【鈴木宏子】6日夜、土浦市佐野子、学園大橋付近の桜川湖畔で開催された第87回土浦全国花火競技大会で、打ち上げ花火の一部が地上に落下して破裂し、観客の9歳から66歳までの男女10人が軽いやけどを負った。
市消防本部や市商工観光課によると、午後6時30分ごろ、打ち上げた花火玉の一部が風に流されて保安区域外の桜川河川敷に落下して破裂し、近くにいた観客の手や足、背中などに火花が飛び散った。
10人は救護所に待機していた医師に手当てを受け、帰宅した。救急車で病院に運ばれた人はいないという。
事故発生を受けて大会実行委員会は打ち上げを中断、気象情報を収集した結果、今後も今以上の風が強く吹く恐れがあると判断し、午後7時ごろ、大会中止を決めた。
大会は同日午後6時から開催された。日本三大花火とあって、75万人の観客らが観覧した。
大会の目玉は、横幅500㍍で9カ所から6分間に約2100発を打ち上げるワイドスターマイン「土浦花火づくし」だったが、打ち上げはなかった。
会場から引き上げる観客たちからは「残念だ」の声が聞かれた。また「今年の売り上げは低いよ」と、こぼしながら店を片付ける露天商の姿が見られた。
同実行委は、今回の中止は天候不順によるものであるため、桟敷券料金の払い戻しはしないとしている。