水曜日, 9月 17, 2025
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新年おめでとうございます 《吾妻カガミ》148

【コラム・坂本栄】物騒な世の中になりました。戦争は政治の手段という古典的な考え方が大手を振って登場。また、軍事と経済が連動する時代になりました。戦後日本の政治・経済・軍事の常識は非常識になってしまったようです。/NPO法人「NEWSつくば」は昨年10月、発足から5年を迎えました。地域の有力法人の支援も得て、自らのサイトとニュース・プラットフォーム経由で地域情報を発信しています。

上のパラグラフは年賀ハガキからの転載です。スタートから6年目に入った本サイトを、今年もよろしくお願い申し上げます。以下、賀状を少し補足します。

政治の延長で戦争をする時代

戦争は政治の手段…は、ドイツの軍学者クラウゼヴィッツ(1780~1831)の名言「戦争とは異なる手段を持って継続される政治に他ならない」を言い換えたものです。ウクライナに対するプーチンさんの振る舞いを見て、彼の頭の中は19世紀の状態であることを痛感しました。私たちの戦争に対する否定的な考え方はナイーブに過ぎ、政治指導者は自分の都合で戦争を始めると考えておいた方がよいのかもしれません。

20世紀半ば以降、私たちは自由貿易の恩恵を受け、そのシステムを広げてきました。ところが、経済と軍事がセットになった強国を志向する習さんに、米欧日が敏感に反応、戦後の貿易システムは壊れつつあります。半導体など多くの商品が輸出入規制の対象になり、日本にとって好ましい国際経済のシステムは過去のものになりました。

この77年間、私たちの常識であったことが、崩れつつあるようです。私たちは20世紀前半に引き戻され、政治の延長上の戦争が常態化し、経済が窮屈な思いをする時代に突入したのでしょうか。

地域メディアの新モデル模索

NEWSつくばは、新しい地域メディアのモデルを模索してきました。税金で運営される自治体の監視、解決が求められる地域問題の提起、地域のイベントやそこで活躍する方々の紹介―などの記事は新聞と同じですが、既存メディアとの大きな違いは「ネットで発信する非営利法人」であるということです。

新聞・ラジオ・テレビなどのメディアは、購読(視聴)料や広告料などで運営されています。これに対しNEWSつくばは、個人や法人の小口支援、法人の大口支援によって運営されています。経費の多くは有力法人の支援でまかなわれており、現在、十数社の支援を得ています。地域メディアの必要性に理解がある、これら法人の識見に深く感謝しております。

昨年12月、紙メディア時代の終わりを示唆する事件がありました。県南で配布されてきた有力フリー・ペーパーが休刊になったことです。また、新聞やテレビは、紙や電波だけでなく、ネットを使った発信に経営資源を振り向けています。大観すると、メディアの主流はネットに移りつつあり、私たちの試みもその流れに沿ったものです。

冒頭、ニュース・プラットフォームに触れましたが、私たちは、Googleニュース、Yahoo!ニュースなどのプラットフォーム(大手発信サイト)に記事を提供しています。つくば・土浦地域のニュースを、できるだけ多くの方々に読んでもらいたいと思っているからです。伝達範囲に制約のある紙メディアに比べ、全国津々浦々に届くネットメディアは、この点、圧倒的に有利といえます。(経済ジャーナリスト、NEWSつくば理事長)

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民有林に防除対策費を補助 ナラ枯れ被害拡大防止へ つくば市

