水曜日, 6月 4, 2025
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土浦日大が霞ケ浦に逆転勝ち 常総は辛勝【高校野球’21】

第103回全国高校野球選手権茨城大会は20日、ベスト8を決める4回戦8試合が4球場で行われた。土浦・つくば勢は、土浦日大と霞ケ浦の強豪校同士が対戦、土浦日大が逆転勝ちをおさめた。常総学院は茨城キリストに逆転で辛勝した。両チームは22日の準々決勝で対戦する。一方、土浦三は水戸一に及ばなかった。

霞ケ浦の送球逸れ、土浦日大が本盗

4回裏土浦日大無死一塁、大島が右中間へ同点の三塁打を放つ

J:COMスタジアム土浦の第1試合は、霞ケ浦対土浦日大という地元勢同士の対戦。土浦日大が2-1で逆転勝ちし、ベスト8へ駒を進めた。小菅勲監督は「夏の大会らしく厳しい試合が続いているが、選手も受け身にならず戦い、いい野球ができている」と手応えを語った。

序盤は霞ケ浦が優勢だった。3回表、大塚碧人がショートへの内野安打で出塁、2番でスタメン起用された本橋優太郎が左前打を放ち先制。土浦日大の先発・山田奏太をマウンドから引きずり下ろし、エース小谷野奨大を引っぱり出した。

しかし土浦日大が4回に逆転する。4番菅野樹紀の中前打と、5番大島優太朗の右中間への三塁打でまずは同点。霞ケ浦の山名健心投手によると、菅野にはチェンジアップ、大島には高めに浮いたカットボールと、どちらも追い込む前の変化球が狙われた。

「送って点にならないケースが2つあったので、大島には積極的に打たせてみた。見事期待に応えてくれた」と小菅監督。「直球を狙っていたが、甘めの抜け球が来たので、良いイメージで振れた」と大島。

気を取り直した山名は続く2人を打ち取るが、8番の大木莉生を四球で出し2死一・三塁。ここで大木が二盗を狙うと、日渡騰輝捕手の送球はバランスを崩し、大きく逸れてしまう。この間に三走・大島が本塁を陥れ、貴重な勝ち越し点を挙げた。

「捕手が投げた瞬間、高かったので行けると思った。本盗は実戦では初めてだが練習通りいった」と大島。「挟まれている間に突っ込めというサイン。まさか決勝点になるとは思わなかったが、思い切って動いてよかった」と小菅監督。

試合後、硬い表情でベンチへ戻る霞ケ浦ナイン

一方、霞ケ浦の髙橋祐二監督は「日渡は投げられる体勢になかったし、2死なのだから走らせてもよかった。長打を打たれても頑張って抑えていたのにもったいない。あの1点が大きかった」と、沈痛な表情。

その後は互いにチャンスを作りながら得点はならず。霞ケ浦にとって悔やまれるのは5回と9回のスクイズ失敗だ。5回は西村貫次朗と大塚の2安打で1死二・三塁、ここで深谷怜がバントをするがサインミスでランナーは走れず。9回は宮崎莉汰と日渡の2安打で1死一・三塁、西村は2球目をスクイズに出てファール、4球目は低めのボール球に手を出して内野フライ。

「西村にはもう1回スクイズでもよかった。押せ押せの状況なのに気持ちが追い込まれていた。もっとリラックスさせてあげられればよかった」と髙橋監督。「取れるところで取りきれず、最後に詰めの甘さが出てしまった。チームの伝統を壊す形になってしまい、先輩方に申し訳ない」と、新山秀男主将はうつむきがちに語った。(池田充雄・崎山勝功)

常総、ソロホームランで逆転

8回裏2死、三輪拓未の逆転ソロホームラン(撮影/池田充雄)

第2試合の常総学院は、茨城キリストに6-5で辛勝した。試合中、小さなミスから苦戦し、次戦に課題を残す試合運びとなった。

常総は1回裏に柴田将太郎が二塁打を放ち2点を先制したが、2回表に先発の時岡秀輔が茨キリ相手に四球を重ねて失投し、結果4失点のミス。「先発投手(時岡)は春の関東で投げているが、こういう一発勝負で投げるのは緊張していたと思う。3回くらいまで行く予定だったが早めに交代した」(田邊広大主将)。

次に登板した石川丈翔も1失点の上に暴投と安定を欠き、5回表に大川慈英の登板を待つまで、不安定な試合だった。

期待を背負って登板した大川は「マウンドに立ったとき負けていたので、流れを持ってこさせるピッチングをして最後に絶対勝ちたい、そういうピッチングができた。エースを任された以上、流れが相手の方に行っていたので引き寄せよう」との思いで、最終回まで無失点で投げ切きった。

打撃陣も4回裏に相手投手陣の死球続きによる敵失で1点を得た以外は振るわず湿りがち。7回裏に打席に立った三輪拓未は「前半3点を追う展開。やることは変わらない。1点ずつしっかり返していこう」と安打を放ち、常総打線はコツコツと安打を続けて同点に追いつく。

7回表2死二塁、宮原一綺の中前打で同点(同)

8回裏2死の場面で、三輪がツーアウトから単独本塁打を放ち6-5と逆転。「高めを狙って打て」との思いで初球高めを狙い、「自分の打席、つなぐ意識でボックスに立ち、結果的にホームラン」と安堵した様子。

反省材料が多かった試合を振り返り、島田直也監督は「最後まであきらめずにやったのは成長しているかなと思うけど、一つのミスは怖い。状況判断がなかなかできないのかな。補えるミスばかり。最後の夏ということなのでプレッシャーが大きいと思う」と、厳しい表情を見せた。田邊主将も「エラーも目立った。気の緩みがないよう締めていきたい」と、次戦への改善点を示した。(崎山勝功)

笠間市民球場第一試合は、土浦三が水戸一に敗れ、ベスト8はならなかった。

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