つくば市土地開発公社が外資系デベロッパー、グッドマンジャパンつくば特定目的会社(東京都渋谷区)に売却した同市大穂、旧総合運動公園用地約46ヘクタールについて、同市は18日付で同社に、都市計画法に基づく開発行為の許可を出した。
対面で開催されていない住民説明会について市開発指導課は、事業者は近隣にちらしを配布して周知し住民から質問を受け付けるなどしたとし、市開発許可の手引きに定められている「開発区画の周辺おおむね100メートル以内の住民と土地所有者」に対する住民説明会は書面で開催されたとしている。
同用地では今月7日までに地上部分の樹木の伐採が始まった。市から開発許可が出されたことで事業者は、樹木の根っこを抜き取る伐根に着手するとみられる。今回始まった1期工事で伐採される面積は不明だが、北側の高エネ研に隣接する東大通り沿いの物流倉庫建設予定地の伐採を実施しているとみられる。
同用地の開発登録簿によると、工区は10工区に分かれ、東大通り側の3工区に物流倉庫ができる。物流の3工区合わせた面積は全体の約47%の計約21.3ヘクタール、物流倉庫は、5階建て高さ約37.1メートルが1工区に、4階建て高さ30.9メートルが2工区に建設される予定。
西側は4工区にデータセンターが建設予定で、4工区合わせた面積は全体の約39%の計約17.7ヘクタール、施設は3~5階建て、高さは最大で46.5メートルとなっている。
五十嵐立青市長が売却目的の一つとして掲げた防災拠点は南側に建設予定で面積は全体の約10%の約4.6ヘクタール。施設は2階建て、高さは約16メートル。ほかに道路部分が2工区ある。
同用地は、住民投票で総合運動公園計画が白紙撤回となった後、住民投票の勢いに乗って市長になった五十嵐立青氏が、2期目当選直後に民間への売却を表明し、グッドマンジャパンが110億円で購入した。(鈴木宏子)
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