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小中学生らが今年も放置ごみ回収 土浦花火大会の翌朝

【崎山勝功】強風のため途中で中止となった6日の第87回土浦全国花火競技大会から一夜明けた7日早朝、土浦市佐野子の桜川河川敷周辺では、小中学生や地元住民などの市民ボランティアが、手分けして放置ごみの回収に当たった。 午前7時ごろ、桜川河川敷の無料観覧席付近には、ビニールシートや布団などが散乱し、食べかけの飲食物がそのまま放置されていた。大会パンフレットなどでは、小中学生たちの活動を紹介した上でごみの持ち帰りを呼び掛けている。にも関わらず例年ごみの放置が繰り返されている。 河川敷では、土浦一中の生徒約400人と、土浦小の4~6年の児童と保護者ら約280人が清掃に加わった。生徒たちは、場所取り用の布テープやビニールシート、空き缶やペットボトルなどを回収していった。土浦一中2年の五頭一生さん(14)は「ごみが結構あったなと思った。街がちょっときれいになって良かった」と話した。ペットボトルに混じってバスケットボールなど、花火大会とは無関係なごみもあったという。 今年度、同中に赴任し初めて参加した保健体育担当の嶋田恵理子講師(30)は「生ものだったり、シート固定の金具が落ちていたけど、生徒たちは嫌がらずに拾ってくれた。正直、思っていたよりもごみが少ないと思った」と振り返った。 ごみ袋を手に、食べかけの飲食物などを回収した男性は「昨日(6日)花火が中止になった腹いせかも」と話した。 便乗の「不法投棄」か 河川敷近くに設けられた同市生田町の臨時ごみ置き場には、可燃ごみに混じって家具など、花火大会と関係ないごみも混じっているのが見られた。午前8時30分ごろ、ごみ回収車が到着して男性作業員2人が約20分かけて次々と回収していった。回収作業中に、市では引き取らない消火器や、業務用の食用油などの産業廃棄物が出てきた。作業員は「この回収車では回収できないので、後から市に回収してもらう」と話した。

土浦花火 火花で観客10人軽いやけど 強風により途中で中止

【鈴木宏子】6日夜、土浦市佐野子、学園大橋付近の桜川湖畔で開催された第87回土浦全国花火競技大会で、打ち上げ花火の一部が地上に落下して破裂し、観客の9歳から66歳までの男女10人が軽いやけどを負った。 市消防本部や市商工観光課によると、午後6時30分ごろ、打ち上げた花火玉の一部が風に流されて保安区域外の桜川河川敷に落下して破裂し、近くにいた観客の手や足、背中などに火花が飛び散った。 10人は救護所に待機していた医師に手当てを受け、帰宅した。救急車で病院に運ばれた人はいないという。 事故発生を受けて大会実行委員会は打ち上げを中断、気象情報を収集した結果、今後も今以上の風が強く吹く恐れがあると判断し、午後7時ごろ、大会中止を決めた。 大会は同日午後6時から開催された。日本三大花火とあって、75万人の観客らが観覧した。 大会の目玉は、横幅500㍍で9カ所から6分間に約2100発を打ち上げるワイドスターマイン「土浦花火づくし」だったが、打ち上げはなかった。 会場から引き上げる観客たちからは「残念だ」の声が聞かれた。また「今年の売り上げは低いよ」と、こぼしながら店を片付ける露天商の姿が見られた。 同実行委は、今回の中止は天候不順によるものであるため、桟敷券料金の払い戻しはしないとしている。

