木曜日, 8月 6, 2026
ホームつくば工事費増額、増資を検討 つくばまちなかデザイン

工事費増額、増資を検討 つくばまちなかデザイン

市議会に決算報告

つくば市議会中心市街地まちづくり調査特別委員会(ヘイズ・ジョン委員長)が6月議会開会日の9日開かれた。市が出資するまちづくり会社「つくばまちなかデザイン」の内山博文社長が、2022年3月期(21年4月-22年3月)決算と今後の見通しについて報告した。

つくばセンタービル1階東側と4階吾妻交流センターを改修して貸しオフィスなどにする改修事業費について、昨年12月時点では約4億7700万円としていたが、1階の改修の際、想定していない構造体等があったこと、設備改修に想定より費用を要したことなどから、家具や備品費などを圧縮しても事業費が約3000万円増え、約5億700万円になるとする見通しを示した。

今後さらに、4階の吾妻交流センターをオフィスにする改修工事などを予定していることなどから、増資を検討するとした。

「順調」

4月にオープンした貸しオフィス7区画については、現在3社が4区画に入居することが決まっているとした。残り3区画は3社と契約手続き中で、そのうち1社は6月中に入居、2社は7月をめどに入居する予定で満室になるとした。昨年12月の事業収支見通しでは空室率15%(稼働率85%)を想定していたが、100%稼働するという。

5月にオープンしたコワーキングスペース(共同仕事場)は、利用料を無料とした5月は129人302件の利用があったとした。有料利用がスタートする6月は、3日時点で月額個人会員28人、月額法人会員4社、ビジター会員6件から申し込みがあり、個人会員15人、法人会員1社と契約したという。当初想定目標は個人会員30人、法人13社であったことから、内山社長は「順調に申し込みが入っている」と強調した。

一方、設立1年目の2022年3月期決算は、つくばセンタービル1階東側の貸しオフィスなど「co-en(コーエン)」が開業前であったことから、売り上げ収益約1100万円に対し、人件費や家賃、水道光熱費などの経費(販売費及び一般管理費)が約4100万円かかり、営業損失約3000万円と赤字になった。

設立2年目の2023年3月期(22年4月-23年3月)のco-enは、約5300万円の売り上げを目指すとした。(鈴木宏子)

9日開かれたつくば市議会中心市街地まちづくり調査特別委員会の様子=同

◆9日の調査特別委員会での主なやり取りは以下の通り。

山中真弓市議(共産) 今年(22年4月-23年3月)の売り上げ目標が5300万円ということだが、内訳を教えてほしい。

内山社長 5300万円は売り上げであり、利益ではない。(5300万円の内訳は)シェアオフィス(貸しオフィス)が3000万円強、コワーキングスペースが2500万円弱。地下駐車場事業の売り上げは入ってない。カフェ&バーの収入は家賃が月14万円、プラス、歩合として売り上げの8%を見込める。月500万円の売り上げとするとプラス40万円が入り、予想をかなり上回る。

山中市議 昨年12月(に議会に出された資料)の「働く人を支援する場」の事業収支の資料では2022年3月期は営業利益が134万円の赤字となっている。今回の決算は3000万円の赤字となっている。どうして差が発生するのか。

内山社長 昨年12月の事業収支はセグメント(区分)ごとの収支。働く人を支援する場の事業収支を切り取って示した数字で、一般管理費は(事業収支に)落としてない。(一般管理費は)開業後(2022年4月以降の事業収支)に織り込んでいる。決算と性質が違う。

山中市議 四半期ごとに決算を議会に報告してほしい。

内山社長 半期に1回ぐらいは報告できる。収益改善には第2期(吾妻交流センターをオフィスにする改修工事)が行われないとプラスに転じない。ここ(1階)の部分だけでは厳しい。

川久保皆実市議(つくばチェンジチャレンジ) co-enが5月にオープンしたが子連れワーキングスペースができてなかった。今後の方針はどうか。

内山社長 協働実施を予定していたNPO法人と1、2月の、直前まで協議していた。NPO法人に経営上の問題が発生したので、NPO法人と協議し、いったん中断した。3月の判断なので代替の事業者の検討が進んでいない。これまでいろいろな事業者とコミュニケーションをとる中で委託費が払われないと実施できないということだったこともあり、代替の事業者が見つかってない。具体的な話ができない。

