月曜日, 11月 28, 2022
ホーム コラム 花火を観るなら有料観覧席で 《見上げてごらん!》4

花火を観るなら有料観覧席で 《見上げてごらん!》4

【コラム・小泉裕司】今月26日(火)は、3年ぶりに開催される「ぎおん柏崎まつり海の大花火大会」(新潟県柏崎市)への初参戦を予定。今シーズンは、4月末の秋田県大仙市大曲での開幕2連戦(5月14日付コラム)を幕開けに、6月の宮城県亘理町(6月19日付コラム)に続き、アウェー4戦目となる。

新型コロナ感染対策で中止が相次いだ全国各地の花火大会が、「3年ぶり」を合言葉のように次々に開催日程を発表し、観覧席の販売を開始した。このまま夏の花火シーズンに突入すると思いきや、「第7波」がやってきた。喜びもほんのつかの間となってしまうのか、新規感染者数の推移が気にかかる。

さて、花火大会主催者は、花火会場のベストロケーションに有料観覧席を設置するが、人気のある大会の場合、この「チケット」を求めて花火ファンが門前に列をなす。「宿」や「交通手段」とともに「花火旅」の三種の神器だ。

その販売方法は、地元に配慮した現地販売に加えて、遠隔地からも購入可能なネット販売を併用するパターンが多いが、茨城県外の現地販売に並ぶのは現実的に難しい。おのずからネット申し込みとなるが、これも「長岡花火」のような抽選方式もあれば、「大曲花火」のような先着方式もある。

抽選方式には家族や友人名義での複数応募、先着方式の場合は長年培った「瞬札技」を駆使することになるが、それでもアクセスが集中しパソコン画面が停止することもしばしば。過去、購入することができず鑑賞を見送ったこともあるが、今シーズンは幸いにも高勝率に恵まれている。

「プラチナチケット」を眺めながら

一方、茨城県内の花火大会は原則、現地販売に行列することにしている。先日、「いなしき夏祭り花火大会」(稲敷市)の「さじき席券販売」に並んだところ、例年の3倍となる120人が訪れたとのことで準備した整理券がなくなり、事務局が「来年は募集方法を再考したい」というほどの人気。

今月3日の全国花火競技大会(大曲の花火)の場合は、隣県からも訪れた800人が行列したとのニュースを聞いて、ネット販売に回る残席数が気がかりだったが杞憂(きゆう)に終わり、希望の席をゲットすることができ安堵したところだ。

過去、土浦市役所に奉職していた頃は、桟敷席購入のための抽選券配付に早朝から霞ケ浦文化体育会館(土浦市大岩田)に並び、当日知り合った行列仲間とともに当落に一喜一憂したものだ。こうして手に入れた「プラチナチケット」をよなよな眺めながら、大会当日への気分を醸成していくのが私の花火鑑賞の王道であり、この信条は今も変わらない。

こうした花火大会に向けたルーティンがある限り、私の「慢性煙分依存症」の治癒は、ほど遠いようだ。

故三浦春馬さんも土浦花火ファン

明日7月18日、土浦市出身の俳優三浦春馬さん(享年30)の三回忌を迎える。今も全国各地から多くのファンが聖地「土浦」を訪れている。春馬さんの逝去3カ月前に発行した「日本製」(ワニブックス)は、各地のメード・イン・ジャパンを訪ねた雑誌連載を書籍化したものだが、文中、土浦の花火の魅力を語っている。子どもの頃から親しんできた花火を観るために、上京してからも都合のつく限り帰ってきたという。

それぐらい土浦の花火が好きだった春馬さんは、いつも見ていた高台ではなく初めて桜川の河川敷で見たときは心から感動したそうで、「まだ土浦全国花火競技大会を見たことのない方は絶対に足を運んでほしいですし、茨城の誇りを見に来てほしいです!!」とコラムを結んだ。

一度も会場を訪れたことのないあなた、春馬さんの言葉を信じて、今年こそ会場に足を運んで、花火を見上げてみませんか。本日はこの辺で「打ち止めー」。「ドン ドーン!」。(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

誹謗中傷するコメントはNEWSつくば編集局が削除します。

0 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー

注目の記事

最近のコメント

最新記事

W杯応援に1000人 筑波大でパブリックビューイング

つくば市天久保の筑波大学サッカー場で27日、カタール・ワールドカップ(W杯)のパブリックビューイング(PV)が催され、コスタリカ代表と対戦した日本代表に声援を送った。日本は終盤の失点から0-1敗れ、1次リーグ突破は次のスペイン戦に持ち越された。 PVは筑波大学蹴球部と大学公認学生団体の「ワールドフットつくば」が主催した。事前申し込みで無料招待された地域住民と大学生の合わせて約1000人が試合を見守った。 三苫選手ら先輩に声援送る 筑波大は、代表メンバーの三苫薫(2019年度卒)と谷口彰悟(2013年度卒)両選手の母校。PV会場の第1サッカー場は、2人が学生時代に練習で汗を流した場所となる。 企画した山内健太朗さんは「サッカーによって生まれるつながりを大事にしたい。最近はコロナ禍で活動が限定されていたが、この機会を生かし、市民も巻き込んで、たくさんの人たちにサッカーの魅力を伝えたい」と意図を話す。大学との折衝では開催の意義は理解してもらえたが、感染対策などクリアすべきハードルは高かったという。放映権の購入費用にも大学OBなど大勢の人に協力を仰いだ。