土浦花火 予定通り明日6日開催 実行委が正式決定

【谷島英里子】第87回土浦全国花火競技大会は6日午後6時から、土浦市の桜川畔(学園大橋下流)で予定通り開催することを同大会実行委員会が5日朝、正式決定した。 大会には20都道府県から56業者の花火師が出場し、スターマイン、10号玉、想像花火の3部門で技術を競い合う。3部門の優勝者から最も優れた業者には、内閣総理大臣賞が贈られる。開始から午後8時30分ごろまで約2万発打ち上げられ、夜空一面鮮やかに彩る。実行委は約75万人の観客を見込んでいる。 キクやボタンなど代表的な10種の花火を解説付きで打ち上げた後に競技スタート。中盤に打ち上がる大会名物の「ワイドスターマイン土浦花火づくし」(主催者提供花火)は横幅500mで9カ所から6分間に約2100発を打ち上げる。エンディングは第87大会にちなみ、7号玉87発でフィナーレを飾る。 大会前日の5日正午、桜川河川敷の有料桟敷席の下流側には無料観覧場所が解放され、ブールシートを広げる人たちであふれた。 土浦の花火は1925年(大正14年)、文京町の神龍寺住職が霞ケ浦海軍航空隊殉職者の慰霊と関東大震災後の不況で疲弊した土浦の経済を活性化しようと、私財を投じて霞ケ浦湖畔で開催したのが始まり。 6日は午後1時30分と同2時30分、、花火鑑賞士による「花火セミナーin土浦」が、土浦駅前の県南生涯学習センター(市役所5階)で開かれる。事前申し込み不要、参加費無料だが各回先着100人まで。

仮装してお菓子ゲット 27日、土浦ハロウィーン 参加者募集

【谷島英里子】子どもたちが仮装して土浦のまちを散策しながら商店街をまわり、スタンプラリーでお菓子をもらう「つちうらハロウィン」が27日、土浦駅西口駅前のアルカス土浦をスタート地点に行われる。 NPO法人まちづくり活性化土浦が土浦商店街連合会、プロジェクト土浦力、NPO法人土浦スポーツ健康倶楽部と共催し、2015年からスタートした。イベントの目的は土浦に愛着を持ってもらうことだという。 参加者は午後1時30分にアルカス土浦に仮装姿で集合し、参加者全員で記念撮影。その後行列を作ってモール505まで散策。2時から、同イベントに協賛している約50店舗の店先で「トリック・オア・トリート(お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ)」と英語で呼びかけるとキャンディーやチョコなどのお菓子とスタンプがもらえる。ゴールもアルカス土浦で、3時30分からスタンプの数に応じた景品のプレゼントやコスプレ大賞を決める表彰式が開かれる。 実行委員長の岡島学さんによると、昨年は200人を超える参加があり、カボチャや魔女、ゾンビ、ディズニーキャラクター、スパイダーマンなどの仮装でにぎやかだったという。参加商店のなかには再び訪れてもらおうとお菓子に割引券を付ける店もある。岡島さんは「友達と仮装を見せ合ったりお菓子をもらったりと楽しいイベントなので、ぜひ参加してみて」と呼びかけている。 参加できるのは中学生以下で、費用は500円(保険料含む)。申し込みや問い合わせはNPO法人まちづくり活性化土浦(電話029・826・1771)まで。

