火曜日, 4月 28, 2026
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延命よりも生活の質が大事? 《ハチドリ暮らし》21

【コラム・山口京子】今月で65歳になりました。先月には、介護保険被保険者証が届きました。第2号被保険者から第1号被保険者に切り替わり、保険料額も変わります。納付書は2月中旬頃に送られてくるようです。年金額が18万円以上であれば、原則年金から自動で差し引かれることになりますが、手続きには半年~1年かかると書いてありました。自分としては年金を繰り下げるので、納付書で振り込むことになりそうです。

今後引かれる社会保険料は、国民健康保険と介護保険の2つです。国民健康保険は75歳になると後期高齢者医療制度に移行し、介護保険料とともに死亡するまで差し引かれます。国民健康保険料も介護保険料も引き上げの方向性が打ち出されているので、自分の場合どうなるか確認することが大事です。

思った以上に両保険料が引かれるのではないでしょうか。高齢社会における医療や介護のあり方はどうなのか? どういう制度がふさわしいのか? 国や専門家の間でも様々な議論がされており、新聞や書籍などで読むことができます。

文明が不幸をもたらす?

ある新聞に、2021年の米国人の平均寿命が前年より短くなったという記事がありました。平均寿命が前年比で短くなるのは2年連続とのことです。新型コロナウイルス感染症、薬物の過剰摂取、自殺や殺人などの影響もあるようです。

『文明が不幸をもたらす 病んだ社会の起源』(クリストファー・ライアン著、河出書房新社)にも、米国人の平均寿命が短くなったことやその社会的背景について書かれていました。「医療制度が死にもの狂いで果てしなく延命することへの懸念」「異常な社会に対する忠実な順応は精神疾患の指標である」など、少し過激とも思える言葉に驚きました。

米国社会はどうなっているのか? 日本は米国を後追いしているといいますが、日本でも精神疾患などの人が増えているのではないでしょうか?

「延命よりも生活の質が大事である」という言葉を聞きます。追加して言うと、経済(お金)一辺倒ではなく、生活の質をすべての世代が向上させることが求められている、と感じるのですが…。人間そのものというか、私たちの暮らし全体が粗末にされているように思うのは私の勘違いでしょうか。

今、南直哉さんの書かれた『善の根拠』(講談社現代新書)という本を読んでいます。自分の人生をしっかりと自分が引き受けなさい、自分とは自己であり、他者であり、社会でもある、関係性の中で作られるものだ―としています。心して生きなさいと、諭された思いになりました。(消費生活アドバイザー)

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