【コラム・阿部きよ子】4月27日、宍塚大池の堤防で「里山の春を楽しむ会」(宍塚の自然と歴史の会主催)を開催しました。この行事は、里山の春の恵みを食と共に体験する恒例のイベントです。新型コロナウイルスのため、しばらく休んでいましたが、昨年から復活ができました。
今回は、地元の方々をはじめ、毎月東京から里山保全活動に来ている「法政大学キャンパス・エコロジー・フォーラム(キャンエコ)」の学生の皆さん、4月に新学期を迎えた「田んぼの学校」の親子受講者、雑木林の植生管理に汗を流す「里山さわやか隊」、そして会員の皆さんに加え、視察に来られていた「大阪自然環境保全協会」の方々も足を運んでくださいました。
さらに、関彰商事から3名のボランティアの方々が応援に駆けつけてくださり、機材の運搬作業や草餅づくり、天ぷらの調理など、終日大活躍してくださいました。
楽しむ会の主な内容は、野外調理、竹食器の工作、学生主体の踊り、おしゃべりなどの交流です。事前に野草の摘み取りを行い、前日には筍(タケノコ)掘り、筍の水煮、食材の下ごしらえ、水の準備などを進めました。当日は、早朝から多くの方々が機材運搬や会場設営、調理、工作指導などにご協力くださり、大変助かりました。
春の恵みとして楽しんだ料理は、筍おこわ、筍とセリ、ノビルなどの天ぷら、ヨモギやタンポポ、ハルジオンなどの山菜を乗せたお焼き(宍塚に伝わる大豆を使った自家製味噌添え)、ヨモギたっぷりの餡入り草餅、余った食材で作った炒め物など、用意した食材をすべて食べきることができました。
竹工作では、長老の3名が指導してくださり、学生たちが大きな孟宗竹の「お皿」に料理を盛り付けて食べる姿は豪快そのものでした。久しぶりに顔を見せてくださった方や、病から回復された方も参加され、あちこちで交流の輪が広がりました。
お弁当を持って散策してください
昼過ぎには、堤防の上でキャンエコの指導による踊りが披露され、青空と新緑のもと、素敵な踊りの様子が動画に記録されました。若い皆さんに加え、ベテラン会員さんも軽やかに踊っておられました。ぜひ皆さん、キャンエコ発信のYouTubeでご覧ください。
午後になると風が強くなり、軽いものが飛ばされる場面もあり、早めに帰られた方もいましたが、無事に行事を終えることができ、ほっとしています。春の一日、里山の自然の恵みを、老若男女92名が存分に満喫できました。
今回の行事は終了しましたが、皆さん、宍塚を訪れ、お弁当を持って散策してみてはいかがでしょうか。外で食べるお昼は格別です。(宍塚の自然と歴史の会 理事)