【コラム・片山秀策】宍塚の自然と歴史の会では、毎週土曜日の午前中、農業用ため池の宍塚大池と池を取り囲む里山の自然と歴史を丸ごと観察する土曜観察会(通称シェラカップの会)を実施しています。この観察会の歴史は古く、1989年に会が発足以来35年間、予約不要、参加費無しの自由参加の活動として続いてきています。
年間の回数はほぼ52回で、正月、嵐や大雪などの荒天以外は、夏の暑さ、冬の寒さ、雨の中でも実施しています。距離約3.5キロを3時間かけて、コース上の色々なものを観察しながら歩いています。見るものがたくさんあるときには、時間を忘れてしまうことも多く、予定時間を大幅に超えることもあります。
観察コースは、会が作成した「宍塚里山散策マップ」に掲載されており、地図の番号順に進むと一周できます。集合場所は、観察会用駐車場で、会のWebサイトや「里山散策マップ」に掲載されています。マップは池の堤防のボックスに置いてありますし、会のWebサイトにも掲載されており、ダウンロードして印刷できます。
自然の移り変わりを体感
観察対象は、動植物全般になりますが、特に野鳥、昆虫、植物を重点的に見ています。宍塚の里山は、池、湿地、アシ原、雑木林、スギ・ヒノキの林、水田、畑などの多様な環境で構成されているので、生息している生物の種類も多く、茨城県の絶滅危惧種や準絶滅危惧種にも多く記録されています。
通年実施することで、自然の四季の移り変わりを体感することができ、長期間続けることで大きな気候の変化もわかります。また、太陽光発電所の建設による林の伐採などによる自然破壊など、里山を取り巻く社会環境の変化も知ることもできています。
観察会の記録は、会報「五斗蒔だより」に毎月掲載され、会のWebサイトでもブログ形式で沢山の写真と共に公開されています。思いがけない自然との出会いもありますので、是非一度、土曜観察会に参加してみてはどうでしょうか。(宍塚の自然と歴史の会 会員)
<参考サイト>
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