台風24号 つくば、土浦で2人軽傷 倒木、建物損壊など各地に爪痕

【鈴木宏子】9月30日から10月1日にかけて本州を縦断した台風24号により、つくば、土浦市では女性2人が軽傷を負ったほか、倒木や建物の一部損壊など、両市内各地で強風による被害が相次いだ。 つくば市では1日午前1時52分、最大瞬間風速32.7㍍、土浦市では同2時37分、28.8㍍を観測した。つくば市の最大瞬間風速は1950年からの観測史上5位、土浦市は2008年からの観測史上1位の記録となった。 つくば市では午前1時30分ごろ、同市梅園のコンビニ店で、入り口のガラス扉が強風で急に閉まり、仕事中の女性従業員(52)が胸部打撲の軽傷を負った。土浦市では午前7時15分ごろ、停電により90代女性が自宅で転倒し軽傷を負った。 土浦で建物被害41件 建物の被害は、土浦市で住宅の屋根の一部が壊れたり、倉庫や物置、カーポートの屋根が飛ばされるなどの被害が41件発生した。 倒木は、つくば市で65件、土浦市で27件発生し、つくば市高野台、国道408号では倒木により午前4時20分から6時まで片側通行止めとなった。 各地で停電が発生、つくば市では約1万5000件、土浦市では1619件が停電となった。 暴風警報や大雨土砂災害警報が発令されたのを受けて、つくば市は9月30日夕方、同市沼田に避難所を開設したが避難者は無かった。土浦市は3カ所に開設し、このうち同市新治、新治公民館に70代女性1人が避難した。 強風が大木と屋根を直撃 土浦市大岩田、霞ケ浦総合公園のポプラの大木が根こそぎ倒壊した。歩道フェンスを破って隣に設置されている太陽光発電のパネルを一撃した。同公園管理事務所の大川さんによると、周辺でほかにも2本大木が倒されたとのことだ。 土浦市真鍋5丁目の2階建てビルは強風で屋根が壊れ、撤去作業中に屋根が電線に触れて一部が燃えだし、土浦市消防が出動した。この騒ぎで道路が一時通行止めとなり、近くの住民は心配そうに見つめていた。 洞峰公園内、片付け作業に追われる つくば市二の宮、洞峰公園では、園内あちこちに折れた枝が散乱した。根元から倒れた樹木もあり、作業員が片付け作業に追われた。作業員の男性は「今回の台風は風が強くて、枝折れの被害が大きかった」と話し「ここは粘土質で根が深く張らず横に張るため、根元から倒れた木が30本ぐらいあった。枝が途中で折れる枝折れがたくさん発生し、子どもたちがよく遊ぶ場所から優先して落ちた枝を片付けている。地面に落ちないで途中で引っ掛かっている枝もあり危険なので、高所作業をして引っ掛かった取り除かなければならない。片付けるのに1週間以上掛かるのではないか」と話していた。

「NEWSつくば」は発足から1年経ちました

「ネットによる新聞」をキャッチコピーにして、NEWSつくばがスタートしてから今日1日で1年になります。地域のニュースを扱う+媒体はインターネット+運営は非営利のNPO―という未体験の組み合わせですから、当初はどうなるものかと心配でしたが、何とか軌道に乗ってきました。これも、支援者の方々、多くの読者のおかげと感謝しております。 ページビューは3倍に 閲覧データを見ますと、代表的な数字であるページビューはこの1年で3倍に増えました。これを、来年3月(今年度末)には4倍にしようと、5月に開いたNPOの初総会で確認しました。そのためにはどういった工夫をしたらよいかですが、「読者が関心を持つニュース・コンテンツを提供する」ことに尽きます。 ネットの特性を生かす NEWSつくばのメンバーは、地域紙で仕事をしていた記者を中心に構成されています。ですから、取材のプロ集団ではありますが、どうしても紙という媒体の特性に縛られ、ネット媒体についての理解が十分でないという問題があります。伝達手段として使い勝手がよい、ネットの特性をいかに生かすか。この点は走りながら考えるしかありません。 ネットの特性(活字・写真・動画・音声を即時に提供できる、これらコンテンツを保存もできる、ほかのネット媒体との連動もできる)を引き出すために、いろいろなことを企画しています。例えば、首長の記者会見を上記の4表現手段でお届けすることです。近く実現できると思います。 大学高校生記者も参加 どんな事業でも活性化できるかどうかは、言うまでもなく「人」次第です。NEWSつくばは5~6人のスタッフライターでスタートしましたが、今ではライターが倍になりました。大学生のライター、高校生のライター、別の仕事をしているライターが参加してくれたからです。これはNPOのメリットと言えます。スタッフライターとは違った視点の記事は、ネット新聞の幅を拡げるからです。 NEWSつくばでは、通常の記事のほか、地域で活躍している(活躍していた)方々のコラムを原則毎日アップしております。月1回の方と月2回の方がおりますが、寄稿していただいている方は20人になりました。どういった顔ぶれかは各コラムニストの経歴欄をご覧いただければと思います。見識を持った方々のコラムは、ネット新聞の奥行きを深めることになります。 米の寄付文化がモデル 冒頭、NEWSつくばは「非営利のNPO法人」と自己紹介しました。ということは、この組織は寄付によって成り立っているということです。われわれは、寄付によって運営されている米国のネット地方新聞をモデルにスタートしました。でも、日本の寄付文化は米国に比べるとまだまだで、資金面では苦労しております。大口・中口・小口のご寄付によって、地域に欠かせないメディアに育てていただければ幸いです。(NEWSつくば理事長 坂本栄)

