2018年に廃校になったつくば市国松、旧筑波小学校(約8800平方メートル)に来年4月、インド系のインターナショナルスクールが開校する。初年度の24年度は、つくば市在住者を中心に2歳半の幼児から小学校5年生まで40~50人が通学すると想定されている。その後受け入れを拡大しながら、高校生まで500人規模の学校にする。3日、同市議会全員協議会に報告された。
外国企業誘致施策の一環で県が誘致し、昨年9月には地元住民との意見交換会が開かれた(22年9月27日付)。
開校するのは、シンガポールに本社があるグローバル・スクールス・ファウンデーションの日本法人で、株式会社のグローバル・インディアン・エデュケーション。同社は現在、東京都江戸川区でインターナショナルスクールを運営している。同区内に三つのキャンパスがあり、1000人を超える児童生徒が学んでいる。
旧筑波小での開校に向けては、今年夏頃につくば市と賃貸借契約を結び、市から、鉄筋コンクリート3階建ての教室棟とグラウンドを年間約390万円で賃借する。その後、同社が教室などの部分的な修繕を行う。体育館は耐震基準を満たしていないことから使用しない。
江戸川区の同インターナショナルスクールによると、旧筑波小では国際バカロレアの教育プログラムによって授業を行う方針だ。教室は普通教室を分割し、最大20人前後の少人数とする。主につくば市内に住む子どもたちがスクールバスで通うことを想定しており、インド出身者ばかりでなくさまざまな国籍の児童生徒を募集する。
地域住民に向けては、ヨガなどのカルチャースクールを開設するほか、校庭を地域に開放するなどして、地域の文化・スポーツ活動を支援する。現在、防災備蓄倉庫が設置されていたり、選挙の際の投票所となっていることから、開校後も引き続き防災倉庫を設置し避難所として利用できるようにしたり、投票所として利用できるようにするという。