木曜日, 9月 10, 2026
ホームつくば地域経済「苦しんでいる会社増えている」 筑波銀行、決算は増収増益

地域経済「苦しんでいる会社増えている」 筑波銀行、決算は増収増益

筑波銀行(本店・土浦市、生田雅彦頭取)は10日、2024年3月期決算を発表した。最終的な利益である1年間の純利益は、前年比1億円(4.7%)増の21億9500万円(連結)で、増収増益となった。貸出金利息や営業経費など本業の利益が前年に比べ12億円増加したのに対し、配当金や外貨調達コスト、貸し倒れ引当金などの影響が同比11億円マイナスとなった。

生田頭取は「増収増益と言いながら、大口の貸し倒れ引当金の計上があり、当期純利益については当初の業績予想を下回った。しかし本業の収益については十分に改善が図られ、中味はひじょうによくなっている」とした。

一方、地域経済の状況については「今まで長期に及んだコロナ禍の影響があり、現在は原材料高、エネルギー高、人件費増加があり、今後、中小企業を始めとして企業業績に悪い影響が懸念される」とし、「苦しんでいる会社は細かいところも含めると増えている。コロナ明けの今、現在の状況で、これから金利も上がるという中で、地元企業に対してはアゲンストの風(向かい風)が吹いてくる。そうなってくると、耐えられる企業体力があるところは耐えられるし、小規模零細で耐えにくいところは支援をしていかないと倒れてしまう。我々の役割として、本業支援や資金支援、最終的には廃業支援も含めてやっていかなくてはいけない」と話した。

決算の概要は、売り上げに当たる経常収益は、株式売却益や貸出金利息などが増え、前年比10.7%増の410億9200万円になった。

経常費用は、評価損の拡大が懸念される外国債券の売却や外貨調達コストの上昇、大口取引先の貸出金が回収できなくなった場合に備える貸倒引当金の計上などから前年比9.3%増の386億2500万円になった。

預金、預かり資産、貸出金残高(単体)はいずれも過去最高となり、預金残高は。個人、法人、地方自治体などからの預金がいずれも増加し、前年比643億円増の2兆5773億円になった。投資信託や生命保険などの預かり資産残高は前年比492億円増え3410億円となった。貸出金残高は中小企業への貸出やTX沿線を中心とした住宅ローンなどが増加し前年比860億円増の2兆372億円になった。

金融再生法に基づく開示債権額(単体)は、経営改善支援中の取引先企業のランクダウンがあり、要管理債権が前年度の2倍近い157億円に増加するなどし、債権額は前年比79億円増の537億円になった。その結果、不良債権残高の割合を示す開示債権比率は同0.29ポイント上昇し、2.58%となった。

健全性の指標となる、リスク資産に対し資本金などの自己資本がどれだけあるかを示す自己資本比率(連結)は、当期純利益21億9500万円の計上などにより自己資本が増加したなどから、前年比0.14ポイント上昇し、9.13%となった。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho





spot_img

最近のコメント

最新記事

ワイン用ブドウの収穫が最盛期 筑波山麓

筑波山麓で8月末からワイン用ブドウの収穫が始まり、最盛期を迎えている。収穫作業は9月末まで続く。つくば市は2017年に「つくばワイン・フルーツ酒特区」に認定され、現在市内には四つのワイナリーがある。 筑波山麓には、筑波大出身で、ワイナリー「ビーズニーズヴィンヤーズ」(同市神郡)を経営する今村ことよさん(53)のブドウ畑が広がる。今村さんは2015年から栽培を始めた。現在、山麓の沼田地区と臼井地区の2カ所に計約1.5ヘクタールあり、白ブドウのシャルドネ、黒ブドウのシラーなど10品種を栽培している。今村さんは今年6トンの収穫を目指している。 ブドウの栽培からワインの醸造まで今村さんが一人で担っているが、収穫作業は人手が必要になる。初日の8月30日にはSNSの呼び掛けで、ワイン作りを学びたいと、つくば市内や東京都、千葉県などから、50歳代の男女6人が集まり、ボランティアで収穫を手伝った。 ボランティアの6人はこの日、沼田地区のブドウ畑でジュースとして利用するメルローなどの品種を収穫した。今村さんから指導を受けながら、剪定(せんてい)ばさみを用いて、ていねいに収穫していった。千葉県習志野市から参加した公務員、角田圭吾さん(54)は「各地域のブドウ畑でボランティアとして収穫作業に参加している。今村さんの指示は的確で細かくありがたい」と語り、都内から参加した50代の男性は「つくばでワインが出来るのに驚いた。山麓の景色の良いところで作業できるのはうれしい」と話していた。 収穫作業と併せて、今村さんのワイナリーでは9月4日から、今シーズンのワインの仕込みが始まった。八千代町と埼玉県入間市の2軒のブドウ農家も加わり、それぞれ収穫したブドウを持ち込み、ブドウの品種や状態に合わせて、機械でブドウの茎や軸を取り除いたり、圧力をかけてブドウを絞る作業などを実施した。 この日持ち込まれたブドウは、今村さんが700キロ、八千代町のブドウ農家が700キロ、入間の農家が220キロの合計1620キロ。仕込み作業で出た搾りかすは、今村さんが肥料として利用する。2軒のブドウはそれぞれ、今村さんが受託しワインを醸造する。 今村さんは「今年はここ数年に比べて気温が低く、ブドウの色づきも良く、昨年よりも良いブドウが収穫出来そうだと期待している。収穫や仕込みの作業がまだまだ続くが、良いワインになるようにがんばっていきたい」と話している。(榎田智司)

