金曜日, 9月 30, 2022
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岩松珠美

《介護教育の現場から》4 重度訪問介護サービスのこと

【コラム・岩松珠美】新型コロナの感染拡大に抑制がかからない。基礎疾患を抱える方や高齢などのリスクを抱えている人々には、感染予防の強化が求められているが、今回は介護保険法による訪問介護とは制度が異なる「重度訪問介護」を取り上げたい。障害者総合支援法による事業で、訪問介護員が利用者の住まいを訪問し、生活全般の援助を行う介護サービスである。 常に介護が必要とされる方(原則65歳未満)がこのサービスを受けることで、住みなれた環境で生活が続けられることを目指している。 対象は、「重度の肢体不自由、または精神障害・知的障害により行動上著しい困難があり、常時介護を要する状態」にある方。具体的には、交通事故などで四肢を欠損したり、脊椎損傷によって全身まひになった人や、筋萎縮性側索硬化症(ALS)やパーキンソン病などの難病にかかり、寝返りを打つことも難しいような重度の疾患を抱えている方が多い。日常生活を支えるために、3人の介護者が8時間・3交代が必要である。 現場に求められる人材の質 重度訪問介護の利用者数は年々増加しており、2016年は全国で1万463人に達した。この介護を担う事業所は、2016年時点で約7300カ所ある。訪問介護員は、居宅介護に従事可能な介護福祉士や介護職員初任者研修などの資格所有者、または重度訪問介護従事者養成研修修了者などである。 利用者によっては、家族がいる夜間は介護サービスを利用しないこともあるが、原則的には、利用者に必要な身の回りの援助のすべてに携わる。また、利用者ができることは見守り、援助の必要性が生じたときのために、利用者の近くで待機することも大切である。人工呼吸器装着の利用者の痰の吸引や胃ろうなど医療的ケアが必要で、コミュニケーションの難しい重度障害者のケアをできる訪問介護員は少ない。

《介護教育の現場から》3 シンガポールの外国人介護者

【コラム・岩松珠美】筆者は15年ほど前、学生のシンガポール海外研修に引率で参加したことがある。同国は多民族国家であり、マレーシア、インドネシアなど広くアジア圏から出稼ぎ労働者を受け入れている。その中で、家事労働(高齢者介護を含む)の出稼ぎ労働者は、住み込みで家族に準ずる形で仕事をしている。 家族主義の思想が強いシンガポールでは、高齢者介護は家庭で行うのが一般的であり、その手助けのために、外国人家事労働者が雇われている。また、子育て世帯の保育も住み込みで担っている。  これら外国人出稼ぎ労働者の活用を効果的に進めてきたことが、隣国マレーシアでの女性の社会進出の原動力ともなってきた。社会的地位を高めてきた女性たちは、子どもたちの多額の教育費を負担する。将来の老後の生活をきちんと支えてもらえるように、子供に教育という投資を惜しまない。 出稼ぎの家事労働者は、Sパスという雇用保険に準ずる社会保険制度も保障されている場合、賃金や身分保障は安定することになる。もちろん、本国で看護師などの資格を取り、シンガポールに出稼ぎに来るとSパス取得者とされ、退職年齢時までの雇用や家族妻帯もできる体制になっている。 高齢者向けケア施設は高額 シンガポールにも高齢者向けケア施設などがあるが、費用は高額だ。社会保障費用は、義務的な個人の積立基金から支出するのが原則で、経済成長以前に現役世代だった現在の高齢者には、十分な積立金がないという問題もある。高齢者介護には、月額数万円で雇える外国人家政婦を使う家庭が多く、政府も雇用税の優遇などで奨励している。

