「夏が年々暑くなっている」判断から
今年創立50周年を迎えた国立環境研究所(国環研、つくば市小野川、木本昌秀理事長)の地域向け一般公開は今年、初めての秋開催に切り替えられ、10月19日午前10時から開かれる。入場は自由だが、「これからの50年」を見据えて、児童生徒向けのイベントを充実させ、事前参加申し込みを受け付けている。
今年の開催テーマは「環境をまもりはぐくむ。国環研の50年と、これからの君へ」。
国環研は1974年に国立公害研究所として開設され、90年に国立環境研究所に名称を変更。2004年から昨年まで「夏の大公開」として開かれていたが、「気候変動によって夏が年々暑くなっている」判断から秋の開催に切り替えた。
施設公開をはじめ、体験・展示コーナー、講演会の開催を予定している。
講演では、つくば科学教育マイスターの一ノ瀬俊明さんによるトーク「空から地面の温度を見てみよう」が4回予定されている。温度が見えるカメラ(赤外線サーモカメラ)をドローンに装着して、いろいろな場所の動画を空から撮影した。同市の洞峰公園や土浦花火大会、長野の山や茨城の海などの動画を上映しながら、クイズをまじえて各地の温度の特徴などの解説を聞くことができる。対象は小学5年生以上対象、各回先着順最大10人。
体験コーナーで事前申し込みが必要なのは、▽すごろく「気候変動適応への道」=遊びながら気候変動への適応行動を学べるすごろくゲーム。対象は小学生以上、会場は大山記念ホール▽研究者と話そう!「ココが知りたい地球温暖化」=小学5年生以上、同▽ エコチル調査を体験しよう!「体組成測定&食事習慣質問票」=測定体験により自分の身体や食事のバランスを知ることができる。小学5年~中学3年、環境保健研究棟など。それぞれ3回の開催が予定されている。
展示では、「田んぼダム」の仕組みを見てみよう=田んぼダムの仕組みを再現した模型に水を実際に流す実験を行う。4回、各回抽選で6人受付ーなどがある。(相澤冬樹)
◆事前申し込みの詳細はこちらから各申し込みフォームに。同ホームページでは当日整理券を配布するイベントの紹介もされている。
当日は自動車での入構はできない。つくば駅、ひたち野うしく駅から「環境研究所」行きの路線バスがあるほか、当日は「無料バス」を運行予定。