月曜日, 3月 17, 2025
ホーム未分類自民、立憲、共産の三つどもえに 茨城6区 衆院選公示

自民、立憲、共産の三つどもえに 茨城6区 衆院選公示

第50回衆院選は15日公示され、27日の投開票に向けた12日間の選挙戦が始まった。茨城6区(つくば、土浦、石岡市など)で立候補を届け出たのは立憲前職で3期目を目指す党副幹事長の青山大人氏(45)、共産新人で党南部地区委員を務める元つくばみらい市議の間宮美知子氏(77)、自民前職で3期目を目指す元総務政務官の国光あやの氏(45)の3氏。

コロナ禍の前回2021年は、野党共闘により、国光氏と青山氏の一騎打ちとなったが、国光氏が約12万超と、青山氏を約1万2000票上回る得票を得て逃げ切った。青山氏は比例で復活当選した。今回と同じ三つどもえだった前々回2017年は、国光氏が約10万票超で初当選、青山氏(当時は希望の党)は約9万7000票ときん差で敗れたが、比例復活で初当選した。古沢喜幸氏(共産)は約2万票だった。

「望まぬ用途に税が使われるのを正す、大切な選挙」

青山大人 45 立憲前② 党副幹事長
【略歴】土浦市出身、土浦一高、慶応大学経済学部卒。国会議員秘書、県議2期、2017年比例復活で初当選。党県総支部連合会代表、党幹事長部局副幹事長
【公約】①時限的消費税減税など内需主導型経済対策②危機管理に投資しリスクを最小化②教育無償化、看護・介護・保育・教育現場の処遇改善など人への投資

青山氏は午前11時半、土浦市乙戸の街頭で第一声。土浦市議の下村寿郎氏、奥谷崇氏、矢口勝雄氏、栁澤健二氏らが応援に駆け付けた。

青山氏は今回の総選挙を「税の配分を問う重大な選挙」と位置付け、「物価、税金、社会保険などの負担がずるずると上がっている。政治全体を大局的に見て、一旦歯止めをかけるべき」と訴えた。一例が5年間で防衛費を43兆円増やす政府方針。「日本をとりまく安全保証環境の変化は承知しているが、必要に応じてではなく中身を何も決めていないうちに増額だけを勝手に決めるのはおかしい。霞ケ浦医療センターなどの旧国立病院はどこも老朽化で建て替えが必要で、国立病院機構では貯金を進めてきたが、それを防衛費に回すのは納得がいかない」

過去最高を更新する国の税収をどう経済再生に結び付けるか。その切り札が立憲民主党の消費税還付法案だという。「一度消費税をしっかり下げ、実質賃金が物価高を超える段階までは内需拡大を目指す」教育・子育てでは独自の国債発行を、農業では個別補償制度の充実を唱え、「裏金で脱税した議員らが自民党の公認をもらえずに出馬を取りやめたが、政治家とはそんな軽いものじゃない。政党のためではなく地元の声を国に届けるのが役割」と話した。この日は坂東市など県西方面を遊説後、土浦市のホテルで出陣式を行った。

「一人ひとりの懐を良くすれば経済は回る」

間宮美知子 77 共産新 党南部地区委員
【略歴】つくばみらい市出身、東京都立大卒。東京都江戸川区、足立区の中学校教員。茨城県立養護学校教員。JICAシニアボランティア。つくばみらい市議1期。
【公約】①戦争準備でなく平和構築を②物価高騰から暮らしと経済を立て直す改革を➂原発推進止め原発ゼロ、脱炭素社会に切り替え④人権が大切にされるジェンダー平等社会

間宮氏は午前10時、つくば市竹園の大清水公園で第一声。二見伸明元衆院議員が応援に駆け付け「間宮さんと一緒にやりたいことが3つある。東海第2原発の廃炉を実現する、日本を核武装に巻き込まない、食を守る、農業を守る」ことだと話した。

間宮氏は「石破さんが首相になった途端、解散総選挙をするのは、自民党候補が受かってしまえば裏金事件はちゃらになるという思惑から」だと批判。自身について「38年間教員をやって、50歳の時、母の介護のため教員を辞めた。介護のため自分の全財産を使ったので、10年間JICAのシニアボランティアをやった。大変だったが自分の支えになっている」などと話した。

