火曜日, 7月 15, 2025
ホーム土浦順延は1日のみ、警備員を確実に確保 土浦の花火 11月1日開催へ

順延は1日のみ、警備員を確実に確保 土浦の花火 11月1日開催へ

今年開催する第94回土浦全国花火競技大会の実施計画を決める同実行委員会(会長・安藤真理子土浦市長)が26日、土浦市内のホテルで開かれた。昨年、荒天時の順延日に人手不足から警備員が確保できず中止としたことを踏まえ、今年は順延日を例年の2日間から1日のみとし、順延日に確実に警備員を確保できるようにする。

今年の開催日は3連休初日の11月1日とする。花火大会の始まりとされる、神龍寺の秋元梅峯住職が1925(大正14)年に花火を打ち上げてから100年を迎えることから、大会の名称に「土浦の花火100周年記念」を付ける。荒天の場合は1週間後の8日に延期し、両日とも開催できない場合は中止とする。

例年は開催日翌日と1週間後の2日間を順延日としていた。昨年は11月の開催予定日に台風が接近したなど異常気象の中、翌日を順延日とすると河川敷に設ける観覧席の足場が悪いままの恐れがあることなどから翌日は順延日に設定しない。警備費用が1日当たり1800万円程度かかることもあり、順延日を1日のみとして、確実に警備員を確保する。

今年の警備員確保については現在、大会事務局の市商工観光課が複数の警備会社に聞き取りを実施し、開催日と順延日両日の確実な警備員の確保のほか、警備費用などについても聞き取りを実施しており、現時点で両日とも警備員を確保できる見通しだという。夏頃までには警備会社を選定する予定だ。

一方、翌日を順延日としないことで、弁当業者や屋台業者などの食材費の負担が増える恐れもある。市商工観光課は「(翌日を順延日としないことは)今日の実行委員会で決まったばかりなので、関係者にはこれから理解を求めていきたい」とする。

意思決定は役員会で

大会開催の是非を決める意思決定については、中止を決定した昨年、実行委の副会長の一人である市議会議長が協議に加わらなかったことが議会などで問題になった。意思決定について今年の大会からは、会長と副会長3人で構成する役員会で協議した上で、会長が最終判断することを大会実施要綱に明文化する。

ほかに実行委員会の組織として、観客輸送、安全対策、煙火消費の三つの専門部会を設けたり、他部署に異動した事務局経験者の市職員をアドバイザーにするなど組織を強化する。

座席数増やし値上げへ

物価高や資材高騰の中で収入を確保する方策については、有料観覧席に新たにテーブル席を設けるなど座席数を3万9000席から4万4000席に約5000席増やすほか、有料観覧席すべてを1000~2000円値上げして、有料席販売収入を前年予算比約4100万円増の2億5100万円にする。

新たに設けるテーブル席は4人で8万円とする予定。桟敷席(定員5人)は2万6000円(前年までは2万4000円)、椅子席はA席が6000円(同5000円)、B席5000円(同4000円)、C席4000円(同3000円)といずれも値上げする予定で、ほかにツアー向けなど、さらなる高額な座席も検討している。

今年の大会の予算は計約3億5000万円で、前年比約4100万円増(13%増)を見込む。収入は、市が昨年と同額の8500万円を補助し、ほかに有料観覧席の販売収入2億5100万円、広告料収入1000万円、駐車料金や花火グッズ販売収入など350万円を見込む。

支出は、物価や資材が高騰する中、警備費や清掃費、有料席販売委託料など委託料が前年の2300万円増の9300万円(34%増)、桟敷席や椅子席、テント、花火打ち上げ筒、仮設トイレ借り上げなど使用料・賃借料が2000万円増の1億6000万円(15%増)を見込んでいる。

収入と支出の差額については例年100万円程度の黒字が出て、これまで土浦市に戻していたが、今年から基金を設立して積み立て、物価や資材の高騰などに備える。

市に4000万円戻し入れ

一方、中止とした昨年の大会については、市が当初8500万円を補助し、中止後、さらに2億3000万円を追加補助し市の負担は計3億1500万円になる見通しだったが、最終的に4000万円の残高が出たことから市に戻し入れた。中止となったことによる市の最終的な負担額は2億7500万円になった。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

23 コメント

コメントをメールに通知
次のコメントを通知:
guest
最近NEWSつくばのコメント欄が荒れていると指摘を受けます。NEWSつくばはプライバシーポリシーで基準を明示した上で、誹謗中傷によって個人の名誉を侵害したり、営業を妨害したり、差別を助長する投稿を削除して参りました。
今回、削除機能をより強化するため、誹謗中傷等を繰り返した投稿者に対しては、NEWSつくばにコメントを投稿できないようにします。さらにコメント欄が荒れるのを防ぐため、1つの記事に投稿できる回数を1人3回までに制限します。ご協力をお願いします。

