つくば市茎崎地区の住宅団地、桜が丘で3日、住民手づくりの祭り「2024桜が丘ふれあいフェスタ」(同自治会主催)が5年ぶりに開かれた。午前中は団地内の中央公園に豚汁や焼き芋、焼きそばなどの屋台が並んだ。住民約200人が参加して輪投げやヨーヨー釣りなどのほか、おしゃべりや会食を楽しんだ。午後からは隣接の公民館でハンドベルの演奏を聞いたりカラオケを楽しむなどして交流を深めた。コロナ禍で2020年から中止していた。
焼き芋にしたサツマイモは、団地内の畑で野菜作りをして一人暮らしの高齢者らに届けている「ふれあい友の会」の星野富士子さん(78)ら約20人が栽培した。1~2週間前に200本を収穫し、焼き芋にした。豚汁は自治会役員らが前日から仕込んで準備した。ハンドベルの演奏は日ごろ卓球を楽しんでいるメンバーが1週間ほど前から猛練習を重ねて披露した。豚汁の調理と販売を担当した女性(77)は「すごく和やかで楽しい。ありがたい」と話していた。
2015年まで同団地では、公園にやぐらを組んで盆踊りなどをする夏祭りを2日間にわたって開催してきた。住民が高齢化し準備が大変なことから、16年から文化祭を兼ねた秋祭りに切り替えた。
同団地は首都圏に通勤した団塊世代が多く住む約450戸の一戸建て住宅団地で、1977年から入居が始まった。入居開始から47年経ち住民は一斉に高齢化し、現在65歳以上の高齢化率は52%、空き家が約50戸あるという。
同自治会の落合正水会長(78)は「茎崎地区全体が共通して抱えている問題だが、だんだん高齢化し、催しものの開催が年々難しくなっているほか、自治会役員のなり手がいないのも課題」だとし、5年ぶりのフェスタ開催について「高齢化している中で、ふれあいや親睦の場を通して皆さんと楽しんだりすることは意義深いのではないか」と話す。(鈴木宏子)