家庭ごみ処理10月1日から有料化 土浦市 県内で最も高い指定袋に

【鈴木宏子】家庭ごみ処理の有料化が土浦市で10月1日から始まる。「燃やせるごみ」と「燃やせないごみ」の指定ごみ袋が最大で10枚入り500円となり、県内市町村で最も高いごみ袋になる。 指定ごみ袋に、市がごみ処理手数料を上乗せして徴収する。袋の価格は1㍑当たり1~1.1円で、容量15㍑の大きさの袋が10枚入り150円、30㍑が300円、45㍑が500円と、これまでの3倍ほどとなる。環境省の2014年度調査では水戸市など県内18市町村ですでに導入しているという。 料金設定の根拠について市は、1世帯の1カ月のごみ袋代を300~500円以内と想定したとしている。一方、生ごみや容器包装プラスチックなどリサイクルするごみの収集を無料のままとすることで、ごみの分別収集が進み、可燃ごみの減量化が進むとしている。さらに使用済み紙おむつと庭木の剪定(せんてい)枝を有料化から除外し、市民の負担軽減を図るとしている。ただし葉っぱは有料。 有料化により従来の指定袋は使えなくなる。集積所に指定以外の袋で出された場合、警告シールが貼られ一定期間、周知を行ってから回収するという。すでに購入してしまった従来の指定袋は、袋を裏返すなどして使えば、容器包装プラスチックやペットボトルなどを出すときに使用できるという。 同市の主婦(64)は「ごみ袋が変わることは、1カ月ぐらい前に各戸に新しいごみ袋が1枚ずつ配られたので市民に周知されているとは思うが、どういう理由で有料化するのかまだよく分からない」とし「自宅で猫を飼っているのでこれまで1回に2袋ごみを出していた。これからは小さい袋を組み合わせて出す工夫をしなければならない」と困惑気味に話す。 手数料収入2億2600万円 同市は15年度から市全域で生ごみと容器包装プラスチックの分別収集を実施し、同年度は可燃ごみが前年度比約25%減少した。しかし、ごみの中身を抽出調査したところ、燃やせるごみの中に生ごみや容器包装プラスチック、雑紙などがまだ多く含まれており、燃やせるごみの35%、燃やせないごみの41%はまだ分別収集できるとしている。 同市のごみ処理経費は15年度が約19億5000万円。一方、生ごみとプラスチックの新たな分別収集が始まり、収集運搬費と処分費が約4億円増えている。 今回の有料化により、市には今年度見込みとして、2億2600万円の手数料が入る見通し。一方、指定袋の製造費や広報啓発などの経費が約1億3500万円掛かり、差し引き9100万円の収入が増える見通しだ。全国では有料化したことで可燃ごみの量が約2割減っていることから、同市は3年後の21年度までに家庭ごみを10%以上減量化し、リサイクル率24.6%以上(15年度は21.7%)を目指すという。

地域防犯願って青パト出発式 土浦市桜ケ丘町

【谷島英里子】土浦市桜ケ丘町の防犯パトロール隊が青色回転灯装備車両(青パト)を初めて導入し、29日に同町公民館で出発式を開いた。隊員のほか警察、小・中学校校長、児童らも参加し、地域の安心安全に向け決意を新たにした。 青パトは日本財団から車両の80%の助成を得て導入し、回転灯や白黒の塗装が施されている。2005年に同パトロール隊が発足した以降は自家用車に回転灯を設置してパトロールを行っていた。 式典には、土浦署荒川沖交番、市生活安全課、下高津小、土浦四中、同町子ども会など約55人が出席。那珂伸一区長(55)は「防犯活動のシンボルとして安心安全なまちづくりの一助になれば」とあいさつした。日本財団から贈られた青パト車の大きな鍵の模型も披露された。 隊員は50~70歳代の61人で、4グループに分かれて小中学生の下校時の見回りや犯罪抑止のパトロール活動を行っている。今後は青パトが町内で親しまれる存在になればと愛称を募集していく。 日本財団が土浦市内の町内会に青パト車(原則として軽自動車)の購入資金の助成をするのは、おおつ野自治会に続き2カ所目という。日本全国で約4万台の青パトが活躍し、同財団は約240台の青パト車助成支援を行っているという。

