日曜日, 2月 22, 2026
ホームつくば同じ境遇だから分かり合える 障害のある中高生向けLINE相談スタート つくば

同じ境遇だから分かり合える 障害のある中高生向けLINE相談スタート つくば

障害者同士が対等な立場で支援し合う当事者団体「つくば自立生活センターほにゃら」(つくば市天久保)が4月から、「障害がある中高生のためのLINE de(ラインで)相談」事業を始めた。身体障害があり、公的な介助制度を使いながら市内で生活しているスタッフ4人が相談に対応する。

ほにゃら事務局長で、自身も重度身体障害がある斉藤新吾さん(47)は「障害のある中高生が自分と同じような障害のある大人に会う機会は少ないだろう。障害者として生きてきた私たちの経験が、今悩んでいる中高生の役に立てば」と話す。東洋大学客員研究員で、障害児教育が専門の一木玲子さんは「現在でも、障害のある中高生が障害のある大人に相談をする機会自体がほとんどない。中高生に身近なLINEを使ってその機会をつくるのは画期的な取り組みだろう」としている。

障害のある大人に相談したかった

自立生活センターでは、障害者同士が対等な立場で話を聞き合うことを通して、社会の中で自信を持って生きていくことを目指すピア・カウンセリングを日常的に行っている。障害のある仲間だからこそ分かり合えることがあるという考えがベースにある。

相談を受ける障害者スタッフも、中高生時代、様々な悩みがあった。斉藤さんは「当時、障害のある大人に相談できていれば、障害とともに生きていく具体的なイメージを持て、悩み方も違っていたかもしれない」と振り返る。

障害者スタッフの1人である川島映利奈さん(39)は「高校時代、地域で介助者の支援を受けながら生活している障害者と関わることで、親に介助を頼まなくても、自分の好きなことができると気づいた。学校で出会う友達や先生だけでなく、様々な背景を持つ障害者と話すことで将来の選択肢が広がるのでは」と語る。

LINE相談のホームページには、相談内容の例として「障害があるのは自分が悪いのか」「就職や1人暮らしはできるのか」などの障害に関する悩みや「先生や支援員・友達とどう関わればいいか」「家族と一緒でないと、どこにも行けない」などの人間関係の悩みが挙げられている。これらは、障害者スタッフが実際に中高生時代に悩んでいたことだ。 川島さんは「モヤモヤした気持ちを聞いてほしいだけでもいい。私たちと話すことで、一人じゃないと思え、少しでも楽になれば」と呼びかける。(川端舞)

●「障害がある中高生のためのLINE de 相談」ホームページから友達追加することで相談できる。開設時間は毎日午後5時から10時。1回の相談時間は40分。相談は無料で、匿名でも可能。希望する場合は、同性のスタッフが対応する。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

