つくば市議会
つくば市議会9月定例会最終日の3日本会議が開かれた。海外出張の際の航空運賃について、市長はファーストクラスまで利用できるとなっている市長提案の市職員旅費条例改正案に対し(9月17日付)、小森谷さやか市議(市民ネット)から修正案が出され、全会一致で修正案が可決された。修正条例は、現行の市旅費条例と同様、市長の航空運賃はビジネスクラスまでとなる。来年4月から施行される。
宿泊費についても修正する。市長提案の条例改正案は宿泊費の基準を3段階の区分のうち一番上(首相等と同等の基準)としていたのを、小森谷市議提案の修正条例は上から2番目(指定職職員等と同等の基準)に修正する。例えばロンドンに宿泊する場合、条例改正案は1泊7万円が基準額だったが、修正条例は1泊4万8000円になる。ストックホルム(スウェーデン)での宿泊の場合は4万8000円が3万3000円になる。
併せて、小森谷市議と山中真弓市議(共産)からそれぞれ、東京都知事の海外出張に関する運用指針にならって、つくば市でも運用指針を策定するよう注文が付いた。これまでも一般質問で問題点を追及してきた山中市議は賛成討論で、五十嵐立青市長がコロナ禍後に再開した海外出張に対して「回数が多く、期間が長い」などと改めて批判、運用指針については東京都にならって①出張の目的を明確にし、事前に目的、出張概要、概算費用を公表する②航空券の手配は複数の事業者から提案を受け経費節減に努める③出張後は速やかに出張経費の項目ごとの内訳、数量を含む詳細な情報と、出張の成果を公表するーなどの指針をできるだけ早く策定するよう求めた。
来年4月からまた値上げ 下水道料金
一方、下水道使用料を平均18.1%引き上げる下水道条例改正案(9月2日付)は賛成多数で可決された。反対したのは山中真弓市議1人だけ。可決により、来年4月から20年ぶりに引き上げられる。同市では今年4月、水道料金が平均15%引き上げられたばかりで、2年連続で上下水道料金が引き上となる。
第三者委設置請願は不採択 生活保護行政
生活保護行政の不適正事務をめぐり、市が今年6月にまとめた「生活保護業務の不適正な事務処理に関する報告書」はひじょうに不十分で不誠実だなどとして、当時、生活保護業務を担当していた市職員が出していた第三者委員会による徹底的な調査を求める請願(9月26日付)は、賛成少数で不採択となった。請願に賛成し第三者委の設置を求めたのは山中真弓、川村直子(市民ネット)、酒井泉(新・つくば民主主義の会)、市原琢己(Nextつくば)、川田青星(市民ネット)の5市議。(鈴木宏子)