木造校舎で学ぶ、育つ 《邑から日本を見る》124

【コラム・先﨑千尋】今月初め、日立市立中里小中学校を訪ねた。この春に中里地区の小学校と中学校が一緒になり、新しい木造校舎で学ぶということを知り、是非この目で確かめてみたいと考えていたからだ。太平洋に面する日立市の中で同地区は、山を越えた飛び地のような位置にある。日立鉱山の公害を描いた新田次郎の小説『ある町の高い煙突』の舞台となった場所だ。 この小中学校は2011年に小中一貫教育に移行し、翌年に小規模特認校に指定された。この指定により、市内のどこに住んでいても入学、転入できるようになった。9年制になった今年からは義務教育学校になり、9年間を通した独自のカリキュラムを組むことが可能となった。コミュニケーション科(英語、ことば)を設け、9年かけて子どもたちのスピーチやディスカッションの能力を高める授業に取り組んでいる。 さらに、外部講師を呼んで、落語や能楽なども体験している。田植えや稲刈り、リンゴ栽培の手伝いなど、地域の人たちとともに実りを実感できる活動や、地域主催の行事にも参加している。 新しい校舎は山と清流に囲まれ、子どもたちは、森の木々の彩り、草木のざわめき、川のせせらぎ―など、四季の変化と豊かな自然を感じ取ることができる。敷地の南側を流れる里川に沿った円形の校舎は、風景と調和するようにすべて木造。1階には職員室のほか、多様な授業やランチルーム利用などの多目的に使える、マルチスペース「きららホール」や、校舎の中央にある昇降口付近に図書室を配置しているのが特徴だ。2階にある普通教室は、廊下との間仕切りがないためオープンな教室となり、多様な学習形態に対応できる。 同校では校長が対応してくれ、学校の特色やどのような授業を行っているのかなどをお聞きし、教室を案内してもらった。現在の生徒数は53人で、そのうち地元は13人。他は市内の他地区からスクールバスなどで通学している。わずか3人の学年もあり、1人1人がきめ細かな教育を受けることができる。廊下で会った子どもたちの目はキラキラ輝いていた。

ふるさと納税の顛末記 ① 《文京町便り》10

【コラム・原田博夫】年末になると、ふるさと納税でソワソワするお宅もあるかも知れない。魅力的な返礼品をめぐる話題である。しかし、これは、制度導入の経緯からすると、妙な話である。今回は、その顛末(てんまつ)を取り上げたい。 そもそも、高校まで地方圏で教育を受けた若者の相当数が、大学入学や会社就職で都会に出て、その後の社会人生活や結婚後もそこで過ごすのは、20世紀後半の日本社会では(都市部と農村地域の間で教育や就業のチャンスに濃淡がある以上)当然だった。 この若者には財政の観点からは、高校卒業までは地元自治体の教育支出が投入されていた。勤務先の企業は、法人税(国税)および法人住民税を(企業の所在地へ)納めている。会社員としては、給与・報酬から所得税(国税)と個人住民税を(居住地の県・市町村へ)納めている。この会社員も企業も、当該年度に関しては立派な納税者である。 しかし、この会社員を高校時代まで成育させた出身地では、この財政収支の流れはやや釈然としない。少なくとも、地方出身者の高校卒業までに投じた財政資金のある部分は、出身の市町村・県に戻してもらいたい。とりわけ、都市部に出た地方出身者が地元に残った同世代よりも高所得者になっている場合には、そうした矛盾を感じる。 故郷へ還元できる制度はないか? 地方交付税制度は、こうした気分を一部解消する制度でもある。主要な国税5税(所得税・法人税・酒税・消費税・地方法人税)の一部(3割強)を地方の固有財源とみなして、全国の地方自治体を対象に、一定の意基準に従って(地方自治体ごとに基準財政需要額と基準財政収入額を算定し、前者が後者を上回っている場合はその差額を財源不足とみて)財源保障のために一般財源として配分する、という制度である(うち、94%は普通交付税、6%は特別交付税)。

ウクライナ避難民支援募金を大使館に寄付 日本つくば国際語学院

学校法人つくば文化学院(東郷治久理事長)が運営する日本語学校「日本つくば国際語学院」(同市松代)が、4月からつくば市内で呼び掛けていたウクライナ避難民支援募金(4月13日付)が9月末までに計24万5000円集まり、10月26日、東京都港区の駐日ウクライナ大使館に寄付した。 募金箱はグループ企業のサンスイグループ(東郷理事長)が運営する市内計8カ所に設置した。当初6月末までの予定だったが延長し、9月末まで寄付を募った。 8カ所は同校のほか、つくばグランドホテル(同市筑波)▽つくばわんわんランド(同市沼田)▽つくば国際ペット専門学校(同市沼田)▽つくば山水亭(同市松代)▽つくば山水亭別亭(同市吾妻、ホテル日航つくば2階)▽KEY’S CAFE(キーズカフェ)ララガーデンつくば店(同市小野崎、10月16日閉店)▽ミスタードーナッツ イーアスつくばショップ(同市研究学園)。特にKEY’S CAFEとつくば国際ペット専門学校に設置した募金箱には多くの寄付が集まったという。 今回の募金活動は「ウクライナ避難民の支援はまず日本語学校から手を挙げてやるべきではないか」という東郷理事長の言葉がきっかけとなった。寄付金を受け取ったウクライナ大使館の担当者からは感謝の言葉が述べられたという。 同校の森山英熙本部長は「みなさんに関心を持って寄付をしていただき、本当に感謝しています。寄付金が避難民の方々のお役に少しでも立てれば」と話し、「これからもウクライナ避難民で日本語を学びたいという人がいたら積極的に受け入れていきたい」と語る。