【鈴木宏子】筑波山山頂と中腹の神が夏と冬に住まいを替えるとされる筑波山神社(つくば市筑波)の秋の御座替祭(おざがわりさい)が1日、筑波山で催された。
みこしを担いで山を登り、男体山と女体山山頂の本殿にある神衣(かんみそ)を新しい衣に取り替える「神衣祭」(かんみそさい)、中腹の拝殿で舞いを捧げる「奉幣祭(ほうべいさい)」、神衣が納められたみこしを担いで氏子が住む中腹の集落を巡る「神幸祭(じんこうさい)」の3つの祭りが、早朝から夕方まで続けられた。
神幸祭では、天狗の面を付けた猿田彦を先頭に、太鼓の合図で、赤や黄色、白など色とりどりの装束をまとった100人を超える一行が、江戸時代からある急斜面の参道「つくば道」をゆっくり登り、地域の発展と平穏を祈った。沿道では観光客らが行列を写真に収める姿が随所で見られた。

祭りの日にだけ渡ることができる神社境内入り口の「神橋(じんきょう)」は、今年5月から修理中だが、この日は渡れるように工事が中断され、一行は、塗り替えのため朱色が落とされた神橋を渡り、拝殿に向かった。

岩佐弘史宮司は「きょうは快晴に恵まれ、絶好の秋日和。ご来賓の方から筑波山が日本夜景遺産に認定されたというごあいさつがあった。筑波山がいつまでも愛される山であってほしい」と話した。
毎年、みこし担ぎの助っ人として参加している流通経済大学(龍ケ崎市)ラグビー部4年の平井継之助さん(22)は「めったに経験できることではないので関係者の方々に感謝したい」と話した。今年は部員10人が参加しているという。
千葉県流山市から夫婦で訪れた70代の女性は「6年前に来て2度目だが、すばらしい祭り」と感激した様子だった。
一方今回は、氏子総代有志らが岩佐宮司の解任を神社本庁に要求した騒動が表面化した直後の御座替祭となった。氏子の1人は「今年は行列に参加した氏子の数も、沿道に出て行列を迎えた住民の数もいつもの年より少ないのではないか」と話した。