入館者50万人を達成 土浦市立図書館

【鈴木宏子】土浦市立図書館(同市大和町)の入館者数が29日、50万人になった。昨年11月27日に土浦駅西口前に移転、開館以来、約10カ月での達成となった。 開館以来、毎月約5万人が来館し、8月2日には年間目標の40万人を、予定より4カ月早く達成していた。移転前の旧館(文京町)と比べ、貸出者数は1日約600人と2倍、貸出冊数は約2000冊と2倍、新規登録者数は1日平均63人と9倍になっているという。 29日、同館2階入り口でセレモニーが催され、50万人目の入館者となった土浦市木田余東台の野口浩美さん(38)と、長女で真鍋小3年の陽向詩(ひなた)さん(8)、長男で幼稚園児の侑珠(ゆず)ちゃん(6)の3人に、入沢弘子館長からJA土浦のレンコンとグラジオラスが贈られた。 陽向詩さんは「すごくびっくりした」と話し、母親の浩美さんは「広くて、きれいで、とても使いやすいので、これからも使っていきたい」と話していた。毎月2回くらい家族で来館し、絵本や図鑑などを1人10冊ずつ借りるという。 入沢館長は「毎日多くの方にお越しいただきとてもうれしい。これからも利用者ニーズに応えられる運営をし、土浦の図書館ならではの特色を出すと共に、まちづくりに貢献するシティプロモーションの核として市民に喜んでいただける図書館にしていきたい」とコメントした。

20年来の作品を初お披露目 土浦市民ギャラリーで「木目込み人形展」

【鈴木萬里子】土浦市の亀城プラザを拠点に活動している「木目込・手芸同好会」(代表・中野かすみさん、島田幸子さん)による初の作品展「木目込人形・手芸同好会展」が、28~30日の3日間、同市大和町の市民ギャラリーで開かれる。 会員10人が、20年来、活動を続ける中でそれぞれ作り上げ、箱に入れて家の中にしまっていた作品を、今回、市民ギャラリーがオープンしたのをきっかけに初お披露目する。1人10点以上を持ち寄り、100体を超える作品が並ぶという。 会は20年以上前に結成された。会員は現在、60代半ばから83歳までの10人。当初は講師の指導を仰いでいたが、講師が高齢になり、3年前から経験の長い会員が教え合うなどしている。 木目込み人形は、木製の人形に、衣服の形に筋彫りを入れ、布を押し込んで衣服を着ているように仕立てた人形。約250年前の江戸時代中期、京都上賀茂神社が発祥といわれる。 会員らは、既成の人形を土台に、自分の仕上げのイメージに合わせて筋や溝を彫り、衣装を着ているように仕立てる。「十二単(ひとえ)を着たおひな様の襟元を合わせるのが特に難しい」と会員の一人は話す。人形の衣装は、古布、絹の端切れや化学繊維までいろいろある。溝の彫り込み方や着物の柄などに作り手の個性が色濃く出るという。 島田さんは「これだけたくさんの木目込み人形が並ぶのは珍しいと思う。是非見てほしい」と話し、中野さんは「伝統技能なので次の世代に残していきたい」と語る。 ほかにハワイアンキルト、ちぎり絵、パッチワークのバックなど会員の多彩な手工芸作品も展示される。 ◆同展は30日(日)まで。開館時間は午前10時~午後6時(最終日は午後3時まで)。入場無料。問い合わせは同ギャラリー(電話029・846・2950) ◆会の活動は毎月第2、4月曜午前10時~午後3時、土浦市亀城プラザ。見学自由。問い合わせは同プラザ(電話029-824-3121)

