つくばなど地域情報も豊富
関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)は創業115周年を記念し、JTBパブリッシング(本社東京都新宿区、盛崎宏行代表)とコラボ会社案内「るるぶ特別編集セキショウグループ」を発行した。るるぶの会社案内版が制作されるのは県内の企業で初めて、全国でも2例目という。
「るるぶ」はJTBパブリッシングが1973年から発刊する旅行情報誌。2010年12月には発行点数が世界最多の旅行ガイドシリーズとしてギネス世界記録に認定された。ビジュアル性を重視した分かりやすく親しみやすい誌面づくりが特色で、今回の「セキショウグループ」にもそのノウハウが生かされている。
内容は1908年(明治41)の創業から今に至る発展の歴史をつづった「関彰商事ヒストリー」をはじめ、グループの事業内容や支店・営業所網、アスリート社員の活動や文化支援の取り組み、未来へ向けた新規事業や社会貢献など幅広い。各部門から選ばれた社員4人の一日の業務の流れを追った「スタッフのお仕事密着レポート」もあり、「それぞれエリアや職種は違っても、地域への感謝と奉仕を心に、業務に励む姿をお見せできたと思う」と、広報部の田中利明部長。
見開き10ページにわたる大型特集「スタッフおすすめスポット」は、県内および周辺4都県の社員19人が、ランチや手土産に適した各地の名店や観光名所などを紹介。「各営業所の若手社員を多く抜擢した。地域情報を伝えるとともに人を知ってもらう意味もある。取引先や職場内のコミュニケーションツールに役立ってくれるといい」と田中部長。
つくばエリアでは、エネルギーパートナー課の川上兼一さんが天久保のラーメン店「七福軒」を紹介。「初めは取引先に教えていただき、行ってみたらおいしくて、家族とも食べに行くようになった。これを見て利用する人が増えてくれたらうれしい」との感想。松野木にある「蔵出し焼き芋かいつか」を紹介したのは事業開発課のダンティ・トゥイ・ヴィさん。「ベトナムではサツマイモはゆでて食べることが多く、かいつかの焼き芋はすごく甘くてねっとりしていて驚いた」とのこと。自分が載った冊子は「帰ったらさっそく、故郷のおばあちゃんにビデオ通話で見せてあげたい」と語った。
るるぶ特別編集シリーズは、これまで自治体版や地域イベント版などが中心だった。JTBパブリッシングでは、るるぶ発刊50周年を機に、今後は会社案内版にも注力したい考えで、今回はその良い見本となる一冊が作れたと話しているそうだ。
るるぶ特別編集「セキショウグループ」は1万部を制作。書店販売や施設等での配布はせず、従来の会社案内と併用し、営業やリクルートなどのツールとして活用していくという。(池田充雄)