男子プロバスケットボールBリーグ1部(B1)の茨城ロボッツは3、4日、水戸市緑町のアダストリアみとアリーナでサンロッカーズ渋谷と対戦し、3日は69-74で敗れたが、4日は78-77で雪辱を果たした。茨城の通算成績は4勝32敗で東地区8位。4日の入場者数は5147人でクラブ史上最多を更新した。
2023-24 B1リーグ戦(2月4日、アダストリアみとアリーナ)
茨城ロボッツ 78-77 サンロッカーズ渋谷
茨城|17|20|22|19|=78
渋谷|20|23|18|16|=77
前季までの粘り強さを取り戻した茨城が、両日とも接戦を繰り広げた。3日は試合終了直前で1点差に詰め寄ったものの、残り7秒からフリースロー4本を決められ敗れた。しかし4日は、終盤の相手の追い上げをかわし、わずか1点差の勝利をつかみ取った。
前半を6点ビハインドで折り返した茨城は、後半に流れをつかみ、第3クオーター(Q)半ばに一時逆転。その後も僅差で相手を追い続け、第4Q残り4分45秒で2度目の逆転。ここからはリードを保って終盤に突入していった。
だが残り1分40秒から渋谷が反撃を開始。ホーキンソンのバスケットカウントとクレモンズの3点シュートで、最大7点あった茨城のリードは、残り56秒の時点でわずか1点に。ここから茨城は守備のスペシャリストでもある鶴巻啓太を入れて逃げ切りを図る。残り22秒から渋谷は4度のシュートチャンスを迎えるが、ゴール下の厳しい競り合いから4度とも決めることができず、最後は鶴巻がリバウンドを収めてタイムアップ。超満員のスタジアムが喜びに湧きかえった。
勝利の殊勲者は、32得点11リバウンドを挙げたジョニー・オブライアント。前半はインサイドから多くのチャンスを作り、相手がダブルチームで止めに来るようになると、アウトサイドへ出て3点シュートやドライブも使いながら自在に攻撃。特に第4Qの13得点は圧巻だった。
「相手がスモールラインナップの時や疲れている時は、アグレッシブにインサイドにアタックしようと思っていて、チームメイトも自分を見付けてパスを出してくれた。リバウンドも自分を含めチーム全員で頑張ることができた。本当に素晴らしい勝利だった」とオブライアント。今季途中加入し、12月から試合に出始めたばかり。「Bリーグやチームに慣れるのに苦労したが、時間が解決してくれる。毎試合、今日のようにできたらいい」と、自身の今季一番の出来を喜んだ。
リチャード・グレスマンヘッドコーチは「タフでハイレベルな試合だったが、選手たちが勝利に値するプレーをし、5000人以上のファンの方たちに勝利を届けることができた。すごくうれしい。昨季のロボッツのようなファイティングスピリットが戻ってきており、これを続けて出せるよう継続していきたい」と、チームの復調に手応えを感じていることを語った。(池田充雄)