【多文化共生を支える】3 コミュニケーション力磨き助産師が奮闘

【橋立多美】9月中旬、妊娠後期の中国とインド出身の妊婦4人が夫と一緒に、分娩(ぶんべん)の仕組みや入院中のスケジュールについて助産師から説明を受けた。つくば市上横場の筑波学園病院産科病棟で年4回行われている外国人対象のマタニティクラスのひとコマだ。やりとりは全て英語。終始フレンドリーな雰囲気で時折笑い声が混じる。 指導する助産師は玉置利香さん(46)。座学を終えると分娩室や病室を案内した。日本人向けの母親学級で分娩室を見学することはない。「マタニティクラスはお産の知識を得ながら友だちができる場。妊娠の段階で良い出会いがあると安心して出産できる。分娩室の見学はお産をイメージしてもらうため」と玉置さんはいう。 サービスより親身なケア 玉置さんは同病院の産科病棟に勤務する。3年ほど前、外国人の妊産婦が、安全性が疑われる母国のミルクを持ち込んだり、タイやインド出身の母親が冷たい水で赤ちゃんを沐浴(もくよく)させようとする場面を目の当たりにした。日本人でも母親学級を通して妊娠や分娩への理解を深めて安心して出産を迎える。言葉の壁がある外国人が母親学級に参加することはなく、母国と異なる病院環境に戸惑いと不安を覚えていると感じた。 病院に、外国人対象のマタニティクラスの開設を提案。一方で、出産後の育児を支援する訪問型の助産院を自身で開院しようと決意した。病院が願いを聞き入れ、マタニティクラスを受け持たせてくれた。英語が話せる後輩の助産師、岩瀬和恵さん(38)と共に同クラスの運営に取り組んでいる。 現在は妊婦外来や助産師外来、産後2週間検診に携わり、主に玉置さんが外国人を担当している。お産は夫婦の共同作業という意識の表れから、ほぼ100%の夫が分娩時に立ち会うという。一方、外国人は産後の祝い膳やマッサージといったサービスより、安全な医療と親身なケアを求めていることも分かった。 同病院産科病棟の飯田ひろ美看護師長は「国籍に関係なく、患者の要望に添える看護を目指している。マタニティクラスは後継者が育ちつつあり見守っていきたい」と話す。 助産院開院し出産後の育児支援 週2日、同病院での勤務を続けながら、玉置さんは昨年4月、外国人をメーンにした「Aina(アイナ)助産院」を土浦市宍塚に開院した。 英語が通じる助産院の開院を知った外国人ママたちがSNSで発信し、利用する外国人が増えてきた。授乳指導や育児支援をするほか、赤ちゃんの予防接種に付き添い、問診票に記載するなどの支援もしている。料金は県助産師会の規定に基づき1時間4000円以上。玉置さんは「コミュニケーション力を磨いて彼女たちを応援したいが、私を雇えない人もいると思う。かゆい所に手が届いていない」と話す。Aina助産院の問い合わせは玉置さん(電話080-4007-4245)。 (終わり)

