つくば市は12日、生活保護受給者27人の氏名、居住している集合住宅の部屋番号、家賃額が書かれたリストを、誤って別人のファックス番号に送信してしまったと発表した。
市社会福祉課によると、受給者が複数入居している集合住宅の不動産管理会社宛てに、27人の9月分の個別家賃額をファックスで送信しようとしたところ、一桁番号違いの別人に誤送信したという。
27人の家賃については、市福祉事務所が直接、家主などに支払う「代理納付」という制度を使って不動産管理会社に振り込んでいる。同社が管理する集合住宅で今回、複数の退去者と入居者があったことから、9日、同社から、市が振り込んだ9月分の個別の家賃額内訳について情報提供の依頼があり、同課の担当職員が27人分のリストを作成して同日ファックス送信した。
11日、同社からファックスが届いてないとの連絡があり、同課が送信履歴を確認したところ、ファックス番号を間違えて送信していたことが分かった。
市は同日、誤送信先に電話し謝罪すると共にデータの削除を依頼した。生活保護受給者27人に対しては今後直接会って謝罪するとしている。
同市では代理納付の家賃をまとめて振り込む場合があり、個別の家賃額について問い合わせがあった場合、通常は電話で回答している。今回は人数が多かったことからファックスで送信してしまったことが原因としている。
再発防止策として同課は、職員に個人情報を厳重に取り扱うよう注意喚起すると共に、原則電話で回答しファックスで個人情報を送付しないようにするとしている。やむを得ずメールで送信する場合には、まずメールで依頼を受け、それに返信する形でパスワード設定をした上で送付し、メールの到着を電話で確認した上でパスワードを伝えるなど取り扱いを徹底するとしている。