ナラ枯れなどによる森林被害の拡大を防ごうと、つくば市は今年度新たに、市内に森林を所有する民間地権者を対象に、防除対策費用の2分の1を補助する制度を創設した。 筑波山周辺の森林や公園など市有地のナラ枯れ被害に対してこれまで同市は、防除対策に取り組んできた。一方、筑波山周辺など市内の民有地の森林でも被害が出ており民有地で対策を施さないと被害拡大を防ぐことができないことから新たに補助を実施する。 同市鳥獣対策・森林保全室によると、現時点での申請者はゼロで、市が相談を受けている地権者が一人。市はホームページや市報などで広報してきたが、補助制度や防除方法を知らない地権者もいると見られる。 ナラ枯れは、カシノナガキクイムシ(通称カシナガ)という体長5ミリほどの昆虫の被害を受けたコナラやクヌギなどが、昆虫の体に付着した病原菌、ナラ菌の繁殖により水分が枝葉に行き渡らなくなり、紅葉前の7~8月頃に急速に葉の色が赤褐色に変色し枯死する被害。幹が太く樹齢を重ねた樹木が被害を受けやすいとされ、枯死した樹木は早期に対策をとらないと、翌年以降、被害が拡大するとされる。2020年9月に県内で初めて、つくば市内で被害が確認され、以後、拡大し、県林業課によると現在、県内44市町村中36市町村で被害が確認されている。 筑波山系では2022年に朝日トンネル付近で確認されたのが最初。翌23年には筑波山や周辺の森林でナラ枯れが目立つようになる中、つくば市では23年、南麓の同市臼井、市有地の筑波ふれあいの里で、ナラ枯れが確認された32本を伐採し、薬剤によるくん蒸処理を実施した。翌24年には観光拠点の筑波山梅林奥の市有地の林道、四季の道周辺に被害が広がり、市は13本を伐採しいずれもくん蒸処理した。 一方、今年は筑波山の林道沿いの市有地に関しては新たな被害は確認されていないという。昨年、四季の道沿いで、被害を受けやすいとされる幹が太く樹齢を重ねた樹木をあらかじめ伐採などしたことなどが被害の拡大を防いだとみられている。 つくば市で補助対象となるのは①幹にあらかじめ殺菌剤を注入し行き渡らせておく殺菌剤を樹幹に注入する方法(補助額は1回当たり上限5万円。カシナガに入り込まれ木くずが出た時点で注入しても効果は期待できない)②成虫が飛来する5月ごろから約半年間、樹木の幹に粘着剤やビニールシートを巻き付けカシナガが入り込むのを防ぐ方法(同5万円、粘着剤にとらえられたカシナガを生きたまま放置すると仲間を呼び寄せることがあるので、粘着剤と殺虫剤を併用する方法もある)③被害を受けた樹木を伐採し薬剤で燻蒸処理または焼却処理する方法(同15万円)。今年度予算は165万円で、市は1件につき平均20万円程度、8~10件の申請を想定している。 市鳥獣対策・森林保全室の石塚正巳室長は「市として、ふれあいの里や四季の道など市の施設で、伐倒しくん蒸処理するなどの対策をしてきたが(被害が)全て無くなったわけではない。個人の土地については広報するのみで、(市が)直接的な対策をしていないので根絶はなかなか難しい」という。 一方土浦市は2024年、ナラ枯れ被害に遭った朝日トンネル付近のコナラ16本を伐採した。費用は、運搬、処分、交通封鎖の人件費を含み計583万だった。同市はナラ枯れに対応できる補助金として小規模森林整備補助金があり事業費の70%を補助できるとしている。 ナラ枯れの被害については、全国で毎年調査が実施されている。県林政課によると23年度に被害が確認された市町村は33市町村、24年度は34市町村、25年度は36市町村と市町村数は徐々に増えている。県全体の被害面積はつくば市内で初めて確認された2020年が200平方メートル、21年も200平方メートルだったが、22年に3000平方メートルと15倍に広がり、23年はさらに前年の2.3倍の6700平方メートルに拡大した。24年度の被害面積は6100平方メートルと前年度の91%だが、同課は、森林の奥の広葉樹まで調査が及んでいないなどから、被害は前年と同程度とみている。(榎田智司)

つくつくつくばの七不思議の旅《映画探偵団》92

【コラム・冠木新市】2009年、「つくばの映画・演劇を作ろう」をテ一マにNPO主催の講演会で30人を前に語った。当時、映像のロケ地に誘致する運動は盛んだったが、地元の文化・歴史・伝説を活用して、自ら作る動きは少なかった。 つくばにも面白い素材がいくつかあった。その一つが、茨城県出身の童謡詩人・野口雨情が1930(昭和5)年に作詞した「筑波小唄」「筑波節」で、元は一つの歌をなぜか二つに分けた新民謡だ(映画探偵団22)。 2010年、その理由を「雨情からのメッセージ」と題して講演、朗読劇、踊り、演奏で表現した。新築の筑波銀行ホ一ルに300人ほど集まった。好評だったこともあり、つくばの7地域の話を「つくつくつくばの七不思議」として再創造しようと考えた。 2012年春、北条を竜巻が襲い町を破壊したころ、水戸で「筑波小唄」「筑波節」の幻のSPレコードが見つかった。いろいろな方の協力を得てCDに復刻、また、つくば市の観光物産課の応援で踊りの講習会を5期まで開催した。 同年秋、詩劇「北条芸者ロマン~筑波節を歌う女~」を上演。北条街づくり振興会との縁を深めた。このとき、植田利浩さんが作曲した曲を「筑波恋古道」と名付けた。 2015~16年、「つくつくつくばの七不思議/サイコドン」をACCSケ一ブルテレビで放映。「筑波恋古道」の作詞もでき、歌い手を募集するが、応募はなかった。踊りのイベントでは、植田さんの歌うデモテ一プを使用した。2023年の「金色姫伝説旅行記」のときに、声楽家・大川晴加さんが新たに吹き込んだ。 「はじまりのうた BEGIN AGAIN」 「北条芸者ロマン」に取り組んでいたころ「はじまりのうた BEGIN  AGAIN」(2013)という映画が製作された。オ一プニングはバーのステ一ジ。無名の女性シンガ一が歌い、1人の中年男性が身を乗り出して聞く。そして「その日の朝」とクレジットが出て回想となる。 男は、音楽プロデューサーで5年間失敗続き、妻と別居中。娘に煙たがられ、自分が創立したレコード会社からもクビを宣言され、地下鉄で自殺を考えバーに来る。男は、無名シンガ一の背景にピアノやベースが加わる幻想を見る。 次に女性の回想がはじまり、楽曲を提供した恋人歌手との関係がこじれ争いとなる中、バーでプロデューサーの男と出会ったことが描かれる。 2人は作品を企画する。会社からデモテ一プを要求されるが、録音費用のない男は、デモよりもアルバムを作ろうと考える。路地裏やビルの屋上などで録音する。演奏者には後払いで、才気あふれる無名の若者を集める。さらに女性歌手の誘いで、男の娘をギターに採用。完成したアルバムは高評価を受ける。 エンドクレジットが流れる中、女性がレコード会社と契約したくないとの訴えに男はあっさり了承し、最後にはネットを使い1ドルで売ることにする。アルバムは大ヒットするが、男は元の会社から再びクビになる。そうした時代を先取りした作品だった。 「筑波山 恋うたつづり」 2025年8月27日、「筑波小唄」「筑波節」「筑波山唄」「筑波恋古道」を収録した「筑波山 恋うたつづり」が恩田鳳昇監修で日本コロムビアから発売された。企画から15年かかった。つくつくつくばの七不思議の旅は「はじまりのうた」をヒントにまだまだ続きそうである。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家) ※つくつくつくばの七不思議セミナー(お話と懇談会)のお知らせ:2025年9月27日(土)午後1時~、カピオ小会議室、参加費無料。