県南3JA 予定通り合併へ 竜ケ崎が総会で逆転可決

【鈴木宏子】JA土浦、竜ケ崎、茨城かすみの合併をめぐり、JA竜ケ崎(木村透組合長)が臨時総代会で合併を否決した問題で、合併議案を再度審議するJA竜ケ崎の臨時総会が24日、牛久市中央生涯学習センター・文化ホールで開かれた。正組合員による投票の結果、3分の2を上回る賛成があり、合併は承認された。これによって当初の予定通り来年2月1日付けで3JAは合併し、新生「JA水郷つくば」が誕生することになる。 正組合員4908人のうち24日の臨時総会に足を運んだのは100人のみ。書面で意思表示した書面議決が3091人、委任状が89人あり、計3280人の出席となった。投票の結果、出席者の3分の2を上回る76%の2492人が合併を承認した。 一方、出席者からは「かなり多くの書面議決がある。賛否の表示がない場合、賛成として取り扱う根拠は何か」などの質問があり、事務局が、会社法の規程などを準用したと説明した。賛否の表示がない書面は562人からあったという。「(農協の)組織のための合併は分かるが、組合員にとってメリットはあるのか」などの質問も出た。 投票結果を受けて木村組合長は「総代会のときに組合員から『説明が足りない』と言われた。その後すぐに職員が一戸一戸訪問し、経過や合併のメリットについて説明して回った。その結果だと思う」と話し「竜ケ崎は土浦や茨城かすみと比べて販売部門が脆弱(ぜいじゃく)。土浦のレンコンは関西の方まで行っており、合併すればそういうところにアプローチがかけられうようになると思う」と組合員にとってのメリットを強調した。 3JAは今年8月1日、大井川和彦知事らの立ち合いで合併契約書に調印した。調印後の8月25日、各JAはそれぞれ臨時総代会を開いた。土浦と茨城かすみは3分の2以上の賛成を得て合併が承認されたが、竜ケ崎は賛成61.3%と3分の2に達せず合併議案は否決された。その後、JA竜ケ崎の正組合員1644人から農協法に基づく総会の招集請求が出され、24日、臨時総会開催に至った。 農協の合併は、国が農協改革の一環で来年5月までに一定の自己改革の成果を求めていることなどを背景に、JA自らが組織や経営基盤の強化を図る目的で進めている。

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新社員寮が土浦に完成 関彰商事 ライフスタイルの変化に対応(上)

【池田充雄】総合商社の関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)が、新しい社員寮「至誠館」を土浦市真鍋4丁目に完成させ、1日から本格稼働が始まった。 社員寮の場所は旧国道6号沿い、県立土浦一高の北側。かつては国道125号入口と呼ばれた丁字路の前だ。同社系列のガソリンスタンドの奥に以前の寮があったが、それらをまとめて取り壊し、敷地を広げて建て直した。旧寮から移った入居者からは「新しくきれいになって気持ちいい。駐車場も広くなって通勤に便利になった」と喜ばれている。 建物の概容は、延床面積約1500平方メートル、鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造の2階建て。男子寮21室、女子寮7室、女性家族寮2室という内訳だ。内外装ともコンクリート打ち放しのモダンなデザイン。1階南側は全面ガラス張りで開放感があり、2階部分は外装のルーバーがシャープな印象を高め、個室のプライバシーを守りつつ採光も確保している。 家族寮以外はいずれも1人用のワンルーム。男子寮はベッドとトイレ付き、浴室は共用だがライフスタイルの変化に対応し、大浴場ではなくシャワー4基とユニットバス3基になった。ランドリーには大型の洗濯機と乾燥機が3台ずつ置かれ、利用時間の短縮も図れそうだ。女子寮では全室にキッチンとユニットバスを完備した。 室内の様子 希望者には朝食と夕食の賄い付き。残業や遅番勤務でも食堂に自分のご飯があるのは独身者にはありがたい。寮母の平岡牧子さんは「前の寮より人数は増えるけれど、10人前でも20人前でも手間は一緒」と頼もしい。物価上昇でやりくりには苦労するが、若い人にも野菜をしっかり摂ってもらえる献立を心掛けているという。

《吾妻カガミ》79 善政?つくば市のコロナ対応

【コラム・坂本栄】コロナウイルス禍は厄介なことになってきました。欧米の指導者はコロナの来襲を戦争事態と宣言。国境の往来が抑えられ、内外の経済は縮みつつあります。日本では安倍政権の危機管理力が衰えているときだけに、困ったものです。 コロナの攻撃に対する防御策はある意味シンプルといえます。迎撃策(治療薬)の開発が肝心であることは言うまでもありませんが、それまでの間、人に潜んで来襲する敵に対する基本作戦は二つです。一つは国・県の境で阻止すること。もう一つは、侵入を許してしまった場合、戦域でのコロナの活動(蔓延)を抑えることです。 つまり、阻止線を設け(人の移動を抑え)、敵の活動を許さない(コロナを運ぶ人が群れない)ことです。このため、国は非常事態を宣言し、国民の行動(移動する、群れる)を制限することが必要になります。 米も英も独も伊も準戦時体制を立ち上げました。ところが、「森友と花見」で政治力が衰えた安倍さんは、急ぎ特措法をいじったもの、国民に自制を求めるにとどめました。先の大津波の教訓を踏まえ、平時に非常事態法体系を整えておくべきだったのに、初期対応は緊張感に欠け、その後も準戦時の形にはなっておりません。 「移動するな」「群れるな」 市域でコロナが顕在化する前、つくば市でもナイーブな施策が見られました。政府の要請を受け、小中校を休みにする(群れる場をなくす)と言いながら、自習の登校は認める(群れる場を別の形で用意する)と、父母に配慮したことが一つ。市内の宿に泊まり飲食する人におカネを出す(人の移動を促す)という、業者さんへの配慮がもう一つです。

