水曜日, 6月 11, 2025
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県内最大規模の物流拠点に つくば市内3つ目の「ZOZOBASE」完成

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZO(本社・千葉市、澤田宏太郎代表取締役社長兼CEO)は25日までに、つくば市御幸が丘に建設していた新たな物流拠点「ZOZOBASEつくば3」の完成を発表した。8月に稼働を始め、11月に本格稼働する予定。最新機器を導入して自動化を進め、既存拠点と比べて30%省人化する。

同拠点は商品の入出荷や保管をする施設で、同社5カ所目、つくば市内にある拠点としては3つ目となる。延床面積や商品保管数が同社最大規模で、敷地面積約6万8500平方メートル、地上5階建て延床面積13万7000平方メートル。ワンフロアが約3万1000平方メートルあり、県内でも最大規模の物流拠点という。2021年9月に着工していた。投資総額は約100億円という。

取り出した商品を注文ごとに自動で仕分けするシステムなど、国内初となる最新機器の導入により自動化し、既存の倉庫と比較して約30%の省人化を見込む。ZOZO本社や既存のZOZOBASEと同様、使用電力には主にバイオマスや太陽光由来の実質再生可能エネルギー電力を100パーセント導入するとしている。

稼働開始に向けてアルバイトスタッフ約500人の採用を予定しており、地域の雇用創出への貢献を目指す。施設内にはカフェテリアや「デニム」や「プレイド(格子柄)」といったファッションをテーマにした2つの休憩室の整備を予定。労働者の通勤事情を考慮し、571台分の駐車場を確保する。

休憩室「プレイド」のイメージ画像(ZOZO提供)

新拠点は、米カリフォルニア州に世界本社を置く物流不動産開発のグローバル企業、プロロジス(日本本社・東京都千代田区、山田御酒代表取締役会長兼CEO)が開発を手掛けた。同市内ではこれまでに、ZOZOの専用(BTS型)物流施設として「プロロジスパークつくば1」(東光台)、「プロロジスパークつくば2」(さくらの森)の2拠点に3棟の施設を開発している。

同社は昨年10月、つくば市とスタートアップ推進に関する相互の連携協定を締結。御幸が丘の敷地内には4月、インキュベーション施設「inno-base TSUKUBA(イノベース・ツクバ)」をオープンさせる。施設はオフィス、シェア倉庫、実証実験エリアを備え、運営、企画はツクリエ(本社・東京都千代田区、鈴木英樹代表)が行う。オープン記念として、3月2日午後6時30分から、オンラインでトークイベントを開催する。同市政策イノベーション部の屋代知行スタートアップ推進室長のほか、スタートアップ企業の小川嶺代(タイミー)、岡澤一弘(KURANDO)、伊藤茜(Doog)各氏が登壇する予定だ。(田中めぐみ)

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