2 コメント

2 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

戦争と差別に反対 若者たちがスタンディングデモ つくば駅前

選挙結果に危機感 2月8日投開票の衆院選で与党が大勝した結果を受け、戦争や差別への懸念を訴える若者たちが21日、「戦争と差別 もうたくさん!」などと書かれたポスターを手に、つくば駅前のつくばセンター広場で街頭に立った。外国にルーツを持つ若者を中心に80人余りが、それぞれが抱く経験や思いを語りながら、「声を上げ続けることの大切さ」を訴えた。 大学院生が呼び掛け スタンディングデモを呼び掛けたのは、つくば市在住の大学院生、ハナさん(25)。日本とナイジェリアにルーツを持ち、つくばで生まれ育った。2週間前の衆院選で、与党の自民党が大勝した結果について、「自分にとっては衝撃的だった。食べ物は高く、賃金は低い。毎日生活が苦しい状況で、軍事費を上げようとする。日本が戦争に向かっているように感じた」と語る。 ハナさんは、近年強まっていると感じる排外主義や差別に対する危機感も、デモ開催の理由の一つだという。ハナさん自身も、生活の中で差別を感じた経験がある。物件を探していた際、「アフリカ系のハーフだから難しい」と断られたことがあり、不動産業界でも外国人風の人を断る家主が増えていると説明されたことがある。 選挙戦の中では、つくば駅前で外国人排斥を訴える候補者を見ることもあった。「多様な人が暮らすつくばで、外国人を追い出せという声があるのは悲しい。ネット上でも差別的な言葉をよく見るようになった。それが訂正されないまま広がっているのが怖い」とし、「外国人や性的マイノリティ、女性など弱い立場の人が切り捨てられ、スケープゴートにされ、対立があおられていると感じる」と話す。 中高生らも参加 デモには多様な背景を持つ学生が参加した。中国で生活し、現地で反日デモを目撃した経験を持つ中学2年の参加者は「今の日本の状況には複雑な気持ちがある」と話す。「日本人だけど、中国語が話せるというだけで嫌なことをされたり、言われたりしたことがある。それはおかしいと思う」。一方で、多様な言語や文化に触れる経験は自分の世界を広げたとも語り、「いろんな人を受け入れる社会になってほしい」と訴えた。 市内在住の高校3年ジボフスキー・ニキータさんは、「外国人への嫌悪と闘いたいと思って参加した」と話した。同じく高校3年のマッコイ・キリアンさんは「私の家族も差別を経験してきた。差別のない平和な世界をつくっていきたい」とし、高校2年の荒木茉莉花さんは「戦争や差別のない世界にしたい。一つの国のことを語るにも、その国の中にもいろいろな立場の人がいることをしっかり考えなくてはいけない」と、国や立場によって単純に善悪を決めつけない視点の大切さを強調した。 「市民運動の力示したい」 ハナさんは、2年前から仲間たちと声を掛け合い、パレスチナ連帯を訴えるスタンディングを毎月開催してきた。そこで感じてきたのが今回のデモのテーマの一つでもある「市民運動の力」だとし、「選挙結果を見ると、みんなが差別に賛成しているように見えるかもしれない。でも、実際には反対している人は多い。パレスチナに関してもそう。その声を見える形にしたかった」と話す。また、外国にルーツを持つ人が政治について発言すると批判されることがあるとしながら、「日本に住んでいる人なら誰でも、差別は嫌だと言う権利がある」と強調し、「裏金問題や統一協会との関係など、批判されるべきものが批判されないまま、憲法改正が押し進められようとしている。私たちは、そんなこと望んでいない。差別は嫌だ、戦争は嫌だという当たり前のことを、当たり前に言える社会にしたい」と訴えた。 会場には、通行人も自由に思いを書き込めるように付箋と大型の模造紙が用意された。スピーチも誰でもできるようにし、「みんなの声を可視化する場にしたい」という思いが込められた。 来場した牛久市の細谷一明さん(62)は「23歳と17歳の子どもがいるが、彼らを戦争に行かせたくない。雰囲気に流されないよう、声を上げることが大切」と語った。(柴田大輔)

新党「中道」はこれからどうなる《文京町便り》49

【コラム・原田博夫】唐突に始まり、2月8日が投開票日だった総選挙は、自民党の歴史的大勝で、高市早苗首相の賭けは見事に当たった。急ごしらえの野党第一党、中道改革連合は壊滅し、議席数では3分の1に落ち込んだ。これほどのコントラストは、国民一般のみならず永田町の消息通や選挙プロも、事前には予想できていなかった。 実体のなかった新党「中道」の敗北を受けて、共同代表の野田佳彦(旧、立憲)氏と斉藤鉄夫(旧、公明)氏は責任を取り、ともに退任。敗退の原因は解明しきれず、「中道」の認知度も低いままだが、その新代表に小川淳也氏(香川1区、54歳)が選出され、幹事長には階毅維氏(盛岡1区、59歳)が指名され、新執行部が発足。翌18日には、特別国会で首相に指名されて、第2次高市内閣が発足した。 しかし、衆院を基盤とする中道は存在するも、参院では立憲と公明は継続し、国会議員総体では3党の連絡協議の場が設けられることになった。さらに、1976年総選挙以来の慣例で第2会派に当てられてきた衆院副議長ポストに関しては、打診された立憲・元代表の泉健太氏(京都3区、51歳)が拒否したため、石井啓一氏(比例北関東、67歳)が就くことになった。 気になる政治家、小川新代表 というわけで、新党・中道の船出は甚だ厳しい。小川新代表は、不退転の覚悟で議論を尽くして党内融和を図り、18日の議員総会では「巨大与党の権力の横暴や怠慢は絶対に許さない。権力監視の先頭に立つ」と言っているが、このスタイルは旧来の野党色を引きずっている印象がある。こうした対決色は果たして、有権者とりわけ20~40歳代にどれだけ届くだろうか。言い換えれば、無党派層に刺さるだろうか。 ここ数年の国政選挙で、国民民主、維新、参政、みらいなどの一点突破型新党が順繰りにそれなりの議席を確保してきたことを踏まえると、その時々のテーマやイシューに躊躇(ちゅうちょ)なく取り組む、進取性が求められる気がする。そうした潮目の変化を「つかむ」「引き出す」柔軟さと戦略性こそが、巨大与党に対峙(たいじ)するには必要ではないか。 たまたま私は、小川新代表と2000年ごろ、ロンドンで交流があり、その誼(よしみ)で夏の週末、リッチモンド野外で開かれたコンサートを家族連れで楽しんだことがある。 その時の小川氏の真摯(しんし)かつ謙虚な言動に感心し、政界に転じた後も折々の活躍を気にしてきた。この際、経済学者リカードの比較優位(自分の相対的に優位な分野に特化すべし)原理に基づいて、ご自分のキャラクターと年来のスタイルを貫き、かつグローバルに激動の時代の息吹を感じ取る柔軟性を発揮してもらいたい、と祈る。(専修大学名誉教授)

