日曜日, 10月 19, 2025
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立憲 青山氏が自民 国光氏制し当選 衆院選茨城6区

衆院選は27日、投開票が行われた。つくば、土浦などの茨城6区は、立憲前職で3期目を目指した党副幹事長の青山大人氏(45)が、自民前職で3期目を目指した元総務政務官の国光文乃氏(45)、共産新人で元つくばみらい市議の間宮美知子氏(77)を破り、3選を果たした。青山氏は前回、前々回と比例区で復活当選しており、小選挙区で国光氏を破ったのは初めて。

【茨城6区】(選管確定)
当 120,434 青山 大人 立憲前 45
当 107,305 国光 文乃 自民前 45
  16,586 間宮美知子 共産新 77

「即効性のある物価高対策進める」青山氏

土浦市下高津の選挙事務所には大勢の支持者が詰めかけた。午後9時15分過ぎ、当選確実の報が伝わると、集まった100人を超える支援者らの歓声と拍手が会場を包み込んだ。挨拶に立った青山氏は「本当にたくさん方の力で初めて小選挙区で勝つことができた」と感謝を述べた。選挙区で落選した前回(2021年)衆院選を振り返り、「深夜3時過ぎ、北関東比例区最後の枠で復活当選することができた。あれから3年、(選挙区当選の)光景を何度も夢見てきた」とし、「今日が新たな一歩。初心を忘れず、生まれ育った茨城6区、日本のために日々精進していきたい」と思いを語った。

選挙戦で訴えてきた物価高対策については、「即効性のある法案、対策を進めていく」とし、教育費の負担軽減や子育て支援の拡充については、「私自身、2人の子育てをする父親として、同世代の皆さんの大変さを聞いている。教育の負担軽減、子育て支援に取り組んでいきたい」と述べた。

会場には堂込麻紀子参議院議員や、宮嶋謙かすみがうら市長ら周辺自治体の首長、支援団体の代表ら支援者が多数詰めかけた。土浦一高で同級だった五十嵐立青元つくば市長も祝福に駆けつけた。

青山大人氏

青山大人 45 立憲前② 党副幹事長
【略歴】土浦市出身、土浦一高、慶応大学経済学部卒。国会議員秘書、県議2期、2017年比例復活で初当選。党県総支部連合会代表、党幹事長部局副幹事長
【公約】①時限的消費税減税など内需主導型経済対策②危機管理に投資しリスクを最小化②教育無償化、看護・介護・保育・教育現場の処遇改善など人への投資

「政治とカネの問題に厳しい目線感じた」国光氏

つくば市吉瀬の前事務所には午後8時前から支持者らが集まり、テレビの開票速報を見守った。午後8時30分、青山氏優勢が伝えられると、会場はざわめいた。青山氏の当選確実が報じられた後、午後9時15分前、国光氏が会場に姿を見せ「私の力不足で小選挙区の当選を果たすことが出来なかった。何が足りなかったのか、国民の審判をしっかり受け止めたい。暑い日も寒い日も、私と歩いていただき、いい時も悪い時も伴走していただいた皆様に感謝したい。皆さんのお困りごとを少しでも前に進め、これからも頑張って参ります」とあいさつし、頭を下げた。

敗因については「政治とカネ、2000万円を非公認に振り込んだことは私自身も驚いた。選挙戦は今までと異なり、非常に厳しく白けた目線を感じた。私自身、地盤、看板、かばんが無い中で声を上げるべきだったかもしれない」などと話した。

国光氏は日付変わって28日午前0時過ぎ、重複立候補していた比例区での当選が決まった。

「これからも頑張る」とあいさつする国光氏=つくば市吉瀬の選挙事務所

国光あやの 45 自民前② 元総務政務官 公明推薦
【略歴】山口県出身、長崎大学医学部卒。勤務医、厚労省医系技官、同保険局医療課課長補佐。2017年、丹羽雄哉氏の後継者として初当選。第2次岸田内閣で総務政務官。
【公約】①物価等に連動した年金受給額のさらなる引き上げ②国道6号バイパスの整備促進➂霞ケ浦医療センターの整備実現

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