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土浦市、中川清市長の定例会見が3日、同市役所で行われた。今年3月末で廃園となった市立幼稚園2園の土地・建物を民間に売却する予算案など計28件を、4日開会の市議会12月定例会に提案することを明らかにした。

市立幼稚園の園児数の減少などから、市は今年3月、市立5園のうち土浦第二(同市富士崎、敷地面積3668平方㍍)、大岩田(大岩田東、2649平方㍍、)、都和(板谷、3129平方㍍)の3園を廃園とした。

その後、跡地を購入して利活用する民間事業者を公募した結果、2園についてそれぞれ1事業者から提案があり、土浦第二は、幼稚園などを運営する学校法人常福寺学園(つくば市)が認定こども園として、大岩田は建設会社、日東エンジニアリング(土浦市小松)が日帰りデイサービス・ショートステイ施設として利用したいとの提案があった。審査の結果、9月に2事業者が売却先として選定された。

売却価格は土浦第二が約8700万円(市の希望価格は約7900万円)、大岩田は約3500万円(同約4500万円)。一方、都和幼稚園については購入を希望する事業者がなかった。

12月議会では、市の希望価格を約1000万円下回った大岩田幼稚園跡地の譲渡や、2園の売却価格約1億2200万円を一般会計補正予算に計上する案などについて諮る。

「りんりんポート土浦」来年3月オープン予定

ほかに、現在整備中の土浦港周辺広域交流拠点(同市川口)の名称を「りんりんポート土浦」とし、来年3月にオープン予定であることから、同施設の設置管理条例案を提案する。

同施設は、多目的室やシャワー室がある休憩施設、イベント広場や遊具広場、芝生広場で構成される広場、駐車場(約100台収容)と駐輪場(約40台)などが整備される。今年3月土浦駅ビルにオープンしたサイクリング拠点「りんりんスクエア土浦」と並んで、車で来訪する自転車愛好家の拠点となるほか、市民の憩いの場となる。休憩施設の屋上からは霞ケ浦が一望できるのが特徴だ。広さは約1.2㌶。市が直営で運営し開館時間は午前9時から午後6時、年末年始以外は無休、駐車・駐輪料金は無料になる予定という。

一般会計補正予算ではほかに、大阪北部地震で小学校プールのブロック塀が倒壊し女子児童が死亡した事故を受けて、まだ改修が終わってない学校施設以外のブロック塀の調査や改修工事費、神立駅西口の駐輪場整備に伴う既存駐輪場の解体工事費の増額、障害者(児)への日常生活用具給付費の増額などを提案する。

台風24号被害修繕費6300万円に

9月30日から10月1日にかけて本州を縦断した台風24号によよる市施設などの被害額が計6300万円に及んだことも明らかにした。台風24号では、土浦市大岩田、霞ケ浦総合公園のポプラの大木が根こそぎ倒れるなど大きな被害があった=10月1日付け=。被害修繕費の内訳は、公園や市道の倒木の伐採・撤去費用や学校の窓ガラス、フェンス、屋根などの修理費用など。

中川市長は今年1年間を振り返り「台風や大地震など改めて自然の驚異を感じた年だった」などと語った。