「禍根を残す」「立つ鳥跡を濁す」《ハチドリ暮らし》65

【コラム・山口京子】どうやって始末をつけるのか? どう片づけを考えるのか? 個人であれ、社会であれ、「禍根を残さず」とか「立つ鳥跡を濁さず」という言葉は死語になってしまったのでしょうか? 科学技術が軍事利用、商業利用されるにつけ、「禍根を残す」「跡を濁す」ケースが増えているように思えます。 今、近代西洋科学には、自然を人間の都合で改変してしかるべし―という姿勢があるような気がしてなりません。科学を利用する人間の欲望のなせる業なのでしょうか。科学技術の成果が商品化され、社会がどんどん複雑化しているのに対し、人間の思考は単純化していると感じます。次第にお手上げ状態で生きるのではないか―そんな不安がよぎります。 人間のすることは自然にかなわないと分かった東日本大震災。福島原発事故のその後について、なぜ詳しい報道がされないのでしょうか? 緊急事態宣言が解除されたとは聞きません。福島の第一・第二原発の廃炉処理はどうなっているのか? 廃炉のロードマップ、時間・費用・技術など、素人には分かりません。それでも、廃炉の費用は税金から支出されるのでしょう。 経済破綻を戦争でウヤムヤに? パキスタンやアフガニスタンで医療活動に従事した中村哲さんの本に、こんな言葉がありました。「(国連難民帰還の)机上のプランは事情を知らぬものには説得力があったが、我々にはまるで粗悪なカリカチュアとしてしか映らなかった」と。それは彼の地を見続けた医師の声ですが、廃炉にも当てはまるのではないでしょうか。 事態がどうなっていくのか…。あれだけの大きな被害があり、今も将来も続いていくのに、責任はだれも取っていないような…。日本列島は地震の活動期に入ったと言われます。その上に、いくつの原子力発電所が建っているのか…。いつ大きな地震が来てもおかしくない今、それらを稼働させることは悪夢でしかないのでは? 各国ともども軍事費が膨張していくとなれば、未来はどうなるのでしょう? 国家は経済破綻を戦争でウヤムヤにするかもという声を聞きます。将来世代に重い負担が課せられていくでしょう。大きな負担と危険が隣り合わせの暮らしを押しつけることは、許されないはずなのに…。(消費生活アドバイザー)

