土浦市沢辺の土地に無許可で土砂を搬入したとして、市は事業者の土浦市議、鈴木一彦氏と、施工業者、下請け業者の3者を市残土条例違反の疑いで土浦警察署に刑事告発する方針を、11日の市議会全員協議会で明らかにした。
市によると、業者は、鈴木氏の親戚が所有する同市沢辺の土地約4000平方メートルに残土を無許可で搬入した。7月18日に近隣住民からの通報で発覚し、市が鈴木市議と施工業者に事情聴取したところ、「雑木林を伐根し整地を行い、伐根してくぼんだ所に土を入れている」などと説明があった。無許可での土砂搬入は条例違反になるため、市は3者に対し、口頭などで搬入停止と撤去を再三にわたって命令したが応じなかったため、告発の手続きを始めたという。
現場は、新治地区の県道小野土浦線と市道新治Ⅱ級3号線が交わる十字路近く。9月2日までに、ほぼ連日ダンプカーが土砂を搬入しているのを確認しているという。盛り土は最大で高さ12メートルあり、残土の量は約2万~3万立方メートルと推測している。
土砂の撤去に向けて市は、鈴木市議に対し、撤去計画の提出を求める予定だ。
鈴木市議は取材に対し「業者には搬入するようには言っていない。私は中止行動に出ている。市からはいきなりの中止命令でその間に勧告などがない。市に対して不信感と不満がある」とコメントした。