任期満了に伴うつくば市長選は27日即日開票され、現職で3期目を目指した五十嵐立青氏(46)=無所属=が、新人で前県議の星田弘司氏(50)=無所属、自民推薦=を破り、3選を果たした。当日有権者数は19万7088人。投票率は60.97%だった。
【つくば市長選】(選管確定)
当 61,604 五十嵐立青 46 無現②
54,580 星田 弘司 50 無新
(無効3,976 持ち帰り5)
五十嵐氏は、2期目の公約135項目は86.1%進ちょくしたなど実績を強調、3期目に向け99の公約を掲げた。マニフェストなどを連日、新聞折り込みなどで配布。街頭演説や市内TX各駅でのあいさつを重ね、市議会最大会派などの応援を得て選挙戦を展開した。
星田氏は、がん対策や性暴力根絶条例の策定など県議4期の実績を強調。街頭演説やTX各駅でのあいさつを重ねた。推薦を受ける自民党の応援を得て、片山さつき参院議員、いばらき自民党の県議のほか、大井川和彦知事らが応援に駆け付けて選挙戦を実施した。
「99の公約をしっかり実現」五十嵐氏
同市上横場の選挙事務所には、衆院選茨城6区で勝利した青山大人氏、大部勝規高萩市長、大塚秀喜桜川市長、ヘイズ ジョン県議らが駆け付け、28日未明まで開票を待った。
開票がなかなか進まない中、午前3時前、星田氏が敗戦の弁を述べたことが五十嵐陣営に伝わると、3時15分、雨が降りしきる中、傘をさして祝勝会を開催。五十嵐氏は「大変厳しい選挙戦だったが3期目の当選をすることができた。(後援会の)青風会の皆様お一人おひとりが各地で全力で活動してくださったお陰で、私の思いを市民に伝えることができた。99の公約をしっかり実現していくため全力で仕事をしていきたい。今回、星田さんに投票した市民の気持ちもしっかり受け止めて、誰一人取り残さない市政を前に進めたい」などと話した。
「国政選挙の影響を受けた」星田氏
星田氏は28日午前2時40分、1回目の開票結果を待たずに、集まる100人ほどの支援者に向けて敗戦の弁を述べた。同市西大沼の事務所敷地に設けた選挙報告会場には、小選挙区で敗れ、比例で復活当選した国光文乃衆院議員も応援に駆けつけた。開票会場に詰める関係者からは、星田氏が5万1000票程度、五十嵐氏が6万票程度との見込み情報が入っていたという。
星田氏は「多くの皆様に支援、協力をいただき全力で闘ったが、残念ながら、私の不徳の致すところで敗戦となった」と述べた。「8月19日に出馬表明をして以来、各地区で多くの方に支援・協力をいただいた」とし、「市議会で6年、県議会で20年間にわたる政治活動をしてきた。これからは、いち民間人になるが、これまでの経験をかてに、皆様と共にがんばっていきたい」と深々と頭を下げた。
支援者からは、「結果的には国政選挙の影響を受けて残念な事態になった。市長選にも影響したというのが見方。若いので、これからもがんばってほしい」と激励の声が上がった。
五十嵐 立青(いがらし・たつお)46 市長 無現③
【略歴】筑波大学大学院人文社会科学研究科修了。つくば市長。つくば観光コンベンション協会会長。いがらしコーチングオフィス代表。茨城パラスポーツ協会理事。元・NPO法人つくばアグリチャレンジ理事長。つくば市出身。梅園在住
【公約】①市役所のデジタル化など徹底した行政改革②全天候型のこどもの遊び場整備など安心の子育て・教育③高齢者の生活支援事業推進など頼れる福祉