洞峰公園などが「自然共生サイト」に NPOとつくば市が共同申請

市内7カ所目 民間の取り組みなどによって生物多様性の保全が図られている区域や活動を認定する環境省の「自然共生サイト」に、つくば市の洞峰公園とその近接公園が16日認定された。同日つくば市が発表した。認定区域は洞峰公園(同市二の宮、17.4ヘクタール)と、近接する二の宮公園(同市二の宮、2.7ヘクタール)、まつぼっくり公園(同市千現、0.6ヘクタール)の3公園で、面積は計20.7ヘクタール。 市環境保全課によると、洞峰公園などで動植物調査や希少種の保護などを実施しているNPOつくばいきものSDGs(木下潔代表)から昨年秋ごろ、つくば市に提案があり、今年4月、同NPOとつくば市が共同で申請した。 市内では奥村組技術研究所内のビオトープ(同市大砂)も同日、自然共生サイトに認定された。市内の自然共生サイトは計7カ所となり、認定数としては全国の市町村で4番目に多くなった。認定サイトのほとんどは国際データベースのOECM(保護地域以外で生物多様性保全に資する区域)にも登録される予定。 認定制度は2023年度から始まり、25年4月に認定の仕組みを法制化した地域生物多様性増進法が施行された。法律に基づく認定は今回が初めて。同法に基づいて民間が作成・実施する増進活動実施計画と、市町村が取りまとめ役となって地域の多様な主体と連携して行う連携増進活動実施計画が認定され、二つの計画の活動実施区域が自然共生サイトとなる。 ゾーニングし緑地管理 市によると、洞峰公園とその近隣公園サイトの活動計画は、800メートルの距離を置く3つの公園の状況について①隣接する複数の研究所の樹林地、草地と共に100ヘクタールを超える緑地を形成し、絶滅危惧種を含むつくばの里地里山、沼・湿地に特徴的な動植物が生息生育している②通勤、通学など日常生活の傍ら、多様な生き物の活動に触れることができる—などが特徴だとしている。 活動計画の目標については①日常生活の中で生物多様性を実感できる市街地ならではの環境を次世代につなぐことを目指す②自然観察会などの環境教育活動を通じて身近な公園の生物多様性の価値に対する認知を高め、市民参加による調査モニタリング活動や保全活動を推進する―の二つを掲げている。 主な活動内容は、植生の特性に応じて園内をゾーニングし緑地管理するというもので①希少動植物生息生育エリアでは保全対象動植物に適した手刈りの草刈り、落ち葉かき、播種、樹木剪定を行い、対象植物の生態系を侵害する動植物は防除する②通常管理エリアは機械刈りや樹木剪定など一般的な公園緑地の管理手法を行う➂希少種エリアと通常管理エリアの間の緩衝的役割を担う緩衝ゾーンは主として背丈が高めの高刈りにより草地管理を行う—としている。 モニタリング計画として①植物、鳥類、昆虫、菌類を対象に年1~2回、有識者の指導の下、市民参加型調査・モニタリングを行う②希少植物種については開花期に生育状況を同NPOが中心となって調査する—とし、実施体制として①市と同NPOは専門家の意見を交えて保全計画を立案し実行する②つくば市は対象サイトの運営管理を統括し、希少動植物の生息生育エリア以外の緑地管理、沼管理を行う➂同NPOは希少動植物の生息生育エリアを管理し、調査・モニタリング活動、環境教育、市民参加型生物多様性保全活動を計画・実施する—となっている。計画期間は今年9月から2030年8月までの5年間。 一方、洞峰公園をめぐっては、2024年2月に県から市に無償譲渡された経緯などを受けて、今年4月、同公園の管理・運営方法などを市に提言する「洞峰公園管理・運営協議会」(委員長・藤田直子筑波大芸術系環境デザイン領域教授)が4月にスタートしたばかり。一般市民が参加してこれからの維持管理について話し合う分科会は1回目が7月に2日間開かれたのみで、本格的な議論はこれからになる。 洞峰公園を管理する市公園・施設課は、今回認定された活動計画は、県が管理していた時を含め、すでに取り組まれてきた活動を継続するものだなどとしている。(鈴木宏子)