川久保市議 スケジュールはどうか。

内山社長 できるだけ早く、秋口ぐらいまでにはめどを立てたいと思っているが(子連れワーキングスペースのみの)事業収支はプラスマイナスゼロを見込んでいる。収支を大きく左右する部分ではないので、内容にこだわって検討したい。

川久保市議 コワーキングスペースの個室(ウェブ会議等をする部屋)だが、音が外に聞こえていた。防音の必要があるのではないか。

内山社長 音が反響するという意見をいただいており、吸音対策の方が急務かと思っている。

川久保市議 ウェブ会議での秘匿性の高い内容が外に漏れてしまうのではないか。

内山社長 具体的なご意見をいただきならが検討したい。

川久保市議 秘匿性がある会議はミーティング室を利用すればよいか。

内山社長 そちらの方もある。

川久保市議 授乳室のところに2段の段差がある。ベビーカーをどこに置けばいいのか。

内山社長 左手にベビーカー置き場がある。

ヘイズ委員長 (つくばまちなかデザインから出されている)報告に関する質問にだけにしてほしい。

川久保市議 情報発信だが、(つくばまちなかデザインが発信する)「つくまちノート」は2件しか更新がない。

内山社長 3月まではハードの整備にスタッフの労力を注力した。マンパワーに限りがある。

山中市議 コロナ禍で工事費が増え(1階の改修工事に)3億2000万円かかったということだが、決算書の有形固定資産は2億6000万円しか計上されてないのはどうしてか。

内山社長 工事完了は5月なので、すべてを有形固定資産として計上するのは今期(2023年3月期決算)になる。部分的に支払ったものが3月までに計上されている。シェアオフィスは安定収益につながる。増設することで3期目から8000万円を超える売り上げになる。増資を図ることで資金確保を図り安定経営につなげたい。

山中市議 出資者を新たに募るということか。

内山社長 (現在の)株主に事業報告が必要になるが。

鈴木富士雄市議(自民党政清クラブ) 決算書の「販売費及び一般管理費」だが、売り上げ収益1100万円に対し、役員報酬1170万円となっている。役員は非常勤が3人、常勤が2人。従業員給与は457万1000円となっている。スタート時は厳しい面があるが、年間売り上げ収益と役員報酬が同じということに疑義を感じる。

内山社長 株主やつくば市から、出向という形で、各社に人件費を負担いただいている。役員報酬は2人分、従業員報酬は実質的に1人。かなり抑えながら進めている。

飯岡宏之市議(自民党政清クラブ) 今回は(設立から)1期目なので、2期目に注目したい。去年12月ごろ(100万円しか出資してない株主の)LIGHTz(ライツ)のいい報告ができると聞いていたが。

内山社長 中長期の中で(増資の)話をすることを再開したい。

飯岡市議 連携事業者の(市内でコワーキングスペースを運営する)シビックパワーはどうか。

内山社長 限定的な委託先として考えており、コワーキングスペース全体(の運営)ではない。(コワーキングスペースの)ユーザーを引き継いでいただくなど協力いただいた。月1回程度のイベントを実施していただくことで150万円程度の委託を行いながら運営に協力していただく。

橋本佳子市議(共産) 次の段階(吾妻交流センターをオフィスにする改修計画)に進めることにゴーサインを出せるか慎重になってしまう。シェアオフィス(貸しオフィス)の需要が高いという根拠をもう少し説明してほしい。

内山社長 この段階で(貸しオフィスの)契約すべてが完了していることが何よりの実績。シェアオフィスは当初想定より値上げし、家賃を坪1万5000円に設定している。近辺より高い設定だがすべて埋まった。現場ではかなりの問い合わせがあり、第2期工事を実施することが会社にとって急務だと考える。

塩田尚市議(山中八策の会)増資を図るということだが、LIGHTzに増資してもらうということか。

内山社長 LIGHTzも一つ。もともと立ち上げの際、7~8社の出資を目指していた。様々な株主の開拓を含めて検討したい。

塩田市議 3セクなので(増資すると)つくば市が持っている議決権割合が下がるのではないか。

内山社長 その辺りは(つくば市と)協議を重ねた結果、増資も一つの手段だとご理解を得ていると思っている。人材等、様々な立場で協力いただける会社を募っていきたい。

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