さらに「今。物価高で、買い物の金額に驚く。年金は少しずつ減らされ、この夏暑くてクーラーの電気代に驚いた。庶民の生活実態を自民党の政治家に何としても分かってほしいという思いで立候補した」と述べ、「(共産党は)国民の生活、国民の暮らしを良くする方向に税金を使う。大幅な賃上げをし、消費税を5%に戻し、学費を値下げするなど、一人ひとりの懐を良くすれば経済が回っていく。自公政権はアメリカ言いなり、大企業言いなりで、軍事費の倍増計画を進めている。国民の生活と安全を守ることが政治」だなどと訴え支持を求めた。

「6号渋滞緩和、霞ケ浦医療センター整備など仕事する」

国光あやの 45 自民前② 元総務政務官 公明推薦
【略歴】山口県出身、長崎大学医学部卒。勤務医、厚労省医系技官、同保険局医療課課長補佐。2017年、丹羽雄哉氏の後継者として初当選。第2次岸田内閣で総務政務官。
【公約】①物価等に連動した年金受給額のさらなる引き上げ②国道6号バイパスの整備促進➂霞ケ浦医療センターの整備実現

国光氏は午後3時から、土浦市藤沢、新治運動公園で出陣式。上川陽子前外相が応援に駆け付けた。厳重な警備体制が敷かれた中、上川氏は国光氏について「声なき声を聞ける人」と持ち上げ、「2期で大きな仕事をやってきた。大丈夫だろうでなく、3期だからこその壁を乗り越えさせていただきたい」などと支持を求めた。自民党の加藤明良参院議員、伊沢勝徳元県会議長のほか、公明党県本部幹事長の八島功男県議らも駆け付けた。

国光氏は「コロナから日常が戻ったが、次なる危機がやってきた。物価高にすべての人が困っている。何とかしたいと取り組んできた。バブル期以降、過去最大の年金引き上げを成し遂げたが、まだまだ足りない。来年4月もしっかり引き上げたい」などと述べた。地元の課題に対しては「県南は人口が伸びている地域だが渋滞がひどい。国道6号の渋滞を緩和したい。霞ケ浦医療センターの整備はコロナ禍で遅れてしまったが予算を確保することができ、内部から整備が始まっている。恋瀬川や桜川の河川整備も進めている」などと話し「私は皆さんの課題を解決する職人。しっかり仕事をしてなんぼのもの。仕事をする力はだれにも負けない」などと訴え支持を求めた。16日は岸田文雄前首相がつくばに駆け付ける。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

16 コメント

コメントをメールに通知
次のコメントを通知:
guest
最近NEWSつくばのコメント欄が荒れていると指摘を受けます。NEWSつくばはプライバシーポリシーで基準を明示した上で、誹謗中傷によって個人の名誉を侵害したり、営業を妨害したり、差別を助長する投稿を削除して参りました。
今回、削除機能をより強化するため、誹謗中傷等を繰り返した投稿者に対しては、NEWSつくばにコメントを投稿できないようにします。さらにコメント欄が荒れるのを防ぐため、1つの記事に投稿できる回数を1人3回までに制限します。ご協力をお願いします。

NEWSつくばは誹謗中傷等を防ぐためコメント投稿を1記事当たり3回までに制限して参りましたが、2月1日から新たに「認定コメンテーター」制度を創設し、登録者を募集します。認定コメンテーターには氏名と顔写真を表示してコメントしていただき、投稿の回数制限は設けません。希望者は氏名、住所を記載し、顔写真を添付の上、info@newstsukuba.jp宛て登録をお願いします。