NEWSつくばは誹謗中傷等を防ぐためコメント投稿を1記事当たり3回までに制限して参りましたが、2月1日から新たに「認定コメンテーター」制度を創設し、登録者を募集します。認定コメンテーターには氏名と顔写真を表示してコメントしていただき、投稿の回数制限は設けません。希望者は氏名、住所を記載し、顔写真を添付の上、info@newstsukuba.jp宛て登録をお願いします。

23 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

ALS患者のためのデザイン《デザインを考える》22

【コラム・三橋俊雄】今回はALS(筋委縮性側索硬化症)の方のお話です。ALSは、筋肉を動かす運動神経だけに障害が生じ、徐々に全身の筋肉が動かせなくなっていく、進行性の病気です。 1998年、京都で、あるお医者さんから紹介されたのがALSのTさんでした。彼は88年の秋に発病。ろれつが回らない、飲み物が喉を通らないという症状が、この病気の始まりでした。翌年、運動神経の異常もあらわれ、91年には自立歩行が困難に、94年には気管切開を受けて人工呼吸器をつける状態になりました。 食事は、鼻からチューブを挿入して栄養剤を注入する経鼻経管栄養が用いられ、唾液(だえき)、痰(たん)の吸引はこまめに行われることに。また、関節が硬くなるのを防ぐための鍼灸(しんきゅう)マッサージ師による治療や、ヘルパーによる週1回の手浴・足浴・清拭サービスも受けているとのことでした。 このような状況でも、Tさんは時間を無駄にしないように1週間のメニューを作り、規則正しい生活(月:絵画制作、火:医師の診察、水:絵画制作、木:気功治療、金:診察、土日:絵画制作と休養)を心掛けていました。 一方、Tさんの意思伝達方法は、目の動きに合わせて奥さんが透明板の文字を読み上げる(上の写真)というもので、私も挑戦してみましたが、経験を積めばうまくやれそうに感じました。また、通常の私との会話は、少し時間はかかりますが、下唇の微細な動きでマイクロスイッチを作動させながらパソコンを操作して発信するというものでした。  しかし、Tさんがパソコンに向かって仕事をしていると、唾液が首、肩、背中に回り、一晩に2、3回パジャマを着替えることも珍しくないとのこと。そこで彼からの提案もあり、自力で唾液を吸引できる装置のデザインを検討することになりました。 自力唾液吸引装置のデザイン 唾液吸引用チューブは口腔内に留めたまま使用するため、シリコーン製の医療用カテーテルを用い、①チューブ先端部が口内を傷つけない形状に、②唾液を吸引しやすい穴径と穴の数を検討、③吸引中にチューブの穴が内壁に吸い付かないこと、④チューブの太さが口にくわえて違和感がなく、かつ、粘液性の唾液が通りやすいこと、⑤チューブ洗浄のため吸引器との着脱が容易であることなどを考慮しました。スイッチのオンオフは、眉のわずかな動きを利用しました(上図)。 その結果、Tさんは下唇でワープロ操作をしながら、同時に眉の動きで唾液吸引作業を行えるようになり、特に夜間のワープロ作業中など、3~4時間、奥さんを起こさなくても済むようになりました。(ソーシャルデザイナー)

