月曜日, 2月 6, 2023
ホーム つくば 筑波学院大生、筑波ハムのヨーグルトラベルをデザイン

筑波学院大生、筑波ハムのヨーグルトラベルをデザイン

食肉加工会社、筑波ハム(つくば市下平塚)が、自社が販売するヨーグルトのラベルデザインを一新する。新デザインを担ったのは、筑波学院大4年の下村月乃さん(22)だ。専攻するビジネスデザイン学科での卒業制作作品が、採用された。

曲線と色で「つくば」らしさを表現

筑波山を表す二つの起伏と、ヨーグルトをイメージする滑らかな波—。下村さんは、つくばの研究者との共同研究で生まれたヨーグルトを、3本の曲線と豊かなグラデーションカラーで表現した。自然と都市が同居する「つくば」らしさを打ちだし、商品の手に取りやすさと、ささやかな特別感を併せ持つイメージを形にした。

大学のサポートを受け地域企業と協働する「実践活動」の授業をきっかけに、筑波ハムと関わりのあった母親とのつながりから企画が始まった。当初は企業パンフレット制作を想定したが、ヨーグルトラベルの一新を検討していた筑波ハムから、ラベルデザインを持ちかけられた。

ハムやベーコン、ソーセージなどを手がける筑波ハムでは、元農林水産省畜産試験場第一研究室の吉野正純博士との共同開発で生まれた乳酸菌を使用する乳製品を、吉野博士にちなむ「ナチュラル吉野」というブランド名で製造・販売している。

下村さんは、ラベル制作の過程で製造、営業など、企業内の多様な立場の人と意見を交わし、細部調整を繰り返した。その過程を「とても大変だった」と話しつつ、「立場による見方の違いを知り勉強になった」と振り返る。実際に店頭に並ぶ商品を見ると「本当に並んじゃった。よかった」と安堵し、「完成にこぎ着けられ自信になった」と喜んだ。

筑波ハム乳製部の岩本俊典さんは、下村さんのデザインを「試案からこちらの想像を超えるものでした」とし、「完成品に大変満足しているし、お客さんの反応もとてもいい」と笑みを浮かべる。

駆け抜けた学生生活

中学時代から、コンピューターゲームを自作し、小説を書くなど創作活動に打ち込んできた下村さんは、筑波学院大入学の動機を、「様々なことにチャレンジできる環境に魅力を感じた」からと話す。大学では、卒業制作につながった学外団体と連携をはじめ、文化祭実行委員、コロナ禍でのサークル活動のためのオンライン活動環境を作り上げるなど、積極的に活動してきた。そんな4年間を「あっという間。駆け抜けちゃったという感じです。いろいろな世界を知ることができ、社会勉強になりました」とさわやかに振り返る。卒業後は、アプリ開発やWebサイトのデザインを手がけたいという。

これから新ラベルが貼られたヨーグルトを手に取るお客さんに対して、「グラデーションの色使いやフォントなどの調和に目を向けてもらえたらとてもうれしいです」とし、「手に取るそれぞれが、好きなところを見つけてほしい」と話した。(柴田大輔)

1コメント

guest
名誉棄損、業務妨害、差別助長等の恐れがあると判断したコメントは削除します。
NEWSつくばは、つくば、土浦市の読者を対象に新たに、認定コメンテーター制度を設けます。登録受け付け中です。

1 Comment
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー

注目の記事

最近のコメント

最新記事

つくば市の2大懸案 県が提示した解決策《吾妻カガミ》150

【コラム・坂本栄】つくば市の2つの問題に茨城県が解決案を示しています。市内の公立高不足問題では「県立高に頼らずに市立高をつくったら」と。県営洞峰公園問題では「県の改修案に反対なら公園を無償で譲る。市の考え方で維持管理したら」と。いずれも本コラムが提案したアイデアです。施策立案の参考になったのでしょうか? 市立高をつくるなら県も手伝う 公立高不足問題では、118「つくば学園都市は公立高過疎地」(2021年10月18日掲載)で、「…『市設・県営』はどうでしょう。ハード(校舎)は市が造り、ソフト(授業)は県が動かすという折衷案です。おカネの面では県立or市立よりも両者の負担が軽く、教育効果は県立と同じになります」と提案しました。 6町村が合併して生まれ、中央をTXが通る研究学園都市には、新興市特有の凸凹がいくつか生じています。県立高配置はその一つです。場所が周辺地域に偏り、TX沿線には、高レベルの県立高はあるものの、平均的な学生が通える県立高がありません。そこで、親たちは沿線地域に新しい県立高がほしいと県に求め、市も県に働きかけています。 ところが、県は少子化・人口減という全体の傾向を踏まえ、高校新設には消極的です。つくば市=人口増加市の学生は、▽周辺の人口減少市の高校に通ってもらう(広域圏での過不足調整)▽既存高の学級増で対応する(現施設内でのやりくり)―この2つが県の基本対処方針の柱です。 県に見えている景色(歴史ある旧市の人口減)とつくば市に現出している景色(新興市の人口増)が違う。これが県と市の対立の原因です。しかし、「県立高をつくるのは県の仕事」という市の主張に、上の2本柱だけでは説得力がないと思ったのか、県は「こちらも手伝うから市立高をつくったら」と言い出しました。本コラム案と考え方は同じです。