16 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img
spot_img

最近のコメント

spot_img

最新記事

現金取扱でつくば市が虚偽報告、県「非常に悪質」 生活保護 特別監査

つくば市の生活保護行政に関する不適切な事務について、県が同市に対し異例の特別監査を実施している問題で、昨年末、県が特別監査結果を同市に通知し、現金の取り扱いについて、同市が県の監査に虚偽報告を行っていたとして「非常に悪質」「誠に遺憾」だと指摘していたことが情報開示請求で分かった。 特別監査の結果は昨年12月25日に同市に出された。総括的事項として①現金の取り扱いに関する一般監査での虚偽報告のほか、②誤支給に伴う保護費返還決定事務の遅延③生活保護費返還金の不適切な債権管理の3点について指摘している。 ①現金の取り扱いに関する一般監査での虚偽報告ついては、同市が生活保護費を受給者に支給するにあたって、2019~23年度にかけて現業員(ケースワーカーなど)が現金の取り扱いを組織的に行っていたにもかかわらず、市は県に提出した同年度の監査調書に虚偽の回答を行い県に提出していた、さらに23年度の事務監査でも事実と異なる説明をしていたとし、市に対し「監査において虚偽の報告を行う行為は非常に悪質であり、生活保護行政に対する社会的信頼を損なうものとして誠に遺憾」だと指摘、「二度と同じ過ちを繰り返さないよう対策を講じ」、要因を分析した上で改善に向けた取り組みを報告するよう求めている。 現金の取り扱いに対しては、会計検査院が2007年度決算検査報告で、実地検査した全国212の福祉事務所のうち42カ所で現業員が生活保護費を取ったり、失くしたりしたなどがあったことから是正改善を求め、厚労省は現金の取り扱い手順や決済権者を明確にした事務処理規定の整備や、現業員の出納業務への関与の縮減や事務処理方法の見直しなどを求めていた。 市によると、内部規定はあったが組織内に周知徹底されず、引き継ぎもされなかったため適切に運用されなかったとしている。昨年1月、県から確認があり、その後是正したとしている。 特別監査で県が指摘した②誤支給に伴う返還決定事務の遅延に関しては、県の指摘を受け同市が昨年7月に発表した、一時扶助による障害年金の診断書料の誤支給、障害者加算の誤支給、重度障害者加算の誤支給などの(24年7月20日付)その後の対応について、保護費の返還決定事務が遅延している例があるので「返還決定事務を遅滞なく行い、返還金にかかわる国庫負担金を適切に精算する」ことを求め、遅延の要因を分析した上で、改善に向けた取り組みを報告するよう求めている。 ➂生活保護費の返還金の不適切な債権管理については、同市が昨年8月に発表した生活保護費の過支給分の返還金にかかわる不適切な事務などについて(同8月21日付)、期限までに過支給分を返還できなかった受給者などに対し行うこととされている催促や催告にかかわる記録がない例、受給者など死亡した場合の相続人調査が適切に行われていない例が認められたほか、不納欠損にかかわる事務が遅延している例が認められたなどとして、厚労省の通知に基づいて適切な債権管理を実施し、さらに不適切な債権管理の要因を分析した上で、改善に向けた取り組みを報告するよう求めている。 特別監査結果について県福祉人材・指導課は「継続して指導中の案件」だとしている。(鈴木宏子)