空き地をとにかく草刈り つくばの会社員 伊東応樹さん

仲間とお助け隊結成 つくば市在住の伊東応樹(48)さんは、会社員として働きながら土日や祝日など休日を利用してつくば、土浦、阿見、水戸などの空き地の草を刈ったり、木を切ったりして整備している。 空き地の草を刈ることで、土地の持ち主や地元の人が感謝してくれるのがうれしいという。「いろいろな人と知り合いになれるのも空き地の草刈りの魅力」だと語り「とにかく草を刈るのが好き、機械を扱うのが好きでやっているので土日の休日を使うのはまったく苦にならない」と話す。 県民会議から表彰 空き地をきれいにした後、新しい使われ方をするのを目の当たりにするのも喜びだ。つくば市北条、昭和初期の近代和風建築、旧矢中家住宅がある「矢中の杜」近くの稲荷神社に続く、小道周辺の空き地を草刈りしたところ、見通しが良くなったため散歩をする住民が増えた。小道は、近所の保育園に通う子どもたちの散歩道にもなった。さらに小道沿いにアジサイを植える人が出てくるなど、「住民がきれいになった土地を意識し始めたのを実感する」と話す。 荒れた竹林を伐採した際は、刈った竹を捨てるのがもったいないと「無煙炭化器」を入手し、竹炭を作ることにした。竹炭は土壌の通気性や保水性を高めるなど土壌改良効果があるとされることから、畑にまいたりしている。筑波山神社隣りの大御堂に生えているスダジイの根元にまいたこともある。竹が地域に循環していることを感じると話す。 これまでの活動が評価され、今年5月には「環境保全茨城県民会議」(事務局・県庁環境政策課内)から表彰された。 きっかけはつくばマラソン 草刈りを始めたきっかけは、つくばマラソンで他のランナーがつぶやいた言葉だ。2017年、つくばマラソンで市内を走っている最中、沿道の落書きされた壁や伸びた雑草を見た他のランナーが「何だか街が汚いね」と話しているのを聞き、ショックを受けた。 街がきれいだと言ってもらうために自分にできることは何かと考え、草刈りを思い付いた。市役所の許可を得て2018年9月から、道路の縁石から伸びている雑草を勝手に刈り始めた。最初は鎌を使って手作業で草を刈っていた。 次第に、伊東さんの活動を知った土地所有者などから空き地の草刈りを依頼されるようになった。19年4月からは筑波山の林業ボランティア団体に加入し筑波山でボランティアをしながら、個人でも草刈り活動を続けた。依頼が増えたことで手作業では追い付かなくなったため、刈払機とチェーンソーの使い方を教わる安全講習を受けた。 仲間増え5人に 伊東さんは自身の活動をSNSで発信。SNSを見た人や、たまたま通り掛かり活動の様子を見掛けた人などが仲間に加わり、2021年3月、「空地フィールダーズ」という団体を作成した。現在メンバーは伊東さんを含め男性2人、女性3人の5人で、年代は20代から40代だ。 当初はボランティアで空き地の草刈りをしていたが、依頼主から「申し訳ない」という声があり、仮払機の燃料代やメンテナンス代、現地までの交通費などがかかることから現在は有料としている。料金は土地の面積や時間に関係なく、5~11月は1回7000円、12~4月は5000円、年間を通して空き地を管理する場合は年間2万円などだ。 利用の提案できるように 伊東さんは「空き地や緑地の手入れを一緒にしましょう、というスタンス。活動の楽しさを広げていきたい」と思いを話し、「高齢化などで空き地の手入れが出来なくなり困っている人はたくさんいると思うので、活動範囲を広げていきたい。土地の利用方法の提案もできるようになりたい」と意気込みを語る。(伊藤悦子) ◆「空地フィールダーズ」は一緒に草刈りをやりたい人や空き地を整備してほしい人を募集している。問い合わせは伊東さんのFacebook、「空地フィールダーズ」のInstagramのDM(ダイレクトメール)へ。一言メッセージを添えて連絡してほしいそうだ。

小泉農相の農協批判はまともか《邑から日本を見る》184

【コラム・先﨑千尋】「米を買ったことがない」という失言で江藤拓農水相が辞任し、急きょ登板した小泉進次郎新農水相は、矢継ぎ早に備蓄米を放出し、5キロ2000円という破格の値段で店頭に出し、スーパーなどでは行列騒ぎ。同じ米なのに、銘柄米、最初に放出した備蓄米、輸入米と、合わせて4通りの価格で売られている。 私は、市場原理を無視した政策介入、見かけ上の価格引き下げが、わが国の農業や米の生産に歪(ゆが)みをもたらすおそれが強いと見ている。間もなく新米が出回るが、高温が続くようで、収量や品質が心配だ。 小泉農相は、備蓄米の放出だけでなく、米の流通を担う農協についていろいろ注文をつけている。6月17日の経団連との会談では、「建設業界では重機や建機のレンタルやリースが当たり前。米農家は2000万円のコンバインを1年のうち1カ月しか使わない。リースやレンタルを農業界に入れていきたい」と語った。 トラクターはともかく、田植え機やコンバイン、乾燥施設は、1年のうち、わずかしか使わない。農家だって、リースやレンタルの方がいいに決まっている。しかし、建設業は一年中仕事がある。米作りは、田植えにしても稲刈りにしても時期がほぼ決まっている。農家が必要な時期に必要な農機具類を、リース会社がそろえられるはずがない。 そろえても、稼働期間が短いので採算が取れない。だから農機具類にはリースやレンタルがなかった。業者がいなかった。前提が全く異なる。現場を全く知らない提言でしかない。 大手町にビルを建ててはいけない? 同じ6月、東京・大手町にある全国農協中央会(全中)の本部ビルの売却検討に対し、「農家は農協にビルを持つことを求めていないのでは」と発言した。現在の農協ビルは、確かに事務所の一等地と言える大手町にある。しかし、それには事情、いきさつがあり、現在のビル建設には国も関与している。 都道府県にある農協連合会も農協の建物も、事務所はビルディングだ。どうして農協がビルを建ててはいけないのか。東京の事務所が大手町にあってはいけないのか。では、どこにあればいいのか。私には小泉発言の真意がわからない。 「農協は共同購入・共同利用を進める組織であって、金融でもうける組織ではない」とも言う。この発言も、農協という組織の成り立ちや役割を理解しているとは思えない。 農協批判は政治的パフォーマンス 農協という組織は、小さな生産者が1人では農産物の販売や資材の購入という取引で不利になるので、力を合わせようとしてできた組織だ。金融事業(農協では信用事業と言う)も、共済事業(一般には保険)も、農家の経済的安定を支える活動だ。 大半の農協は、低い手数料率のために農産物販売や資材の購買事業は赤字で、金融・共済事業の利益でカバーしている。それがどうしていけないのか。農水省は、農協法に基づき農協を指導・監督する立場にある。小泉農相は、監督責任を果たさず、農協を批判するだけの政治的パフォーマンスを見せているだけではないのか。 昨年秋から今年にかけて、米商人・業者は、農協が提示した価格に少し上乗せした価格を提示し、買いあさった。もし農協組織がなければ、商人は逆に買いたたくことが目に見えている。肥料、農薬、農機具なども、業者の言いなりになってしまう。 私は現在の農協に対して長いこと内側からの批判を続けてきたが、農協不要論・悪玉論の論調には賛成できない。(元瓜連町長)