《介護教育の現場から》2 介護における外国人労働力

【コラム・岩松珠美】現在日本で働く外国人介護職は4つに分類される。第1分類は経済連携協定(EPA)事業の一環で、インドネシアやフィリピンなどから受け入れているEPA介護福祉士候補者。第2分類は日本の介護福祉士養成校を卒業した在留資格「介護」をもつ外国人。筆者が勤務する専門学校の学生がこの区分に該当する。 さらに、第3分類は技能実習制度を活用した技能実習生、第4分類は在留資格「特定技能1号」を持つ外国人である。いずれも、5年の日本滞在中に国家資格「介護福祉士」を取得できれば、永続的に日本で介護職としての就労が可能となる。 実際、来日の時点での日本語能力や介護知識・技術については、大きなバラツキがある。第2分類の学生たちは日本語学校で、半年から1年学び、それから介護福祉士の養成校に進学し、2年間、日本の生活文化や介護について専門的に学ぶ。 これらの学生たちに比べると、EPA候補者、技能実習生、特定技1号職は、日本語や日本文化、介護の専門的知識・技術を学ぶ時間が短く浅い。日本の日常生活に不自由しない力と介護に必要な基礎的技能に求めるラインをどこに引くのか―教育と技能訓練に対する考え方の違いに現れているように思う。 外国人介護労働力は欠かせない 茨城県労働局の調べ(2019年)によると、県内で働いている外国人労働者は約3万7千人で、茨城は全国11位である。うち医療福祉分野で働く人は670人いる。

《介護教育の現場から》1 介護福祉士養成学校のいま

岩松珠美さん 【コラム・岩松珠美】今年の春先は未知なるコロナ感染症の流行に見舞われた。皆が今の日常生活の当たり前さについて見直しを迫られている。 文部科学省の学校基本調査(2016年)によると、高校を終えた約116万人の進路は、大学が54.7%、専修学校が16.4%という。その中では、医療系の国家資格が取れる学科や専攻が人気のある分野と聞く。しかし、介護福祉や社会福祉について専門的に学び、介護福祉士や社会福祉士などの資格取得を目指したいと思う生徒は決して多くはない。 介護福祉士養成施設協会の報告(2019年)によると、加入している大学、短期大学、専門学校を卒業して、福祉現場に就職した学生は5697人。そのうち、17%が職業訓練生、6.7%が外国人留学生だった。 そのような状況の中で、私は今春、新3K(きつい、汚い、給料安い)といわれる介護現場のイメージをどう払拭できるかよりも、介護の仕事は「多くの人々の生き様に触れる『感謝と感動の仕事』である」ことを伝えたいと思い、介護福祉士を養成する新設の専門学校に赴任した。迎えた学生は全員が留学生の10人。 実践の場での学びが大事

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ジョンの代わり《短いおはなし》7

【ノベル・伊東葎花】 大好きだったジョンが死んだのは、寒い冬の夜だった。 僕はまだ9歳で、妹は7歳だった。 その夜は、何となく別れの予感がしたのだろう。 僕たち家族は、深夜を過ぎても誰も眠ろうとしなかった。 いつもだったら「早く寝なさい」という母も、眠い目をこする妹を抱きしめていた。

茨城ロボッツを応援しよう!《令和楽学ラボ》20

【コラム・川上美智子】スポーツには疎い方ですが、小学3年生の孫に誘われて「茨城ロボッツ」を応援するようになりました。保育園のころにサッカーでつまずいた孫が、小学生になってから茨城ロボッツのスクールに通うようになり、すっかりバスケットファンになってしまいました。 昨シーズンも、アダストリア水戸で行われたホーム試合は全て応援に行き、さらにYouTubeでそれぞれの試合を何度も何度も観戦して、試合運びを分析するほどの熱の入れようです。休みの日には、敷地内の小さな中庭のバスケットゴールで腕をみがいています。 そのような折、ロボッツから試合後の選手に提供するリカバリー弁当の話が舞い込みました。私がオープニングでプロデュースのお手伝いをした「レストランAOYAMA」(水戸市赤塚)のオーナーシェフ青山雅樹さんから、メニュー作成と監修の依頼がきたのです。そんな形でお役に立てればうれしい話と、早速、前職場の茨城キリスト教大学の教員に声をかけ、ロボッツの西村大介社長と詰めに入りました。 昨シーズンが始まり、ロボッツがなかなか勝てなかった時期の話で、昨年12月に6者協定の話がまとまり、年明けから「茨城ロボッツ・スポーツニュートリション 6者連携プロジェクト」がスタートしました。この取り組みが功を奏したのか、この後は、ロボッツが勝利する試合が多くなりました。 「食」の応援プロジェクトは3本柱 このプロジェクトの内容は、以下のようなものです。

