日曜日, 8月 23, 2026
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子どもの学びの現場から《令和楽学ラボ》25

【コラム・川上美智子】子どもたちが秘めている力、伸びていこうとする力は無限である。また、観察力も大人が考えているより鋭く、繊細で感受性も豊かである。そのような子どもたちを100名もお預かりしている保育園の責任は重大である。

子どもたちが自ら伸びる力が発揮できるよう、保育園は多様な遊びや学びの環境を準備し、それに手をそっと差し伸べる人的環境を整えることが理想である。一人ひとりの子どもにとっては、毎日が経験を積む大事な一日である。しかし、保育者の一日は想像以上に過酷で忙しく、養護と保育に追われる毎日である。保育士の人員をもう少し増やせる国家的施策が必須である。

国は2017年に、保育所・保育園を、幼稚園、認定こども園と同等の子育ち環境を有する施設と位置づけて、「保育所保育指針」を全面改正した。その中で、保育内容の基本原則を示し、各園は子どもの最善の利益を考慮し創意工夫を図り、保育所の機能および質の向上に努めなければならないとした。

国も、保育所が、生涯にわたる人間形成にとり、極めて重要な時期を過ごす場であり、現在を最も良く生き、子どもの望ましい未来をつくり出す力の基礎を培う場とした。

指針では、基本的な生活習慣や態度、人に対する愛情と信頼感、人権を大切にする心、自主・自立および協調の態度などの非認知能力の育み、生命・自然・社会の事象に興味や関心をもち、豊かな心情や思考力を育て、話す、聞く、相手の話を理解するなど言葉の豊かさを養い、豊かな感性や表現力、創造性を育むなどの認知能力の育みなど、てんこ盛りの役割を求めている。

すなわち、保育所には、保護者がいない日中の間、保育士などがそれに代わり、愛情豊かな受容の下で、生理的・心理的欲求を満たし、心地よく、楽しい生活ができるよう、また、健やかな発達・発育を促す環境を提供するよう指針は求める。保育者の数が少ない園ではとてもカバーできるものでない。

健やかな育ちのスタートを応援

みらいのもり保育園では、保育理念に「自分らしさと自ら伸びるチカラで未来を生きる自信と意欲を育てます」を掲げ、「子どものやりたいを引き出す」「非認知能力を育てる」「健やかな育ちのスタートを応援」「発達を促す環境構成を大切に」の目標を設定し、保育士の十分な確保や、研修による職員の質の向上に力を入れてきた。

また、ネイティブ講師による英語で遊ぼう、専門家による体操指導、リトミック、保小接続のためのワークによる学び、管理栄養士などによる食育、筑波大学と連携したアート鑑賞などのカリキュラムを導入して、幅広く力が伸ばせるよう努めてきた。また、希望者はヒップホップダンスやピアノの個人レッスンも受講ができるようにしている。

これだけ並べるととても忙しそうに聞こえるが、子どもたちは、どのプログラムにもとても楽しく参加して難なく力を付けていくのである。吸収できる適切な時期に体験や学びを積むことが、いかに大切かが確認できるすてきな場である。(茨城キリスト教大学名誉教授、みらいのもり保育園園長)

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