歴代入賞作品約100点を一堂に 土浦で「世界児童画展セレクション」 

児童画展の一大イベント「世界児童画展」の歴代入賞作品約100点を一堂に展示した企画展「世界児童画展 超半世紀セレクション こどもの絵から見る世界」が16日、土浦駅前の土浦市民ギャラリー(同市大和町)で始まった。 世界児童画展は1970年に開催された大阪万博を機に公益財団法人美育文化協会が始め、世界の約40の国や地域から毎年約8万点もの作品が集まる。土浦市民ギャラリーでは2017年の開館以来毎年「世界児童画展 茨城県展」を開催してきた。今年は2回目の大阪万博が開催されている記念の年であることから、第1回から55年分の歴代受賞作品を同協会から借り受け展示する。 展示作品は3歳から15歳の子供たちが描いた計106点で、日本の最高賞である内閣総理大臣賞受賞作品が14点、海外の最高賞である外務大臣賞が25点、ほかに特別賞受賞作品など。国内の作品が63点、海外は43点となっている。 第20回内閣総理大臣賞を受賞した日本の小学6年生(当時)小森翠さんの「うにをむく人」は、赤いブラウスに緑のエプロンを付けた女性がうにをむく姿を正面から大きく描いている。大胆な筆づかいながら、ひとつひとつのウニの形は異なっているなど、細かく観察した描写になっている。 第22回同賞を受賞した日本の小学6年生(当時)水野聡英さんの「高層ビル街に現れたヒョウ」は版画で、赤と黒と白の3色しか使ってない。画用紙の左側にタワーの脚部だけが大きく描かれ、高層ビルの上に乗ったヒョウとの対比と彫刻刀の荒い削りあとにインパクトがある。 第19回外務大臣賞を受賞したオーストリアの13歳(当時)マルクス・ヴァイセンンベルガーさんの「おしゃべりな女」は、人の肌も洋服も背景も緑と黄色だけを使って描かれており、緑の濃淡で表情や服の柄、背景を生き生きと描いている点が印象的だ。 会場では、描かれている情景や使われている色をもとに「家族」「物語・ファンタジー」「生活・文化」など7つのテーマに分けて紹介している。「家族」は3点で、子どもたちの家族を描いた作品を展示している。「物語・ファンタジー」は20点で、子どもたちが考えた物語や空想の世界が思い思いに描かれている。「生活・文化」は23点で、地域や国ごとの子どもたちを取り巻く生活や文化を絵から読み解くことができる。「生き物」は13点で、虫や猫、牛など子どものそばにいる生き物が生き生きと描かれている。「乗り物」は7点で、各国の身近な乗り物が描写されている。 ほかに「構図・空間」がテーマの作品は19点展示され、子どもならではのユニークな構図の作品が描かれている。「色彩」は21点で、シンプルだったりカラフルだったりと色使いに注目したい絵がそろっている。 同市民ギャラリー主任の若田部哲さんは「賞を取った絵を展示しているが、賞は優劣や巧拙(こうせつ)を問うものではなく、あくまでも子どもならではの感性に対する驚きや喜びから選んでいる」とし「子どもたちの素直な表現のすばらしさを見ていただきたい。昨今、未来への閉塞感があるが、子どもたちの絵から伝わる今の喜びや未来への希望や夢という明るい感情を感じてほしい」と来場を呼び掛ける。(伊藤悦子) ◆同展は9月16日(火)から10月19日(日)まで、土浦市大和町1-1、アルカス土浦(市立図書館)1階、土浦市民ギャラリーで開催。入場無料。開館時間は午前10時~午後6時。月曜など休館。問い合わせは電話029-846-2950(同ギャラリー)へ。