土浦市特産のレンコンを使ったれんこん焼酎「土浦恋婚(れんこん)」が1日、新しく発売され、同市役所でお披露目となった。土浦、つくば、牛久、かすみがうら市、阿見町の量販店や酒販売店などで購入できる。今年で3年目の製造となる土浦のソバを原料にしたそば焼酎「土浦小町」も同時発売となった。
安藤真理子市長は「この日をずっと楽しみにしていた。(『土浦恋婚』は)ほわっと香ってすっきりと甘くおいしい。土浦の新たな名産品として『土浦小町』とセットにし、いろんなところにお土産として持って行きたい」と広報活動に意欲を見せた。
「土浦恋婚」と「土浦小町」を製造している水戸市の醸造会社、明利(めいり)酒類の加藤高蔵社長は「れんこん焼酎は全国で3つか4つの蔵元が作っているが、土浦は日本一のレンコンの産地なのでおいしいものができた」と出来上がりに太鼓判。同社の川口幹夫次長によると、れんこん焼酎「土浦恋婚」はそばや芋、麦の焼酎とは異なる甘い香りが特徴で、上品で繊細な飲み口だという。
れんこん焼酎は今年5月から仕込みを始めた。原材料はJA水郷つくばから仕入れた同市産のレンコン800キロを使用、720ミリリットル入りを約1900本製造した。レンコンは蒸してから刻み、常圧蒸留方式で蒸留、2週間発酵させて作り上げた。レンコンと米麹の割合やレンコンの蒸し時間など試行錯誤を重ね、すっきりとしたのどごしに仕上げたという。
レンコン生産量日本一の県内で、土浦市は最大の生産量を誇る。さらなる知名度向上と消費拡大を目指し、市が焼酎への加工を企画。恋愛の「恋」と結婚の「婚」を合わせ、レンコンに掛けた商品名には、縁起物として祝いのシーンなどで活用してほしいという願いを込めた。同市農林水産課は「出会いの場や、結婚式などで女性の方にぜひ飲んでほしい」とPRする。
2021年に発売したそば焼酎「土浦小町」は、土浦産のブランド品種「常陸秋そば」を使用したもので、毎年完売するほど人気が高いという。(田中めぐみ)
◆れんこん焼酎「土浦恋婚」は720ミリリットルで1980円(税込)。そば焼酎「土浦小町」は720ミリリットルで1500円(税込)。いずれもアルコール分は25パーセント。