不登校の子どもや保護者と支援者つなげたい 30団体がつくばで初の合同説明会

不登校など学校に悩みを抱える子どもや保護者と、支援者をつなぐイベント「不登校・多様な学び つながる“縁”日」が10月15日、つくば市流星台の桜総合体育館などで開催される。支援団体などでつくる「不登校・多様な学びネットワーク茨城つくばエリア」が主催する。支援団体による合同説明会と講演会などが催され、合同説明会は今回が初の試みとなる。 主催団体の石田佳織さん(43)は「支援につながれていない人が圧倒的に多い。複数の支援団体が協力し、より多くの人に支援を届けたい」と語る。 つくば市や近隣からフリースクールや親の会など約30団体が相談ブースを設置する。不登校の小中学生の居場所「つくし広場」を運営するつくば市教育相談センターもブースを設ける。ほかにフリースクールに通う子どもたちが企画ブースを設け来場者と交流を図る。発達心理学の専門家で恵泉女学園大学学長の大日向雅美さんによる講演会も予定されている。 支援者いると知ってほしい 「誰にも相談できずに苦しむ人は多い」。不登校の子どもの保護者を支援する「竹園学園”教室や学校に行きづらい子ども”の親の会」共同代表の中村規乃さん(47)が、当事者の声を代弁する。同団体は、同ネットワークに参加する団体の一つだ。 中村さん自身、不登校の子を持つ当事者。学校に行けない自身を責める子どもの気持ちを知り「学校に行って欲しいという思いと、学校に行かない子どもを認めたいという思いの間で苦しんだ」と当時を振り返る。

インターナショナルスクールを誘致 県、旧筑波小跡地に

秀峰筑波義務教育学校(つくば市北条)の開校に伴い2018年に廃校となった9小中学校の1つ、旧筑波小学校(同市国松)にインターナショナルスクールの誘致計画が浮上している。跡地利用についての意見交換会が9月に、2回にわたって同市沼田の働く婦人の家で開かれた。 開設を表明しているのは、東京都江戸川区で「グローバル・インディアン・インターナショナル・スクール(GIIS)」名で3つの学校を運営しているグローバル・スクールス・ファウンデーション(GSF、本部・シンガポール)。誘致しているのは、茨城県庁で国際渉外などを手がける営業戦略部。つくば市の経済部産業振興課を通じ学校跡地を貸借できないか打診してきた。 2回目の意見交換会は26日開催された。GSFの日本法人(株式会社組織)であるグローバル・インディアン・エデュケーション(GIE)から3人の関係者が説明に訪れ、県、つくば市の担当者らと、地域住民らの質問に答えた。約25人が参加した。 県によれば、つくば市周辺では半導体メーカーのTSMCジャパン3DIC研究開発センター(同市小野川)など世界的企業の進出が次々と決まり、外国人子弟の教育環境ニーズの高まりがあるとして支援する構えを見せている。「日本人生徒も数多く学ぶ学校で、地域への移住促進にもつながる」と誘致に動いた。 開設の意向を示したGSFに対し、県は市と調整し今春、校舎の耐震基準などを満たす市内3カ所の適地を紹介。夏までに旧筑波小跡地に絞り、今後の交渉を進めることになった。市は「地域に受け入れらなければ進められる問題ではない。今回の開催は説明会ではなく意見交換会。きっちり意見を聞いて、貸与について検討したい」との構えだ。 2018年に廃校となった旧筑波小