土浦二 1勝ならず 鹿島学園に6回コールド【高校野球茨城’25】

第107回全国高校野球選手権茨城大会は7日目の13日、4球場で2回戦8試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合では土浦二が鹿島学園と対戦し、6回コールドで敗れた。 13日 2回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦土 浦 二  000000  0鹿島学園 330013X 10 土浦二は序盤の大量失点を取り返せなかったが、試合の中でチームの持ち味を見せることができた。石井咲久也主将は「昨年の先輩の成績を超えたい思いはあったが、簡単には勝たせてもらえないレベルの高さを感じた。来年はもっと強いチームになれる。一日一日を大切に頑張ってほしい」と後輩にエールを送った。 先発投手の橋本真直が初回から打ち込まれた。打者8人に4安打1四球を与え3点を献上。「緩急は通用したが厳しいコースを痛打された。上位から下位まで隙がない恐ろしい打線」と橋本。「ていねいにコーナーを突く投球だったが反対方向に低い打球を飛ばされた」と相良真博監督。 橋本は、打たれた分は自分のバットで取り返そうと、2回表にはチーム初安打を記録。「甘い球を全開で振っていった」という左前打で出塁し、次打者の6番・瀧田遥斗が送って2死二塁。7番・清水陽太のとき捕逸に乗じて三塁を回ったが、三本間で挟殺された。これが唯一の得点機だった。 2回裏の橋本は、2安打1四球に走者と野手が交錯する不運も重なり、再び3点を失ったところで降板。代わりにマウンドへ上がったのはのは信戸葵夷。80~90キロのスローボールを低めにコントロールする投球スタイルだ。「自分は球が遅いので高校で野球を続けることに迷いがあった。だが3年生が『投手は球速ではなく制球力だ』と言い、野球の楽しさを教えてくれた。アウトを重ねて先輩が笑顔でナイスピッチと言ってくれるのがうれしかった」と思いを語った。 鹿島学園はこの投球に惑わされ、3~5回は散発3安打でわずか1得点のみ。「投手のコントロール力を軸に守備位置なども工夫した結果、0点の回をつくりゲッツーも取ることができた。投手と守備が連携し、各ポジションがそれぞれやるべきことをやってくれた」と石井主将。「0点の回を2つ続けられたことは3年生への恩返しになったと思う。球の遅さに悩んでいる全国の高校球児にも勇気を与えられたら」と信戸。 今年の土浦二は1、2年生が大半を占めるチーム構成なので、来年への期待が高い。信戸は「この悔しさを糧に、来年は自分たちが中心になって夏1勝に向け、日々練習に励みたい」と目標を掲げ、橋本は「来年、どこと当たっても絶対打たれない投手になって、また夏のマウンドに立ちたい」と心に誓った。(池田充雄) つくば国際、土浦工業が勝利 13日の土浦、つくば地区の高校の試合結果は、J:COMスタジアム土浦の第1試合でつくば国際が佐和に9回の勝ち越しで3-2と勝利、笠間市民球場の第2試合で土浦工業が八千代に9-3と大勝した。 13日 2回戦 第1試合 J:COMスタジアム土浦つくば国際 110000001 3佐   和 000101000 2 13日 2回戦 第2試合 笠間市民球場八千代 100000110 3土浦工 00003321X 9 ◆3回戦以降の日程は以下の通り