「市の理解得ながら進める」日本財団 つくばに軽症者病床9000床整備 新型コロナ

【鈴木宏子】新型コロナウイルスの感染拡大による医療崩壊を防ぐため、日本財団(東京都港区、笹川陽平会長)は3日、つくば市南原2番地、つくば研究所跡地に軽症者向け病床約9000床を整備すると発表した。 発表に対し、つくば市の五十嵐立青市長は3日夜「市には事前連絡や調整は一切なかった。市にとって極めて大きな影響のある発表内容で、情報収集を進める」などのコメントを市ホームぺージで発表した。これに対し同財団経営企画広報部は「ご理解をいただけるよう説明していきたい。つくば市を始め、厚労省や関係機関の理解を得ながら進めていきたい」としている。 東京・船の科学館は4月末開設 軽症者向け病床は、東京都品川区の船の科学館とつくば市の2カ所に計約1万200床整備する。船の科学館は約1200床で4月末から受け入れを開始する。つくばは7月末に開設する予定。 同財団によると東京の船の科学館には、約1万2200平方メートルの敷地内に大型テント9張とコンテナハウスなどを整備する。ほかに、2020東京パラリンピックに向け日本代表選手がトレーニングするために18年に建設された体育館「パラアリーナ」約2000平方メートルにも病床を整備する。4月末から受け入れ開始できるようすぐに整備に着手し、テントは順次、建設していく。 つくば研究所跡地約5万7000平方メートルには、現在、角水槽棟や回流水槽棟などの研究施設などがある。まず現在ある建物を解体などして、7月末から軽症者の受け入れが開始できるようにする。今後の具体的な解体や整備のスケジュールは今後検討するという。

レンコン黒皮病、徐々に拡大 県が対策へ本腰

【山崎実】レンコンの商品性を損なう黒皮病が全国的に発生し、生産量日本一を誇る県内でも徐々に被害が拡大していることから、県は生産者団体などと協力し実態調査に着手した。 黒皮病は、レンコンネモグリセンチュウ(線虫)によって引き起こされ、被害を受けたレンコンは肌に黒い小斑点が発生する。全体的にやや黄変し、一節目(頭)の肥大が悪くなり、形状が三角形に変形してしまう。品質維持の大敵で線虫駆除が重要になる。 既に県は、農機具の洗浄や健全な種バスの使用、農薬としての石灰窒素の施用、収穫後の残さの除去など総合防除法をまとめ、2017年以降、講習会などを通して生産者に指導を行ってきた。 しかし、被害の程度が地域やほ場によって異なるほか、具体的な防除対策の判断を生産者個々の対応に任せてきたため、実効性に疑問符が付き、県も本腰を入れて黒皮症対策に取り組む。 具体的には、レンコン産地での発生状況を正確に把握するため、生産面積の大きい土浦市やかすみがうら市などで生産者団体と調査に着手した。今後、3年以内を目途に他の市町村にも拡大していく方針で、その結果を地図に落とすなどして可視化する。被害程度の大きい地区は直接、個別指導を行うなど、重点的に防除対策を実施していく。 また収穫後の残さ処理についても、集団的・組織的な堆肥化の取り組みなど、出来るだけ早くほ場から持ち出して処理する方策を検討するとしている。