【鈴木宏子】筑波学院大学(つくば市吾妻)の2019年度卒業式が12日、同大で実施された。望月義人学長は「疾風に負けない勁草(けいそう)として社会を歩み、皆さんの能力と資質を、世のため人のため、社会や地域に還元していただきたい」と告辞を述べた。

経営情報学部ビジネスデザイン学科の学生と国際別科の留学生計120人が卒業した。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、保護者や在校生、来賓などの出席を断り、卒業生と教職員のみで執り行った。スーツやはかま姿の卒業生は全員マスクを着用し、消毒液で手洗いをして入場、それぞれ約1メートル離れて着席した。会場の通気性を良くするため式典の最中は窓や扉が開けたままにされ、式次第も橋本綱夫理事長のあいさつを省くなどして、例年の半分の30分間に短縮した。

告辞で望月学長は、新型コロナウイルスの影響や異例の形となった今年度の卒業式に触れ「一個人の運命は世の中の事象に左右されることがあるが、日常が大きく揺らいだとき普段は気付かない大切なものの意味や価値に気付く」と述べた。その上で中国、後漢書の故事「疾風に勁草を知る(強い風が吹けば吹き飛ばされない強い草が分かる)」を紹介し、「人生の価値は富や地位でなく、常に自らを磨くため努力を続け進化を遂げていく姿がまぶしく映る。まっしぐらに進むだけでなく、時に肩の力を抜いて一息ついて周囲を見渡すことも忘れないでほしい」と話した。

卒業生代表として答辞を述べた安部未鈴さんは「先生方から多くを学び多くの知識を得ることができた。進む道はそれぞれ違うが、ここで学んだことを人生の糧とし社会に貢献していきたい」と述べた。

卒業生代表として答辞を述べる同学科4年の安部未鈴さん(中央)=同

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