木曜日, 1月 28, 2021
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《介護教育の現場から》2 介護における外国人労働力

【コラム・岩松珠美】現在日本で働く外国人介護職は4つに分類される。第1分類は経済連携協定(EPA)事業の一環で、インドネシアやフィリピンなどから受け入れているEPA介護福祉士候補者。第2分類は日本の介護福祉士養成校を卒業した在留資格「介護」をもつ外国人。筆者が勤務する専門学校の学生がこの区分に該当する。

さらに、第3分類は技能実習制度を活用した技能実習生、第4分類は在留資格「特定技能1号」を持つ外国人である。いずれも、5年の日本滞在中に国家資格「介護福祉士」を取得できれば、永続的に日本で介護職としての就労が可能となる。

実際、来日の時点での日本語能力や介護知識・技術については、大きなバラツキがある。第2分類の学生たちは日本語学校で、半年から1年学び、それから介護福祉士の養成校に進学し、2年間、日本の生活文化や介護について専門的に学ぶ。

これらの学生たちに比べると、EPA候補者、技能実習生、特定技1号職は、日本語や日本文化、介護の専門的知識・技術を学ぶ時間が短く浅い。日本の日常生活に不自由しない力と介護に必要な基礎的技能に求めるラインをどこに引くのか―教育と技能訓練に対する考え方の違いに現れているように思う。

外国人介護労働力は欠かせない

茨城県労働局の調べ(2019年)によると、県内で働いている外国人労働者は約3万7千人で、茨城は全国11位である。うち医療福祉分野で働く人は670人いる。

また千葉県の外国人労働者受入施設への調査(2018年)によると、これまでに外国人介護労働者を受け入れた施設は34.1パーセント、1施設当たり1.8人。これらの数字をみると、地域での外国人介護労働力は欠かせない存在となっている。

最近訪問した土浦市内の特別養護老人ホームの施設長はこう話している。

「私たちは、EPAや技能実習での介護スタッフを採用して、衣食住環境を整え、日本語研修講座への送迎までやっています。受け入れ仲介組合に手数料や事務費を支払うと、日本人を雇用する場合の1.5倍くらいコストがかかります。施設を経営する立場では、今後どんどん外国人雇用を進めようとは思えないのが現状です」

身近な生活圏で、外国人介護職員が当たり前のように働く時代がまもなくやってくる。そういった流れの中、お互いの文化や考え方を大切にしながら、介護を受ける共生社会づくりをどう進めたらよいのであろうか。(つくばアジア福祉専門学校校長)

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