【大志万容子】筑波山麓を舞台に、同地域でオールロケを行った短編映画「ここにいる」の上映会が21日、つくば市の大穂交流センター視聴覚室で開かれる。入場無料。
映画は、牧場を営む父親と反発する中学生の親子の物語。筑波おろしが吹きすさぶ中、懸命に働く少年の一日の出来事を通して、子どもの頃に誰もが感じる、切なく、ちょっと不思議な世界が描かれる。
俳優の草薙仁さんが監督を務めた。一昨年7月、つくば市小田の古民家で映像教室を開いたことをきっかけに、筑波山麓の風景に心を引かれ、同地域を舞台にした映画の脚本を書いたという。暮らしの実在感がほしいと、登場する子どもたち6人はすべて、市内在住の中学生らをオーディションで選び、昨年2月、羊牧場「ももじろう牧場」や小田地区の店舗などでロケを行った。
筑波山麓で現代アートの野外展覧会を毎年開催している市民グループ「つくばアートセンター」(篠原光子代表)が撮影に協力し、今回、上映会を主催する。篠原代表(55)は「登場人物の思いを『そういうことあったよね』と自分に重ねてもらえれば。そして自然豊かなつくばの生活が素敵なものだと気づいてもらえれば」と話している。
◆映画は37分。午後3時から。定員70人。予約はメールで受け付ける。hearth.art981@gmail.com。