広がるか? 壊し屋トランプの世界《吾妻カガミ》204

【コラム・坂本栄】トランプが米大統領になってから2カ月がたちました。予想通りと言うか、世界中をハラハラさせています。「100年前に戻る?トランプの世界」(1月20日掲載)では、経済は保護主義(自国経済・産業優先)、政治は孤立主義(自国第一・他国軽視)、外交は「力が支配」と書きましたが、予想以上です。 自由貿易の終わり 関税引き上げを多用する「関税原理主義」には驚いています。仮想敵国中国からの輸入を減らして相手にダメージを与えたいという理屈は分かります。しかし隣国のカナダやメキシコからの輸入品に高い関税をかけ、日本や欧州にも同様の行動を起こすというのは狂っています。 私が通信社の経済記者だったころ(1970~2000年)、米主導で貿易の自由化(関税引き下げがその柱)が進められました。南米ウルグアイまで飛んで多国間交渉を取材したこともあります。しかし自由化の流れが後退、21世紀に入ると自由貿易圏(域内は自由貿易、域外には保護貿易)が主流になります。米国、カナダ、メキシコで形成する北米貿易圏はその代表的なものでした。 ところが、トランプは域内2国に高関税を適用することで北米貿易圏を自ら壊し、両国との間の貿易を混乱させる動きに出ました。自由貿易と保護貿易の間に位置する自由貿易圏システムさえ否定、世界を保護貿易に戻そうとする動きです。 自ら国是を捨てる トランプの孤立主義がよく分かるのは、移民嫌いです。米国は、欧州、アフリカ、中南米、中国、日本など世界中からの移民によって出来上がった国です。それを自国に都合のよい外国人を除き入国させないというのですから、米国の国是を自ら捨てるようなものでしょう。 クリントンとレーガンが大統領だったころ、私はワシントンの郊外に住んでいました。首都から車で20分のマクリーン(VA)という住宅地でしたが、右隣りはドイツ系の退役陸軍中将、左隣りは世界銀行に務めるインド人でした。どちらも米国移民(退役中将は数代前)のエリートです。彼らのような働きがなければ米国は偉大(トランプの決めぜりふ)になれなかったでしょう。 私は、マーロン・ブランド、アル・パチーノらが出演するフランシス・F・コッポラ監督の映画「ゴッドファーザーⅠ・Ⅱ・Ⅲ」のファンです。イタリア移民の生活やマフィアの世界を描いた映画ですが、彼らのようなハングリーな移民がいなければ米国の生活娯楽産業は育たなかったでしょう。 決めるのは強国? トランプがロシア・ウクライナ戦争の仲裁に乗り出すに当たり、ロシア寄りの姿勢をはっきり示したことにも驚きました。これは米国がウクライナを見捨てることを意味します。独ヒットラー総統の領土的野心に譲歩した英チェンバレン首相を思い起こさせます。 こういった強国間の取引を目の当たりにすると、日本としても対米関係を見直す必要があるでしょう。NATOの欧州主要国は「米の核の傘は当てにならない」と思っていますから、米の核抑止力を前提に安全保障を考えている日本にとって米の軽さは深刻です。トランプが言う日米安保の片務性(米側に不利だ!)どころか、枠組み全体を再考しなければなりません。(経済ジャーナリスト)

土浦花火2025「春の章」《見上げてごらん!》38

【コラム・小泉裕司】4月5日(土)は、土浦出身の俳優、故三浦春馬さん(享年30)の誕生日。午後6時30分、霞ヶ浦ほとりの土浦新港で、春馬さんを慕う仲間「HEART花火」がミュージックスターマイン花火を打ち上げる。2022年の第1回から、クラウドファンディングで全国の賛同者から資金を集めて開催しているもので、今年で4年目。 昨年に続く音楽付き花火、今年は春馬さん主演の映画「天外者」(てんがらもん)のオープニングテーマ。打ち上げ担当の煙火業者は、春馬さんの著書「日本製」に登場する山﨑煙火製造所(つくば市)。初回から担当しているが、これまで以上の見応えあるプログラムが用意されたようだ。 オープニングは恒例の、春馬さん慰霊の白菊花火4号玉が3発。このあと、最大直径約15センチの5号玉が19玉。イルミネーションのように光が動き回る花火も含まれ、地上から吹き上がる色とりどりの花束花火、ハートや桜を模した型物花火などが、観覧者に強烈な感動を醸し出すだろう。 企画起ち上げから現在まで 今回に至るまでには、スタッフの並々ならぬ努力と多くの関係者の支えがあった。 2022年1月、三浦春馬さんに鎮魂の祈りを捧げるとともに、誕生日祝いの思いを花火にのせたいと思う仲間3人で、この企画を立ち上げた。このときの資金賛同者は286人。68万円の支援が届けられたが、コロナ禍の影響で、無観客での打ち上げとなった。 そもそも、この企画を後押ししたのは、新型コロナの影響を受けた花火業界支援のために土浦市が始めた「マッチング花火事業」。記念日などで花火を打ち上げたい個人や法人に花火業者を紹介するもので、まさに「HEART花火」との理想の「マッチング」といえる。2年目は356人から144万円、昨年の3年目は503人から241万円の賛同が寄せられ、金額の増加に伴い、打ち上げ、音響、記録動画、観覧者へのおもてなしなど、企画内容も拡充されてきた。 観覧者は国内にとどまらず、昨年は米国からも訪れた。今週、日本初の大リーグ開幕戦に期待が高まるが、ドジャースの本拠地ロサンゼルスやヤンキースの本拠地ニューヨークからもやって来た。そして今年は、678人から目標額の350万円を大きく上回る452万円が届けられた。 クラファンのリターンは花火打ち上げ 花火大会を開催するまでには、火薬類消費や航空法関係、施設利用など、各般の手続きに加え、警備体制や保安対策などが必須となる。こうした課題をクリアして、美しい、心に残る花火を見ることができる。改めて、主催者、春馬さんのファンをはじめ、企画賛同者、カメラマン、音楽関係者などサポートされる皆さまが一体となって、土浦で春花火を実現されていることに、心から敬意を表したい。 HPでは、「一人で出来ることは限られているが、誰かが誰かを思いやる気持ちや、平和を願う気持ちの集まりが、何かを変えるきっかけになることが、私たちスタッフ一同、心からの願い。そして、花火師さんが創り出す花火を、春の土浦で打上げる取り組みを、これからも皆様と一緒に、少しずつ充実した催しに育てていきたい」と、控えめながらも、継続への熱い想いを伝える。 花火のご縁 土浦セントラルシネマズ(土浦市)では「天外門」を長期上映中。当日には、田中光俊監督が映画館を訪れるとのこと。田中監督は、昨年の大曲全国花火競技大会の審査員。ここでも土浦と大曲のご縁を感じざるを得ない。 そして、今年は土浦の花火100年。第1回が開かれた地で行われる「HEART花火」。100年前に思いをはせながら、春の湖上を見上げることにしよう。本日はこれにて、打ち留めー。(花火鑑賞士、元土浦市副市長) <参考> 当日は、市内各所で、春馬さんファンによるイベントが予定されているが、「HEART花火」とのつながりはないとのこと。