雪と氷とコハクチョウ《鳥撮り三昧》10

【コラム・海老原信一】今回の題は「雪と氷とコハクチョウ」ですが、北国に行けば普通に見られる光景です。県南地域ではどうでしょう。寒さが募る1~2月、時々雪が降り、公園の池や沼も結氷します。洞峰公園の沼でも、日陰になる場所の雪や氷が溶けることなく、厚さを増すことがあります。そんなときはカモたちの様子を楽しめます。 しかし、ゼロではありませんが、つくば市の洞峰公園の沼にハクチョウが飛来することはあまりありません。20数年前に数羽の飛来を確認できたのに、連続しての飛来がなかったのは残念です。 水戸市の大塚池や旧瓜連町の古徳沼は、ハクチョウの飛来地として知られています。土浦市の乙戸沼もハクチョウの飛来を楽しめる場所です。私の記憶では、主にコハクチョウでしたが、数羽で飛来したハクチョウが20~30羽に増え、多いときには90数羽にもなりました。 私が観察を始めてから数年、20羽前後で飛来していました。しかし、ここ数年は減っており、「気候温暖化」の影響かなと思っています。少なくなったものの、今でも12月末には飛来し、乙戸沼を散策する人たちは、2月中旬ぐらいまでハクチョウを楽しめます。 ところが、2025年12月末~26年1月初旬、その姿が見られませんでした。この原稿を書いている1月18日には飛来しているのか、分かりません。近日中に行ってみるつもりです。 降雪後の晴れて冷えた朝 乙戸沼でのことですが、「雪と氷とコハクチョウ」を経験できたことがあります。22年1月の雪が降った後の晴れて冷えた朝、水面は全面結氷。コハクチョウが数羽、岸近くの日が当たりそうな氷の上に身を伏せ、じっとしていました。 長い首を水中に差し込み、水底の水草の根などを食べる彼らにとって、氷が解けないことには食事ができません。人が与える食べ物を得るにしても、足元が氷では思うように動けません。身を守る上でも不利と思っているのでしょう。ひたすら氷解を待っていると、私は見ていました。 こういったコハクチョウの様子をうれしそうに見ている私を、彼らは「ひどい奴だ」と思っていたかもしれません。それでも「これからも来てほしい、楽しませてほしい」と、彼らの飛来を願っている私。そのために何ができるのかを考えながら、野鳥の観察を続けたいと思っています。(写真家) 追記:1月20日、11羽の乙戸沼飛来を確認し一安心。

つくば市平沢で林野火災 女性がやけど

【差し替え:21日午後2時35分】20日午後2時14分ごろ、つくば市平沢の山林で火災が発生、約3800平方メートルが焼けた。この火事で女性(73)がやけどを負い病院に救急車で搬送された。 火は同夜11時42分、延焼の危険がない鎮圧状態となり、21日午後0時半時点でほぼ鎮火した。市消防は完全に鎮火が確認されるまで引き続き巡回を続ける。 市消防によると、現場は社会福祉法人筑峯学園北側の山林で、市消防本部と消防団から消防車両14台と消防隊員ら75人が出動し、ジェットシューター(背負式消火水のう)などで消火活動を実施したほか、県防災ヘリコプターが上空から放水した。 鎮圧後も、残り火やくすぶりを完全に消し止める残火処理を含め、翌21日午後0時半まで、消火活動が実施された。 近くの人が庭先でごみを燃やし、燃え移ったのが原因とみられている。20日は筑峯学園の利用者らが一時避難した。