合言葉は「限界突破」 茨城アストロプラネッツ2023新体制

プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグの茨城アストロプラネッツは5日、笠間市福田の球団事務所体育館で、2023シーズンの新体制発表イベントを行った。伊藤悠一新監督や新入団選手らが抱負などを語った。 「個性を高めてチーム力つける」 アストロプラネッツの今季スローガンは「限界突破」。伊藤監督は「個人個人が爆発的レベルアップを目指す。全員が次のステージを目指して個性を高めていけば、結果としてチームも強くなっていく」と話し、「他のチームとは目標設定が真逆。個人の育成が第一で、そのプロセスの中でチームを勝利に導く。これが決して矛盾ではないことを、地方から社会へ示していきたい」と解説した。 球団方針説明では、今季就任の河西智之副社長が登壇。独立リーグの「革命児」として、①グランドチャンピオンシップ優勝②NPBドラフト最多指名数③最多入場者数ーの3つの日本一を目標に掲げた。さらに、海外との連携強化としてタイプロジェクトの推進や台湾プロ野球との交流戦などを構想。2024年度からチーム数が拡大する見通しの日本プロ野球(NPB)2軍リーグ戦にも、参入を目指す意向を明かした。 目標は「甲斐キャノン」超え 日渡騰輝選手

国も地方も政治劣化が止まらない 《地方創生を考える》27

【コラム・中尾隆友】日銀の異次元緩和が始まってもうすぐ10年になる。異次元緩和の最大の問題は、いくら政府が借金を増やしても日銀が国債を引き受けてくれるので、放漫財政が常態化してしまうということだ。 政府債務は恐ろしく膨らんだ 実際に、一般会計の総額は10年連続で過去最高を更新し、近年は補正予算の規模が数十兆円に膨らむ事態となっている。 その結果、過去10年間で政府債務は恐ろしく膨張した。税収で返す必要がある普通国債の発行残高は、2023年度末に1068兆円になる見通しだ。政府債務はGDPの2.5倍超にまで拡大し、持続的な金利上昇に脆弱(ぜいじゃく)な財政になってしまったといえるだろう。 日本の成長率は大幅に低下した

筑波大学開学50周年イヤー 室伏広治さん開幕告げる

筑波大学(つくば市天王台、永田恭介学長)の開学50周年イヤーが4日、金メダリストの講演で幕を開けた。記念事業シンポジウム「芸術×体育で未来を拓く」が同日、つくば国際会議場(同市竹園)で開催され、これを皮きりに10月1日の記念式典まで各種イベントが展開される。 講演する室伏さん=同 シンポジウムで講演したのは、2004年アテネオリンピックのハンマー投げで金メダルの室伏広治さん(48)。日本記録保持者で日本選手権20連覇を遂げ、16年に引退、2年前からスポーツ庁長官に就任した。4日は「スポーツで未来を創る」のテーマで基調講演を行った。 室伏長官指揮下の同庁が昨年まとめた第3期スポーツ基本計画(2022-26年度)では、少子高齢化や地域間格差の広がりの中で、学校教育を中心にしたスポーツ振興からの脱却を意図した。性別や年齢、障害、経済事情などの違いによって、取り組みに差が生じない社会を実現し、機運を醸成するとしている。「健康増進の意味からも自治体や企業へ横展開していく地域の取り組みが重要になり、つくばでぜひ率先してほしい」とアピールした。 父親(重信さん)にはハンマー投げに進むこと、練習に励むことを一度も強制されたことがないと言い、それが充実した競技生活につながった。アスリートには幅広いスポーツ体験を積むこと、指導者には勝利至上主義からの転換を求めるなどした。 筑波大学は、国内初の官立高等教育機関として1872(明治5)年、創立された師範学校を礎としており、今年、創基151年となり開学50周年と合わせて記念事業を展開する。1872年は学制公布の年であることに触れた室伏さんは「当時、夏目漱石は日本の哲学は周囲にあるもの全て動かすべからず、心の修養を積んだ挙げ句の消極の極みに達する哲理と書いている。動的な西洋のスポーツ観とは違った見方があった」と紹介、未来を創るヒントがこの辺にありそうだと説いた。

記事データベースで過去の記事を見る