第77回秋季関東地区高校野球茨城県大会は2日、ひたちなか市民球場で決勝が行われた。夏の決勝と同じ対戦となった今回は、つくば秀英が霞ケ浦を5−2で破り、見事に夏の雪辱を果たし悲願の大会初優勝を勝ち取った。
第77回秋季関東地区高校野球茨城県大会決勝(10月2日、ひたちなか市民球場)
つくば秀英 013 000 100 5
霞 ケ 浦 000 002 000 2
試合前、つくば秀英の桜井健監督は「夏のリベンジを果たす考えは持つな。新しい代になり新チームで新たに勝ちに行く」と選手を送り出した。
つくば秀英先発の中郷泰臣は初回、霞ケ浦打線を3者凡退に抑えると、2回に先頭の知久耀がセンターにヒットを放ち出塁。さらに稲葉煌亮が送ってバントを決め2塁へ進んだ。2死後、沢畑悠斗がまっすぐを振り抜き打球はライトへのタイムリーヒットに。知久がホームインし先制した。
つくば秀英は3回に1点を追加、なお2、3塁のチャンスに、稲葉がセンターへ2点タイムリーを放って4−0とリードを広げた。
一方、5回まで中郷に2安打に抑えられていた霞ケ浦は、6回にヒットと四球、送りバントで2塁、3塁のチャンスをつくり、鹿又嵩翔のライトへのタイムリーで1点を返し、さらに満塁とする。西野結太が、代わったつくば秀英の2番手斎藤柾希から押し出しの四球を選び1点追加、2点差に追い上げた。
つくば秀英は、7回に稲葉が2本目となるタイムリーを放ち突き放すと、7回、斎藤が霞ケ浦打線を3者凡退に抑えた。8回、9回は羽富玲央が抑え、つくば秀英が3人の継投で霞ケ浦打線を5安打2失点に抑えた。霞ケ浦は9年ぶり5度目の優勝は果たせなかった。
優勝したつくば秀英の桜井監督は「夏の決勝を経験し、落ち着いて強い気持ちでプレーが出来た。関東大会までにワンランク強くしてレベルアップし、関東の強豪校相手にくらいついていきたい」と話した。チームに勢いをつける先制のタイムリーを放った沢畑は「関東大会ではチーム一丸となりベスト4以上を狙う」と意気込んだ。
霞ケ浦の大橋泰祥主将は「必ず優勝して関東大会に行く気持ちで試合に挑んだが、練習でやってきたことが出来ずミスが出た。関東大会では2回勝ってセンバツに行く」と誓った。
来春のセンバツ(春の甲子園)出場の選考基準となる秋季関東大会は、26日に神奈川県で開幕する。つくば秀英は初出場、霞ケ浦は2019年以来5年ぶりの出場となる。(高橋浩一)