「分からないことだらけ、不安たくさん」住民団体が設立総会【つくばに国内最大級のデータセンター】

周辺住民ら約200人集う つくば市大穂で建設が始まった国内最大級のデータセンター計画に対し、市や事業者に公開説明会の開催を求めている住民団体「データセンターから市民を守る会」(柳町弘幸会長)が6日、計画地近くの同市筑穂、大穂交流センターで設立総会を開いた。 会場には周辺住民など約200人が集まった。参加者からは「分からないことだらけで、不安がたくさんある」「なぜつくばにこんな大きな施設をつくらないといけないのか。1棟や3棟はやむを得ないかもしれないが、住宅地周辺なので(事業者が計画している)100万キロワットには反対していただきたい」などの意見が相次いだ。 守る会は今年4月から活動を始め、周辺住宅を回って住民アンケート調査と署名活動に取り組み、事業者のグッドマンジャパンに説明会開催を要望してきた(6月8日付)。2日開会した市議会9月定例会議に向けては、つくば市による市民向け公開説明会の開催を求める請願を出したばかり(8月31日付)。 4月から活動を続ける中、周辺住民などから入会申し込みなどが相次いでいたなどから、6日、改めて設立総会を開き、規約などを定め、役員を紹介した。 設立趣意書や規約によると、市が所有していた45ヘクタールを売却し用途地域を変更して進められている国内最大級のデータセンター開発は、市全体に関わるまちづくりの重要な課題だが、市民や周辺住民などから「排熱による気温上昇、騒音、水利用などについて、十分な説明が行われていない、正確な情報が分からないという声が数多く寄せられている」などとし、将来にわたり安心して暮らせる地域づくりを進めるため、今後の活動として①市民への情報提供と情報共有➁行政と事業者への要望・提案③公開説明会の開催要望④環境と生活環境の調査・研究などを行うとしている。 歌川学さんが講演 設立総会では、つくば市内の研究機関に勤務し温暖化対策を研究する歌川学さんが「データセンターの地域への影響」と題して講演した(5月19日付、5月20日付)。歌川さんは、事業者の計画通り100万キロワット(1000メガワット)のデータセンターが完成した場合、現在つくば市全体で排出されている2倍の二酸化炭素が大穂のデータセンター1カ所から排出され、市全体の2倍の排熱が発生するなどの試算結果を改めて示した。その上で「夏の猛暑日などは周辺住民、特に健康弱者の健康影響が懸念され、農業などにも影響が懸念される」と改めて述べ、「地域に影響が出ないか、悪い気象条件も想定して、地域の気温上昇分布を予測試算し、地域の健康弱者、農業などに影響がないかを確認することが必要だ」と述べた。 データセンター業界が今年5月に策定した地域との共生をうたう「地域共生ガイドライン」に対しては「数値目標が一つもない」と批判。自治体や住民が事業者と協定を締結している事例を紹介したり、自治体が地区計画を見直した例などを紹介した。(鈴木宏子)

バイシクル・ダイアリーズ ⑸《ことばのおはなし》96

【コラム・山口絹記】前回の記事では、深く考えずに「ツール・ド・つくば2026」にエントリーしてしまったところまで書いた。 エントリーしてしまったものは仕方ない。自転車屋に向かい、店長さんに「ペダルをビンディングにしたいんです」と伝えた。ビンディングペダルとは、ペダルと靴をカチッとくっつけて、より力強く走るためのペダルのことだ。 「乗り始めて半月も経ってないですけど、そんなに急いでどこに行くんですか?」 もう少し慣れてからでもよいと言われたものの、こちらには時間がない。ツール・ド・つくばにエントリーした旨を伝えると、店長さんは拍手をしながら取り付けを了承してくれた。ビンディングペダルにシューズ、お尻にクッションの入ったピチピチのパンツ(ビブショーツという)も購入。準備は整った。あとはエンジン、つまり自分の体力だけが問題だ。 この日から、毎晩、家の周りを何十周と走る自転車妖怪となった。 約1週間走り続け、5月半ば、ついに実地練習。店長さんから「家からスタート地点までをウォーミングアップにするといいですよ」とアドバイスをもらい、自転車で筑波山へ向かう。 本番は絶対1時間を切ってやる スタート地点からしばらく景色のよいストレートが続くが、カーブを曲がると突然クライムが始まる。なんというか、思っていたのと違う。具体的に言うと、八幡崎の坂より勾配がきつい。あ、帰りたいかも。 不動峠までのコーナーには、あと何回カーブが残っているかを教えてくれる立て看がある。コイツがメンタルをゴリゴリ削ってくる。ヨタヨタ走る私の横を、ランニングのおじいさんが追い越してゆく。不動峠でその名の通り動けなくなり座り込む。これは割とホントにまずい。 気を取り直して再び登るも、辛い、苦しい、以外何も考えられない。スカイラインに入ると爽快な下り坂が始まるが、下るということは、その分また登らねばならないということだ。勘弁してほしい。 なんとかゴールして、タイムは01:07:04。登りきりはしたが、途中で座り込んでしまった。コレって大会的にはOKなんだろうか。わからない。不安だ。 ということで、また毎晩の走り込みが始まった。特に練習したのがギアチェンジだ。重すぎるギアで踏めば当然脚を使うし、下りから登りに変わるところで軽いギアにしておかないと、とんでもなく失速する。毎晩、家の周りのカーブを曲がるたびにギアを変えた。 そして本番1週間前、再び本番コースへ。 前回脚をついた不動峠を気合で突破。ギアチェンジの練習も少しは効いたようで、そのまま一度も脚をつかずゴールできた。 タイムは01:00:34。あと34秒。 本番は絶対1時間を切ってやる、と意気込んで下山した。(言語研究者)