる献立を心掛けているという。