ちょっと先の未来に出会える 10年ぶり常設展示施設を一新 産総研つくば 

完全予約制 4月1日オープン 産業技術総合研究所(産総研、AIST)は、つくば市東、つくばセンターにある常設展示施設の展示内容を一新し、「AIST-Cube(アイスト キューブ)」と改称して4月1日にリニューアルオープンする。 これまで一般向けに「サイエンス・スクエアつくば」として公開されてきた展示施設の10年ぶりのリニューアル。新事業創出をめざす企業、研究を志す学生たちと研究成果を体感しながらコミュニケーションを深めて、新たな価値の創出につなげていくのが目的で、4月からは完全予約制になる。 社会課題20テーマで 施設は、エントランス部分を除くと約500平方メートルの広さ。展示は、産総研が取り組む20の社会課題をテーマ化した3つのゾーンで展開される。①エネルギー・環境・資源制約への対応②人口減少・高齢化社会への対応⓷レジリエントな(自然災害などからの回復力をもつ)社会の実現-の3ゾーン。 具体的には、安全に大量の水素を貯蔵できる水素吸蔵合金、音楽と歌詞を楽しむ新表現「リリックアプリ」、特殊なゲルで屋根に積もった雪を滑り落とす技術-などの開発がテーマ化された。 産総研の研究拠点は全国展開されていることから、現地映像や電子顕微鏡画像で紹介するAIST DISCOVERY(アイスト ディスカバリー)のゾーンも設けている。幅11メートルの大型スクリーンに展開される映像で、研究の最前線を体験できる。 最新の研究成果にとどまらず、その成果が社会に実装されたらどうなるのかなど“ちょっと先の未来”と出会える空間を意図したといい、内容は適宜更新され、テーマの入れ替えも行われるという。 産総研の宮崎歴ブランディング・広報部長は「フラッと来てのぞいてみるという見学の仕方はできなくなるけど、予約はスマホから簡単にできるので、たとえば地質標本館を見にきたついで寄りたくなったら試してみて。きっと発見があるはず」という。(相澤冬樹) ◆AIST-Cubeはつくば市東1-1-1、産業技術総合研究所つくばセンター中央事業所内にある。開館時間:午前9時30分~午後5時、毎週月曜休館。入館無料。見学は完全予約制。AIST-Cube公式ホームページから予約できる。問い合わせは電話029-862-6215(同ブランディング・広報部)へ。 https://www.youtube.com/watch?v=6VrW-pzqp1I