金曜日, 9月 11, 2026
ホームつくば筑波山のホテルを米投資会社に譲渡 サンスイグループ

筑波山のホテルを米投資会社に譲渡 サンスイグループ

料亭「つくば山水亭」などを経営するサンスイグループ(本部・つくば市小野崎、東郷治久代表)は、筑波山神社前に保有する「つくばグランドホテル」(同市筑波)を米国の投資ファンド「フォートレス・インベストメント」に譲渡する。9月末までサンスイグループが運営した後、同ファンドに経営権が移る。系列のホテル会社が冬場に改修工事を行い、来春、新ホテルとしてオープンする。

東郷代表によると、ホテルの従業員約40人は事業を継承する新ホテルに移る。コロナ禍などによる宿泊客減、観光地・筑波山の魅力不足などから、サンスイグループはホテル事業からの撤退を検討していた。東郷代表の以前の勤務先である三菱商事の紹介があり、今回のホテル売却が実現した。譲渡額は「相手との約束もあり言えないが、ホテルの借入金を相殺できる金額」という。

新運営会社は「マイステイズ」社

フォートレスは運用資産458億ドル(約6兆5500億円、2022年末会社概要)の大型ファンド。その100%子会社「マイステイズ・ホテル・マネジメント」(本社・東京都港区六本木)は旅館やホテルを買収し、日本国内で144棟、2万888室(同)の宿泊施設を運営している。名称は「マイステイズホテル…」「亀の井ホテル…」(…部は地名)が多く、再オープンするホテルもこれに準じた名称になる。

筑波山神社門前には、筑波山江戸屋、筑波山ホテル青木屋、つくばグランドホテルが軒を並べている。グランドホテルが撤退した場合、宿泊施設が減ることが心配されていたが、ファンド系マイステイズの進出により、3つの旅館・ホテル体制は維持される。

祖父と父の代の事業はなくなった

サンスイグループは、ホテルレストラン事業部(グランドホテルのほか、ホテル日航つくば内の和食レストランなど)、ペット事業部(筑波山麓のつくばわんわんランド、同園そばの老犬介護ホームなど)、教育事業部(つくば国際ペット専門学校、山水亭そばの日本語学校など)で構成されている。売り上げ比率は各部門ごとに3分の1程度。

東郷代表は「ホテルからの撤退でホテルレストランのシェアは減るが、5年前に設立した日本語学校への入学者が増えており、今後、この部門が期待できる。今、この日本語学校の増設工事を進めている」と語る。

つくばグランドホテルは、元々、祖父が買い取った「旅館・筑波山水荘」が前身。父の代にホテルに建て替えた。東郷家(祖父は米穀商→鉄道経営、父は映画館チェーン経営、3代目はパチンコ店経営→現事業部門構成)の家訓は「一つの業種にこだわるな。一つよい時に違うことをやっておけ」。東郷代表は「これで祖父と父の代の事業は何もなくなった」と笑う。(岩田大志)

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